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愛媛県の未来を創る農業・農村振興条例(案)骨子に寄せられた意見の要旨と農業振興の条例検討プロジェクトチームの考え方について

 愛媛県の未来を創る農業・農村振興条例(案)骨子について、令和2年11月25日(水曜日)から令和2年12月15日(火曜日)までの期間でパブリック・コメントを実施したところ、25の個人または団体から96件の意見をいただきました。

 条例(案)骨子に寄せられた意見の要旨と農業振興の条例検討プロジェクトチームの考え方は、次のとおりです。

 なお、いただいた意見は、適宜集約・要約しております。

 

寄せられた意見の要旨と農業振興の条例検討プロジェクトチームの考え方

 

 

寄せられた意見の要旨

農業振興の条例検討プロジェクトチームの考え方

制定の背景

1

 「人工知能(AI)、インターネット・オブ・シングス(IoT)等を活用したスマート農業の推進、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する環境に配慮した農業の展開等により、経営の安定や生産性の向上を図り、持続可能な農業経営を確立する」との意識は県民に共有されているとは言えない。また、IT技術が環境への負荷を増大させる等の指摘もあることから、慎重な議論を待ちたい。今回の条例のこの部分は拙速だと思う。

【修正する】

 御指摘を踏まえ、以下のとおり修正します。(3段落目)

 なお、今後の本県の農業・農村の振興を図るためには、必要に応じて、人工知能(AI)、インターネット・オブ・シングス(IoT)等の先端技術を活用したスマート農業の推進が必要と考えます。

≪修正前≫

「このような状況の中、本県の基幹産業である農業及び農村が発展していくためには、経営規模又は家族若しくは法人の別を問わない多様な担い手の育成や確保、農作業の省力化を実現する人工知能(AI)、インターネット・オブ・シングス(IoT)等を活用したスマート農業の推進、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する環境に配慮した農業の展開等により、経営の安定や生産性の向上を図り、持続可能な農業経営を確立する必要がある。」


≪修正後≫

「このような状況の中、本県の基幹産業である農業及び農村が発展していくためには、経営規模又は家族若しくは法人の別を問わない多様な担い手の育成や確保、農地の集積や集約化、先端技術を活用したスマート農業の推進等により、経営の安定や生産性の向上を図り、持続可能な農業経営を確立させるとともに、持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも貢献している農業及び農村の重要性に鑑み、活力ある農業と豊かな農村社会の実現に取り組む必要がある

2

 本県には「有機農業推進計画」があるので、「持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する環境に配慮した農業の展開」ではなく、「有機農業推進法(もしくは有機農業推進計画)に基づいた農業を推進」の方が生産者や消費者にも分かりやすいと思う。

3

 持続可能な開発目標(SDGs)の達成に、農業生産者による農業活動や食料生産が貢献しているとの評価が一般的である中、「持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する環境に配慮した農業の展開等により、経営の安定や生産性の向上を図り、持続可能な農業経営を確立する必要がある。」の記述は、農業生産の一部の事象に対する広範な検証が行われた結果に基づく記述とは思えず、SDGsの目標達成に農業生産が課題の一つとなっていることがイメージづけられている。

 このことは、農業や農業生産の一部をとらえ、全体像を見落としたものであり、「木を見て森を見ず」にならないよう、削除を希望する。

4

 本県は、県土の7割が林野で、リアス式海岸など複雑な地形であり、こうした地形の園地・田畑でのスマート農業による作業労働時間の減少は平野部より限定的で、結果として収支が悪化しているスマート農業の普及を、現状では県が積極的に推進する状況にはなっていないと思う。条例制定の目指すべき方向として示すためには、期待だけでは困難で、効果の見極めが必要である。こうした課題がある中で、担い手育成・確保の次に記述する対応策として、スマート農業の推進は現状では相応しくないと思う。

第2

基本理念

5

 基本理念の中に以下の2点を明記してほしい。

1 生物多様性の保護、地球温暖化防止(SDGs)、県土の保全、水源の涵養など環境保全に努め、食と農を巡る文化の伝承に努めること。

2 地産地消を推進し、県内での食料自給率を高めること。

(同趣旨の意見は計5件)

