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平成24年就業構造基本調査 就業を取り巻く環境(その1)
(1)過去1年間の就業異動
就業者全体は減少するも、転職・離職の減により、就業は定着化傾向
- 1年前と比べた就業状態の変化(就業異動)の状況をみると、有業者67万9千人のうち、「継続就業者」は59万9千人、「転職者」は3万1千人、「新規就業者」は4万人、無業者55万4千人のうち、「離職者」は3万5千人、「継続非就業者」は51万8千人
- 平成19年に比べて、「継続就業者」は2万6千人減少(同1.0ポイント低下)、「継続非就業者」は1万人増加(構成比1.7ポイント上昇)と、就業者全体としては減少するも、「転職者」は4千人減少(同0.3ポイント低下)、「離職者」は4千人減少(同0.3ポイント低下)と、就業の定着化傾向がうかがえる。
男性の新規就業率が上昇
- 就業異動の割合をみると、転職率(1年前の有業者に占める転職者の割合)は4.7%(男性4.2%、女性5.3%)
- 新規就業率(有業者に占める新規就業者の割合)は5.9%(男性4.6%、女性7.6%)
- 離職率(1年前の有業者に占める離職者の割合)は5.2%(男性3.9%、女性6.7%)
若年層で高い転職率
- 転職率が最も高い年齢階級は、男女とも「15歳~19歳」(男性27.3%、女性17.6%)
- 15歳から24歳の若年層及び50歳以上の年齢区分では男性が、25歳から49歳までの年齢区分では女性が高い
(2)非正規就業者
非正規就業者の割合は上昇傾向、女性は5割以上
- 雇用者(役員を除く)に占める非正規就業者(「正規の職員・従業員」以外の雇用者(役員を除く))の割合は、36.7%(男性19.6%、女性55.6%)
- 上記非正規就業者の割合は、平成19年に比べて3.8ポイント上昇(男性3.7ポイント上昇、女性2.5ポイント上昇)
- 男女別にみると、女性の20歳未満で6.5ポイント上昇する一方、男性の20歳未満では12.2ポイント低下
正規から非正規への異動割合は男女ともに上昇
- 前職が「正規の職員・従業員」だった者(5万1千人)のうち、「正規の職員・従業員」に異動した者は3万人(構成比31.1%)、「非正規就業者」に異動した者は2万1千人(同22.1%)
- 「正規の職員・従業員」から「非正規就業者」に異動した者について男女別にみると、男性は25.8%、女性は19.2%
- 平成19年と比べて、「正規の職員・従業員」から「非正規就業者」に異動した者は2.9ポイント上昇、「非正規就業者」から「正規の職員・従業員」に異動した者は3.7ポイント低下
(3)起業者(現在の事業を自ら起こした者)
起業者が有業者全体に占める割合は7.9%
- 有業者67万9千人のうち、起業者総数は5万3千人(構成比7.9%)、そのうち自営業主の起業者は4万人(同5.9%)、会社などの役員の起業者は1万3千人(同1.9%)
- 起業者総数を男女別にみると、男性は4万2千人(構成比6.2%、うち自営業主の起業者:同4.5%、会社などの役員の起業者:同1.8%)、女性は1万1千人(同1.6%、うち自営業主の起業者:同1.4%、会社などの役員の起業者:同0.2%)