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県議会の活動

第338回(平成26年9月)定例会

提出議案【議員提出の部】

愛媛県少子化対策推進条例

 子どもは、愛媛の未来を担うかけがえのない存在であり、誰もが安心して子どもを生み育てることができ、その喜びを実感し、子どもが健やかに育つことができる社会を実現することは、私たち愛媛県民全ての願いである。

 今日、経済的に不安定な若者の増加等による未婚化や晩婚化の進展、子育ての負担やこれに対する不安などから、我が国の合計特殊出生率は、現在の人口を維持できる水準とされる2.07には程遠い1.4前後で推移しており、本県においても、子どもの数は年々減少し、推計人口が68年ぶりに140万人を下回る事態に陥っている。

 このような急速な少子化の進行は、大都市への若者の流出や高齢化の進行とあいまって、人口構造にひずみを生じさせ、ひいては地域の人口が減少し、経済活動の衰退や地域社会の活力の低下など、県民生活全般への深刻な影響を及ぼすことが懸念されている。

 もとより、結婚や出産は個人の決定に基づくものではあるが、一方で、多くの若者が将来家庭を持つことを望み、希望する子どもの数は平均2人以上という調査結果も明らかとなっており、このような希望が実現できる社会の構築に向けて、結婚、妊娠、出産及び育児への切れ目のない支援の充実・強化、仕事と家庭との両立を妨げている諸要因の解消等を図ることが喫緊の課題となっている。

 ここに、社会全体が一体となって、障害、疾病等を含む親や子どもの状況に応じ、子育てに対する不安の軽減や様々な支援の充実を図ることにより、県民が家庭や子育てに夢を持ち、安心して子どもを生み育てることができる環境を整備し、子どもを生み育てる者が真に誇りと喜びを感じることのできる社会を実現するため、この条例を制定する。

 (目的)

第1条 この条例は、少子化対策の推進について、基本理念を定め、並びに県、市町、県民及び事業者の責務を明らかにするとともに、少子化対策に関する施策の基本となる事項を定めることにより、少子化対策を総合的かつ計画的に推進し、もって県民が安心して子どもを生み育てることができる社会の実現に寄与することを目的とする。

 (定義)

第2条 この条例において「少子化対策」とは、安心して子どもを生み育てることができ、子どもが健やかに育つことができる社会の実現に向けて行う全ての取組をいう。

 (基本理念)

第3条 少子化対策は、次に掲げる事項を基本として行われなければならない。

 (1) 父母その他の保護者が子育てについての最も重要な責任を有するとの認識の下に、子どもは次代の社会を担う者であることに鑑み、県、市町、県民、事業者等が相互に連携を図りながら協力して社会全体で取り組むこと。

 (2) 子どもを生み育てる者がひとしく支援を受けることができるよう配慮すること。

 (3) 子育ての意義及び子育てにおける家庭が果たす役割の重要性についての理解が深められ、かつ、子育てを行うことの喜びが実感されるよう配慮すること。

 (4) 子どもを生み育てる者が男女ともにその能力を十分に発揮して仕事に従事しつつ豊かな家庭生活を営めるよう配慮すること。

 (5) 全ての子どもが健やかに育つことができるよう配慮すること。

 (6) 結婚、出産、家庭及び子育てに対する個人の考え方が尊重されるよう配慮すること。

 (県の責務)

第4条 県は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、少子化対策に関する総合的な施策を策定し、及び実施する責務を有する。

2 県は、国、市町、県民、事業者等と緊密に連携し、及び協力して、少子化対策の推進に取り組むものとする。

 (市町の責務)

第5条 市町は、基本理念にのっとり、基礎的な地方公共団体として、県、住民、事業者等と連携して、地域の実情に応じた少子化対策を推進するよう努めるものとする。

 (県民の責務)

第6条 県民は、基本理念に対する理解を深めるよう努めるとともに、県又は市町が実施する少子化対策に関する施策に協力するよう努めるものとする。

 (事業者の責務)

第7条 事業者は、基本理念にのっとり、その雇用する労働者の仕事と家庭との両立が図られるようにするために必要な雇用環境の整備に努めるとともに、県又は市町が実施する少子化対策に関する施策に協力するよう努めるものとする。

2 事業者は、前項の規定により雇用環境を整備するに当たっては、職場における慣行、職場の雰囲気その他の労働者の意識に起因する事情により育児休業制度その他の子育てを支援する制度の活用が妨げられることのないよう、職場における労働者の間の相互理解の促進に特に配慮しなければならない。

