1. HOME
  2. 淡水魚類
  3. クボハゼ

クボハゼ

Gymnogobius scrobiculatus (Takagi, 1957) 【 スズキ目 ハゼ科 】
愛媛県カテゴリー
絶滅危惧2類(VU)
環境省カテゴリー
絶滅危惧1B類(EN)
クボハゼ画像
種の特徴 全長約4㎝。干潟にすむ小型のハゼ類で、体側に不規則な暗褐色の横帯、尾鰭全体に鰭条に沿った褐色の点列を持つ。婚姻色は雌にあらわれ、体全体が黒化し、腹部が黄色味をおびる。産卵期は1〜2月頃で、アナジャコ類やニホンスナモグリ等の生息孔内に産卵すると考えられている。孵化後の仔稚魚は沿岸域で浮遊生活期を過ごし、3〜4月に河口内に侵入し、底生生活に入る。河口域では晩秋から初夏にかけて多くみられ、夏場はほとんど姿を消す河川もある。動物プランクトンや小型甲殻類のほか、藻類も食べる。
分 布 県内:関川ほか四国中央市の数河川、加茂川、大三島除川、肱川、重信川、森川、岩松川、菊川など愛南町の数河川および周辺の前浜干潟。 県外:福井県・静岡県〜屋久島。
生息状況
選定理由
本種は良好な自然環境が保たれた干潟に生息する。近年、確認地点が増加しており、当初予測されたよりも県下の広範囲に生息すると考えられる。各種開発事業にともなう干潟の減少や河口域の汚濁により、生息適地が減少している。各種流域開発・整備事業の実施に際しては、生息場所の塩分環境や底質の粒度分布に大きな変化をおよぼさぬよう、充分に留意すべきである。
特記事項 松山市と高知県では絶滅危惧ⅠB類(EN)、徳島県では絶滅危惧Ⅱ類(VU)に指定されている。
地方名 ---
撮影者:辻 幸一 執筆者: 辻 幸一
分類別一覧ページへ