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イシヅチサンショウウオ

Hynobius hirosei Lantz, 1931 【 サンショウウオ科 】
愛媛県カテゴリー
絶滅危惧2類(VU)
環境省カテゴリー
準絶滅危惧(NT)
イシヅチサンショウウオ 画像
種の特徴 西条市産の成体の全長は140〜186㎜、頭胴長は72〜101㎜。尾は長く、頭胴長とほぼ等しい。肋条は13本。前後肢を体側に沿って折り返すと、0〜3肋条分の隙間を生じる。尾は後半部で著しく側偏する。背面はナス紺色で、斑紋を持たないことが多いが、久万高原町産では成体になっても銀白色の顆粒状の斑紋を持つ個体が多い。久万高原町産の幼生の全長は29〜46㎜。
分 布 県内:高縄半島、石鎚山系、赤石山系、四国カルスト、小田深山、鬼ヶ城山、篠山など。 県外:四国。
生息状況
選定理由
成体は土中などで越冬し、4月頃には渓流中に移動する。幼生の多くは水中で越冬し、翌年の7〜9月頃に変態する。繁殖は石鎚で5月上〜中旬頃である。1雌の産卵数は、平均34個である。人工林からブナ林などの広葉樹林帯まで広く生息し、既知の分布地点の標高は500〜1700m。森林皆伐、山岳道路や砂防堰堤の建設などにより生息地は脅かされ続けている。本種は森林を流れる沢の真っただ中に生息するため、林道工事や森林伐採、砂防堰堤工事などの影響は大きいといえる。石鎚山系の源流域では比較的個体数はみられるものの、各種工事等の影響を受けていると考えられる。他の分布地では、そのほとんどが人工林であるがゆえ森林施業の影響を受けている。7市4町32地点とコガタブチに比べて広い。南予の分布域は狭い。
特記事項 従来、オオダイガハラサンショウウオとされていた種で、系統分類学的な調査結果から、四国のものはイシヅチサンショウウオとされた。四国固有種。松山市絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)。
地方名 クロ、やまどじょう
撮影者:田邊真吾 執筆者: 岡山健仁
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