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愛媛県農業振興地域整備基本方針(案)の概要
第1 都道府県面積目標その他の農用地等の確保に関する事項
1 都道府県面積目標その他の農用地等の確保の基本的考え方
将来に向けて農業生産力を維持し、県民に新鮮で安全な食料を安定的に供給することができるよう優良農地の確保・保全に努める必要があることから、令和5年の農用地区域内農地(荒廃農地を除く。以下同じ。)41,191ヘクタールに対して、令和17年には40,563ヘクタール(628ヘクタール減)の確保を目指す。
- 都道府県面積目標の設定方法
都道府県面積目標年は、令和17年とし、目標設定年の基準年は、令和5年とする。
都道府県面積目標面積は、次の1の数値に2から5までの施策効果等を加味して設定するものとする。
(1)令和2年から令和5年までのすう勢が令和6年から令和17年までも同様に継続した場合の農用地等の面積(39,926ヘクタール)
(2)集団的に存在する農地等の農用地区域への編入促進(4ヘクタール)
(3)荒廃農地の発生抑制(42ヘクタール)
(4)荒廃農地の再生(933ヘクタール)
(5)その他本県において独自に考慮すべき事由(△342.78ヘクタール) - 令和17年において確保すべき農用地等の面積の目標
40,563ヘクタール(令和5年:41,191ヘクタール 628ヘクタール(1.52%)の減)
2 諸施策を通じた農用地等の確保のための取組の推進
優良農地を確保するため、地域計画に基づく農業の担い手への農地の集積・集約化、農地法に基づく遊休農地に関する措置等の施策を通じ、荒廃農地の発生防止、更には、既存の荒廃農地の解消を進め、農地の保全や有効利用に努めるほか、農業生産基盤の整備及び保全、非農業的土地利用との調整、交換分合制度の活用などを行う。
3 農業上の土地利用の基本的方向
- 東予農業地帯
瀬戸内海臨海工業地域の影響を受ける地域で、高速道路等の開通により非農業的土地利用が増加するものと考えられる。
農業生産面では、基幹となる水稲生産の合理化を進めつつ、中国・京阪神経済圏との交流を考慮しながら、野菜、果樹、花き、新たに産地化が期待されているオリーブや醸造用ぶどう等と併せて畜産の振興を図るものとする。かんきつは県オリジナル品種や新たに産地化が期待されているオリーブ、醸造用ぶどうの導入を図り、本州四国連絡橋(尾道・今治ルート)を活用した観光農業等を進めながら今後も果樹等を主体とした利用を確保することを基本とする。 - 中予農業地帯
松山市、松前町を中心とする臨海工業地帯の影響と県都松山市を中心とする中央都市圏の影響を受ける地域で、松山市のベッドタウンとしての役割を果たすための非農業的土地利用が進みつつある。
農業生産面では、かんきつ、畜産、野菜、花き等の振興を中心とし、かんきつについては、樹園地の緩傾斜化、園内作業道の整備等の再編整備による軽労、省力栽培と併せ、県オリジナル品種の導入を図り、かんきつ及び落葉果樹栽培の果樹等を主体とした利用を確保することを基本とする。また、平坦部における水稲、麦、野菜については、農業労働力の減少に対応して農業生産基盤整備により、水稲及び高原野菜等栽培等を主体とした利用を推進し、スマート農業等省力栽培技術の導入を図る。 - 南予農業地帯
平坦部が少ないという条件に制約され、都市化・工業化の影響が少ない地域であるが、高速道路の延伸等により、将来、非農業的土地利用も見込まれる地域である。
農業生産面では、かんきつ、畜産、水稲、季節野菜等の振興を中心とし、かんきつについては他の地帯に比較して、特に急傾斜地帯が多いため、園地の緩傾斜化や農道・園内道の整備による生産基盤の更なる省力化に取り組むとともに集出荷場等も含めた事業継続計画なども推進する。
酪農については、肱川流域等において自給飼料の増産に向けた草地整備や公共牧場を活用した優良後継牛の増頭を推進し、県内最大の畜産産地として、補助事業の活用による施設・機械整備等を通じて、産地の維持・発展に取り組む。
第2 農業振興地域として指定することを相当とする地域の位置及び規模に関する事項
1 指定予定地域数の変更
指定予定地域数 20
関係市町村数 20
2 指定予定地域面積の変更
現行 総面積 341,224ヘクタール うち農用地面積58,652ヘクタール
変更案 総面積 341,186ヘクタール うち農用地面積57,432ヘクタール
増減 総面積 38ヘクタールの減 農用地面積 1,220ヘクタールの減
※農用地面積とは、農業振興地域内の農用地(田・畑・採草放牧地)をいい、農用地区域内と農用地区域外(農振白地)の合計面積である。
第3 基本的事項
1 農業生産基盤の整備及び開発に関する事項
全国平均と比べて進捗率の低い水田の整備、かんきつに特化した農業生産、急しゅんな地形などの本県の特徴を踏まえ、地域特性に合わせた農業担い手対策や中山間地域の振興に重点を置いた土地改良事業を中心として充実強化を図る。また、将来予測される気温の上昇等の影響を踏まえ、ハード・ソフト対策を適切に組み合わせ、効率的な農業用水の確保・利活用を推進する。
