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第76回全国植樹祭1年前記念 令和7年度愛媛県植樹祭知事あいさつ
日時:令和7年6月22日(日曜日)10時30分
場所:国立大洲青少年交流の家
本日、清流肱川や緑豊かな冨士山など、美しい自然に恵まれたここ大洲市で、令和7年度愛媛県植樹祭を開催できますことを、大変うれしく思っております。
本日の愛媛県植樹祭は、初めて天皇皇后両陛下のご来県を仰ぎ、開催される第76回全国植樹祭の1年前記念イベントとして実施しており、ご協力をいただきました関係者の皆様やご参加の方々に、お礼を申し上げます。
また、2年前には大洲でもありましたけれども、今年3月に今治市の山で火災が発生をいたしました。非常に大規模な火災で、約482ヘクタールが焼損するという大きな被害がありましたけれども、関係者の皆さんの力が結集され、幸い亡くなられる方はなく、乗り越えることができました。
この際には、南予地域の消防関係の皆さんにも、それぞれの地域から今治に出動いただきまして、総力を挙げて消火活動に従事いただきましたことに、心から感謝を申し上げます。
さて、今日はさまざまなイベントを実施いたします。多くの方にご応募いただいた第76回全国植樹祭大会ポスター原画、愛媛県緑化キャンペーンコンクール、森林・林業写真コンクールの表彰式、さらには大会のテーマソングの発表、そして、後ろに控えている全国植樹祭のシンボルである木製地球儀の出発式。先月に埼玉県秩父市で今年度の全国植樹祭が開催されましたけれども、その時にお伺いして埼玉県知事からこの地球儀を受け取ってまいりました。これから県内でリレーしていきますが、本日、私から大洲市長にお渡しするのが第一歩でございます。
ご案内のとおり、森林の持つさまざまな機能を多くの県民の皆さんに考えていただく機会になるのが全国植樹祭であります。
今日も大変な高温でありますけども、地球の温暖化というのは非常に厳しい状況にあり、この100年で全世界の気温というのは平均で1度程度上がっているのではないかと言われています。
ただ恐ろしいのは、何も対策を打たないままであれば、さらに100年で4、5度程度上がるということが予想されておりまして、そうなってくると極点の氷が大幅に溶けてしまう、それはすなわち海面の上昇につながり、世界全体の食料生産可能な陸地が、多く水没するというようなことにもつながっていくことになります。
この影響というのは本当に見過ごすことができません。ただ、即効的な対処方法はないということで、多くの人たちがその森林の持つ力というものを受け止めて、一人ひとりの行動によってこれを克服していく以外の道はありません。
ご案内のとおり、二酸化炭素が大量に放出されることによって、地球の上に大きな膜ができています。いわば地球全体がビニールハウスのような状況になりますから、太陽から注がれた熱というものが反射して、放出されずに内にこもっていく。これが地球温暖化の要因と言われています。
こうしたことを受けて、二酸化炭素を吸収して酸素を放出する森林等の役割というのが地球温暖化対応にどれだけ重要かということは誰しもが知ることになりました。
また、我々にこれまで多くの恵みをもたらしてくれた森林の大切さは、地球温暖化の防止だけではありません。森林によって、山の保水力が高まり、洪水を回避するエネルギーにもなっているわけでありますから、この全国植樹祭を通じて、一人ひとりが森林のさまざまな役割というものを再認識する機会となり、地球の将来のことを考える機会になればなあというふうに思っています。
今日は多くの方々のご協賛、企業の皆さんや団体の皆さんにも参加をしていただいています。また、その次なる世代を担っていく緑の少年団のみんなにも参加をしていただいています。この1年前記念イベントを皮切りに来年の本番に向けて、多くの皆さんに森林の重要性を広めていきたいと思いますので、参加者の皆さんのご協力を心からお願い申し上げまして、大会に当たってのご挨拶とさせていただきたいと思います。
本日はどうもありがとうございます。