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オオウナギ

Anguilla marmorata Quoy and Gaimard【 ウナギ目 ウナギ科 】
愛媛県カテゴリー
絶滅危惧2類(VU)
環境省カテゴリー
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オオウナギ画像
種の特徴 全長約2 m。ニホンウナギに似るが頭部が大きくてやや縦扁し、体型もずんぐりしている。背鰭始部が胸鰭後端と肛門の中間点より前方に位置する。背側は暗褐色、腹側は黄褐色で、体側全面に暗褐色の小斑点と雲状斑紋が散在する。昼間は岩の間等に潜み、夜間に甲殻類や魚類を捕食する。
分 布 県内:惣川、御荘湾流入河川、中実川、岩松川、本谷川。 県外:小笠原諸島、茨城県(利根川河口)〜四国の太平洋側、大分県、長崎県、男女群島、大隅諸島、沖永良部以南の琉球列島;済州島、朝鮮半島南部、海南島、台湾島、インド洋、西−中央太平洋。
生息状況
選定理由
愛媛県では宇和島市津島町の岩松川流域が本種の生息地として古くから知られ、1968年に県の天然記念物に指定されている。本水系は県内における分布の北限で、近年確実な生息記録がなかったが、河口を共有する本谷川で2014年1月に個体が得られ、県下北限付近での生息が再確認された。南宇和郡御荘町の御荘湾流入河川では、個体数は少ないものの毎年確認されている。本種の生息には抽水植物が豊富な水辺と、豊富な餌生物の存在が必要である。なお、本種の稚魚(シラスウナギ)は毎年黒潮流によって供給されているものと思われるが、県下では未確認である。
特記事項 水産庁では減少傾向に指定されている。近年、耳石微量元素分析によりニホンウナギと同様、多様な生活史を有することが示唆された。
地方名 かにくい、ごまうなぎ
撮影者:水野晃秀執筆者: 水野晃秀
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