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令和2年度4月知事定例記者会見(令和2年5月1日)の要旨について

ページID:0011087 更新日:2020年5月7日 印刷ページ表示

日時:令和2年5月1日(金曜日)

 11時18分~11時43分

場所:知事会議室

 

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 緊急事態宣言の対象地域が全国に拡大されるなど、新型コロナウイルスの収束の兆しが見えない中、県事業の中止やスケジュールの遅れなどの悪影響が危惧されているが、現時点での県の主要事業への影響はどうか。

 

(知事)

 これまでの記者会見の中で、愛媛県では時間軸を捉えた戦略が必要と考えまして、「愛媛県対新型コロナ防衛戦略」を取りまとめさせていただき、発表させていただきました。特に、県民の皆さんには、先ほどの三つの生活上の行為を徹底していただくよう、繰り返し繰り返しお願いしてきたところでございます。まさに感染拡大回避行動の要請でございます。またそれだけではなく、三つの密の発生を食い止めるというような、利害関係があると思われるようなところへ依頼を強めてきたのがこれまでの状況でございます。

 イベント等も、ある意味では密の発生というものが想定されますので、まず本年度開催を予定している主要イベントについてでございますが、聖火リレー、オリンピック事前合宿、ホストタウン交流、これについては東京オリンピック・パラリンピックが1年延期という発表が出ております。ということで、4月22日、23日に本県で予定されていた聖火リレーも延期となりました。今後の日程や内容については、大会組織委員会が検討中だそうでございます。また、マレーシアのバドミントンをはじめ、さまざまな国・地域の選手団による事前合宿、こういったものもいったん白紙となりましたが、相手国との信頼関係は構築できておりますので、事態収束後、速やかに交流再開ができるように、引き続き連絡を取り続けていきたいというふうに思っています。

 二つ目は、「日本スポーツマスターズ」、「サイクリングしまなみ」でございます。9月に開催を予定しています「日本スポーツマスターズ愛媛大会」、これは大きな大会でございます。これは日本スポーツ協会や県スポーツ協会など、関係団体とも協議の上、判断することとしています。10月に開催予定の「サイクリングしまなみ2020」については、参加者の募集開始を4月から始めることとしていましたが、取りあえず6月に延期をしているところでございます。今後の対応については、状況を見極めながら、広島県と協議をした上で判断していきたいと思います。

 次に、愛顔(えがお)感動ものがたり、愛媛国際映画祭でございます。愛顔感動ものがたりについては、例年どおり募集、実施をしたいと思っております。これは文章を書くということでありますから、密ということにつながらないイベントでございますので、今回、県民の皆さんには、期間中にぜひ創作活動をしていただけたらなと。感動のエピソード部門につきましては、作品募集を、逆にゴールデンウィーク明けから前倒しすることといたします。また、今年2回目を迎える愛媛国際映画祭については、今後の感染状況を十分見極めた上で、内容も検討する必要があります。やる、やらないも含めて検討していきたいと思います。現時点ではそういうことで、どうなるか未定ということでございます。

 これらのイベントについては、こうした現時点で開催を確約できる状況ではなく、何よりも参加者の安全・安心の確保、実施の可否を判断していくにはそれが必要だと思いますので、中止や延期をする場合には、できるだけ早く連絡をさせていただきたいと思います。

 それから、豪雨災害からの創造的復興でございます。樹園地の復旧や肱川改修を含む社会インフラ復旧については、現在のところ工事の遅れ等は生じておらず、おおむね順調に進んでいる状況にあります。ただし、県発注工事で工事従事者に感染が確認された場合には、直ちに一時中止を要請することとしています。現時点ではそうした事例はなく、今後とも三つの密の回避をはじめ、感染拡大防止の徹底の上、工事を継続することといたします。また、地域支え合いセンター等による被災者の見守り相談支援についても、電話等による対面形式でない支援の実施、また、もし訪問する場合はマスク着用の徹底、あるいは被災者との一定の距離を保った相談対応など、こういったことを実施しながら、現在のところ大きな支障もなく活動が行われています。しかしながら、一部の応急仮設住宅の入居者の方から、新型コロナウイルスの影響による輸入建築資材の納品遅れ等で、自宅再建に遅れが生じているというような報告も一部ございます。仮設住宅の供与期間を延長しておりますけれども、このあたりは気を付けて対応していきたいと思います。

