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えひめEVサーキュラーエコノミー推進協議会設立総会知事あいさつ

ページID:0128521 更新日:2025年11月25日 印刷ページ表示

日時:令和7年10月15日(水曜日)13時30分

場所:テクノプラザ愛媛

​ 本日は、えひめEVサーキュラーエコノミー推進協議会、呼びかけさせていただきましたところ、地域完結型のEV資源の循環利用モデルを目指すという全国でも初めての試みになりますので、多くの県内企業の皆様をはじめ、経済産業省、そして環境省にも今日はオンラインで参加をいただき、また大学関係、東北大学や愛媛大学、そして東京大学の研究室と、こうした産学官の連携によって本協議会が設立される運びとなりました。

 本当にこれからチャレンジする取り組みとなりますが、ただ時代の流れを考えた時には、このEVバッテリーのリユース・リサイクル市場というものが大きな可能性を秘めていること、そしてその市場に今から布石を打つことによって、将来のビジネスにつなげていく可能性を受け止めていただいた方々が、呼びかけに応じて集まり、設立の運びとなりました。心から感謝を申し上げます。

 時に、科学技術は、市場そのものをひっくり返すような歴史を刻んできました。例えば音楽業界では、私の若いころは、レコードを回すことによって音楽を聞くというのが当たり前でありましたけれども、その後CDの普及により、レコード関係、マニアの方は別として市場は消えてしまいました。そしてそのCDですが、今度はインターネットの登場により、配信の仕組みが拡大することによって縮小していく。土台がひっくり返ってビジネスの形も変わっていくということは、いかなる分野でも起こり得ることだと思います。

 そして自動車につきましては、もちろん日本経済をけん引する主力産業であることは今でも変わってはいませんけれども、国家プロジェクトとして、市場そのものをひっくり返すというような動きが出る中で、EVのマーケットというのが急速に拡大しました。

 1年ぐらい前になりますけれども、航空路線の交渉で上海に行ってきましたが、感覚としては、もう7割から8割がEVになってるという印象を受けるとともに、日本では聞いたこともないメーカーの車がたくさん走っていました。

 空港に到着するとガンダムの世界のような車が走っていまして、目の前に到着すると、自動的にいろいろなところがカキンカキンカキンと動く、デコレーションされた車が走っていました。EV車がどうしてこんなに普及したんですかって聞くと、自治体によってやり方違うそうなのですが、上海の場合は、新車のナンバープレートを購入する際、EVの場合は無償、ガソリン車の場合はかなりの金額を払わなければならないそうであります。

 そのような状況から、当然、一般の方々の選択は決まってきますので、国全体でマーケットを作るという動きが、現在の中国における市場形成に結び付いていると改めて実感をいたしました。

 もちろん、全世界的にも環境問題が着目をされる中で、ヨーロッパは2035年までにガソリンなどで走るエンジン車の販売を全て禁止すると、威勢よく言っていましたけれども、そう簡単にいくような話ではなく、今かなりトーンダウンをしています。

 当面はミックスのマーケット、これが続くということは間違いなく、ヨーロッパのメーカー、政府も軌道修正を余儀なくされているところであります。

 ただ、ここまで大きくなった市場は、一定の規模で推移すると思いますし、残念ながら日本の場合、EVは中古になると価格がドーンと落ちることで、ほとんどの中古EVが海外に流出していると聞いています。これは、資源を持たない日本にとっては、多大なる損失であるとともに、これをどう再利用するかが、今後の課題になってくると考えており、そのことが本協議会設立の大きな背景になっています。

 県内企業には、それぞれの分野ごとに優れた技術を持った、あるいは得意分野を持った会社が多数立地していますが、これから生まれる市場に単独で挑戦していくというのは少し無理があります。半導体もそうですし、洋上風力もそうなのですけど、こういう場合は県がコーディネート役を買って出ることも大事な使命だと考えています。

 これから、このEVの資源循環利用、仲間である皆さんとのチームワークを深めながら、共に勉強して追い求め、前進させていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げまして、設立に当たってのあいさつといたします。

 どうぞよろしくお願いいたします。


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