 (基本計画)

第8条 知事は、少子化対策に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、少子化対策の推進に関する基本的な計画(以下「基本計画」という。)を定めなければならない。

2 基本計画は、次に掲げる事項について定めるものとする。

 (1) 少子化対策に関する目標

 (2) 少子化対策に関する施策の基本的な方針

 (3) 前2号に掲げるもののほか、少子化対策に関する施策を総合的かつ計画的に推進するために必要な事項

3 知事は、基本計画を定めるに当たっては、あらかじめ、県民の意見を反映するために必要な措置を講ずるものとする。

4 知事は、基本計画を定めたときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

5 前2項の規定は、基本計画の変更について準用する。

 (社会全体による取組の推進)

第9条 県は、家庭、学校、事業者、地域社会、行政機関等が相互に連携し、社会全体による少子化対策の推進が図られるよう、少子化対策の重要性に関する県民、事業者等の理解を深め、社会全体で子育ての支援その他の少子化対策を推進する機運を醸成するための情報の提供及び意識の啓発に努めるものとする。

 (結婚の支援)

第10条 県は、未婚化及び晩婚化の解消を図るため、市町、事業者等と連携して、結婚を望む男女に対する出会いの場の提供その他の支援に努めるものとする。

 (妊娠、出産及び子育ての支援)

第11条 県は、子どもを生み育てる者に対する、妊娠、出産及び子育てに関する情報の提供、専門的な相談の実施その他の支援に努めるものとする。

2 県は、不妊治療を望む者に対し良質かつ適切な保健医療サービスが提供されるよう、不妊治療に係る情報の提供、相談体制の整備その他の支援に努めるものとする。

3 県は、市町が実施する保育サービス及び母子保健サービスの提供、児童健全育成の推進等の子育てを支援する施策が効果的に実施されるよう、情報の提供その他の支援に努めるものとする。

4 県は、県民、事業者又はこれらの者の組織する団体が行う子育てを支援する自発的な取組が効果的に行われるよう、情報の提供その他の支援に努めるものとする。

 (就業の支援)

第12条 県は、経済的に自立して子どもを生み育てることが困難な者及び子どもを生み育てるために離職した者が、安定した職業に就くことができるようにするため、これらの者に対する就業の相談並びに就業及び再就職のための職業能力の開発の機会の提供、これらの者の雇用の促進に関する事業者への啓発及び情報の提供その他の支援に努めるものとする。

 (雇用環境の整備の支援等)

第13条 県は、家庭生活との均衡のとれた働き方及び職場における性別にとらわれない役割分担に関して、事業者及び労働者の意識の啓発を推進するとともに、労働者の仕事と家庭との両立を促進するため、育児休業制度その他の子育てを支援する制度の事業者及び労働者への普及啓発に努めるものとする。

2 県は、仕事と家庭との両立に資する雇用環境の整備を行う事業者に対する必要な支援に努めるものとする。

 (教育の推進)

第14条 県は、子どもが、生命の尊厳及び家庭が果たす役割の重要性について理解を深めるとともに、次代において自立して社会生活を営み、家庭を築き、子どもを生み育てることができるよう、必要な教育を推進するものとする。

 (生活環境の整備の促進)

第15条 県は、子どもの養育及び成長に適した良質な住宅への子どもを生み育てる者の入居の支援に努めるものとする。

2 県は、子ども及び子どもを生み育てる者の利用に配慮された施設並びに子どもが安全に利用することができる道路交通環境の整備の促進に努めるものとする。

3 県は、愛媛県犯罪の起きにくい安全で安心なまちづくり条例(平成25年愛媛県条例第25号)の定めるところにより、地域の住民が行う子どもを犯罪から守る取組の支援その他の地域における子どもの安全の確保の促進に努めるものとする。

 (経済的負担の軽減)

第16条 県は、国及び市町と協力し、子どもを生み育てる者の経済的負担の軽減を図るために必要な施策の充実に努めるものとする。

 (財政上の措置)

第17条 県は、少子化対策に関する施策を実施するために必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。

 (施策の実施状況の公表)

第18条 知事は、毎年度、少子化対策に関する施策の実施状況を公表しなければならない。

 附 則

1 この条例は、公布の日から施行する。

2 この条例の施行の際現に次世代育成支援対策推進法(平成15年法律第120号)第9条第1項の規定により策定されている計画は、第8条第1項の規定により定められた基本計画とみなす。

 

【条例のパンフレットはこちらをクリック】(PDF:1,452KB)

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