本文
食品リサイクル法
(平成12年6月公布、13年5月施行、19年6月改正)
法律制定の目的(第1条)
食品循環資源の再生利用並びに食品廃棄物等の発生の抑制及び減量に関し基本的な事項を定めるとともに、食品関連事業者による食品循環資源の再生利用を促進するための措置を講ずることにより、食品に係る資源の有効な利用の確保及び廃棄物の排出の抑制を図るとともに、食品の製造等の事業の健全な発展を促進し、もって生活環境の保全及び国民経済の健全な発展に寄与する。
法律の概要
食品廃棄物等
- 食品の売れ残りや食べ残し
- 製造、加工、調理の過程において生じたくず
食品廃棄物等のうち有用なものを「食品循環資源」と定義
食品関連事業者
- 食品の製造、加工、卸売又は小売を業として行う者(食品メーカー、八百屋、スーパー等)
- 飲食店業その他食事の提供を行う者(食堂、レストラン、ホテル・旅館等)
再生利用等
- 発生抑制…食品廃棄物等の発生を未然に抑制すること
- 再生利用…食品循環資源を肥料、飼料、油脂・油脂製品、メタン化原料として利用すること
- 減量…脱水、乾燥、発酵又は炭化の手法により、食品廃棄物等の量を減少させること
- 熱回収…食品廃棄物を熱を得ることに利用すること
数値目標
食品関連事業者の食品循環資源の再生利用等実施率:食品製造業85%、食品卸売業70%、食品小売業45%、外食産業40%
(平成31年度目標:食品製造業95%、食品卸売業70%、食品小売業55%、外食産業50%)
法改正の概要
食品産業の「川下」に位置する小売業や外食産業での取組が進んでいないことから、これらの食品関連事業者に対する指導監督の強化と再生利用等の取組の円滑化措置を講じています。
1、食品関連事業者に対する指導監督の強化
- 食品廃棄物の発生量が一定規模(年間100トン)以上の食品関連事業者に対して、国への定期報告を義務付け
- フランチャイズチェーン事業を行う食品関連事業者の食品廃棄物等の発生量に、その加盟者において生じる発生量を含めて多量発生事業者であるかを判定する
2、食品関連事業者の取組の円滑化(再生利用事業計画の認定制度の見直し)
食品関連事業者が、再生利用事業者及び農村漁業者と連携して、食品循環資源を肥料や飼料に再生利用し、これを利用して生産された農作物等を一定以上引き取って販売する再生利用事業計画を作成し、国の認定を受けた場合に廃棄物処理法の特例等(食品循環資源の収集運搬に係る許可不要)及び肥料取締法、飼料安全法の特例を講ずる。