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新型コロナウイルスの感染の確認(1月7日公表分)に関する記者発表の要旨について
日時:令和3年1月7日(木曜日)15時00分~15時27分
場所:知事会議室
(知事)
昨日は県内で新たに28名の陽性者が確認されました。内訳は新規11事例で14名、既存7事例で14名となります。また詳細は後ほど説明しますが、新規事例の中に、警察署の警察官2名が含まれています。陽性が確認された方々に心からお見舞いを申し上げます。
残念ながら、昨日は1日の陽性確認数、これまでの過去最多は11月23日に公表した26名でございましたが、それを更新することになりました。20名を超える日もこれで3日連続となっています。ただ、この11月23日公表の26名と、1月7日、今日公表の28名には、数字上は同等なんですが、中身が大きく異なっています。11月23日に公表した26名は、事例が限られておりまして4事例、そして大半がクラスターの関係で、クラスター調査を精力的に行って多数の確認、この26名のうち24名がクラスター関係でございます。これが特色でありました。事例の数も限られておりまして、感染経路も明確であり、ほぼ松山市が中心でございました。これが11月23日の公表の中身でございます。これに対して、本日公表する28名はクラスターも進行している中でという条件は一緒なんですが、今回クラスター事例の関係は3事例で6名だけでございます。かなり進んでいますので6名でございます。事例もですね、既存、新規合わせて18事例、前は6(事例)でしたから、18事例が調査進行中でございます。関係者もそれぞれ追っていく必要がありまして、聞き取りのさなかで調査中のものも含め、感染経路不明も一定割合発生しております。そして、陽性者の住所地、後ほど公表しますが、松山市が中心ではあるものの、県内の複数の市町で確認をされているのが前と違った点でございます。
非常に懸念されるのは新規感染者数だけでなく、新規事例数も過去最多となったことでございます。これまでも、新規事例の動向が気掛かりだということを申し上げてまいりましたが、残念ながらそちらが増えているという状況でございます。1月以降の新規感染事例は30事例を超えている状況でございます。最近の感染事例はしかし特色がございます。多人数の忘年会や新年の長時間の飲み会、この開催から広がった場合。そしてもう一つ、これは体調不良にもかかわらず出席をされ、そこで広がってしまった場合。そして症状があるにもかかわらず出勤をされた場合。こうしたようなケースが目立っておりまして、年末年始に特に注意すべき感染回避行動の徹底がちょっとできていなかったことがですね、感染の広がりにつながっていると分析しています。
また、最近の発症だけでなく、ちょっとこれも気掛かりなんですが、年末に症状が既に確認されている事例も散見されます。いわば発症して具合が悪かったんだけども、いろんなところに行かれてしまったというケースです。これは発症から陽性確認の間が長ければ長いほど、それだけ感染リスクは高まっていく、ここに多少でも具合が悪かったら、かかりつけ医にすぐ連絡していただきたい、休んでいただきたいということをお願いし続けた理由がございます。ぜひ守っていただきたいと思います。
昨日の検査結果では先ほど申し上げましたように、明らかに松山市以外の市町にも散発的ではありますが陽性確認が拡大しており、県内でも年末年始の人の移動に伴い、これまで感染が集中していた松山市、これは変わりはないんですが、そこから県内全域に広がっていく可能性も視野に入れておかなければならないと考えております。
これらのことを踏まえると、ここ数日が県内の感染のピークでは決してないということであり、今後も感染が拡大する可能性が高いというふうに県民の皆さんにも思いを共有していただきたいと思います。
昨日は、全国の新規感染者数が初めて5,000名を超えまして、過去最多を大きく上回る5,000どころか6,000を超えると、6,006名となりました。首都圏を中心に16都府県で過去最多の感染が確認され、本日は1日遅れで愛媛県でも過去最多となったということでございます。東京都は先ほどのニュースでは、今日は2,400人を超えるというすさまじいスピードの感染拡大が報告されております。
昨日お伝えした年末、年明けの感染拡大の三つのリスクのうち、「感染リスク1」、年末ですね、それから「感染リスク2」、年末年始の拡大が本日にも緊急事態宣言が発令されると見られる首都圏1都3県にとどまらず、まさに全国規模で進んでいるという状況にあるのではないかと思います。そしてこの波が愛媛にも押し寄せてきているということだろうと思います。
