close mican

文字サイズ
標準
縮小
拡大
色の変更
標準
青地に黄色
黄色地に黒
黒地に黄色

Foreign Language

  • 分類から探す
  • 組織から探す
  • 携帯サイト
  • リンク集
  • サイトマップ

ここから本文です。

更新日:2021年11月24日

試験研究成果一覧

企画戦略部・農業研究部

令和2年度農林水産研究所企画戦略部・農業研究部試験研究課題一覧表
事業名(細事項名) 研究期間 実施部署 目的 主な成果 パネル等
農業試験研究費 新農薬等試験事業費 S48~ 病理昆虫室
次世代農業戦略室
作物育種栽培室
本県の栽培環境条件や作物等で、新しい農薬や生産資材等の適応性や効果を明らかにする(委託元からの要望により、農薬や資材に関する試験内容や結果は、非公開としているものが多い)。 〇サトイモ疫病・茎腐病、カンショつる割病、ブロッコリー軟腐病を対象に7剤の防除効果および薬害の有無を検討した結果、いずれも実用性が認められた。
〇水稲のウンカ類・ツマグロヨコバイ・コブノメイガ・イネツトムシ・フタオビコヤガ・ニカメイガを対象に39剤について防除効果等を検討した結果、25剤は実用性が認められ、1剤は認められなかった。なお、ニカメイチュウ・コブノメイガ・フタオビコヤガは極少発生であったため、13剤については判定不能であった。
〇野菜類では、ブロッコリーのコオロギ類、ハイマダラノメイガ、飼料用トウモロコシのツマジロクサヨトウ、メロンのコナジラミ類、だいこんのアオムシ・ヨトウムシ、にんじんのキアゲハ・ヨトウムシを対象に11剤の防除効果と薬害の有無を検討した結果、10剤について実用性が認められ、1剤については実用性が認められなかった。
〇水稲除草剤では、一発処理剤を対象に、除草効果と水稲への薬害の点から3剤を検討した結果、すべての剤で実用性が認められた。また、麦除草剤においては、除草効果とはだか麦への薬害の点から3剤3試験を検討した結果、実用化可能と考えられた。
1_ウンカ類に対する長期残効型箱処理剤の防除効果(PDF:134KB)

1_ドローンによる水稲害虫防除(PDF:198KB)

1_サトイモ疫病を防除するには!(PDF:238KB)
水稲野菜花き類優良品種・種苗育成試験費 S52~ 作物育種栽培室
野菜育種栽培室
花き研究指導室
水稲、野菜、花きについて、愛媛オリジナル品種を作出する。 〇水稲優良系統'媛育78号'(低アミロース)及び'媛育84号'の現地実証試験を実施。'媛育71号'が品種名「媛育71号」で品種登録され、令和2年度には148ha栽培された。平成31年1月21日に品種登録出願公表された'ひめの凜'は、令和2年度には県内で123ha栽培された。
〇育成したイチゴ24系統を栽培し、特性調査、選抜を実施し、有望な8系統を選抜した。
〇イチゴのF1組合せ11系統を栽培調査し、有望な3系統を選抜した。
〇放射線照射によるサトイモの早掘り用品種を育成するため、優良個体の選抜を実施している。
〇デルフィニウムのシネンシス系品種について、花型や花色、栽培特性等の優れた新品種の育成に取り組んでおり、花色が白色の系統については世代を進めると同時に、F1検定用の採種を実施した。
2_媛育78号(PDF:171KB)

2_水稲中生有望系統’媛育84号’(PDF:323KB)

2_CMでもおなじみ!愛媛のブランド米極良食味品種’ひめの凜’(PDF:205KB)

2_甘くておいしい愛媛のイチゴ’紅い雫’をよろしく(PDF:153KB)

2_大果で収量の多い新しいイチゴ品種を開発中です(PDF:273KB)

2_イチゴ種子繁殖型品種の育成(PDF:259KB)

2_形と味で勝負!県オリジナルのサトイモとツクネイモ(PDF:211KB)

