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研究報告No.25

ページID:0004425 更新日:2023年11月14日 印刷ページ表示

No.25 1999年

採卵鶏に対する水産廃棄物の利用試験(第3報)

和田雄二・中本省三・坂本恭一

真珠生産の副産物であるアコヤ貝殻(以下真珠貝殻と言う)を、鶏の飼料原料としての石灰石(飼料用炭酸カルシウム粉末)及び卵殻質改善資材として一般的に使用されているカキガラの代替え品として利用可能かどうか第1,2報に引き続き試験した。成績は、第1,2報と同様に産卵率、生存率、卵質など主要な項目においてほとんど差がなく、採卵鶏のCa供給源として十分利用可能であることが実証された。なかでも、真珠貝殻の添加率を9.2%とし、CaとPの比率は6:1でビタミンプレミックスを0.05%添加した区の成績が良好であり、飼料添加物として上乗せ使用する場合は真珠貝殻を1.5%、ビタミンプレミックスを0.05%添加した区の成績が良好であった。

n-3系多価不飽和脂肪酸を含む鶏卵の開発(第3報)

近藤理恵・土岐静夫・高橋靖生

等重量の多孔質デンプンに吸着させたハマチ油(以下吸着油という)を、特産鶏に給与して、n-3系多価不飽和脂肪酸(以下n-3系脂肪酸という)を多く含む鶏卵を生産する実証的試験を行った。鶏卵中へは、ドコサヘキサエン酸(DHA),エイコサペンタエン酸(EPA)及びα-リノレン酸のいずれも良く移行した。鶏体には、血液生化学検査及び肉眼的観察でも、異常はみられなかった。また、過酸化物価(POV)の値から、吸着油添加飼料は、2週間以内に使い切る必要があると考えられた。

植物性油脂添加がブロイラ-生産に及ぼす影響

中村嘉宏・近藤理恵

近年の健康ブ-ムにより、消費者の食品への関心は日に日に増大している。特に、悪玉コレステロ-ルについては顕著である。そのため、動物性油脂に替えて、植物性油脂を添加した飼料がブロイラ-生産に及ぼす影響を調べたところ、対照区と遜色ない成績であった。添加による品質の改善は脂肪酸組成及び脂肪融点においてのみ認められた。

魚粉の品質が採卵鶏の生産性に及ぼす影響

坂本恭一・多田俊則・芥川利男

日本近海のイワシの漁獲高が激減し、国内産の高品質魚粉の生産は皆無となってしまった現在、品質はやや劣るものの、量及び価格面で手当しやすい調製魚粉が、採卵鶏の生産性に及ぼす影響について検討することは重要な意味を持つ。そこで、県内主要銘柄のハイラインマリア、バブコックB300,シェ-バ-ニュ-ライン21,ス-パ-ニック、デカルブベ-タ、イサブラウンを用いてその影響について検討した。調製魚粉を使った飼料では、生存率がやや低かったものの、産卵率、産卵量は変わらなかった。また、飼料消費量がやや多かったものの、高品質魚粉に比べ価格が安く、飼料価格が1t当たり1,170円安くなったことから、収益性にはほとんど差は見られなかった。

採卵優良系統の組合せ試験

中村嘉宏・近藤理恵

瀬戸内海地方を中心とした、西南暖地の気候風土に適した実用採卵鶏を作出するため、当場保育のロ-ドアイランレッド種(愛媛系ロ-ド:以下ERと略す。)と農林系単冠白色レグホン種3系統(11,76,77系:以下左記のように略す。)との交配による2元交雑種にERを戻し交配した6組み合わせの産卵性能などについて調査した。65週間の試験結果では、ER(76×ER)が産卵率80.5%、飼料要求率2.33と良い成績を示した。

肉用交雑鶏の組合せ試験(第5報)

村上恭彦・桑村 寛

当場が昭和63年に開発した、高品質肉用鶏「伊予路しゃも」より増体性、経済性に優れ、肉質の良い、新たな素材鶏を作出するための交雑試験を実施し、第1,2報で2元交雑鶏の性能について報告した。2元交雑鶏では、発育性がやや劣ること、味覚についても伊予路しゃもよりも劣ることから、7年度より4元交雑鶏の能力について調査した結果、白色コ-ニッシュ(WC)×(シャモ(S)×(愛媛系ロ-ドアイランドレッド(ER)×(N))が発育性、食味に優れたことを第3,4報で報告した。そこで本報では、さらに4元交雑鶏の性能について試験するとともに3元、5元交雑鶏の能力についても合わせて試験を行った。その結果経済的に有効な組合せは第1回目試験では(WC)×(S×(ER×N)で、第2回目試験では(RC)×(ER×N)であった。肉質については、食味官能検査では、第1回目では、WC×(ER×N)・(RC)×(ER×N)で、第2回目試験では、(WC×S)×(S×(ER×N))であった。

肉用交雑鶏の組合せ試験(第6報)

村上恭彦・桑村 寛

当場が昭和63年に開発した高品質肉用鶏「伊予路しゃも」より増体性、経済性に優れ、肉質の良い、新たな素材鶏を作出するための交雑試験を実施し、第1,2報で2元交雑鶏の性能について報告した。しかしながら2元交雑鶏では、発育性に改良の余地があること、味覚についても、伊予路しゃもより劣ることから、7年度より4元交雑鶏の能力のついて調査した結果、白色コ-ニッシュ(WC)×(シャモ(S)×(愛媛系ロ-ドアイランドレッド(ER)×(N))が発育性、食味に優れたことを第3,4報で報告した。そこで本報では、さらに4元交雑鶏の性能について試験するとともに、5元交雑鶏の能力についても合わせて試験を行った。その結果、今回の試験では、増体重・飼料消費量・粗収益の点で(WC×S)×(ER×N)の組合せが優れていた。

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