 他の主要施策でありますが、インバウンドをはじめとした観光誘客に向けたプロモーション活動や旅行商品の造成、県産品の販路拡大のための国内外での、人が行くことによっての営業活動や商談会の開催、自転車新文化の普及に向けた取り組みなどのうち、四国一周サイクリング等については、これは人と人との接触を伴う活動でございますので、事態が収束するまで中止または延期をしているところです。ただし、デジタル技術を活用した手法については、例えば、営業活動ではポータルサイト「愛媛百貨選」を活用したキャンペーンの実施やWeb商談会、移住促進では予定していた東京・大阪での移住フェアの代替としてのオンラインによる移住フェアの実施、結婚支援では結婚支援アプリを活用したバーチャル婚活イベントの開催、教育分野では生徒に対する学習支援アプリを活用した課題配付や授業の動画配信、こういったものは、実施をしているものもあれば、実施に向けた準備に着手しておりますので、こうしたデジタル技術等をどう活用できるか、検討をさらに進めていきたいと思います。本当に(収束後)反転攻勢に出られるように、その気持ちも持ちながら、現実に向き合っていきたいと思います。以上です。

  

(テレビ愛媛)

 愛顔感動ものがたりを、ゴールデンウィーク期間後からに応募期間を広げたということで、それは外出自粛の方の中から、より多くの人に応募してもらうためにということか。

 

(知事)

 それとこういう機会に皆さん今までにないいろんなことを経験されて、その中で例えば、助け合いとか、思いやりであるとか、いろんな体験をされている時期かなというふうにも思えるんですね。自宅待機ということになると、お時間の方も取れる状況になっていますから、その活用の時間にも使っていただけるということも踏まえて、どうですかという投げ掛けをする意味が込められています。

 

(愛媛新聞)

 仮設住宅のところの話で、コロナの影響で自宅再建が遅れそうという報告があるということで、そのあたりで供与期間とかに気を付けられたらみたいな話があったが、それは、もし自宅再建ができそうになかった場合は、その供与期間の延長を国に要望したりとか、そういうことも。

 

(知事)

 そのとおりです。そういったことも今から視野に入れておく必要があるかなというふうに思っています。ただ、それを国が受けるかどうかは、今は全く分かりません。

 

(愛媛新聞)

 昨日の会見でもあったかもしれないが、緊急事態宣言が延長された場合の対応について、延長の方向でちょっとどうも動いているようだが、もし延長された場合、休業要請等、あと県立学校とかの休校に関して、延長に併せて延長するのかどうか、あらかじめ県の方針が示されていると県民の皆さんもちょっと準備しやすいのかなと思うが。

 

(知事)

 そうですね。昨日も記者会見で申し上げましたけれども、この時点で情報は全く下りてきていません。昨日も知り合いの国会議員等々にも、いろんなところに連絡をしたんですが全く分からないという状況で議論が進んでいるようです。そういう中で昨日申し上げましたとおり、これまでの対応というのは、今が瀬戸際だと、5月6日まで緊急事態宣言の下に行動してくれれば、未来が変わるんだということで、われわれも県民の皆さんにお願いをし、そして多くの国民の皆さんが頑張ってきてくれた経緯があります。

 しかし、それが延長ということになる場合は、これまでも根拠が大事だということは申し上げてきましたけれども、今まで以上に、やっぱりよほどの納得できる根拠が重要になってきていると思うんですね。もう本当に皆さん、ギリギリの状況で頑張っていると思いますから、急に「はい延長です」と言われて心が折れてしまうんじゃないかということを非常に懸念しています。ですから、もうどうなるか分かりませんけれども、もし延長という決断を下す場合は、正直言って見通しの甘さについて触れていただく必要があるんじゃないかなということが一つと、それから次の延長というのはどうしてなのかという根拠を示していただくということと、それから今後どのような展開になっていくかというある程度の見通し、この三つを絶対に示していただきたいというふうに思います。