2_さくらひめ(PDF:322KB)
合理的土地利用技術確立試験費 S58~ 作物育種栽培室
野菜育種栽培室
研究企画室
農地の健全性や連作障害の発生防止等を考慮した科学的な作付体系に対応するため、効率的な輪作方法を組み合わせた合理的な農地利用技術を確立する。
また、これに必要な農業気象データベースを構築する。
〇露地野菜では、リーフレタス等のマルチ・畝連続利用栽培の実証を行った。
〇施設野菜では、野菜栽培プラントによるコマツナの周年栽培の実証を行った。
〇本県育成品種‘ひめの凜’とはだか麦新奨励品種‘ハルヒメボシ’の高品質安定生産を目指した体系化実証試験を実施した。‘ひめの凜’については、安定的に高収量、高品質、良食味生産できる栽培法を確立するための試験を行い、施肥方法や中干し等について検討した。
〇所内の気象観測データをデータベース化し、集計したグラフなどをホームページに公開中。
リーフレタス省力・低コスト栽培農林水産研究所研究報告第9号(2017)(PDF:609KB)

美味しい’ひめの凜’はこう作る(1)~(2)(PDF:287KB)

はだか麦の平均収量450kg/10aを目指した総合改善対策マニュアルの作成(PDF:521KB)

北条気象観測データ
高機能性米育種開発費 H29~R4 作物育種栽培室 近年、糖尿病などの生活習慣病が増加し、これらの疾患ごとの食事療法が重要となっている。そこで、血糖値上昇の緩やかな高アミロース米有望品種‘ホシニシキ’の人体への影響を明らかにすることで、新たな本県独自の米生産シーズを創出する。 〇糖尿病対応米について、有望品種‘ホシニシキ’を用いて栽培試験を実施し、定植時期・施肥・栽植密度と生育・収量・品質・アミロースの関係を明らかにした。西予市宇和町で現地実証試験を実施した。また、愛媛大学医学部及び農学部と共同で、糖尿病の検査入院患者を対象に‘ホシニシキ’炊飯米の臨床試験を実施し、高アミロース米‘ホシニシキ’は標準米に比べて炊飯米摂取時の血糖値が低く推移することを明らかにした。 4_愛媛県の試験研究機関で初!糖尿病対応米の臨床試験(PDF:276KB)

愛媛県産高アミロース米「ホシニシキ」のグリセミックインデックスの検討(外部サイトへリンク)
大規模有機農業持続的低コスト生産技術確立試験費 H29~R3 野菜育種栽培室
次世代農業戦略室
病理昆虫室
県下の有機水稲二毛作体系を中心に有機農業の生物多様性評価や土壌を中心とした生産環境の実態と問題点を整理、改善すると共に、環境保全の観点から、施肥技術の見直し等によるコスト削減技術を検討するとともに、より持続性の高い生産方式である効果的な輪作体系について検証する。 〇‘ひめの凜’を有機栽培した結果、化成肥料区と比べ収量及び玄米タンパク質含有率がほぼ同等となり、‘ヒノヒカリ’との比較では収量は同等以上で玄米タンパク質含有率は低く、有機栽培への適応性が伺われた。
〇タマネギの有機栽培では、慣行の半量の畝内施肥で全面全量施肥区と同等の収量を得た。また、機械化体系について検証した結果、施肥機2台(フロントタイプ+マウントタイプ)と畝立て成形マルチャ―を装備したロータリーをトラクターに装着することで、畝立て、マルチ、畝内施肥作業を一工程で実施可能となった。なお、タマネギべと病の二次感染株に対し、有機栽培で使用できるジーファイン水和剤の1回散布による防除効果は、一次感染株発生直前の散布が最も高かった。
〇有機輪作3年目の冬作は再度タマネギ栽培とし、5~6月収穫の中晩生2品種を12月に機械定植して連作区と比較した結果、輪作区で品質が向上することを確認した。輪作区4年目の冬作では春キャベツを栽培した結果、‘金系201号’で4.6t/10aの可販収量が得られた。
〇県下の有機水稲二毛作体系を中心とした代表的な有機栽培実践農家4名を対象に、有機水田5ほ場の水稲作付前後の土壌調査を行った。有機ほ場の土壌は、慣行ほ場よりもpH、ECが高く、全炭素、全窒素、可給態リン酸、交換性塩基いずれも多く、交換性石灰、可給態リン酸が特に多いほ場もあった。
5_水稲-タマネギで高収益大規模有機農業を目指せ!!
(PDF:525KB)
広域連携型農林水産研究開発事業費 農地土壌炭素貯留等基礎調査事業(農地管理実態調査) H20~R2 次世代農業戦略室 国連気候変動枠組条約に基づく温室効果ガスインベントリ報告のために、土壌の炭素蓄積量の精密測定を行う。 〇農地が地球温暖化の原因とされる二酸化炭素の吸収源となることを明らかにするため、県内32地点の代表的農地(水田16、樹園地16)を対象に、毎年8地点ずつ調査し、農地土壌深度30cmまでの炭素貯留量を算出している。
今年度は中予、南予の水田8地点について調査を実施した。深度30cm当り炭素量(t/ha)は、分布幅が46.0~147.1(平均値65.8)となり、久万高原町の多湿黒ボク土水田で最も高くなった。
〇愛媛県の代表的な水田土壌である灰色低地土での水稲栽培では、牛糞堆肥の経年連用により土壌中の炭素、窒素の貯留量は高く維持され、特に4t/10a施用することでその貯留効果は高くなり、水稲’ひめの凜’については穂数が増加した。
6_土壌炭素事業(PDF:780KB)
薬用作物の国内生産拡大に向けた技術の開発 H28~R2 野菜育種栽培室 輸入生薬の供給不安定や価格高騰、生産量・栽培面積の減少などから国産原料への期待が高まるとともに、中山間地域の活性化への期待もある。そこで、国内生産拡大の要望が高く主要品目であるトウキ、ミシマサイコについて本州以南における栽培適性の解明と持続的栽培技術の開発について連携7機関と共に取り組む。 〇連絡試験での成果をもとに、「国内生産拡大に向けた薬用作物の栽培技術2020」トウキ編とミシマサイコ編をそれぞれ栽培マニュアルとして取りまとめた。 7_トウキとミシマサイコで国産生薬の伝統を守ろう(PDF:340KB)

