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新型コロナウイルスの感染の確認(21事例目)に係る記者発表の要旨について
日時:令和2年7月24日(金曜日)15時00分~15時25分
場所:知事会議室
- 新型コロナウイルスの感染の確認(21事例目)について[PDFファイル/132KB]
- 愛媛県内の状況等(令和2年7月24日15時時点)[PDFファイル/119KB]
- 7月以降の都道府県別感染者数(7月23日22時現在)[PDFファイル/552KB]
(知事)
連休2日目で恐縮ですが、臨時の記者会見をさせていただきます。本日、県内で21事例目となります84人目の陽性者が確認されましたので公表をさせていただきます。まずは感染が確認された方、心からお見舞いを申し上げさせていただきます。また、一日も早いご回復をお祈り申し上げたいと思います。
はじめに検査状況でございますが、昨日は10件のPCR検査が実施されました。その結果、1件の新たな陽性者が確認されたということでございます。なお、昨日の10件の検査の中には、20日に公表いたしました20事例目、宇和島市の20代の方。こちらの濃厚接触者3名の検査が含まれておりましたが、全員陰性が確認されました。この結果を受けまして、この20事例目、宇和島市の関係ですが、その時にお話しさせていただきましたように、接触はほとんど家族以外ありませんので、PCR検査もこの事例については終了ということになりますので、この案件につきましては健康観察期間は残っていますけども、囲い込みが終了したということでございます。こうした囲い込みが、宇和島市の事例では終了しましたので、宇和島市周辺の皆さんについては冷静に受け止めていただきたいというふうに思います。このように今後も新たな感染が確認されましたときには、早期の囲い込みと封じ込めに全力を挙げますので、それぞれ皆さん冷静に受け止めていただきたいと思います。
全国の状況については、(「7月以降の都道府県別感染者数」のパネル)をご覧のとおり、ほとんどの県で(感染者が確認され、特に)、首都圏は多く、他県でも散発的にというふうになってきております。機会あるごとに、愛媛県内においても、散発的な感染は避けられないということを申し上げてまいりましたが、52日間感染者確認ゼロが続いておりましたけれども、7月(19日)の宇和島市の事例に続いて、また新たな感染が確認されたということであります。
今回の方は、今治市の方でございます。今治市では初めてとなる陽性者の確認でありますけども、現在速やかな囲い込みに全力を挙げております。特に、周囲に感染させる可能性がある発症2日前以降に接触した方の調査を進めています。感染源の特定のための調査はこれからとなりますが、新たな情報がありましたならば、その都度あらためてお伝えをしていきたいというふうに思います。
こういうときにですね、SNS等々で不正確、無責任また政治的意図、いろんな要素を含んだそうした情報が拡散、飛び交うことも予想されます。何のプラスにもなりません。ぜひ皆さんにおかれましては、そういう方々の拡散情報に決して振り回されないようにぜひお願い申し上げたいと思います。
昨日中にご本人と連絡を取りまして、今後の治療内容等をご説明するとともに保健所の調査への協力を依頼しております。プライバシーに十分配慮した上で、現在把握している内容について公表を行わせていただきます。こちら(愛媛県内の感染状況のパネル)の21事例目ということでございます。既に昨日から今治保健所、そして西条保健所も協力体制を敷きまして、全力で今、調査や囲い込みに当たっているところでございます。
概要でございますが、30代の男性、住所地は今治市、職業はご本人の希望がございまして非公表とさせていただきます。症状、経過、行動歴につきましては、現段階で把握している内容を説明させていただきます。19日の夜に発熱、37度8分であったそうです。そして咳また倦怠(けんたい)感などの症状が現れたため、20日に医療機関を受診。症状が続くことから22日に同医療機関に相談し、帰国者・接触者外来を受診して、検体を当日採取。昨日23日の15時ごろ、PCR検査で陽性が確認されました。