 そして、これまでは国が方針を決めて法律に基づく要請等々については、都道府県でやってくれと、そこから生じる不満も全部都道府県で受けてくれと、休業要請した場合の援助というものについては協力金の範囲で補償は絶対に認めないと、これが今までの方針ですから、その同じやり方で延長というのはもう無理だというふうな状況になっていると思います。ですから、延長するのであれば、今の状況を見た感じ、本当に明日どうなるか分からないじゃないかという不安がどんどん広まってしまうので、そのあたりの政策はもうわれわれが捻出しようにも財源がありませんから、国の責任でやる以上は、今度は国がしっかりとその政策パッケージを用意した上で出していただきたいということを今申し上げておきたいと思います。

 県としては、その方針が決まれば、国の方針ですから、しっかりと県民の皆さんに呼び掛けさせていただきます。ただ、今から申し上げておきますが、今申し上げたようなことがないと説得力がなかなか生まれないというふうな気がしてなりませんので、くれぐれも国においては、本当に国民の気持ちを受け止めた上で、宣言の延長を出すのであれば決断をしていただきたいというふうに思います。

 学校については昨日申し上げましたとおり、基本はこの緊急事態宣言を受けてどうするのかということになると思いますが、都会と違って感染状況も全然異なります。医療体制の準備も全然異なります。それは人口規模とこれまでとってきた対策の違いがそれぞれありますので、こうしたことを踏まえて、さらに学校現場の意見も聞きながら最終的に判断したいと思っています。

 

(読売新聞)

 中等症患者の専用病棟の確保に努めているということだが、その進捗があれば。

 

(知事)

 場所はいくつかあります。ただ、人がなかなかということなので進展はありません。

 それからもう一点。もう一回皆さんにお願いしたいんですけれども、あらゆる事業者、これは協力金でも問題になったスナックやカラオケ、バー等の皆さんにも適用されるものが多い、国や県がバックアップする制度がありますけれども、もうあれこれ、あれはどうなんだ、これはどうなんだというふうに目移りするよりは、この持続化給付金に集中していただきたいと思います。これが一番活用しやすい補助メニュー、バックアップメニューでございます。申請の手続き、それから法人の場合は上限200万円、個人事業主の場合は上限100万円、前年同月比で50%以上売り上げが落ちた場合は適用になりますので、もう他にはあまり行かずに今の段階はこの持続化給付金、持続化給付金が今一番皆さんを助ける制度になると思いますので、ここに集中して皆さん考えていただきたい。特に経営者の皆さんは、これから乗り越えていくための情報キャッチが何よりも重要でございますので、もう何度も言います。持続化給付金、皆さんぜひこれを活用していただきますようお願いいたします

 

(愛媛新聞)

 ちょっとくどいようで申し訳ないが、先ほどの質問の件で、学校の休校に関しては、学校現場の声とかも聞きながら今後の判断みたいな話だったが、休業要請に関しては、緊急事態宣言が延長された場合は、県内の休業要請も延長するようなかたちになるのか。

 

(知事)

 分かりません。というのは、まず今の段階で断片的に入ってきている話では、たとえ全国一律に緊急事態宣言を延長した場合でも、休業要請等々個別の問題については地域ごとの状況によって判断していった方がいいんじゃないかという意見がかなり出ているそうなんで、これはこれを待つしかないなと。

 もう一点は、今までの手法の下に休業要請を出して、皆さんがついてきてくれるのかどうか僕には自信がありません。だからこそ、前回も本当は国が決めたことなんですけれども、今度こそ国が決めるんですから、このパッケージした政策は(国が)責任を持って出してもらわないとあまりにもこれはむごいというふうに思います。

 

(朝日新聞)

 今の休業要請の絡みなんだが、知事はこれまでも、休業要請に関してはやっぱり本来は国が補償等を一律でセットで出すべきであるという考えであると思うが、今回、仮に延長になったとして、その辺のところがどこまで盛り込まれるのかというところについての見通しが今立っておられないということで。

 

(知事)

 はい。全く情報がないです。だから分かりませんけど、ここ一日、二日の議論を聞いていますと、特に今、東京にずっと身を置いていると地方の現場の状況というのはやっぱり伝わってないんじゃないかなという気がしてなりません。