国内生産拡大に向けた薬用作物の栽培技術2020トウキ・ミシマサイコ(外部サイトへリンク)
高密度育苗栽培における薬剤側条施用技術及び育苗管理技術の実証 R2~3 作物育種栽培室 高密度播種苗田植機で使用できる薬剤側条施用機による防除効果や、本県に適した高密度育苗の育苗管理方法について検討する。 〇播種後15日苗のルートマット強度は移植できる程度に強く、移植適期は播種後15~20日と考えられた。高密度播種苗+側条施薬機体系は、慣行に比べ苗箱数を約3分の1、育苗資材費及び播種から移植までの作業時間を約2分の1に削減でき、薬剤散布量は慣行と同量であった。高密度育苗+側条施薬体系は、高密度育苗+箱施用剤手散布体系に比べ収量はやや多く、トビイロウンカへの防除効果に優れていたことから、田植え時の省力化と防除効果面で有効であると考えられた。 8_密苗の箱施薬剤は側条施薬機の効果が高い!(PDF:260KB)
未来型柑橘生産に向けたAI等先進技術の導入によるスマート営農体系の実証 R2 次世代農業戦略室 カンキツ農家は、日中に収穫した果実を昼夜を問わず選り分け共同選果場等へ出荷する庭先選別作業に多大な労力と負担を強いられている。
そのため、収穫果実をAIで自動判別して仕分ける機能を付加した選果機を適用し、庭先選別を省力化して労力の軽減に繋げる。ここでは果実の大きさ、着色、黒点病、風傷、生傷、浮皮、腐敗の判別を達成目標とする。
〇AI選果機による労働力削減効果の実証では、外観品質に加え、腐敗、生キズ、浮皮、病害虫果をAI技術で判別できるよう試作した実証用選果機について、改良・調整による選果性能の検証を行うとともに、選果作業および年間労働時間の削減効果を試算した。その結果、階級、腐敗、スリップス、着色の判別精度は100%であったが、生傷の判別精度に課題が残った。また、10a当たりの選果出荷時間は4.2時間(現状18時間)、年間労働時間は126.2時間(現状180時間)削減できる試算結果が得られた。 9_選果労力を削減するAI選果機!(PDF:123KB)
薬用作物生産流通体制支援事業費 H29~R2 野菜育種栽培室 本県の薬用作物の産地化については、これまで実証栽培や生産機械の導入助成、契約栽培の拡大などを支援し、面積も増加傾向にある。しかし、栽培品目は1生薬メーカーへのミシマサイコの供給が中心であり、栽培品目の拡大や販路の多様化が求められている。そこで、生薬問屋を核とした種苗の供給と販路拡大体制の確立と指導体制の強化を図り、薬用作物栽培のさらなる拡大を目指す。ここでは、トウキ、カンゾウ、シャクヤク等の種苗増殖に係る試験を行う。 〇オオブカトウキの生薬生産用苗を根頭径別に栽培した結果、根頭径が7~10mmの大きさが抽台しにくく、根の乾物重も重かった。また、成分含量は、リグスチリド0.22~0.37%、希エタノールエキス43.6~52.7%となったが、苗の大きさによる傾向はみられなかった。令和2年度は、採種方法について検討した結果、株当たりの花序数を制限しない放任区での発芽率が高い傾向にあった。