なお、ご本人は外出時にはマスクを着用しており、19日の夜に症状が出てからは人との接触を極力避けるなど感染防止には特に気を配っていたと聞いております。また、県外や海外への訪問はこの2週間はないということでございました。現在この方は、症状も落ち着いていまして、発熱は37度1分ぐらいでございます。咳や倦怠感などの症状は若干あるそうなのですが、軽症でありまして、本日午前中に県内の指定医療機関に入院済みでございます。この方には同居の方はおりません。17日以降は仕事関係者との接触もないと聞いております。現時点では、本人からの聞き取りから、会食の場等で接触した身内の方や友人など、17名の方を濃厚接触者として把握しております。
既に昨日から検体採取等も始めております。本日、この17名のうちの2名の方のPCR検査は実施しておりまして、先ほど結果が判明し、2名とも陰性が確認されました。残る濃厚接触者15名の方々についても、明日までには全員の検査結果が判明いたしますので、結果については、あらためて報告をさせていただきます。なお、現時点で確認している濃厚接触者17名の方々に対しては、それぞれ保健所から2週間の自宅待機と健康観察をお願いして、受け止めていただいております。
引き続き、感染者の詳細な行動履歴等について確認し、迅速に関係者の特定を進めてまいります。そして、必要に応じて速やかに、スピーディーに検査も実施してまいりますので、関係者の皆さんにはご協力をお願いしたいと思います。
県民の皆さんへのお願いなんですけれども、ご案内のとおり全国的に感染拡大が広がっている、そして混乱する中、22日から「Go Toトラベルキャンペーン」が開始されまして、今回の4連休や、各種イベントの開催など、全国的にさらに国内での移動が活発になることが予想されます。
前回の20日(に公表した)事例のような、帰省した方によるウイルスの持ち込み事例、今回のような突発的な陽性確認事例は、そういう意味で今後とも起こり得ることだと思います。これまでコロナ感染拡大により、3月の春休みや5月の連休も(帰省を)控えた方もおられると思いますので、全国で国の方針により移動が解禁され、この夏はご両親の顔が見たい、または離れて暮らす子供さんや孫の元気な姿を確認したいという気持ちは痛いほど理解できます。ただ、昨日はご存知のとおり東京都では366人という過去最高の陽性確認が発表されました。全国では981人にも上っています。これまでで過去最多となる陽性確認が報道されているほか、首都圏や関西圏のような都市部では大幅な増加が報道され、全国各地でも20代、30代など、若い世代の方々の感染が多数確認されている状況にございます。
重症化リスクの高い高齢者や、基礎疾患のあるご家族がいるご家庭。そういう場合はですね、やはりここはみんなの命にもかかわる可能性もゼロとは言えませんので、もう少し我慢していただきたい。オンラインで言葉を交わす、電話で触れ合うなど、帰省等については、何らかの別の方法を考えていただきたいと思います。
また、会合がある場合は、特に感染拡大地域から帰省した方々や、出張等で来県された方々と会う約束がある場合など、そういうときは、お相手の体調を確認いただきたいというふうに思います。そして発熱がなくても、喉の痛みや鼻水など、風邪症状がある場合には、残念なことになりますが、別の機会に延長していただくなどですね、常に感染の可能性があるということをよくよく考えて、それぞれが行動をしていただきたいというふうに思います。また、帰省されたご家族についても、体調管理には十分ご注意いただき、少しでも体調の異変を感じたときには、接触を避けて休養する、そして相談センターに連絡するなど、速やかに適切な対処を講じていただきたいというふうに思います。前にも申し上げましたように、特に首都圏から大勢帰省して、同窓会が開かれる等々は、極めては(感染リスクの)確率が高くなる可能性もありますので、延期もしくは中止を願いたいというふうに思います。