さらに今後強く懸念されるのがこの「リスク3」でございます。年明けの職場などで感染が拡散する可能性。感染拡大地域に行かれて帰って来られている方もいらっしゃると思います。新年会で感染が拡散すること、そういった場で感染が一気に広がる可能性もあるということ、この二つが非常に懸念材料でございます。本県においても、特に松山市では「感染リスク1」、「感染リスク2」による感染の拡散で、市中感染まん延の一歩手前ということを申し上げてまいりました。これに今申し上げた「感染リスク3」が加われば、一気に感染拡大に向かってしまう恐れがあります。特別な警戒を行う時期が来ているというふうに思っており、強い危機感を持って対処してまいります。既に多くの職場では社会経済活動を再開し、学校でも新しい学期が始まろうとしています。いま一度県民の皆さんには、年末年始のそれぞれの行動を振り返っていただきますようにお願いします。そして、「年末年始にあちこち行っていた、気を緩めていたという人だけが感染するのだ」ということではない状況になってきておりますので、誰もが自分のこととして、より一層の感染回避行動を強く心掛けていただきたいと思います。
国の緊急事態宣言、この夕方にも発出されるという見込みでありますが、その中身を見て、今後の愛媛県の対処方針を決めてまいります。明日、県民の皆さんや事業者の方々にそれらを受けて、今日夜しっかりと議論しますので、事業者の方々にも県民の皆さんにも具体的な要請を明日行わせていただきます。併せて、明日は市町の首長とも認識を共有する必要がありますので、テレビ会議も開催する予定でございます。
もう一点、昨日の会見でホストクラブの関係については、利用者の方から、少しずつではあるが保健所に連絡が入ってきていて、それが検査につながっているものがあるということを申し上げました。さらに、従業員の方からはまだ連絡がないということも付け加えさせていただきました。その後、私の呼び掛けと、そしてマスコミの皆さんのニュース報道等に応じていただきまして、初めてまだ若干名ではありますが、ホストクラブの従業員の方から連絡があったという報告が松山市保健所からございました。併せて、昨日、松山市保健所も市内のホストクラブ各店舗を訪問し、協力要請を行ったとのことでございます。これは実際に動かれた松山市に詳細は確認をいただきたいと思いますが、これをきっかけに、懸念していたホストクラブ関係の感染の広がりの実態把握につながるよう保健所において調査、検査を全力で進めてまいる予定でございます。また、引き続きホストクラブの関係者や利用客の方にはプライバシーの確保はお約束いたしますので、保健所の方に連絡をいただきますようにくれぐれもお願い申し上げます。
それでは昨日確認されました陽性者28名の状況でございます。全体的な状況でございます。こちらのパネルになります。まず年代でございますが、20代から80代まで幅広く分布しておりますが、やはり20代から50代の働き盛りの世代が20名、全体の7割を占めているのは特色として変わっておりません。
そして地域でございますが、やはり松山市が19名で大半を占めておりますが、散発的ではあるもののご覧のように今治市、宇和島市、八幡浜市、新居浜市、西条市、松前町、愛南町、それぞれで1名ないしは今治市3名が確認されております。
症状のある方が25名いらっしゃいますが、12月中に症状があった方、早い段階で症状があったけれども、すぐにはかかりつけ医の先生のところに行かないで行動もされていた方が5名いらっしゃいます。感染確認までに日数が経過しておりますので要注意事例でございます。しっかりと調査を進めてまいります。また引き続き、家庭内が6名で会食関係が10名となっております。連日お伝えしておりますが、特にアルコール、お酒を伴う会食は気が緩みがちでございますので、十分注意をしていただきたいと思います。これはお店であろうがご家庭の中であろうが同じでございます。
次に入退院の状況についてでございますが、医療機関に入院されている方、本当にピーク時が68人。かなり近づいてきています。7名増えて60名。一方で重症者はお一人回復をされました。4名でしたけれども3名になっております。宿泊療養施設は大幅に増え、9名増えて39名。自宅療養は3名増えて45名。一方で退院、ご回復の方が9名増えて412名が昨日の段階でございます。
一方で昨日行われた検査でありますが、衛生環境研究所等のPCR検査が127件。この他にかかりつけ医の先生方の抗原検査がだいたい130件ぐらいはあろうかと思いますので、これにプラスそれが乗っかってきます。そのうちこちらだけですけども99件が陰性、陽性には抗原検査の分も入ってまいります。こちらでも合わせて28件。このうちかかりつけ医の抗原検査で陽性が判明したのが8件ございます。8件が抗原検査ということになります。
