平成29年就業構造基本調査　就業を取り巻く環境（その1）

（1）過去1年間の就業異動

転職者・離職者が減少し、就業は定着化傾向

• 1年前と比べた就業状態の変化（就業異動）の状況をみると、有業者67万9,200人のうち、「継続就業者」は60万1,200人、「転職者」は2万8,900人、「新規就業者」は3万5,900人
• 無業者51万9,400人のうち、「離職者」は2万8,300人、「継続非就業者」は48万3,100人
• 平成24年に比べて、「継続就業者」は2,200人増加（構成比1.6ポイント上昇）、「継続非就業者」は3万4,800人減少（同1.7ポイント低下）と、就業の定着化がうかがえる

• 注）比率
  • ※1継続就業率………有業者に占める継続就業者の割合
  • ※2転職率……………1年前の有業者に占める転職者の割合
  • ※3新規就業率………有業者に占める新規就業者の割合
  • ※4離職率……………1年前の有業者に占める離職者の割合
  • ※5継続非就業率……無業者に占める継続非就業者の割合

男女とも転職率・離職率が減少

• 就業異動の割合をみると、転職率（1年前の有業者に占める転職者の割合）は、男性3.7％（平成24年比0.5ポイント低下）、女性5.2％（同0.1ポイント低下）
• 新規就業率（有業者に占める新規就業者の割合）は、男性4.1％（同0.5ポイント低下）、女性6.8％（同0.8ポイント低下）
• 離職率（1年前の有業者に占める離職者の割合）は、男性3.2％（同0.7ポイント低下）、女性5.7％（同1.0ポイント低下）

若年層で高い転職率

• 転職率が最も高い年齢階級は、男女とも「15歳～19歳」(男性28.0％、女性31.3％)
• 60歳から69歳までの年齢区分では男性の転職率が高く、15歳から59歳まで及び70歳以上の年齢区分では女性の転職率が高い

（2）非正規就業者

上昇傾向だった非正規就業者の割合は、平成24年と比べて低下

• 雇用者（役員を除く）に占める非正規就業者の割合は、36.0%（男性18.9%、女性54.7%）
• 平成24年の割合と比べると、男性の「20歳未満」で16.7ポイント、女性の「70歳以上」で4.3ポイントそれぞれ上昇している以外は、全ての年齢層で低下
• 本県の非正規就業者の割合を全国と比較すると、右肩上がりであった増加傾向が今回減少に転じたほか、総数・男女別のいずれにおいても全国値を下回っている

正規から非正規への異動割合は、男女ともに低下

• 役員を除く雇用者10万600人中、前職が「正規の職員・従業員」だった者で、「正規の職員・従業員」に異動した者は3万3,100人（構成比32.9%）、「非正規就業者」に異動した者は1万6,800人（同16.7%）
• 「正規の職員・従業員」から「非正規就業者」に異動した者について男女別にみると、男性は18.4%、女性は15.5%
• 平成24年の構成比と比べて、「正規の職員・従業員」から「非正規就業者」に異動した者は5.4ポイント低下、「非正規就業者」から「正規の職員・従業員」に異動した者は2.2ポイント上昇

（3）起業者（現在の事業を自ら起こした者）

起業者が有業者全体に占める割合は7.4%

• 有業者総数67万9,200人のうち、起業者総数は5万400人（構成比7.4%）、そのうち自営業主の起業者は3万7,000人（同5.4%）、会社などの役員の起業者は1万3,400人（同2.0%）
• 起業者総数を男女別にみると、男性は4万人（構成比5.9%、うち自営業主の起業者同4.2%、会社などの役員の起業者同1.7%）、女性は1万400人（同1.5%、うち自営業主の起業者同1.3%、会社などの役員の起業者同0.2%）

15歳以上人口の就業状態（その2）へ

就業を取り巻く環境（その2）へ

平成29年就業構造基本調査のトップへ