【原案のとおり】

 基本理念は、本県の農業・農村の持続的な発展並びに県民の豊かな暮らしの実現に向け、農業・農村の振興を行うに当たっての基本的な考え方を規定しており、原案のとおりとします。

 なお、4の「農業及び農村の有する多面的機能」については、以下のとおり定義を明記します。

 ○農業及び農村の有する多面的機能…県土の保全、水源の涵(かん)養、自然環境の保全、良好な景観の形成、文化の伝承等農村で農業生産活動が行われることにより生ずる食料その他の農産物の供給の機能以外の農業及び農村の有する多面にわたる機能をいう。

 また、地産地消については、第16の「農業及び農村に関する県民の理解の促進」において、県が取り組む施策として規定しています。

6

 「基本理念」には、抽象的で曖昧な表現が見られ、何を言いたいのかわかりにくく、前文の内容が反映されていないようにも思う。

(同趣旨の意見は計2件)

7

 農業・農村の振興は、生産者の担い手はもちろんだが、一般家庭での外食やインスタント食品の利用が増えている現状では、消費者の担い手の育成も不可欠である。「第16 農業及び農村に関する県民の理解の促進」は、消費者への啓蒙活動として基本理念に必要だと思う。

第3

関係者の役割

8

(「第3 関係者の役割」の「1 県の責務」冒頭の補強)

 国の施策を活用しつつ、県独自の施策の開発と実施が求められる。

【原案のとおり】

 今後は、本条例に基づく県の各種施策を通じて、本県の農業・農村の振興が図られるものと考えています。

9

 学校給食への地元の有機農産物の積極的な使用を推進することを明記してほしい。

【原案のとおり】

 本条例は、農業・農村の振興に関する施策の基本事項を定めることとしており、市町や団体、農業者等に対する具体的な義務付け等は考えておりませんので御理解願います。

 なお、小中学校の給食は市町が所管していますが、県と市町は地方自治法上、対等の立場であることから、本条例において市町の責務を規定することは適切ではないため、「市町との連携等」として、県としてなすべきことを定めているところです。

 また、県では、第11の「環境にやさしい農業の推進等」で、有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業の推進等に取り組むとともに、第16の「農業及び農村に関する県民の理解の促進」で、地産地消及び食育の推進に取り組むこととしています。

第10

県産農産物等の生産の振興、付加価値の向上及び販路の拡大のための措置

10

 「えひめブランドの創出」や「国内外への販路の拡大」も効果的だが、まず、県民の食料自給率を高め、地産地消を推進することを明記してほしい。

(同趣旨の意見は計2件)

【原案のとおり】

 第10の「県産農産物等の生産の振興、付加価値の向上及び販路の拡大のための措置」に規定する様々な取組や、第16の「農業及び農村に関する県民の理解の促進」に掲げる地産地消・食育の推進を行うことによって、食料自給率の維持・向上につながるものと考えています。

11

 第1に、県民の食料自給に努め、地産地消を推進してほしい。そのためにも学校給食の地産地消を進め、さらに安心安全な有機農産物の使用割合を高めるように努めてほしい。

【原案のとおり】

 第10の「県産農産物等の生産の振興、付加価値の向上及び販路の拡大のための措置」に規定する様々な取組や、第16の「農業及び農村に関する県民の理解の促進」に掲げる地産地消・食育の推進を行うことによって、食料自給率の維持・向上につながるものと考えています。

 本条例は、農業・農村の振興に関する施策の基本事項を定めることとしており、市町や団体、農業者等に対する具体的な義務付け等は考えておりませんので御理解願います。

 また、小中学校の給食は市町が所管していますが、県と市町は地方自治法上、対等の立場であることから、本条例において市町の責務を規定することは適切ではありません。

 なお、県においては、第16の「農業及び農村に関する県民の理解の促進」で、地産地消の推進に取り組むとともに、第11の「環境にやさしい農業の推進等」で、有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業の推進等に取り組むこととしています。