それでは各事例の説明でございますが、まず封じ込め事例は変更ございません。次に囲い込みの事例でありますが、これ124事例目は今治市の「会食クラスター2」の関係で濃厚接触者1名が、症状が現れたため検査したところ陽性が確認されました。ただしこの方は自宅待機、健康観察期間中でありますから濃厚接触者はいらっしゃいません。ここから感染が広がることはないということでございます。
次にこの141事例目は検査して陰性でございましたので(陽性確認数に)変更はありません。そして152から161、163、164事例目は調査と検査が全て完了しましたので、濃厚接触者の自宅待機、健康観察を残すのみとなったので、今日からこの4事例は囲い込みで、これから注意深く観察を行ってまいります。
次に調査事例でございます。進捗のあった事例について説明をまずさせていただきます。6事例で陽性が確認されております。117事例目では昨日10名、松山市保健所10名の検査し3名の陽性が確認されました。136事例目は、これは「飲食店クラスター3番」でございます。昨日公表したクラスターでございますが、昨日この関連で1件、1人の陽性が確認されました。この方は発生した店舗以外で接触のあった方でございます。この結果、この「飲食店クラスター3」の内訳は従業員さんが5名、店以外の方が1名増えて3名、合計で8名。利用客の方も検査を進めておりますが、利用客の方は陽性判定が今のところ出ておりません。なお、このお店ではお客さんを把握しておられまして、店舗からお客さんに個別に連絡を取り、必要に応じて保健所への連絡を促していただいて、入ってきて検査を行っているところでございます。
次に156事例目、「飲食クラスター4」、昨日発表したクラスターでございます。ここが懸念していたところでございますが、昨日はこの飲食店の利用客4名の陽性が確認されました。この結果、「飲食クラスター4」の内訳は従業員さん等が2名、お客さんが4名増えて14名、店以外の方が1名の合計17名となります。この飲食店もこれまでにいちげんのお客さんがいる店ではないところなので、全てのお客さんの把握ができているところでございます。全員のお客さんに連絡を取っていただいたおかげで、利用客の検査はもうあと若干名、最終段階に入っております。そして陽性が確認された方からの聞き取りで追い掛けの作業が今進んでおりますので、全力で囲い込みを図ってまいりたいと思います。
次に160事例目。こちらは2名の陽性が確認されましたが、こちらで7名になっておりますが、1カ所で発生しているわけではなく、こちらとあちらで発生したというケースですので、クラスターには該当しない事例でございます。169事例目は2名の陽性が確認されております、松山市保健所。で、170事例目も松山市保健所で2名検査を行い、1名の陽性が確認され、これらは全て、今さらに追い掛けの調査が進んでいるところでございます。その他のこの125事例目から171事例目までの7事例については検査は行われましたが、全員陰性が確認されておりますので、この段階で広がりは確認されておりません。引き続き調査が続行中でございます。
そして新規事例、これはまだ本当に新規事例の最初の方のみが確認されているケースがほとんどでございますが、若干複数、既に確認されているケースもあります。11事例で14名の方を確認しています。現在、聞き取り調査が進んでおりまして、今後、検査対象者や感染経路の特定が進んでまいります。
本日公表した陽性者の中には先ほど申し上げましたように、警察官2名が含まれています。今治警察署に勤務する30代と40代の男性警察官でございます。今治警察署では昨日のうちに2名の陽性者と接触のあった職員を自宅待機にした上で、施設内の消毒は完了しました。今、感染拡大防止の徹底を図っているところでございます。また警察本部や近隣警察署から応援要員を派遣するなど、管内の治安維持に隙間が生じないよう対策を徹底しておりご安心をいただきたいと思います。詳細については、この後県警の方から記者レク、発表がある予定でございます。
また、本日公表した陽性者の中には3名の学校関係者がいらっしゃいます。ただし、冬休み中であり学校へ行かれていませんので、学校での現段階での広がりは確認されておりません。明日1月8日からほとんどの学校で3学期がスタートいたします。これまで冬休みであった学校も再開を機に、年末年始の人の動きに伴う感染の持ち込みのリスクは当然ゼロとは言い切れません。県立学校や市町教委には昨日、県教委の方から、年末年始の影響が収まるまでの間は身体接触や発声等を伴う活動を極力控えるよう通知しておりますが、児童生徒の皆さんもここが大事なんですが、少しでも体調の悪い方は躊躇(ちゅうちょ)することなく休んでいただきたいと思います。登校しないようにしてください。学校はこれから入学試験が集中する大事な時期を迎えます。受験等に臨む最終学年の皆さんはもとより、全ての児童生徒の皆さん、保護者の皆さんが感染リスクを強く意識され、予防対策の徹底を図っていただきますようお願い申し上げます。