 ですから、県民の皆さんには申し訳ないですけど、国が決めた場合は、いろんな行動が起こってくると思います。可能な限りのことはいたしますけれども、この状況の中でやれることの限界というのはあるということは事前に申し上げておきたいと思います。

 

(朝日新聞)

 仮に同様のかたちでの延長となった場合には、県としては今の県のやり方をずっと続けていくという考え方か。

 

(知事)

 だから僕が昨日申し上げたのは、何でこういうこと考えないのかなというのが不思議なんですけれども、今やっぱり感染を抑えきれていないのは大都市部なんですね。ですから、政策的に見れば、ここが完全に読み間違えたわけですよね。他の地方というのは意外と感染ゼロがかなり続くようになりつつあるんですね。これはもう本当にそれぞれの地域の皆さんの行動がもたらした結果だと思います。そこはやっぱり、違いが出ているというのは間違いないと思うんですね。ただ、この大都市部の状況が変わらない限り、人の移動によってまた同じような状況が起こると、こういう構造だと思うんですよ。これを、鳥瞰(ちょうかん)図的に咀嚼(そしゃく)してどうあるべきかという政策議論が見えないんですね。だから例えば、緊急事態宣言はそのまま延長するかもしれない。ただその場合に全体をやるのも一つのやり方だとは思います。でも、選択肢としては、まだ収まっていないところは緊急事態宣言の延長をして、全国的に要請するのは県境をまたいだ移動の自粛、これはもう全国一律だというやり方も理論的にはあると思うんですね。ですから、そういう議論を進めればいいのになというふうには個人的には思います。

 確かに、今日もテレビ等々を見てると、専門家の方々のいろんな意見が出ていますが、このお医者さんの立場というのは、経済は関係ないんですよ。経済がどうなろうが、患者をゼロにするという専門家ですから。ですから、そこをどうするかというのは政治判断が必要になってくると思うんですね。お医者さんの判断が感染をゼロにするという視点で議論されているというふうなことが一つあるのと、それから現実に今、この自粛要請が続く中で実体経済がどれだけの状況になっているかというのは本当難しいです。どっちを優先するという話じゃないんですけれども、これはもう批判を覚悟して政治が決めなきゃいけない話だと思いますね。今の専門家の関係の皆さんの判断というのは、感染確認がゼロになるまで自粛なんですよ。当然そうなってしまう。これは否定はしません。悪いことでもないですけど、でも、それをそのまま実施に移したらですね、たぶんその国の経済は瀕死(ひんし)の重傷を負うと思います。ここはものすごい難しい判断だと思いますけれども、それを決断するために政治家がいるんだと。だから、全員を納得させることは無理ですが、本当に覚悟して、ぜひ納得のいく決断を、大多数の皆さんがついていけるような判断をしていただきたいというふうに思います。

 

(朝日新聞)

 もし万が一、今知事が言っているような休業要請とそれから補償とがセットになるというようなかたちで、もし国がそういうかたちに変えた上で延長ということになった場合は、これはもういっぺんあらためて、今度県としての県版協力金なんかの在り方っていうのをもういっぺんやり繰りし直すっていうことになってくるのか。

 

(知事)

 いや、これは違うと思うんですが、実はこのえひめ版の協力金というのは先手を打ったつもりなんですね。ですから、今東京方式っていうのは、5月6日で効果が終わるやり方なんですよね。休業要請を出したところに協力金を払うというかたちというのは5月6日までの話ですから、5月6日でこの効果は終わってしまうんです。

 それではどうなのかなと思って考えたのがこのえひめ版の協力金なんですけれども、ご案内のとおり、3密の回避につながる行動や、3密を作らない新しい事業にチャレンジする行動に対しての協力金ですから、これは6日以降生きていく政策なんですね。

 ここはもう、本当に一番考えたところですので、これはもう次につながっていますから、それを見直すという考えはありません。もしあるとするならば、休業要請対象のところに対して国がパッケージを用意するのであれば、今度はそれを適用できるということだろう。追加ということになるんじゃないかなというふうには思っています。


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