第11

環境にやさしい農業の推進等

12

 「等の施策を講ずる」がどちらの文章にかかっているのか、または両方にかかっているのかがわかりにくい。消費者の理解の推進だけでなく、生産面からも有機農業や認証取得の推進についての施策を講じていく必要があるので、接続語を付け足すか、2文に分けるか、解釈に齟齬が生じないよう文章を整理してほしい。

【原案のとおり】

 法規文の性質上、このような表現としておりますので御理解願います。

 なお、第11の「環境にやさしい農業の推進等」では、

・有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業の推進

・その農産物の認証

・消費者の環境にやさしい農業についての理解の促進

のいずれについても、県が施策を講じることとしております。

13

 県が、学校給食の食材における、安心安全な有機農産物の使用割合を高めるように努めることを付け加えてほしい。

【原案のとおり】

 本条例は、農業・農村の振興に関する施策の基本事項を定めることとしており、市町や団体、農業者等に対する具体的な義務付け等は考えておりませんので御理解願います。

 また、小中学校の給食は市町が所管していますが、県と市町は地方自治法上、対等の立場であることから、本条例において市町の責務を規定することは適切ではありません。

 なお、県においては、第16の「農業及び農村に関する県民の理解の促進」で、地産地消の推進に取り組むとともに、第11の「環境にやさしい農業の推進等」で、有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業の推進等に取り組むこととしています。

14

 「環境にやさしい農業」という言葉は曖昧で賛同しかねる。はっきり区別してほしい。

【原案のとおり】

 「環境にやさしい農業」とは、環境への負荷の低減に配慮し、持続可能な生産活動を行う農業を指しており、農業者や県民の皆さんがイメージしやすく、また関心を持ってもらいやすい表現としたもので、その代表例として「有機農業」を挙げています。

 なお、「環境にやさしい農業」及び「有機農業」については、以下のとおり定義を明記します。

 ○環境にやさしい農業…環境への負荷の低減に配慮し、持続可能な生産活動を行う農業をいう。

 ○有機農業 化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業をいう。

15

 有機農業と環境保全型農業を区別してほしい。

(同趣旨の意見は計3件)

16

 「環境にやさしい農業」という言葉は曖昧で、賛同しかねる。「有機農業推進法」、「愛媛県有機農業推進計画」があるのだから、その中で慣例となっている言葉を用いて適切な理解を与える表現にして欲しい。「有機農業及び環境保全型農業の推進」として、それぞれの定義を明記したら良いのではないか。両者をはっきり区別してほしい。

17

 「環境にやさしい農業」の言葉はあいまいなので、「有機農業推進法」や「愛媛県有機農業推進計画」の理念にのっとり明確な定義のもとに条例案を作成してほしい。

18

 有機農業が生物多様性保全や地球温暖化防止に役立つこと、そのためSDGsに貢献し、推進する必要があることを明記してほしい。

【原案のとおり】

 有機農業の推進については、農業・農村の有する多面的機能が将来にわたって適切かつ十分に発揮されることを基本として、施策を講ずることとしておりますので、原案のとおりとします。

19

 以下の2点を盛り込んでほしい。

1 遺伝子組み換え及びゲノム編集技術を使用した種子を作付けする場合には、届け出が必要な許認可制にし、有機農作物や一般農作物と交雑しないよう措置を取ることを義務付けること。

2 県は、学校給食の地産地消を推進し、安全安心な有機農作物の使用割合を高めるように努めること。

 

 

 

【原案のとおり】

 本条例は、農業・農村の振興に関する施策の基本事項を定めることとしており、市町や団体、農業者等に対する具体的な義務付け等は考えておりませんので御理解願います。

 なお、遺伝子組換え作物については、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(カルタヘナ法)や「食品衛生法」、「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律」(飼料安全法)といった法律で規制されているところです。

 また、小中学校の給食は市町が所管していますが、県と市町は地方自治法上、対等の立場であることから、本条例において市町の責務を規定することは適切ではありません。

20

 遺伝子組み換えやゲノム編集の作物の作付けを県の許認可制にして、作付けを認可した圃場の公表をするように明記してほしい。

 

