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卵用鶏試験概要

ページID:0004438 更新日:2022年3月22日 印刷ページ表示

新規課題

採卵鶏暑熱対策飼料給与技術確立試験(令和3年~令和5年)

採卵鶏の生産現場では、暑熱期における生産性の低下を防ぐため様々な対策を行っていますが、近年の高温環境下ではその対策も限界に近付いています。これまで以上に、効果的な暑熱対策を講じることが採卵養鶏の経営安定に不可欠ですが、ウインドレス化や空調整備などハード面の対策には多大な投資を要するため難しいのが現状です。そこで、新たな暑熱対策として、鶏体内での代謝効率に優れ暑熱ストレスの軽減に有効とされる油脂に着目し、暑熱期における採卵鶏へ効果的な油脂飼料給与技術の確立を目指します。

継続課題

鶏ふん排せつ量削減技術開発試験(平成31年~令和3年)

採卵鶏農家で処理された鶏ふん堆肥は、主に地域内の耕種農家が利用しているため、農閑期に利用が集中しその時期以外は余剰傾向となっています。さらに、耕種農家の高齢化に伴い鶏ふん堆肥の利用率が低下しており、農家での鶏ふんの滞留が新たな問題となっています。日々発生する鶏ふんが滞留すると、適正な鶏ふん処理に支障をきたし、余分なコストや手間がかかるだけでなく、悪臭や衛生害虫の発生など環境問題の要因となる恐れがあります。このような状況から、県内の採卵鶏農家からは、鶏ふんの効率的な堆肥化技術だけでなく、鶏ふんの発生量そのものを削減する技術開発が望まれています。

このため、採卵鶏における鶏ふん排せつ量の削減技術を開発し、採卵鶏農家の排せつ物処理の負担軽減及びコスト削減を図ります。

最近の終了課題

鶏飼料給与最適化試験(平成30年~令和2年)

近年、配合飼料価格の高止まりにより、養鶏農家では厳しい経営を余儀なくされており、更なる生産性の向上や飼料コストの低減が重要な課題となっています。採卵鶏では夏季の飼料摂取量の低下や冬季の飼料の過剰摂取などにより生産性が低下しており、現状ではその対策として、高栄養飼料(高タンパク、高エネルギー)を給与していますが、逆に生産性を低下させる場合があるなど有効な対策となっておらず、これらの課題解決となる試験の実施が強く求められています。

そこで、県内採卵鶏農家の収益性向上及び経営の安定を図るため、採卵鶏に栄養価(粗タンパク質量、代謝エネルギー量)の異なる飼料を給与し、鶏種、季節や産卵ステージ毎に最適な栄養価の給与飼料を究明します。

採卵鶏における生涯生産性向上技術確立試験(平成25年~平成29年)

近年、穀物需要の影響による穀物相場の高止まりの結果、採卵養鶏は厳しい経営を余儀なくされており、飼料の低コスト化を図るとともに損耗(特に暑熱及び産卵後期)の防止に取り組む必要があります。

採卵鶏にとって、暑熱と換羽のストレスが生産性を著しく低下させる要因であり、農家では様々な防止策を検討していますが、それらの効果は一定ではありません。

そこで、採卵鶏における2大ストレスの低減策を組合わせることによって、採卵鶏の生産性を落とすことなく供用期間を延長することが可能になり、県内採卵鶏農家の収益性向上と経営の安定を図ります。

採卵鶏における天然素材を活用した衛生管理技術確立試験(平成24年~平成26年)

近年、食の安全・安心に対する消費者の意識が高まるなか、養鶏農家には薬剤に依存しない衛生管理が求められています。

そこで、食品製造副産物で抗菌・害虫忌避に効果があると着目されている「茶殻」と「オレンジオイル」を資材に加工する技術を持つ地元企業と連携し、それらを配合した養鶏用資材を開発することによって、天然素材による養鶏衛生対策を実現し、生産性向上による養鶏経営の収益アップを図ります。また、製造副産物を活用した資源循環モデルの構築や地元企業と養鶏業が結びつくことによる新たな産業の創出を目指します。

地域農産物残渣を利用した飼料用米給与技術開発試験(うち卵用鶏に関する試験)(平成23年~平成25年)

100%配合飼料に頼る養鶏農家では、配合飼料価格の変動により経営が左右されます。配合飼料原料は海外に依存していることから、飼料の自給率を向上するさせるために、飼料用米の利用が注目されています。しかし、飼料用米を給与するうえで、ストレス増加による生産性の低下や卵黄の淡色化等の課題があります。

そこで、ポリフェノール類、ビタミン等を多く含む農産物残渣等と飼料用米を組み合わせて給与することで、卵黄色の改善や生産性向上を図ることを目的としています。

採卵鶏の卵殻質改善による収益向上試験(平成22年~平成24年:終了)

近年、高性能な自動ひび卵検知機が導入され、従来発見できなかった微細なひび卵までが検出可能となり、ひび卵率が上昇し農家の収益が減少しています。
ひび卵は、鶏の高齢化による代謝機能の低下や、卵殻の原料となるカルシウム吸収不足等によって発生するとされています。
そこで、県内の水産加工業界から排出される水産加工残渣(珍味残渣等)等のカルシウム資源を有効活用し、飼料中カルシウムの体内吸収を促進する消化酵素の添加試験と合わせ、卵殻質改善に有効な技術を確立し、県内採卵鶏農家の収益性向上と経営の安定化を図ります。

産卵制御技術による低コスト生産技術確立試験(平成20年~平成21年:終了)

採卵養鶏においては、季節により卵価の変動があることから、鶏に大きな負担をかけない必要最低限の栄養による産卵制御技術を検討します。
そのことにより、低卵価時には産卵率を制御する技術を開発し、中小規模の多い県内養鶏農家の低コスト生産と経営安定に寄与します。

産卵時間コントロールによる省力管理技術確立試験(平成19年~平成21年:終了)

採卵養鶏農家では、自動集卵機の導入が増え機械化が進展しています。一方で、朝1回の集卵では鶏舎内に鶏卵が長時間滞留することにより、品質劣化の恐れがあり、採卵回数を増やすとコストが上がるという問題が顕在化しています。そこで、採卵鶏は光線感受性が非常に高く、産卵が大きく影響されることから、朝1回集卵で作業を完了させ経営コストを低減するため、産卵時間コントロール技術を確立します。

採卵鶏のひび卵防止技術開発試験(平成16年~平成20年:終了)

採卵鶏の産卵後期には、卵殻質が粗雑になることから、破卵および規格外卵率が高くなります。そのため、強制的に産卵を休止させて卵殻質の改善が図られています。しかし、近年、卵の安全性の向上を目的として、洗選卵場(GPセンター)に自動ひび卵検知機が導入された結果、ひび卵率が爆発的に上昇し、農家経営を圧迫するようになってきました。

そのため、ひび卵を減少させるための飼養管理技術の開発が切望されるようになりました。

そこで、短期絶食技術の効率的な運用により卵殻質改善、ひいてはひび卵率の減少が図られる飼養体系を開発し、農家経営の安定を図ります。

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