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研究報告No.24

ページID:0004424 更新日:2017年12月19日 印刷ページ表示

NO.24 1998年

採卵鶏に対する水産廃棄物の利用試験(第1報)

中本省三・坂本恭一

真珠生産の副産物であるアコヤ貝殻(以下真珠貝殻と言う。)を、鶏の飼料原料として石灰石(資料用炭酸カルシウム粉末)及び卵殻質改善資材として一般的に使用されているカキガラの代替え品として利用可能かどうか試験したところ、産卵率、生存率、卵質等主要な項目において差がなく、採卵鶏の飼料原料として十分利用可能であることが分かった。

採卵鶏に対する水産廃棄物の利用試験(第2報)

中本省三・坂本恭一

真珠生産の副産物であるアコヤ貝殻(以下真珠貝殻と言う。)を、鶏の飼料原料として石灰石(飼料用炭酸カルシウム粉末)及び卵殻質改善資材として一般的に使用されているカキガラの代替え品として利用可能かどうか第1報に引き続き試験した。成績は、第1報と同様に産卵率、生存率、卵質等主要な項目において差がなく、採卵鶏のCa供給源として十分利用可能であることが分かった。なかでも、CaとPの比率は6:1で1.5%添加した区の成績が良好であった。また、Caの消化吸収を一層促進する目的で米酢を2%添加した区を設定したが明らかな効果は認められなかった。

n-3系多価不飽和脂肪酸を含む鶏卵・鶏肉の開発(第1報)

高橋(井上)由美・土岐静夫・高橋靖生

有効成分を有するハマチ油、アマニ油及びミカンジュ-ス粕を動物質を全く含まない飼料に添加配合し鶏に給与した。その結果、供試飼料中のn-3系脂肪酸はほぼ同じ割合で鶏卵・鶏肉に移行することが認められ、また、ハマチ油を添加給与することで、鶏卵・鶏肉ともにDHAが3倍以上の増加、アマニ油の添加によって、α-リノレン酸が鶏肉で10倍以上、鶏卵でも2倍以上の増加が認められた。

n-3系多価不飽和脂肪酸を含む鶏卵・鶏肉の開発(第2報)

高橋(井上)由美・土岐静夫・高橋靖生

ハマチ油を市販の多孔質デンプンと混合し粉末化したものを飼料に添加給与した結果、液状魚油を添加したものと比較しても、n-3系多価不飽和脂肪酸の含量に影響はなく、また、粉末化することにより魚油の酸化防止に効果が認められ、ミカン粕の添加についても、ハマチ油と混合した結果、酸化防止効果が認められた。

鶏ふん消臭化処理技術開発試験 昆虫発育抑制剤(IGR剤)の効率的な使用法

坂本恭一・高橋靖生

養鶏経営において環境保全は、重要な地位を占めているが、その中で臭いに次いで苦情の多いのが衛生害虫(主としてハエ)の発生である。一般的にハエの防除は成虫対策に重点が置かれているが、昆虫発育抑制剤(IGR剤)が市販され幼虫対策へと視点が変化してきている。3種類のIGR剤の施用量を基準量またはその1/2量を1平方メートル当たり2リットルの水に溶解して堆積鶏ふんに直接散布したところ、いずれの散布濃度でもイエバエに対して約2ヶ月の効果を示した。また、ヒメイエバエに対しては、いずれの薬剤も効果の発現がイエバエに対するよりも遅かった。

鶏ふん消臭化処理技術開発試験 経口投与資材による鶏舎の消臭化について

坂本恭一・中本省三

鶏舎臭気の抑制効果があるとうたっている8種類の経口投与資材について検討した。供試した資材はいくらかのアンモニア濃度低減効果が認められた。鶏ふんの水分が比較的低い放射線、枯草菌、ゼオライトにアンモニア濃度の低減効果が期待された。また、試験飼料給与開始後7日目の鶏ふん中の細菌叢は、一般細菌、乳酸菌、大腸菌ともにあまり大きな違いは見られなかった。

腐植質物質の鶏ふんのアンモニア濃度低減効果

寺尾雄一郎・坂本恭一・中本省三

悪臭防止効果に有効であると注目されている腐植質物質のアンモニア濃度の低減効果について検討した。飼料添加型、飲水給与型、鶏ふん散布型の3種類について検討したところ、鶏舎内堆績鶏ふんのアンモニア濃度は各資材の単独施用では対照区よりも高かったが、組み合わせると30~40%低くなった。排泄鶏ふんでは一定の傾向は見られなかった。

凍結精液の実用化試験 -凍結保護剤の検討-

高橋(井上)由美・坂本恭一

鶏精液のプログラムフリ-ザ-法による凍結保存について、受精率の向上及び実用を図るため、効率的な利用方法について検討するとともに、凍結保存の簡便化を図るため、融解時に除去の不用な凍結保護剤を使用した場合の受精率についても併せて検討した。凍結保護剤にグリセリンとエチレングリコ-ルを用いて受精率を調査した。その結果、グリセリン1M区において47.8%、エチレングリコ-ル1.5M区が6.9%、また、希釈液中のフラクト-スをシュクロ-ス2Mに置き換えた区において5.4%となった。

採卵優良系統の組合せ試験

中村嘉宏・和田雄二・高橋靖生

瀬戸内海地方を中心とした、西南暖地の気候風土に適した実用採卵鶏を作出するため、当場保有のロ-ドアイランドレッド種(愛媛系ロ-ド:以下ERと略す。)と農林系単冠白色レグホ-ン種3系統(11,76,77系:以下左記のように略す。)との交配による2元交雑種、6組み合わせの産卵性能等について調査した。65週間の試験結果では、3区の77×ERが収益指数2,377.4で最も優れており、産卵率(89.0%),飼料要求率(2.26)が全区で最も良い結果となった。3区についで良い成績を示したのが2区の76×ERで、収益指数は2,358.0で、産卵日量(54.9g)が全区で最も良い成績となった。

強卵殻鶏系統選抜試験 第4世代までの試験成績

高橋(井上)由美・名田武志・坂本恭一・土岐静夫

破卵率の増加による経済的な損失と、食卵の細菌汚染を防止するため、平成3年度から農林系3系統(11,76,S45)を導入し、閉鎖群育種による選抜を実施している。素材鶏から第4世代(S45については第3世代)までの5年間改良を実施した結果、系統11で卵殻強度+0.63kg/c平方メートル,産卵率+3.57%,系統76で卵殻強度+0.63kg/c平方メートル,産卵率+3.47%,系統S45で卵殻強度+0.58kg/c平方メートル,産卵率-0.81%となった。

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