引越しや自宅整理等の機会に利用される不用品回収サービスについて、全国の消費生活センター等への相談が増加しており、2021年度には2,000件を超えました。
一般家庭から出る廃棄物の収集運搬には、廃棄物処理法に基づき「一般廃棄物処理業の許可」又は「市区町村からの委託」が必要ですが、「産業廃棄物処理業の許可」のみの事業者等、一般廃棄物処理業の無許可業者とのトラブルが目立ちます。
相談事例
- 空き家になっている実家を整理しようと思い、インターネットで検索したところ「2トン車詰め放題」と書かれていたページを見つけたので依頼した。約束の日時に実家に行くと2トントラックで作業員が来訪していたが、不用品を載せることができるのは荷台の囲いの高さまでだと言われた。囲いの高さは20~30センチだ。トラックには一般廃棄物処理業の許可の表示はなかった。「詰め放題」とは思えず、回収を断ると作業員が「キャンセル料を支払え」と言って帰らないので渋々代金を支払った。
- ポストに入っていた不用品回収業者のチラシを見て電話をかけ、家具等の回収を3万円で依頼した。数日後、作業員が軽トラックで来訪して不用品を確認したところ、価格表を見せながら「5万円だ」と言われた。さらに「大型家具は一人で運べないので、もう一人呼ぶ」と言い、別の軽トラックで男性が来訪した。作業終了後「トラックが2台になったので10万円だ」と言われた。契約書等の書面は一切もらっていない。チラシに記載の金額より高額で納得できない。
注意点
- 一般家庭から出る廃棄物の収集運搬は、一般廃棄物処理業の許可を受けた者又は市町から委託を受けた者しか行うことができません。
- 「トラック詰め放題」なのに積載できる高さに極端な制限があったり、「定額パック」なのに作業内容に応じて追加料金が発生したり、広告等に記載の内容と実際のサービスが異なるケースがみられます。
- 契約書面が交付されず、料金の内訳が分からないケースが多くみられます。
対処法
- 不用品の処分は、お住まいの市町が提供する窓口に余裕をもって依頼しましょう。
- 市町以外に不用品の処分を依頼する場合は、許可を受けた複数の一般廃棄物処理業者に見積りをとり、料金体系を十分理解して依頼しましょう。
- 作業前に料金や作業内容を確認し、納得できない場合はきっぱりと断りましょう。
- 不安に思った場合やトラブルになった場合は、すぐに最寄りの消費生活相談窓口に相談しましょう。
消費生活相談窓口
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