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愛媛県県立学校振興計画(案)の概要

ページID:0007358 更新日:2022年10月17日 印刷ページ表示

1 県立高校等を取り巻く課題

(1)生徒数の減少と学校の小規模化
本県の全日制県立高校等の在籍生徒数は、中学校卒業者数の減少に伴い、平成2年度の約5万3千人から令和3年度の約2万4千人へと、約3万人減少している(中等教育学校前期課程を除く)。
一方でこの間、本県の全日制県立高校等の数は、57校から55校と2校しか減少しておらず、結果として、学校の小規模化が著しく進行している。
生徒が、より高い目標を達成できる充実した教育環境を実現するため、各地域内に一定規模以上の生徒数を擁する学校を配置する必要があり、学校の統合を視野に入れた、再編整備を進める必要がある。

(2)社会の変化と生徒の多様化
グローバル化や情報化が急速に進み、業種の枠を越えた競争が行われ、産業構造や就業構造が急激に変化している。
そのため、学校には、地域と連携しつつ、社会の課題や解決方法等について、自ら考える姿勢や、広い視野を持って何事にも主体的、協働的に取り組み、人生を自ら切り拓いていける力を備えた人材の育成が期待される。
また、中学校卒業者が高等学校等に進学する割合が99%を超えている状況の下、本県の県立高校等でも、様々な進路希望、能力・適性、興味・関心を持つ生徒が在籍している。
そのため、個別最適な学びの推進を軸として、生徒のニーズに合わせた多彩な学びの形態を提供できる体制づくりを進めるとともに、課程や学科等の改編等により、魅力ある学校づくりを進める必要がある。

2 振興計画の内容

(1)再編整備基準
[適正規模]
1学年3学級~8学級を基本とする。3学級を下回る学校は、原則、募集停止とする。
[魅力化推進校(地域への配慮)]
3学級を下回る学校について、市町や地域から学校の存続のために必要と思われる支援が得られる学校を、1市町につき1校に限り、魅力化推進校に認定できる。
[募集停止]
3学級以上の学校で、入学生が80人以下の状況が3年続き、その後も増える見込みがない場合は、募集停止とする。
ただし、80人を3年連続で下回った場合でも、県が定める条件を満たした場合は、各市町1校に限り、魅力化推進校として存続することが可能である。
また、その魅力化推進校についても、入学生が3年連続30人以下となった場合は、募集停止とする。

(2)学校魅力化の在り方
[職業系学科の魅力化]
職業横断的学習を通して、地域経済の振興に役立つ、産業人材の育成を図る。
また、既存の異なる大学科(農業科、工業科、商業科等)を1校に集約した産業科学高校を西条市に設置するとともに、職業系学科を持つ全ての学校において普通系学科を含めて多彩な職業系学科を連携させ、学科横断的学習を実施する。
[普通系学科の魅力化]
地域のニーズや生徒の実態を踏まえ、理数情報、情報マネジメント、スポーツ、教員養成、社会共創、国際など特色ある学科・コース・系列を設置し、多彩な学びの形態を提供できる体制づくりを進める。
[進学指導の強化]
進学指導強化モデル校を設置し、高い進学目標を持った生徒が地域で学ぶことができる体制を整える。モデル校については、学校間の適度な競争関係を維持するため、各地域の実情や将来像等を踏まえながら数年ごとに検討し、県の学力向上関係事業において指定する。
[総合学科]
県立高校等における総合学科の特色や成果を踏まえ、これまでの3校から6校へ拡充する。
地域のニーズや生徒の実態を踏まえ、文理探究、社会共創、国際、情報など、特色ある系列を設置することで、より進学に強い総合学科に変更し、生徒の高い進路目標を実現できる学校にする。
[中等教育学校]
これまでの取組の成果等を踏まえ、今治東中等教育学校にスポーツコース、松山西中等教育学校に国際コースを設置するなど、更なる魅力化を図る。
一方で、中等教育学校の設置から20年近くが経過し、取り巻く環境が大きく変化している中で、宇和島・南宇和地区の児童・生徒数の大幅な減少や地域協議会での意見等を踏まえた検討を行った結果、宇和島南中等教育学校を募集停止とし、新たに宇和島南高校(仮称)を設置する。
[定時制課程・通信制課程]
全日制課程の北条高校を、昼間の午前と午後を選んで学べる昼間二部定時制と通信制の課程を併置した愛媛風早高校(仮称)に改編し、多様な生徒に応じた、自由で柔軟な学びを実践する。
その学校には、小規模校等への授業配信拠点としてのセンター機能を整備する。

