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圓明寺境内が国史跡「伊予遍路道」に追加指定されました
令和7年9月18日付けで、松山市の「圓明寺境内」が国史跡「伊予遍路道」に追加指定されましたので、お知らせいたします。
圓明寺境内
遍路道は、空海(諡号は弘法大師)ゆかりの寺社を巡る四国一周全長1,400kmにも及ぶ霊場巡拝の道である。
国史跡「伊予遍路道」は、総延長500km以上あり、四国の中で距離が一番長い。近代以降に改変を受けた箇所も多いが、現在もなお旧状をとどめている箇所も見受けられる。
松山市に所在する第53番札所圓明寺は真言宗智山派の寺院で、創建は寺伝によれば聖武天皇の勅願寺で、奈良時代まで遡るとされる。近世前期には須賀氏によって復興され、四国霊場の札所としても位置付けられた。
境内は、寛政12年(1800)の『四国遍礼名所図会』の頃とは本堂位置等の伽藍配置に変更があるものの、17世紀建立の八脚門(県指定有形文化財)を始め鎮守堂、中門など江戸時代の建造物が現存し、往時の境内景観をよく遺す。
また、寺院には室町時代後期造立の本堂厨子(県指定有形文化財)や、松山市指定有形民俗文化財である銅製納札など多数の文化財が良好に保存、継承されており、史跡「伊予遍路道」の札所として重要な構成要素となっている。

圓明寺境内









