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かんきつ類Q&A(品質編)

ページID:0011411 更新日:2023年8月28日 印刷ページ表示

B-01 貯蔵後のかんきつ類が食べやすくなる理由を教えて下さい。

かんきつ類に含まれる糖類とクエン酸の含有量は収穫時をピークに、その後の果実の呼吸によりゆっくりと分解が進みいずれも減少していきます。

その際、糖類に比べてクエン酸が早く分解されることから、一般的にかんきつ類は収穫後に貯蔵を行うことでまろやかな口当たりの良い食味となります。

ただし、完熟してから収穫される愛媛果試第28号(紅まどんな)やせとかなどの品種では貯蔵は行われません。

中晩柑類の貯蔵による食味のコントロールについて

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温州みかんの後に収穫が始まる伊予柑、不知火(デコポン)、甘夏、八朔、文旦などの中晩柑類は、寒波による被害を避けるため、酸が高い時期であっても早めに収穫することがあります。

これら中晩柑類は一定の環境下(温度:5度から8度、湿度:80%から90%)で貯蔵する間にクエン酸の分解が促され、食べやすい状態になったものから出荷されます。

貯蔵の前段処理となる予措(よそ)について

もっと教えての画像2

収穫後のかんきつ類を貯蔵する際、1週間から2週間程度風通しの良い環境下で果皮を乾燥させることがありますが、この作業を予措といいます。

収穫直後の果実は水分が多く、予措により果実重量が2%から5%減量するまで水分を飛ばし果皮を乾かすことで、果実の腐敗や果皮による果肉内の水分消耗を防ぎます。

なお、乾燥させることで果皮が褐色になる清見や八朔などの品種、果実がデリケートで痛みが発生しやすい愛媛果試第28号(紅まどんな)やせとかなどの品種では予措は行われません。

温州みかんをおいしく食べる方法について

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温州みかんは貯蔵によりクエン酸が減少するので、購入後、酸味が強く感じられる場合には、袋に入れて常温で数日保管することで食べやすくなることがあります。

温州みかんをお湯につけたり揉んだりして外的ストレスを与え、果実の呼吸を促すことでクエン酸の分解速度を速める方法も知られていますが、数値でわかるほどクエン酸の分解が短時間で進むことはなく、また、そのまま忘れて放置してしまうと痛みが出やすいので注意が必要です。

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B-02 糖度が高い果実なのに酸っぱく感じることがある理由を教えて下さい。

人間の味覚は甘味よりも酸味の方が感度が高いため、いくら糖度が高い果実でもクエン酸含量が高ければ酸っぱさを強く感じます。

逆に、クエン酸含量が比較的低い果実では、さほど糖度が高くない場合であっても甘味が引き立って感じられることがあります。

このようにかんきつ類の食味は糖分とクエン酸のバランスに大きく左右され、クエン酸含量が1%以下であれば酸味が和らぎ食べやすいと感じることが多くなります。

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B-03 果皮が黄色でも酸っぱくないかんきつ類について教えて下さい。

果皮が黄色の代表的なかんきつ類にはレモン、グレープフルーツ、甘夏、八朔などがあり、これらの食味が黄色系かんきつ類は酸っぱいというイメージにつながっているものと思われます。

しかし、最近では果皮が黄色でも収穫時にクエン酸含量が低下する品種が登場しており、愛媛県が平成20年に育成した媛小春は爽やかな甘さと果皮の剥きやすさを兼ね備えた黄色系かんきつ類の有望株となっているほか、はるかやひめのつきも見た目と食味のギャップが大きい甘さが引き立つ品種となっています。

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B-04 水分のないパサパサの果実ができる理由を教えて下さい。

このような果実は「す上がり果実」と呼ばれ、果実を木に長くならせておいたり、収穫後長く貯蔵したりすることで、果実の房の中で果汁を蓄えるつぶつぶ(砂じょう)から水分が抜けて発生します。

また、冬に強い寒波が襲来した場合にも、果汁の氷結により砂じょうの膜が破れ、流れ出た果汁が果皮を通じて蒸散することで発生します。冬の寒波で発生した「す上がり果実」は苦みを伴うことがあります。

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B-05 果皮と果肉の間に隙間のある果実ができる理由を教えて下さい。

このような果実は「浮き皮果実」と呼ばれ、果肉は果実の着色が始まる頃に成長が緩慢になりますが、果皮はいつまでも成長が続くという両者の成長速度の違いにより発生します。

具体的には、果実の着色が始まってから収穫までの間に高い気温の下でまとまった雨が降った場合や、収穫後に果皮の乾燥(予措)を十分行わず高い湿度の下に置かれた場合に、果皮の成長が促され果肉との間に隙間ができるのです。

収穫の遅れた温州みかんやポンカンなどで「浮き皮果実」を見かけますが、皮が剥きやすくて食べやすい反面、果皮が破れて傷みの原因になることがあります。

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B-06 かんきつ類で種のできるものとできないものがある理由を教えて下さい。

かんきつ類は受精によって種ができますが、甘夏、八朔、文旦、柚などは花粉が大量にでき自分の花粉で受精する性質を持つことから、果実中に多くの種をつくります。

一方、温州みかん、愛媛果試第28号(紅まどんな)、甘平、清見などは、花粉ができなかったり(雄性不稔)、同品種の花粉では受精しなかったり(自家不和合性)という性質から種ができることはほとんどありません。

なお、大量の花粉が飛散する甘夏や八朔などが近くに植えられている場合には、これらの花粉で受精が起こり、温州みかんなどでも種ができることがあります。

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