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図書館が 彩る未来 伊予路から (としょかんが いろどるみらい いよじから)
四国の北西部に位置し、西日本一の高さを誇る石鎚山に抱かれ、穏やかな瀬戸内海、広大な太平洋に通じる宇和海に囲まれた愛媛県。かつて伊予国(いよのくに)と呼ばれた愛媛の道(街道・海道)"伊予路(いよじ)"は、古代より都をはじめ全国各地、さらには海外との間で、多くの人や物資と共に、文化や情報が行き交ってきた交流の道です。また、正岡子規をはじめ多くの俳人が各地を吟行して、風景や心情を十七音で表現してきた創作の道でもあります。そして、性別や国籍、年代、宗派等多様な属性の人々を迎え入れている四国遍路は、千年以上の歴史がある巡礼の道です。
このような伊予路の特徴は、これからの図書館を考えていくうえで必要な、「人や情報の交流」、「新たな文化の創造」、「多様性と包摂性」といったキーワードと重なります。図書館があること、図書館を使うことで、日々の暮らしや地域全体がより豊かで愉しいものとなり、明るい未来へとつながっていく。こうしたイメージを「図書館が未来を彩る」という言葉に託し、伊予路が未来へ続く道になるように、という想いを込めて第111回全国図書館大会愛媛大会のテーマを設定しました。