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令和3年度5月知事定例記者会見(令和3年5月27日)の要旨について

ページID:0011103 更新日:2021年5月31日 印刷ページ表示

日時:令和3年5月27日(木曜日)

 11時43分~12時00分

場所:知事会議室

 

 

(愛媛朝日テレビ(幹事社))

 それでは会見に移ります。まず、幹事社から代表質問をさせていただきます。県内は観測史上、最も早く梅雨を迎え出水期となりました。昨年の同じ時期と比べ、新型コロナ感染者が大幅に増え、自宅療養者も多い状況となっていますが、これまでのコロナ禍での災害時における住民の円滑な避難に向けた取り組みや課題はいかがでしょうか。また、課題解消等に向けた新たな対応があれば教えてください。それでは知事お願いします。

 

(知事)

 愛媛県ではコロナ禍における災害時の住民避難が円滑に行えるよう、昨年6月に避難所における感染防止の具体的手順や濃厚接触者の避難方法等を盛り込んだガイドラインを策定し、避難所の運営主体である市町等との連携を図りながら、ソフト・ハードの両面においてスピード感をもって避難対策の充実強化に取り組んできたところでございます。

 まずソフト面ですけれども、県のホームページや県政広報番組、広報紙など、可能な限りの広報媒体を活用しまして、県民の皆さんに、命を守ることを最優先とした適切な避難行動や避難所での感染症対策等について周知徹底を図ってきているところでございます。

 市町に対しては、地域ごとに状況が違いますから、その実情に応じた体調不良者用の独立した避難スペースを確保することなど感染防止対策の徹底を促してきたところでございます。

 また、昨年8月の総合防災訓練では、避難所の感染症対策に重点を置きまして、保健師による健康管理、避難所のゾーニング、運営スタッフによる定期的な室内換気や消毒の実施など、コロナ禍での大規模災害に備えた実践的訓練に初めて取り組んだところでございます。

 次にハード面ですけれども、住民避難における3密回避のため、市町が避難所として活用を想定している集会所のトイレの洋式化や空調設備の高度化に対する助成を行うほか、消毒液や体温計、隔離用テント等の衛生資材を県が備蓄するなど、市町を積極的に支援し、避難所対応に万全を期してきたところでございます。

 このような中、近年全国で多発する風水害や昨年のコロナ禍を経て、分散避難という新しい避難行動の在り方がクローズアップされるようになってきました。この分散避難とは、避難所への避難だけでなく、親戚あるいは知人宅、あるいはホテル、旅館等への避難をはじめ、車中泊やハザードマップを確認した上で安全な自宅にとどまる在宅避難など、さまざまな場所に避難することとされておりますが、この分散避難というのは難しいのが、避難者の安否や避難場所、支援ニーズ等の把握が困難であるということ、また分散避難の考え方自体が県民の皆さんにいまだ浸透はしていないということが課題ではないかと考えております。

 そのため、今年度は感染流行下で、分散避難した住民の方々を適切に支援していくため、市町と連携しながら、LINE(ライン)を活用した住民個々の避難状況の把握や避難所ごとの食料提供時間等の情報発信を効率的に行える全国初のシステムを構築するとともに、県民の皆さんが災害リスクを正しく理解し、迅速・的確な避難行動につなげていただけるよう、愛媛大学と連携して避難に関する県民の意識や行動等の調査分析に取り組んでいるところでございます。

 今後も、市町や防災関係機関と連携強化を図りながら、「チーム愛媛」でコロナ禍における避難対策の充実強化に取り組む所存でありまして、県民の皆さんには、災害発生時には躊躇(ちゅうちょ)なく避難していただくことはもとより、あらかじめご自宅の災害リスクを確認の上、分散避難の検討や避難所への衛生用品の持参など、コロナ禍における「新たな避難行動」を心掛けることをあらためてお願いしたいと思います。以上です。

 

(愛媛朝日テレビ(幹事社))