3 振興計画の状況に応じた検討

振興計画については、今後の中学生の進路状況や地域の状況、社会状況の変化などを踏まえ、適宜、検討を加える。

4 振興計画の実施

振興計画の実施のため、統合等の対象となった県立高校等のまとまりごとに、市町行政や地域住民などを含めた準備委員会を設置し、具体的な準備を進める。

5 振興計画の期間

振興計画の期間は、令和5年度から令和14年度までの10年間とし、前期計画(令和5年度から令和9年度)と、後期計画(令和10年度から令和14年度)に分けて策定する。
前期計画については、統合する学校名などを具体的に示す。後期計画については、再編の方向性を大まかに示す。

6 各地域における振興計画

提示する学級数は、今後の中学生の進路状況や地域の状況などを踏まえ、適宜、検討を加える。
統合校の学校名や、各校に新設等される学科・コース等の名称・内容等については、令和5年度以降に、これらの学校ごとに設置される準備委員会での協議を経て、正式に決定する。

(1)四国中央地区
[前期計画の内容]
三島高校の商業科に、ICTスキルを経営に生かす、情報マネジメント類型を設置する。
令和9年度までの生徒数については、全体として大きな変動はなく、一時的には増加する年もあること、また、過去5年間に2学級の減を行っていることから、適度な競争倍率を維持できると見込まれるため、学級減は行わず、現状を維持する。
[後期計画の方向性]
入学生数の減少が継続する場合は、学級減を検討する。

(2)新居浜地区
[前期計画の内容]
新居浜東高校に、スポーツ健康分野でのリーダーを育成する、健康スポーツ科を設置する。
令和9年度までの生徒数については、大きな変動はないが、定員割れの状態を改善し、適度な競争倍率を維持するため、3学級の減を行う。
[後期計画の方向性]
入学生数の減少が継続する場合は、地区内での統合等により、学校数を5校から4校にすることを検討する。

(3)西条地区
[前期計画の内容]
小松高校、東予高校、丹原高校の3校を再編し、新たに2校を設置する。
1校は、周桑高校(仮称)で、普通科の中に、文理探究、教員養成、社会共創といった多彩なコースを設置する。そして、プログラミングやシステム開発に関する、高度な技術や能力を身に付けた、情報のスペシャリストを育成するとともに、その身に付けた技能を生かして進学を目指す、理数情報科を設置する。
もう1校は、西条産業科学高校(仮称)で、農業科、工業科、家庭科、商業科を設置し、職業横断的学習を通して、地域経済の振興に力を発揮する、産業人材の育成を目指す。校地については、東予高校を主として活用するが、農業の実習等では、丹原高校の農場や校舎を活用する。
令和9年度までの生徒数については、大きな変動はないが、定員割れの状態を改善し、適度な競争倍率を維持するため、1学級の減を行う。
[後期計画の方向性]
入学生数の減少が継続する場合は、学級減を検討する。

(4)今治・越智地区
[前期計画の内容]
今治西高校に、確かな語学力と、グローバルな視野を持った人材を育成する、国際科を設置する。
また、今治西伯方分校と、今治北大三島分校の2校を統合し、しまなみ海洋高校(仮称)を設置する。キャンパス制を導入し、進学と、島の特徴を生かした学びを両立させる。
さらに、今治東中等教育学校の後期課程に、スポーツ分野でのリーダーを育成するスポーツコースを設置する。
令和9年度までの生徒数については、大きな変動はないが、定員割れの状態を改善し、適度な競争倍率を維持するため、4学級の減を行う。
[後期計画の方向性]
入学生数の減少が継続する場合は、学級減を検討する。

(5)松山・伊予・上浮穴地区
[前期計画の内容]
全日制の北条高校を、昼間の午前と午後を選んで学べる昼間二部定時制と、通信制課程を併置した、愛媛風早高校(仮称)に改編し、多様な生徒に応じた、自由で柔軟な学びを実践する。
東温高校は、文理探究、社会共創、スポーツ、情報マネジメントなど多彩な系列を持つ、進学にも強い、総合学科を設置する。
伊予高校は、現在の普通科芸術コースを拡充するとともに、松山南砥部分校と統合し、デザイン科を設置することにより、芸術教育の中核校として充実を図る。さらに、理数情報科を設置して、情報のスペシャリストとしての技能を身に付けさせ、大学進学を目指すとともに、この理数情報科と普通科芸術コース、デザイン科という3つの学科を連携させることで、情報デザイン実習など、アートとサイエンスを融合した、学科横断型の新しい教育を実践する。
また、松山西中等教育学校の後期課程に、確かな語学力と、グローバルな視野を持った人材を育成する、国際コースを設置する。
令和9年度までの生徒数については、大きな変動はないが、定員割れが見られる学校・学科もあることから、適度な競争倍率を維持するため、1学級の減を行う。
[後期計画の方向性]
入学生数の減少が継続する場合は、学級減を検討する。