 

21

 「化学的に合成された肥料や農薬を低減した」農産物について、現在「愛媛県特別栽培農産物認証制度」の認証マークがあり削減率は分かるが、使用された化学肥料及び農薬が分からない。消費者としては、化学肥料及び農薬のトレーサビリティを実施してもらいたい。このことは、生産者にとっても「環境にやさしい農業」への理解と移行を進めることになると考える。

【原案のとおり】

 第11では、「環境にやさしい農業の推進等」に関する施策の基本となる事項を定めており、その具体的な施策については、別途検討されます。

第12

主要農作物の種子の安定供給等

22

 この条例にとどまらず、「愛媛県主要農作物種子生産実施要項」の条例化が求められる。

【原案のとおり】

 これまで愛媛県主要農作物採種事業実施要領に基づき、県が中心となって県内への種子供給が行われており、今後は本条例を根拠に引き続き適切な運用が図られるものと考えています。

23

 条例案の「必要な施策を講ずる」ためには、この条例の1条としてではなく、県として種子条例を制定すべきだと思う。

24

 今後も変わらぬ県の予算や人員、施設の確保ができるようにしてほしい。これからも生産者に安全な種子が適正価格で供給されるよう、条例で守ってほしい。

【原案のとおり】

 予算については、年度ごとに議決を必要とするため、原案のとおりとしますが、第17の「財政上の措置」において、県は、農業及び農村の振興に関する施策を実施するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めることとしています。

25

 以下の3点を加えてほしい。

1 主要農作物(米・麦)の種子の生産と安定供給に努め、これまで培われてきた種子の生産技術が継承されるとともに、地域の気候及び風土に合った品種の開発に努めること。

2 本県で伝統的に栽培されてきた主要農作物及び野菜の在来種を保存することに努めること。

3 農家の自家採種の権利が保護されること。種苗法改定後も、主要農作物や本県でよく栽培されている品種については、登録品種であっても例外的に、許諾料なしで自家採種できるようにしてほしい。

(同趣旨の意見は計3件)

【原案のとおり】

 第12では、主要農作物の種子の安定供給等に関する施策の基本となる事項を定めています。

 主要農作物として定義している稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆は、廃止された主要農作物種子法とその廃止に合わせて制定された愛媛県主要農作物採種事業実施要領においても同様に規定されています。それらの優良な種子の確保は本県の農業の発展に不可欠で、食料の安定供給と消費者の安全・安心の確保の根幹をなすものであることから、本条例でも同様に定義しています。

 なお、伝統的に栽培されてきた野菜の在来種の保存については、第10の1「消費者の需要の動向に即した県産農産物等の生産、加工、流通等」に含まれています。

 また、農家の自家増殖については種苗法で規定されています。なお、今後、国において、種苗が適正価格で安定的に供給されるための施策等について検討される見込みであることから、対応を注視したいと考えています。

26

 自家採種は「制定の背景」に明記されている「それぞれの地域において固有の農産物」の原点となるものであり、生産者の知的財産だと考える。本県においては全般的に耕作面積が狭く中山間地等の農業も営まれており、この現状のなかで自家採種が出来なくなれば、固有農産物の喪失、経営的な問題での離農も考えられるため、種苗法改定後も、小規模農家を例外にして、登録品種であっても自家採種の権利を守ると明記してほしい。

【原案のとおり】

 農家の自家増殖については種苗法で規定されています。なお、今後、国において、種苗が適正価格で安定的に供給されるための施策等について検討される見込みであることから、対応を注視したいと考えています。

27

 主要作物の種の安定供給はすばらしいことだが、それ以外の作物についても種が守られるよう施策をとることを記載してほしい。

【原案のとおり】

 主要農作物として定義している稲、大麦、はだか麦、小麦及び大豆は、廃止された主要農作物種子法とその廃止に合わせて制定された愛媛県主要農作物採種事業実施要領においても同様に規定されています。それらの優良な種子の確保は本県の農業の発展に不可欠で、食料の安定供給と消費者の安全・安心の確保の根幹をなすものであることから、本条例でも同様に定義するものです。