さらに全国的な感染者の増加に伴って、県外に出掛けた本県在住者が、県外で確認された感染者の濃厚接触者になる、そういうリスクも出てまいります。先日の新潟に出かけて濃厚接触者になった方、これは県外の保健所から連絡が愛媛県に入ってまいります。(こうしたケース)も1件ではございません。増えてきております。幸い陰性が確認されておりますけども、仕事やプライベートで、どうしても首都圏や関西圏など、県外を訪れることがあるかもしれませんが、県外からの持ち込み、持ち帰りによる県内での散発的な陽性確認は、今後とも発生し得る可能性があるという気持ちを、行かれた方は忘れないでいただきたい。そして、県外に出掛けた際は、感染予防を特に常に意識をして、冷静な判断と慎重な行動をくれぐれもよろしくお願い申し上げたいと思います。
前回の事例では、症状があるのになぜ帰省したのかなど、感染者に対する多くの誹謗(ひぼう)中傷の声も聞こえてまいります。しかし、本人は感染が分かって帰省したわけではありません。感染者を攻撃、非難しても何のメリットもありません。そうした批判をしている人だって、いつ感染するかも分からないというのが全国的な状況でございます。敵はウイルス。このことを忘れずに、逆にそういう無責任なSNSでの投稿や、個人の特定につながるようないろいろな拡散情報が広がっていくとどうなるか。これは想像力の世界です。症状があるのに、言い出せなくなってしまう。あるいは症状があっても仕事が休めない、休みにくくなってしまう。あるいは感染が確認されても行動履歴等の詳細を話せないという心理に追い込まれてしまう。こうしたことにつながるということを、特にSNSで無責任な情報を拡散されている方は、考えていただきたいと思います。その雰囲気が拡大すると、調査も本当に難しくなってきてしまいますので、かえって感染が拡大してしまう可能性が出てまいります。そうした無責任な投稿が、かえって感染の拡大を促していくということを、みんなで共有していただけたらというふうに思います。
また特に、さっき言った行動歴の詳細なんですが、SNSによる無責任な情報拡散、個人情報の公開により、陽性者が保健所の聞き取りに対しても不信感を持つ、これは全国で見られる傾向です。全国的に協力が得られない、そして感染経路の特定や関係者の特定にまで支障が出ているという例が全国で起こっています。そして囲い込みが遅れるという結果に結び付き、感染拡大につながるということ。ですから、そういう発信をする人に対しては、そういうことはやめなさいというぐらいのリアクションを多くの人でやっていったら、そういうふうなことが望ましいのではないかなというふうに個人的には思います。
何度もお伝えしていますが、県民の皆さんには、正しい情報の下、ウイルスを正しく恐れ、正しく行動していただけたらというふうに思います。人を非難するのではなく、帰省を見送るかどうかを家族と相談する、症状がある人は面会を自粛するなど、ご自身ができる具体的な行動を考えていただけたら幸いでございます。
県では、これからも一つ一つの事例に丁寧に対処し、説明してまいりますので、皆さんには新型コロナ対策の基本となる感染回避行動、「うつらないよう自己防衛」「うつさないよう周りに配慮」そして「習慣化しよう三密回避」、これを徹底的に実践していただきたいと思います。特に今、今治市では囲い込みに向けて全力を挙げているさなかでございますので、今治市民の皆さんにおいては、十分にこの感染回避行動を、個人個人でより一層とっていただきますよう、よろしくお願いいたしたいと思います。以上です。
(あいテレビ)
今回の方だが、現時点で考えられる感染経路というのはどういうふうに考えているか。
(知事)
ちょっと今の段階ではまだ分からないですね。さっき申し上げたように、この2週間、県外へ出ていないということなので、ただ一方で、全国的に県をまたぐ移動は解禁されましたので、いろんな方々との接触は全国どこでも起こっていることなので、昨日の段階から分かる範囲は(調査を)どんどんどんどんやっているのですけども、この段階では特定に至っていません。
(八矢副知事)
先ほどご説明いたしましたとおり、まずこれ以上(感染が)広がらないように、症状が出る2日前以降(今回感染が判明した方と)会った方のことについて重点的に聞いていまして、いろいろ聞いた上で分からないのではなくて、感染源の調査についてはこれからということになります。
(テレビ愛媛)
本日、濃厚接触者2人が陰性だったということで、残る15人が明日までに検査するということだが、今のところ発熱などの症状が出ている方とかはいるのか。
(知事)