2 農用地等の保全に関する事項
本県は、生産条件が不利な農用地が多く、担い手の減少や高齢化の進行等ともあいまって、荒廃農地が増加していることから、農地中間管理事業や日本型直接支払制度等を活用した農業生産活動の継続により、その発生を防止するとともに、荒廃農地の再生や遊休農地の解消に努め、多面的機能の増進と農業生産力の維持・向上を図る。
平成30年7月豪雨災害からの創造的復興への対応とあわせて、全国平均と比べて進捗率の低い水田の整備、かんきつに特化した農業生産、耕地面積の6割を占める中山間地域、急しゅんな地形・ぜい弱な地質等本県の特徴を踏まえ、地域の特性にあわせた農業担い手対策、中山間地域の振興に重点を置いた土地改良事業を中心として充実強化する。
3 農業経営の規模の拡大及び農用地等又は農用地等とすることが適当な土地の農業上の効率的かつ総合的な利用の促進に関する事項
農業生産の増大と生産性の向上を目指すため、土地資源の有効利用を基本としつつ、担い手農家等への農地利用の集積による土地利用型農業の規模拡大を図る。
また、集落営農組織等が地域の農用地は自ら管理してその有効利用を図るという合意を基礎として、作付地の集団化等を図る。
ア 東予農業地帯
<野菜>
(1)新居、周桑、今治の平坦部:水稲、施設野菜、露地野菜
(2)宇摩地方:水稲+いも類を中心とした露地野菜
(3)周桑、今治の山ろく:水稲+果樹、水稲+露地野菜
(4)越智、今治の海岸部、島しょ部:中晩柑、施設中晩柑
<畜産>
(1)宇摩山ろく、周桑:鶏、豚
(2)周桑、越智の平坦地:酪農、肉用牛
イ 中予農業地帯
<野菜>
(1)都市近郊平坦部:露地野菜、施設野菜、花き
(2)上浮穴、伊予の山間部:水稲+(雨よけ野菜、露地野菜、くり等)
(3)温泉、松山、伊予の山ろく、島しょ部:かんきつ、かんきつ+落葉果樹(ぶどう、キウイフルーツ、もも等)
<畜産>
(1)松山市近郊:鶏
(2)四国山地の中山間地域:肉用牛
ウ 南予農業地帯
<野菜>
(1)宇和、鬼北の平坦部:水稲、麦、大豆、飼料
(2)西予、大洲喜多の山間部:水稲+(野菜、畜産、たばこ、ゆず、落葉果樹)
(3)西宇和~南宇和海岸地帯:かんきつ、さといも、ブロッコリー等野菜
<畜産>
(1)大洲喜多、西予:酪農、肉用牛、養豚
4 農業近代化のための施設の整備に関する事項
本県の農業生産を担う農業労働力は、都市化、工業化により減少の一途をたどっている情勢に対処するため、農業生産の専門化などの近代的な農業生産体系を前提とした、先端ICTを活用したスマート農業などの導入促進、農業生産近代化施設の整備を図る一方、国内の消費者・実需者ニーズや海外への販路拡大を見据えた農産物取引の多様化と消費者ニーズに的確に対応した流通体制の確立や流通加工施設の計画的な配置及び整備を推進する。
5 農業を担うべき者の育成及び確保のための施設の整備に関する事項
農業・農村を担う若者を中心とした就農希望者を確保し、優れた農業経営者として育成するため、県、市町、農協等の関係団体が一体となってUJIターン者など多様な農業者の確保育成に取り組む。
また、農業後継者育成を目的とした農業大学校や農業高校等において、スマート農業技術や6次化産業、経営・販売戦略等の研修教育環境の充実やそのための施設・設備整備を推進するとともに、就農に至るまでの一貫した支援活動を行う。
6 農業従事者の安定的な就業の促進に関する事項
本県の活力ある農業・農村の実現を図るため、農業従事者の安定就業の促進を進めるほか、兼業農業者の農地の流動化・集積を図り、中心的経営体等を育成するとともに、地域の定住条件を整備する。
また、魅力ある農業・農村の実現を図るため、都市住民との交流による活性化や地域の特性に応じた工業等と連携した就業の場の確保・充実を図る。
7 農業構造の改善を図ることを目的とする主として農業従事者の良好な生活環境を確保するための施設の整備に関する事項
本県の農家の消費生活水準は年々向上し、その内容も都市生活者に接近しつつあるが、物価上昇や社会経済環境等の変化等により、生活や経済活動への影響が大きく、生活環境の面で立ち遅れに拍車がかかる実態にある。 意欲のある多様な農業者の育成・確保を図るためには、新しい生活様式に配慮しつつ農村の良好な生活環境を確保するための施設整備を行い、地域全体の連帯感の醸成を図ることが重要。
このため、施設整備の際は、既存施設の有効活用を考慮の上、非農業者の参加を得ながら、地域全体の連帯感の醸成を始め、農業従事者の福祉の向上、健康増進及び文化活動の助長を図るとともに、地域における定住条件の整備及び次代の農業を担う新規就農者の確保や外国人材の円滑な受け入れ等、多様な人材の確保促進にも資するものとなるよう努める。
お問い合わせ
愛媛県 農林水産部 農政企画局 農政課 農地・担い手対策室 農地調整係
Tel:089-912-2516