 なお、その他の作物の保存等については、第10の1「消費者の需要の動向に即した県産農産物等の生産、加工、流通等」に含まれています。

第14

技術及び知識の向上

28

1 農林水産研究所、果樹研究センターをはじめ県の試験研究機関の充実

2 農業改良普及事業の再生強化(普及員の大幅増員)

が求められる。

【原案のとおり】

 具体的な人員の増員等については、毎年度予算の議決が必要となるため、原案のとおりとしますが、第17の「財政上の措置」において、県は、農業及び農村の振興に関する施策を実施するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めることとしています。

29

 有機農業や自然栽培の技術や理念を盛り込んでほしい。

【原案のとおり】

 第14では、「技術及び知識の向上」に関する施策の基本となる事項を定めています。

 なお、第11の「環境にやさしい農業の推進等」では、有機農業をはじめとする環境にやさしい農業の推進等について規定しています。

その他全体意見(骨子の箇所の指定がないもの又は箇所が不明のもの)

種子条例関係

30

 本県も他県に続き種子の県条例を制定してほしい。

 これまで愛媛県主要農作物採種事業実施要領に基づき、県が中心となって県内への種子供給が行われており、今後は本条例を根拠に引き続き適切な運用が図られるものと考えています。

31

 種子法廃止後も、主要農作物の種子の生産と安定供給のため、県の取組が後退しないようにしてほしい。

(同趣旨の意見は計4件)

32

 次の点も付け加えてほしい。

○主要農作物の種子(米、麦)の生産に関わる本県の取り組みが後退することなく、種子の生産技術が継承されるとともに、今後とも、地域の気候と風土に合った品種の開発に努めること

○本県で伝統的に栽培されてきた主要農作物及び野菜の在来種を保存することに努めること

33

 種子法が廃止されたが、これにより県民・市民の命に直結する主要な種が、民間企業の利益の対象になることを懸念する。県が独自の政策をもち、県民のために公の種を守ることに注力してほしい。県独自の種子条例の、改めて別立ての条例制定を求める。

34

 品種を育成する側の権利や利益も守られるべきだが、従来のバランスが崩れて、販売業者の言い値で買うか、あるいは農業をやめるかという選択に追い込まれないように、種子条例的な条項で、一定の歯止めをかけてほしい。

 

 本条例は、農業・農村の振興に関する施策の基本事項を定めることとしており、市町や団体、農業者等に対する具体的な義務付け等は考えておりませんので御理解願います。

種苗法改正関係

35

 特に種苗法においては、一般品種の自家採種可能であるという条件はなんとしても守ってもらわなければならない。

 一般品種は地域資源、人類共通の資源・権利であるため、メーカーが開発した権利とは分けて考える必要がある。

 特に有機農業については自家採種が基本となるので、一般品種の自家採種の権利はこれからも守り続けていかなければならない。

 農家の自家増殖については種苗法で規定されています。なお、今後、国において、種苗が適正価格で安定的に供給されるための施策等について検討される見込みであることから、対応を注視したいと考えています。

36

 種苗法改定後も主要農産物などの種子については、登録品種であっても例外的に、農家の自家採種の権利を保護してほしい。

(同趣旨の意見は計4件)

37

 主要農作物や、在来種や固定種など愛媛の風土や気候に適した品種をつなぐ自家採種の権利を守っていけるよう、条例に組み込んでほしい。

38

 次の点も付け加えてほしい。

 ○農家の自家採種の権利が保護されること

39

 農家の自家採種の権利を保護して県下の小規模農家を守るよう対策してほしい。

40

 種苗法が改正されたが、生物多様性の観点、食の安全を守る観点、本県独自の種を守る観点からも、農家の自家採種の権利を保護する政策を盛り込んでほしい。

41

 農家の自家採種の権利を守ってほしい。

42

 本県でも、種苗法改正により固定種を守れなくなる問題と県民の健康問題が懸念されており、今治市の有機農法の取組でも化学肥料や遺伝子組み換え技術を利用しない農業を推進することを条例で定めているので、以上を踏まえてこの条例を検討してはどうか。