本当に昨日は6,000人以上、先ほど東京都は(今日の陽性確認者数が)2,400人以上になるだろうというニュースが流れております。そしてまた、今日の夕方には正式に総理から緊急事態宣言が発令される見込みでございます。想像以上のスピードと規模で感染が拡大しているのが現実であろうと思います。これらの状況を受けまして、今日は松山市での新規事例も止まりませんし、またそれ以外の地域、散発的ではあるものの広がりが確認されたということで、特別な警戒、一段高める必要があるというふうに判断をいたします。今日の国の発表を受けまして、先ほど申し上げましたように、明日、要請事項等々を正式に発表させていただきたいと思いますので、ともかくそれ以上に皆さん方がこの状況を踏まえて、より一層警戒感を強めていただきますようにお願い申し上げたいと思います。以上です。
(テレビ愛媛)
明日正式に発表されるということで、これから3連休にも入るし、事業者、県民にとってはある程度準備と言うか、心構えが必要になってくるかと思うのだが、現段階でどのように備えればいいとかということで言えることは。
(知事)
そうですね、特に活動制限ということになると、例えば昨日申し上げた企業の時差出勤であるとかテレワーク、もう既に準備していただきたいというお願いはしておりますので、ぜひそのスピードを上げていただきたいと。それからこれは今、最終の検討をしていますけども、場合によっては地域を限定したかたちでの営業時間の制限であるとか、特定の業種における営業時間の制限であるとか。ただこれはすぐに翌日からというわけにはいかないので、当然その準備期間は取りつつ、実行に移していきたいということも視野に入れて検討したいと思っています。それからもう一つは、やはり緊急事態宣言が正式に出ますので、そういった地域との往来の問題、こういった点が中心になると思います。
(テレビ愛媛)
また特別な警戒ということですが、これは県のフェーズ、(感染)警戒期からまた(感染)対策期へと、こういうことを意味しているのか。
(知事)
まだですね、市中感染がもうそこら中まん延しているというところの足が掛かっているかどうかの瀬戸際だという状況は昨日から変わっていません。ですから、まだ感染対策期というところの段階ではなく、その今、拡大期(対策期)に至らないための警戒期における最大レベルというような位置付けで対処を考えていきたいと思っています。
(愛媛新聞)
警戒期は維持したまま要請内容を強めるというようなことか。
(知事)
そうですね、だからそこの中で文言も含めてですね、その中でも最大級レベルというのがどういう文言で伝わりやすいかというのは考えたいと思っています。
(愛媛新聞)
緊急事態宣言について、首都圏だけでなく全国にも拡大すべきではないかという意見もあるが、知事はどのように考えているか。
(知事)
そうですね、ちょっと全体像がまだ見えないですし、確かに人の移動が少ないところ、例えば交通の便であるとか、人口規模であるとか、そもそもの観光客の状況であるとか、これは地域によって全然異なりますので、そこでまだまだ全然そこに至っていない地域も全国にはあることは、本当少ないんですけどもありますので、それらを踏まえて判断されると思いますので、やっぱり集中的に、特にやっぱり何と言っても東京圏域の状況が収まらない限り、全国の拡大は食い止めることはできないというふうに思いますので、集中的に危ないところを抑えていくという段階ではないかなというふうに思いますけどね。
(愛媛新聞)
この宣言は今日出す、今日決定するという時期的にはどう評価しているのか。遅いとか早いとか。
(知事)
いや、これはデータがないですから何とも言えません。
(愛媛新聞)
あと今回の宣言は、首都圏の知事から政府へ宣言をしてほしいという検討の要請をしている中で、今回宣言が出るかと思うのだが、愛媛県はまだ緊急事態宣言を出すべき状況にはまだ至ってないという。
(知事)
そこには至ってないと思いますね。
(愛媛新聞)
ちなみにどういった状況なれば愛媛はそういった。
(知事)
ステージ3を越えて4に近づいた時というのが、これがもう1都3県の状況でありますから、そこのあたりになってくると当然視野に入ってくると思いますね。
(愛媛新聞)
あともう一点。公務員、今回3人いるということで、感染者の中に。2人は警察官ということだが、もう1人は。
(知事)
県職員ではないので、おそらく関係自治体から公表があると思います。
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