 ただ今の答弁に関して、質問のある社はお願いします。

 

(愛媛新聞)

 すみません。LINEを使って新たなシステムを構築しているというお話でしたが、これはいつ頃できそうとかっていうのは、もうめど立っているんですか。

 

(知事)

 時期はどうだろう。

 

(防災安全統括部長)

 年内には。

 

(知事)

 どういうものかというとですね。今、国民の6割がLINEを使用しているというデータがありますけれども、事前にご自身が避難する避難所を登録していただく。その上で、災害時に安否情報や避難場所などを送信していただいて避難の状況はそのことによって把握できることになります。住民の皆さんには、避難所の開閉や混雑状況、食事や物資等の提供時間、これをこちら側からLINEを使ってお知らせできるような双方向の仕組みを作り上げるという予定にしております。年内ぐらいの完成を目指しています。

 

(愛媛朝日テレビ)

 すみません、愛媛朝日テレビです。本日も新型コロナの陽性者のうち自宅療養されている方が30人いらっしゃいますが、こうした方々の災害時の避難についてはどのようになっているのでしょうか。

 

(知事)

 そうですね、まず場所にもよるんですが、例えば、宿泊療養施設への案内というのも一つの手法でございます。で、各保健所に、そのコロナの患者さんを搬送する車がそれぞれの保健所で持っていますから、こういったものも活用して宿泊療養施設へというのが一つの考え方かなというふうに思っています。それとは別に、地域ごととなりますと、市町とも、先ほど申し上げたとおりマニュアル、ガイドラインを作っていますので、避難所におけるゾーニング等をそれぞれの市町が構えられた場合にはそちらにということも選択肢になってくると思います。

 

(愛媛朝日テレビ)

 感染されている方にとっては、なかなか災害時に躊躇なく避難するっていうのがちょっとはばかられる部分はあるかとは思うんですけれども、そういった方々に個々の対応というのはどうされていくんでしょうか。

 

(知事)

 となると、先ほど申し上げた宿泊療養施設ってのは一つ有効な手段になるんではないかなというふうに思います。

 

(愛媛朝日テレビ)

 宿泊療養施設も現在あるのは松山市内だけになるかとは思うんですが、例えば、南予や東予の方が避難というふうなことになった場合は。

 

(知事)

 そうですね、先ほど申し上げたように、保健所が搬送の車を持っていますから、今の段階ではそれを活用するということになると思います。

 

(愛媛朝日テレビ(幹事社))

 各社さん、他に質問等よろしいでしょうか。それでは代表質問以外で質問がある社はお願いします。

 

(愛媛新聞)

 すいません、コロナ禍の中での東京五輪の開催の是非についてさまざまな意見が出ていますけども、知事としては現状、東京五輪の開催の是非についてはどうお考えでしょうか。

 

(知事)

 実際、私もこの1年半、愛媛県からほとんど出ていないんで、実際、会場となる東京を中心に、感染状況、準備状況というのは全く分からないのでコメントのしようがないです。ただ一般論で個人の考えを言うとですね、オリンピックというのは本当に世界最大のスポーツの祭典であり、これまでの過去のオリンピックでも、多くの国民の皆さんがアスリートの活躍によって感動をもらったり、また勇気をもらったり、そういう経験を持っている方も大勢いらっしゃると思うんですね。やっぱりスポーツというのは人と人を結び付ける大きな力を持っていると思います。そして、オリンピックを目指すアスリートにとっては、人生の中で本当に一番いい時期の年齢に、競技によって年齢というのも違ってくると思いますけども、当たっている運もあると思うんですけども、その中で1日、1年、全てを費やして世界で戦うことを目標に全力を尽くしてこられていると思います。これはオリンピック、パラリンピック、両方同じだと思います。そういう中でですね、可能であるならば、両方のアスリート、そして、今までオリンピックを通じていろんな感動や勇気をもらった国民の側からしても、可能であるならば開催できればいいなというふうには個人的には思っています。ただ状況が分からないと。その中でどういうかたちであればできるのかということを今議論されているんではないかなというふうに思います。

