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県議会の活動

第316回(平成22年2月)定例会

提出議案【議員提出の部】

愛媛県がん対策推進条例

 がん対策基本法の趣旨を踏まえ、すべての県民が生命を尊重する良心に基づき、温かみのある適切ながん対策を推進することにより、がんになってもお互いに支え合い、安心して暮らしていける地域社会を実現することを決意し、この条例を制定する。

 (目的)
第1条 この条例は、がん対策に関し、県、市町、がんの予防又はがんに係る医療(以下「がん医療」という。)に携わる者(以下「保健医療関係者」という。)及び県民の責務を明らかにするとともに、がんの予防及び早期発見の推進、がん患者等の負担の軽減等について定めることにより、がん対策基本法(平成 18年法律第98号)第11条第1項に規定する都道府県がん対策推進計画(以下「推進計画」という。)の実効性を確保し、科学的知見に基づく適切ながん医療をすべての県民が受けられるようにするための総合的ながん対策を推進することを目的とする。

 (県の責務)
第2条 県は、国、市町、保健医療関係者並びにがん患者及びその家族又は遺族(以下「家族等」という。)で構成される団体その他の関係団体との連携を図りつつ、がん対策に関し、本県の特性に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。

2   県は、県民のがんに関する意識を高め、及び理解と関心を深めるため、県民に対してがんに関する情報を提供するよう努めなければならない。
3   県は、がん対策について、教育、雇用等幅広い観点から検討を行い、必要な施策を講ずるものとする。

 (市町の責務)
第3条 市町は、県及び保健医療関係者その他の関係者と連携し、がんの予防及び早期発見に向けた施策の推進に努めるものとする。

 (保健医療関係者の責務)
第4条 保健医療関係者は、推進計画に基づき、県が講ずる施策の推進に協力し、がんの予防に寄与するよう努めるとともに、がん患者の置かれている状況を深く認識し、良質かつ適切ながん医療を行うよう努めなければならない。

2   保健医療関係者は、がん患者及びその家族等に対し、これらの者が求めるがんに関する情報を提供するよう努めなければならない。

 (県民の責務)
第5条 県民は、喫煙、食生活、運動その他の生活習慣が健康に及ぼす影響等がんに関する正しい知識を持ち、がんの予防に細心の注意を払うとともに、積極的にがん検診を受けるよう努めなければならない。

 (がんの予防及び早期発見の推進)
第6条 県は、がんに関する正しい知識の普及啓発及び情報の提供その他のがんの予防に関する施策を講ずるものとする。

2   県は、がんの早期発見に資するため、市町、保健医療関係者並びにがん患者及びその家族等で構成される団体その他の関係団体と連携し、がん検診の受診率の向上及びがん検診の質の向上等を図るために必要な施策を講ずるよう努めなければならない。

 (がん登録の推進)
第7条 県は、がん対策の効率的な推進を図るため、医療機関と連携し、がん登録(がん患者のがんの罹(り)患、転帰その他の状況に関する情報を収集し、及び分析するための制度をいう。)の推進に努めるとともに、当該がん登録の精度の向上を図るために必要な施策を講ずるものとする。

 (がん患者等の負担の軽減)
第8条 県は、がん患者の療養生活の質の維持向上及びがん患者の身体的若しくは精神的な苦痛又は社会生活上の不安その他のがんに伴う負担の軽減に資するため、医療機関等と連携し、次に掲げる施策を講ずるよう努めなければならない。

  (1)  がん患者及びその家族等に対する相談体制の充実強化
  (2)  がん患者及びその家族等の経験を生かした支援活動等の推進
  (3)  前2号に掲げるもののほか、がん患者の療養生活の質の維持向上及びがんに伴う負担の軽減に関し必要な施策

 (緩和ケアの充実)
第9条 県は、がん患者の身体的若しくは精神的な苦痛又は社会生活上の不安の軽減等を目的とする医療、看護その他の行為(以下「緩和ケア」という。)の充実を図るため、医療機関等と連携し、次に掲げる施策を講ずるよう努めなければならない。

  (1)  緩和ケアに関する専門的な知識及び技能を有する医療従事者の育成
  (2)  治療の初期段階からのがん患者の状況に応じた緩和ケアの推進
  (3)  緩和ケアの拠点としての機能を担う体制及び緩和ケアに係る地域における連携協力体制の整備
  (4)  居宅において緩和ケアを受けることができる体制の整備
  (5)  前各号に掲げるもののほか、緩和ケアの充実に関し必要な施策

 (在宅医療の推進)
第10条 県は、医療機関等と連携し、医療機関ががん患者にその居宅においてがん医療を提供することができる体制の整備に必要な施策を講ずるよう努めなければならない。

 (がん医療の水準の向上)
第11条 県は、専門的ながん医療を提供する医療機関その他の医療機関と連携し、がん患者がその居住する地域にかかわらず等しくそのがんの状態に応じた適切ながん医療を受けることができるよう、次に掲げる取組を支援するよう努めなければならない。

  (1)  がん診療連携拠点病院(都道府県がん診療連携拠点病院及び地域がん診療連携拠点病院をいう。以下同じ。)の整備及び機能強化
  (2)  都道府県がん診療連携拠点病院及び地域がん診療連携拠点病院の間における連携強化
  (3)  がん診療連携拠点病院及びその他の医療機関の間における連携協力体制の整備
  (4)  手術、放射線療法、化学療法その他のがん医療に携わる専門的な知識及び技能を有する医師その他の医療従事者の育成
  (5)  前各号に掲げるもののほか、がん医療の水準の向上に関し必要な取組

 (愛媛県がん対策推進委員会)
第12条 がん対策の推進に関し、次に掲げる事務を行わせるため、愛媛県がん対策推進委員会(以下「委員会」という。)を置く。

  (1)  がん対策の推進に関する基本的かつ総合的な政策及び重要事項を審議すること。
  (2)  がん対策の推進に関する施策の実施状況について、必要に応じて、調査し、及び知事に意見を述べること。
2   委員会は、委員30人以内で組織する。
3   委員は、がん患者及びその家族等で構成される団体を代表する者、保健医療関係者、学識経験のある者、関係行政機関の職員その他適当と認める者のうちから、知事が任命する。
4   委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
5   委員は、再任されることができる。
6   第2項から前項までに定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、知事が定める。

 (施策の見直し)
第13条 知事は、がん対策の推進に関する施策の実施状況について、定期的に検討を加え、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

 (県民総ぐるみによるがん対策の推進)
第14条 県は、市町、保健医療関係者、がん患者及びその家族等で構成される団体その他の関係団体と連携し、総合的ながん対策を県民総ぐるみで推進するものとする。

 附則
 この条例は、平成22年4月1日から施行する。

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