購入業者が自宅に来て物品を買い取る「訪問購入」に関する相談が全国の消費生活センター等に寄せられており、ここ数年で相談件数が増加しています。契約当事者の年齢が60歳以上の割合が多くを占めているという特徴があり、特に高齢者に注意いただきたいトラブルです。
相談事例
- いきなり自宅に男性が「不用品を買い取る」と訪問してきたが、不用品は特になかったので断った。その後もしつこく勧誘を繰り返されながらも、玄関先で1時間ほど世間話をした。男性が帰った後、個人的な情報をいろいろ話してしまったことに気づき、不安だ。
- 「寄付のために不用品を買い取っている」と電話があった。不要と断っても「何でもいい」と言うので、しかたなく不要な服を用意した。翌日購入業者が自宅に来て、用意したものは全て引き取ってもらうことにした。その後「貴金属はないか」と言われ、何度も断ったが、しつこく食い下がられるので数点の貴金属を見せた。5千円で買い取ると言うので断ったが、長時間居座られ、強引に買い取られてしまった。
注意点
- 購入業者は、多くの場合まず電話で来訪の承諾を得ようとします。その際には女性や若い男性が話し「何でもよいから不用品はないか」と心理的ハードルを下げて接触してきます。また「支援のため」などと親切心につけ込むケースもみられます。
- 事前の連絡なく、突然訪問してきて買い取りの勧誘を始めるケースがあります。また、一度勧誘を断っても、しつこく勧誘を続けられるケースがみられます。
- 勧誘時や訪問時に購入業者と話し込むと、いつの間にか家族構成、在宅時間、買い取れそうな物品を持っていそうか等の情報を聞きとられてしまう可能性があります。
- 事前に買い取りの承諾を得ていた物品だけではなく、強引に貴金属や宝石等を買い取るというケースがみられます。
対処法
- 購入業者から電話がかかってきても、安易に訪問を承諾しないようにしましょう。また、突然訪問してきた購入業者は家に入れないようにしましょう。
- 購入業者は、勧誘に先立って買い取り対象の物品の種類等を消費者に伝える義務がありますので、このような説明のない業者とは契約しないようにしましょう。また、買い取りを希望しない物品について勧誘された場合は、きっぱりと断りましょう。
- 消費者は、クーリング・オフが認められる期間内(契約書面を受け取った日から8日以内)は、購入業者に物品の引き渡しを拒むことができます。また、購入業者はその旨を消費者に対し伝える必要がありますので、購入業者がこれを告げなかった場合は、その業者との契約は解除することも一つの方法です。
- トラブルになった場合は、最寄りの消費生活相談窓口に相談しましょう。

愛媛県内の消費生活相談窓口
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