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農山漁村の多面的機能を維持する施策の推進を求める意見書
第315回(平成21年12月)定例会
提出議案【議員提出の部】
農山漁村の多面的機能を維持する施策の推進を求める意見書
わが国の農山漁村は安心・安全な食料を供給するだけでなく、豊かな自然環境、美しい景観、きれいな空気と水を生み出すなど、多面的な機能を発揮している。
しかしながら、こうした地域においては、高齢化の進行、担い手や就業機会の不足、生活環境の整備の遅れなどにより、過疎化、耕作放棄の深刻化などが顕著になっており、このまま放置すれば、農山漁村の多面的機能が失われ、国民すべてにとって大きな損失が生じることが強く懸念されているところである。
よって、国におかれては、農山漁村の多面的機能を維持・向上させるため、次の施策の推進を図られるよう強く要望する。
記
- 中山間地域における農業生産活動の維持に不可欠な「中山間地域等直接支払制度」について、必要な予算を確保するとともに、高齢化への配慮など、地域にとって取り組みやすい要件とすること。
- 離島や中山間地域等で農業生産活動の大きな支障となっている鳥獣被害を防止するため、法律に基づき市町村が作成した被害防止計画に対し、引き続き国が責任をもって助成措置を講ずるとともに、農業者が容易に取り組めるよう要件を緩和すること。
- 傾斜地等営農条件が不利で、再生に多額の費用を要する耕作放棄地の利活用を促進するため、耕作放棄地再生利用緊急対策事業について、補助率の引上げと支援内容の拡充を図り、担い手農家等の負担を軽減すること。
- 森林吸収源対策を着実に推進するため、健全な森林の整備・保全や国産材の利用拡大に必要な財源を、国の責任において確保すること。
- 今年度で期限が切れる離島漁業再生支援交付金の継続など、水産業・漁村の持つ多面的機能の維持・増進を図ること。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成21年12月11日
愛媛県議会
<提出先>
衆議院議長、参議院議長、内閣総理大臣、副総理・国家戦略担当、総務大臣、財務大臣、農林水産大臣、環境大臣