 本条例では、第12で「主要農作物の種子の安定供給等」について規定しています。

 また、第11「環境にやさしい農業の推進等」において、化学的に合成された肥料・農薬を使用しないこと、遺伝子組換え技術を利用しないことを基本とする「有機農業」について規定しています。

43

 種苗法改正案が可決されてしまった今となっては、地域の食を支えてきた地方自治体の種苗事業を守り、地域の農家が大切に守り継承してきた在来種を共有財産として守らなければならない。

 本条例では、第12で「主要農作物の種子の安定供給等」について規定しています。

 また、地域の農家が大切に守り継承してきた在来種の保存については、第10の1「消費者の需要の動向に即した県産農産物等の生産、加工、流通等」に含まれています。

学校給食関係

44

 学校給食の地産地消を推進し、なるべく有機農産物を使用してほしい。

(同趣旨の意見は計2件)

 本条例は、農業・農村の振興に関する施策の基本事項を定めることとしており、市町や団体、農業者等に対する具体的な義務付け等は考えておりませんので御理解願います。

 なお、小中学校の給食は市町が所管していますが、県と市町は地方自治法上、対等の立場であることから、本条例において市町の責務を規定することは適切ではありません。

 また、県では、第11の「環境にやさしい農業の推進等」で、有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業の推進等に取り組むとともに、第16の「農業及び農村に関する県民の理解の促進」で、地産地消及び食育の推進に取り組むこととしています。

45

 学校給食の地産地消を推進し、これにより地域の有機農産物生産者の販路を確保したら良い。

46

 地域の農作物を子どもたちの給食に取り入れるなど、子どもの頃から身近に地域の農作物を感じる事も大事だと思う。

47

 県が学校給食に対して有機食材の提供や地産地消の推進を行うことは、県内農業の活性化に寄与するばかりではなく、未来を担う子供たちの食育・健康を作るものであることに鑑み、学校給食への言及を求める。

48

 子供達の学校給食材を「地産地消」に、未来を守り育てるため食育に力を入れてほしい。

49

 地産地消による学校給食を実施してほしい。これは何をどのように食べるのかという消費者教育にもなる。また、貧困等でバランスのとれた食事が出来ない子どもたちが増えている悲惨な現状を踏まえても、1日に1食くらいは学校給食で年齢に応じたバランスのとれた食事の提供は、県の政策として掲げてほしい。

50

 学校給食の地産地消を推進し、無農薬無化学肥料農産物を使用してほしい。

有機農業関係

51

 有機農業を奨励、推進してほしい。

 第11の「環境にやさしい農業の推進等」において、有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業の推進等の施策を講ずることを規定しているところです。

52

 県内で有機野菜を一般の消費者が購入できず、県の「特別栽培農産物認証制度」掲示作物さえほとんど手に入らない状況の改善を求める。

53

 愛媛の有機農業推進を進めてほしい。健康な食生活、医療費削減につながる。

54

 「未来を創る農業」「環境に配慮した持続可能な農業」のための条例であるなら、生物多様性を活かした有機農業や自然栽培の推進を明記してほしい。

 本条例は、農業・農村の振興に関する基本事項等を定めることにより、農業・農村の持続的な発展と県民の豊かな暮らしの実現に寄与することを目的としており、第11の「環境にやさしい農業の推進等」において、有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業の推進等の施策を講ずることを規定しているところです。

55

1 一般の県民が有機農業でできた野菜や「環境保全型農業」でできた野菜などを買おうと思っても目に留まらない。どこで売っているのか県は県民に知らせてほしい。

2 子供たちに安心して給食を食べさせることができるよう、有機野菜などの食材を農家が安心して栽培できるよう県がシステムを作ってほしい。

 有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農作物の主な認証制度としては、有機JAS規格による有機農産物、県が認証するエコえひめ農産物、県が認定する農業者(エコファーマー)が生産する農産物があります。