 

(愛媛新聞)

 話変わって、一番町周辺の国際ホテル松山の跡地の再開発に関して、休止の状態になっているようですけども、この現状に対してはどのように受け止めてらっしゃいますか。

 

(知事)

 実は、僕が松山市の仕事をしていたときに同様のケースがありました。それはラフォーレ原宿松山ですね、その撤退でした。ある意味では一番町の一番目立った場所が撤退されるとどうなるんだろうということが、当時非常に大きな自分の中でもテーマだったので、ここを何とかしようということで、関係する東京の会社、数度にわたって乗り込んでですね、直接交渉をした経験があります。中身は違うと思うんですけども、その対面にあるのが国際ホテルですから、同じ課題がまた出ているというふうに思った方がいいのではないかなというふうに思います。これは地元の準備組合ですか、そういう交渉ができる力はありませんから、松山市がまちづくりの中でここをどうするのかということを、サポートではなく主になって動いていかないとなかなか解決策は見出せないというふうに思っています。だからここはもう本当に松山市の顔ともなる場所でもありますから、大きな課題として、松山市がリーダーシップを発揮していただきたいというふうに思います。

 

(テレビ愛媛)

 すみません、テレビ愛媛ですが、きずな博について、6月に入ってから各市町と協議して方向性を決定するということだったかと思いますが、現時点での検討状況について。

 

(知事)

 まだ結論は出ていません。両方意見があると思います。コロナが収まって、ワクチン接種が広く広まってから、1年遅らせてもいいんじゃないかという意見もあれば、せっかくここまでやってきたんだから、鉄は熱いうちに今やりたいという方もいれば、そのあたり、当然何事にも両論はあると思いますので、それらを咀嚼(そしゃく)しながらですね、どうすればいいかというのは、6月には決めていきたいというふうに思っています。まだ、だから具体的には決まっていません。

 

(愛媛朝日テレビ(幹事社))

 そろそろ予定時間も迫ってまいりましたので、最後の1問でお願いできたらと思います。

 

(NHK)

 NHKです。先ほどの代表質問に戻るんですけれども、先週の大雨の時に県内でも避難指示が出ましたが、あまり避難所に避難された方が多くなかったのですが、県としてこれをどのように受け止められているかというのと、あと、県としては分散避難を推奨したいのか、それともやはり避難所をメインにしていきたいのか、今後はどうお考えかというのは。

 

(知事)

 はい、本当に避難というのはずっと言い続けているんですけども、空振りになっても、無駄足になっても、避難指示が出た時は動いてほしいということに尽きます。「大丈夫だったじゃないか」という文句は後で行政に言っていただいたらというふうに思います。もう何よりも大事なことは命を守ることですから、やっぱり避難指示が出るということはそれなりの根拠があると、リスクが高くなっているという根拠があるので出ているということで、ともかく動いていただきたいというふうに思います。もう一つは分散も含めて、どっちがどっちというわけではないと思います。もう日ごろからやはり地域、これは地域によっても違うと思うんですけれども、コミュニティがしっかりしているところは、例えばいざとなったら誰々があそこのおばあちゃんをサポートしようとか、そこまで決めているところもありますし、そういうエリアはやはり市町の避難所をフルに活用する方が効果的だと思いますし、そういったコミュニティがない都市部なんかでは、むしろ分散の避難の方が有効なのかもしれませんから、このあたりはよくよく分析しながら、どっちがどっちというわけではなく、効果的にどういうふうな形が良いのかというのはまだ始まったばかりだと思いますので、住民の皆さんにもまだこの概念というのが先ほど申し上げたように浸透しているわけでもありませんから、しっかりと分析しながら考えていきたいと思っています。

 

(愛媛朝日テレビ(幹事社))

 各社さん、他によろしいでしょうか。それでは会見を終わります。

 

(知事)

 はい、どうもありがとうございました。


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