(6)大洲・喜多地区
[前期計画の内容]
大洲高校と、大洲農業高校を統合し、大洲高校に、普通科、商業科、農業科を設置して、学科横断的学習を実施する。校地については、大洲高校を主として活用するが、農業の実習等では、大洲農業高校の農場や校舎を活用する。
令和9年度までの生徒数については、大きな変動はないが、定員割れの状態を改善し、適度な競争倍率を維持するため、1学級の減を行う。
[後期計画の方向性]
入学生数の減少が継続する場合は、地区内での統合等により、学校数を4校から3校にすることを検討する。

(7)八西・西予地区
[前期計画の内容]
八幡浜高校、八幡浜工業高校、川之石高校の3校を統合し、八幡浜高校(仮称)に、普通科、商業科、工業科、総合学科を設置して、学科横断的学習を実施する。
また、宇和高校に、文理探究、情報マネジメント、生物工学など多彩な系列を持つ、進学にも強い、総合学科を設置する。
令和9年度までの生徒数については、定員割れとなっている現状から更に1割程度減少することから、志願倍率の適正化を図るため、4学級の減を行う。
[後期計画の方向性]
入学生数の減少が継続する場合は、地区内での統合等により、学校数を4校から3校にすることを検討する。

(8)宇和島・南宇和地区
[前期計画の内容]
宇和島南中等教育学校の前期課程を、募集停止とし、新たに設置する宇和島南高校(仮称)と宇和島水産高校を統合し、国際、情報など多彩な系列を持つ、総合学科と、水産科を設置する。
また、宇和島東高校と津島分校、北宇和高校と三間分校を、それぞれ統合する。
令和9年度までの生徒数については、定員割れとなっている現状から更に2割程度減少することから、志願倍率の適正化を図るため、6学級の減を行う。
[後期計画の方向性]
入学生数の減少が継続する場合は、地区内での統合等により、学校数を5校から4校にすることを検討する。

(9)定時制・通信制
[前期計画の内容]
北条高校を改編した愛媛風早高校(仮称)は、自由で柔軟な学びの場を提供することで、未来につながる進路を自ら実現できる、新しい形の学校とする。
これに伴い、大洲肱川分校、及び松山東高校通信制を、募集停止とする。
また、松山南高校と、松山商業高校を統合し、松山南高校に、普通科、及び商業科を設置するほか、
松山工業高校の、工業科の2学科を集約し、1学科とする。
[後期計画の方向性]
愛媛風早高校(仮称)以外については、入学生数の減少が継続する場合は、募集停止を検討する。
愛媛風早高校(仮称)については、入学生数の状況により、定員の増減を検討する。

別紙
再編整備基準

[適正規模]
1学年3学級から8学級を基本とする。

[地域への配慮]
次の(1)または(2)に該当する県立高校等について、市町や地域から学校の存続のために必要と思われる支援が得られる県立高校等を、1市町につき1校に限り、特別の統廃合基準を適用する「魅力化推進校」に認定できる。
(1)同一市町内にある県立高校等が1校で、その1校が適正規模を下回る。
(2)同一市町内にある県立高校等が複数で、そのうち1校以上が適正規模を下回り、その県立高校等が、次のいずれかに該当する。

  • 島しょ部にある県立高校等
  • 教育委員会が特別に認める県立高校等

[統廃合基準]

  • 3学級以上の学校の募集停止
    入学生が80人以下の状況が3年続き、その後も増える見込みがない場合は、募集停止を行う。ただし、魅力化推進校として認定する場合は除く。
  • 魅力化推進校の募集停止
    入学生が30人以下の状況が3年続き、その後も増える見込みがない場合は、募集停止を行う。ただし、弓削高等学校及び松山北高等学校中島分校については、離島の通学環境を考慮し、入学生が20人未満の状況が3年続き、その後も増える見込みがない場合は、募集停止を行う。
  • 同一地域内における統合等
    適正規模を満たしている学校についても、教育環境の向上が期待できる場合は、統合等を検討する。
  • 市町立への移管
    関係市町から、市町立への移管の申し出があった場合は協議する。
  • 定時制課程の募集停止
    入学生数等を踏まえ、個別に検討する。

[キャンパス制]
統合等を行う際には、一つの校地にまとめることのメリットとデメリットを勘案し、メリットを上回るデメリットがある場合は、複数の校地を活用するキャンパス制を導入する。

[入学定員]

  • 競争倍率
    適度な競争倍率を維持できる定員とする。
  • 普通科における通学区域
    当面、「通学区域は東予・中予・南予、区域外の入学者の割合は5%」を維持する。
  • 全国募集
    全国募集に係る区域外の入学者割合については、区域内の中学生数等に配慮しながら、拡大の方向で検討する。

お問い合わせ

 愛媛県教育委員会事務局 指導部 高校教育課 魅力化推進グループ
 Tel:089-912-2954 Fax:089-912-2949

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