 なお、第11の「環境にやさしい農業の推進等」において、県は、有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業を推進することとしています。

56

 安全と言われている有機作物も、肥料過多による亜硝酸たい窒素などの作物への残留が懸念され、人体や土壌汚染が気になる。農薬、化学肥料、同様に安全基準に添った測定を希望する。

 第11の「環境にやさしい農業の推進等」で、有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業の推進等についての施策を講じることとしています。

 また、基本理念で、安全・安心への配慮について規定しています。

遺伝子組み換え・ゲノム編集関係

57

 種子についてもゲノム編集種子をなるべく規制してほしい。

 本条例は、農業・農村の振興に関する施策の基本事項を定めることとしており、市町や団体、農業者等に対する具体的な義務付け等は考えておりませんので御理解願います。

 なお、遺伝子組換え作物については、「遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律」(カルタヘナ法)や「食品衛生法」、「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律」(飼料安全法)といった法律で規制されているところです。

58

 遺伝子組み換え・ゲノム編集種子の栽培を規制してほしい。

(同趣旨の意見は計4件)

59

 遺伝子組み換え作物やゲノム編集作物が、生産現場に持ち込まれることのないよう、しっかりとした規制を行うことを明記してほしい。国の法律が変わっても、生態系や人体に将来どんな影響が出るか安全性の確立されていない作物が県内で栽培されることのないように、県の条例で規制してほしい。

60

 次の点も是非付け加えてほしい。

○遺伝子組み換え及びゲノム編集技術を使用した種子を作付けする際には、届出が必要な許認可制にし、有機作物や一般農作物と交雑しないようにすることを義務付けること。

61

 遺伝子組み換え植物やゲノム編集食物などが心配。この県民の不安に応える文言を盛り込んでほしい。

62

 遺伝子組み換え作物やゲノム編集技術を使用した種の作付けを、届け出が必要な許認可制にしてほしい。

63

 生きる基となる農業。遺伝子組み換えやゲノム編集種子の栽培を止めてほしい。

64

 ゲノム編集については種苗も作物も表示が義務付けられていないが、これは作付けする生産者にとっても食する消費者にとっても選択権を奪われてしまう。県として国に表示を求めてほしい。

65

 遺伝子組み換えやゲノム編集の種苗の管理を徹底してそれが交雑することで、知らない間に手遅れにならないよう対策をしてほしい。

66

 安心安全な食物を得るためにも、今まで同様の自家増殖は不可欠である。危険性が指摘されている「遺伝子組替え」や「ゲノム編集」された種苗は、必ず表示してほしい。

食料自給関係

67

 地産地消を推進し、県内での食料自給率を高めてほしい。

 地産地消については、第16の「農業及び農村に関する県民の理解の促進」において、県が取り組む施策として規定しています。

68

 本県の農業振興政策として、一番に県内自給率を高めてほしい。県内で生産された農産物を県内で消費すれば、輸送に掛かる経費削減になり、環境負荷も軽減できる。さらに地域経済の活性化にも繋がる。

69

 本県においては、柑橘を中心とする、県外への出荷で儲けていく農業を大事にする一方で、県内の食料自給と環境保全をしつつ、地域に根づいて住民として暮らす農家も大事にしていく必要があると思う。

環境への配慮関係

70

 農薬取締法では、人に対する影響の配慮はされているが、環境に対する配慮は不十分である。農薬を使うなとは言わないが、使用を適切に把握管理することを義務付けてほしい。

 本条例は、農業・農村の振興に関する施策の基本事項を定めることとしており、市町や団体、農業者等に対する具体的な義務付け等は考えておりませんので御理解願います。

 なお、第11の「環境にやさしい農業の推進等」において、有機農業をはじめとする化学的に合成された肥料及び農薬等を低減した農業の推進並びにその農産物の認証、消費者の環境にやさしい農業についての理解の促進等の施策を講ずることとしているところです。

