ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 愛媛県議会 > 軽度外傷性脳損傷に関わる周知及び労災認定基準の改正などを要請する意見書

本文

軽度外傷性脳損傷に関わる周知及び労災認定基準の改正などを要請する意見書

ページID:0013320 更新日:2023年11月14日 印刷ページ表示

第337回(平成26年6月)定例会

提出議案【議員提出の部】

軽度外傷性脳損傷に関わる周知及び労災認定基準の改正などを要請する意見書

 軽度外傷性脳損傷は、交通事故や高所からの転落、転倒、スポーツ外傷などにより、頭部に衝撃を受け、脳内の情報伝達を担う「軸索」と呼ばれる神経線維が断裂するなどして発症する病気です。

 主な症状は、高次脳機能障害による記憶力・理解力・注意力の低下をはじめ、てんかんなどの意識障害、半身まひ、視野が狭くなる、匂い・味が分からなくなるなどの多発性脳神経まひ、尿失禁など複雑かつ多様です。

 この病態は、世界保健機構(WHO)において定義付けがなされており、他覚的・体系的な神経学的検査及び神経各科の裏付け検査を実施すれば、外傷性脳損傷と判断することができると報告されています。

 しかしながら、この軽度外傷性脳損傷は、日本の医療において知られておらず、また、MRIなどの画像検査では異常が見つかりにくいため、労災や自賠責保険の補償対象にならないケースが多く、働けない場合には経済的に追い込まれるケースもあるのが現状です。

 さらに、本人や家族、周囲の人たちもこの病態を知らないために誤解が生じ、職場や学校において理解されずに、悩み、苦しんでいるケースが多々あります。

 以上のことから、医療機関をはじめ、国民・教育機関への啓発・周知が重要と考えます。

 国におかれましては、現状を踏まえて下記の事項について適切な措置を講じるよう強く要望します。

 

  1. 業務上の災害または通勤災害により軽度外傷性脳損傷となり、後遺障害が残存した労働者を、労災の障害(補償)年金が受給できるよう、労災認定基準を改正すること。
  2. 労災認定基準の改正に当たっては、他覚的・体系的な神経学的検査法など、画像に代わる外傷性脳損傷の判定方法を導入すること。
  3. 軽度外傷性脳損傷について、医療機関をはじめ国民、教育機関への啓発・周知を図ること。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成26年7月9日
 愛媛県議会
提出先
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 総務大臣
 文部科学大臣
 厚生労働大臣

提出議案【議員提出の部】へ戻る

第337回(平成26年6月)定例会トップへ戻る


AIが質問にお答えします<外部リンク>