症状が出ている方を優先して(検査を)行ったところ、陰性が確認されました。残る方々には今は症状が出ているという連絡は入っていません。無症状と聞いています。
(愛媛新聞)
先ほど言われたと思うが、今回の方のご職業は本人の希望で非公表ということでよろしいか。
(知事)
はい。
(あいテレビ)
4連休や「Go Toトラベルキャンペーン」もあって、ますます人の移動というのが活発になると思われるが、あらためて県民の皆さんへの呼び掛けというのはいかがか。
(知事)
そうですね。先ほど最後に申し上げましたとおり、一番の防御策というのは個人個人が感染回避行動を日常化していただくということに尽きると思っています。そしてまた、経済という問題もありますので、この前の会見で申し上げましたように、両方を追い求めて行かなきゃならないけれども、愛媛県では五分五分ではなくて、あくまでも感染回避を優先させる中での、可能な限り注意を払いながら経済活動を行っていくという方向で展開していますけれども、そういう中でやっていますので、事業者の皆さんにもそのあたりの状況を受け止めていただいて、細心の注意を払いながら感染者を出さないという、まあこれは100%結果に結び付くかどうかは別として、可能な限りの細心の注意を払いながら事業を展開していただきたいというふうに思っています。
(愛媛新聞)
先ほどの質問に関連して、「Go Toトラベルキャンペーン」について、愛媛県でも観光地の人の入りというのは増えているという受け止め方をしているのか。
(知事)
もちろん増えていると思いますが、ただ愛媛の場合は、やはり県民向けの割引制度とかを先行して行って、その予約がだあーと入ってきていますので、県内あるいは比較的(感染を)コントロールできている周辺県の比率が非常に高いというふうに思っています。例えば、昨日、関東のある温泉地のニュースが全国ニュースで流れてましたけれども、ここらあたりはむしろ逆に、ものすごいにぎわいがあるんですが、東京都等の感染拡大地域からお客さんが大勢来られているという声が流れていましたので、そういう状況とはちょっと違うかなというふうには思っています。
(南海放送)
今回の感染された方について、職業が非公表ということだが、多くの人と接触する業種だったり、学校の関係者だったりとかではないのか。
(知事)
多くの人と接触する業種ではございません。その点だけは申し上げます。
(南海放送)
2週間、県外に出ていないということなんだが、市中感染の可能性とかというのはどうか。
(知事)
いやまだ分からないですね。というのは、この陽性確認された方の中でもですね、これは全国的に専門家あるいは世界の機関でも発表されているとおり、8割の方は陽性者であっても他人に感染する力、感染力はないと、持たないということが発表されていますので、どちらに該当するかも分かりませんし、また、正直言ってまだまだ(調査は)これからですけれども、最初の安心材料としては、濃厚接触者で一緒に食事を会食されて、症状があった方がさっき申し上げたように陰性確認されているのは、今後どうなるかは別としてですね、第1段階の一つの安心材料ではありますけども、今後それに気を緩めることなくですね、しっかり追いかけていきたいと思っています。
(愛媛朝日テレビ)
2点あるが、1点目は症状が出ている方にPCR検査を行ったということだが、どういった症状が出てたのか。
(知事)
軽症です。
(八矢副知事)
濃厚接触者で陰性の方なので、あまり詳細な公表については差し控えさせていただきます。
(愛媛朝日テレビ)
もう1点だが、今治市と西条保健所が連携しているという話があったが、勤務地が西条とかそういうことではないのか。
(知事)
違います。早く封じ込めるということで可能な限りの体制を組むということですね。
(健康衛生局長)
今治市とではなくて、(愛媛県の)今治保健所と西条保健所が協力してやっているということです。
(八矢副知事)
今治保健所は今回初めての事例になるんですが、新居浜で感染事例がありまして、西条保健所はコロナの関係の対処した経験がありますので、そういった職員も応援をして県としてしっかり対処するということです。
(愛媛朝日テレビ)
この方の勤務地は今治市ということでよろしいか。
(八矢副知事)
住所地は今治市。
(知事)
(お伝えできるのは)そこまで。住所地が今治。