就農者支援関係

71

 農家の高齢化は待ったなしの状況。今まさに始めようとする人を大幅に増やす必要がある。それが可能な施策をとることを明記してほしい。

 第8の「担い手の確保及び育成」において、農業の担い手の確保及び育成を図るため、経営規模の大小等にかかわらず、意欲ある農業者、集落営農組織、新たに農業に就業しようとする者等に対し、生産技術の習得及び向上、経営管理能力の向上、経営の法人化等に必要な施策を講ずることとしているところです。

その他

72

 地域を支えてきた農作物を地域で守る条例の制定も検討してほしい。

 地域の特色ある農作物の生産振興については、第10の1「消費者の需要の動向に即した県産農産物等の生産、加工、流通等」に規定しています。

 なお、このPTでは、本県の農業・農村の持続的な発展と県民の豊かな暮らしの実現に寄与することを目的とした条例について検討しておりますので、御理解をお願いします。

73

 まじめなえひめというのなら農業を守るという本気度を県がアピールしてほしい。

 この条例を制定することで、本県の農業・農村の持続的な発展と県民の豊かな暮らしの実現に寄与したいと考えております。

74

 本県の農業の未来を考えるときに、柑橘農家の未来、水稲農家の未来、野菜農家の未来、その他花農家などの未来のヴィジョンは、共通するところもあるが、違うところも出てくると思う。その辺りを具体時に文言化する必要があると思う。

 本県の農業は、柑橘を中心に、慣行農法あるいは科学農法の最先端を走ってきた部分と、世界的に有名な自然農法家の福岡正信氏を輩出し、その展開で無茶茶園のようなオルタナティブな(代替的な)実践を進めてきた、自然栽培や有機農法の伝統が同居している。

 この両者を、両方活かしていくようなヴィジョンを描いていく必要があると思う。多国籍企業や農業関係企業の力も借りながら、場合によっては、その影響力が強くなりすぎるときには、農家の権利や持続可能性を守れるような、そういう条例にしていただけるとありがたい。

 キーワードとしては、「ローカルフード」や「生態系農業」という文言を入れてほしい。

 有機農業等については、第11の「環境にやさしい農業の推進等」において規定しているところです。

 なお、本条例は、農業及び農村の振興に関する基本理念を定め、県の責務、市町との連携等並びに農業者、農業関係団体、食品関連事業者及び県民の役割について明らかにするとともに、農業及び農村の振興に関する施策の基本となる事項を定めることにより、当該施策を総合的かつ計画的に推進し、もって本県の農業及び農村の持続的な発展並びに県民の豊かな暮らしの実現に寄与することを目的としておりますので御理解願います。

75

㉕学校教育や就農支援だけでなく、一般市民が「農」に参加し、自分の食べるものを自分で作る体験ができるシステムの構築をこの条例の中に入れ込んでほしい。そうすることで農家と非農家の人のつながりと技術の伝えあいが生まれると思う。

 第16の「農業及び農村に関する県民の理解の促進」において、都市と農村の交流等の施策を講ずることとしており、グリーン・ツーリズム(農村地域において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動)体験等を通じて、農業・農村の果たす役割に関する県民の理解が深まるとともに、地域の活性化につながるものと考えています。

賛同意見(骨子の修正については特に言及されていないもの)

76

 この度、本県の農業・農村の持続的な発展と県民の豊かな暮らしの実現を目的に、農業・農村振興条例の制定に向けて検討をすすめていただき、感謝申し上げるとともに深く敬意を表する。

 本条例の制定によって、さらに県行政と農業団体が連携し、農業・農村振興、県内業界団体間の連携強化、農業・農村に対する県民理解の促進に取り組むことが可能となる。本条例の意義・目的が広く県民、関係者へ周知され、チーム愛媛が一丸となって、本県の農業・農村の未来を創る取り組みが加速することを期待する。

 本条例の制定により、国、県、市町、農業者、農業関係団体、食品関連事業者その他関連事業者、そして県民が一体となって農業・農村の振興に取り組むことで、本県の農業・農村の持続的な発展並びに県民の豊かな暮らしの実現に大きく寄与するものと考えています。

 

資料(PDFファイル)

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