〇ウラルカンゾウの3年目の栽培では、定植位置以外からの萌芽により畝全体に茎葉が繁茂し、10株当たりの発生茎数は88本、茎長は38cmとなった。収穫後の主根の一株当たり乾物重は平均54gで個体差が大きかった。また、栽培2年終了時の収穫物のグリチルリチン酸含量は、主根が2.26%、ストロンが2.22%で日本薬局方の2%以上の基準値を超えていた。令和2年度は、4年目の栽培株について収量調査した結果、主根の一株当たり乾物重は平均41gで前年より減少傾向となり、種苗増殖の部位となるストロンについては39gが得られた。
10_薬草カンゾウは愛媛でも栽培できる!(PDF:404KB)
環境に優しい病害虫防除推進業費 R1~3 病理昆虫室
県内のイチゴ生産上問題となる病害虫には、うどんこ病、灰色かび病、炭疽病、ハダニ類、アザミウマ類等があり、安定生産を阻害しているが、消費者の安全安心志向の高まりや環境負荷軽減の観点から、化学農薬に依存しない防除技術の開発が求められている。
国や大学等の基礎研究で光の波長域と農作物病害虫の生理・生態との関係が明らかになっており、紫外線B波はうどんこ病やハダニ類、赤色光はアザミウマ類の抑制効果、緑色光はハダニ類の天敵であるカブリダニ類の誘引効果を有することが報告されている。
そこで、光や在来天敵、有用微生物などの化学農薬に依存しない新たな技術を利用し、害虫と病害を同時に防除するデュアルコントロール技術を取り入れた環境保全型防除技術を確立し、普及・定着を図る。
〇UV-B照射によるイチゴ病害虫抑制効果の現地実証
化学農薬を使わない防除方法としてUV-B(紫外線の一種)を照射し、イチゴうどんこ病及びハダニ類の抑制効果を所内及び現地において検証した。また緑色光によるハダニ類の土着天敵であるカブリダニ類の誘引効果を所内において検証した結果、その可能性が示唆された。UV-B照射でうどんこ病の発生を抑制できた。
〇土着天敵を利用したハダニ類の生物防除法の確立
ハダニ類は薬剤抵抗性が発達しやすく、安定して効果の高い殺ダニ剤が限られる状況にある。そこで、土着天敵のハダニ類密度抑制効果を活用した防除体系を確立するため、所内および現地において調査した結果、土着天敵に影響の少ない殺虫剤のみで防除したところ、本ぽでの殺ダニ剤使用なしでハダニ類の発生を低密度に抑えた。
〇有用微生物によるイチゴうどんこ病抑制効果の検証
天敵微生物資材のうどんこ病に対する散布間隔の違いによる抑制効果を検証した結果、7,14日間隔で防除効果がみられた。
11_光を利用したイチゴの病害虫の防除(PDF:201KB)

11_イチゴハダニ類の土着天敵を利用した防除(PDF:160KB)
果菜類高品質多収技術確立事業 R1~5 野菜育種栽培室 本県の施設イチゴは、本県育成品種’紅い雫’を中心に推進しているが、年内収量の少なさ、冬期の着色不良、春季の糖度低下等の技術的な課題が残されている。施設トマトは、夏期の作型が安定せず周年栽培は難しいうえ、高糖度果実の生産技術も確立されていない。
一方、近年では、施設の複合環境制御に係る装置やシステムの進歩が著しいが、各品目に対応した環境制御については研究途上である。
そこで、施設のイチゴとトマトについて、複合環境制御と生育に係るデータ蓄積と、高品質多収を目指した技術開発を行い、経営モデルを構築する。
〇複合環境制御によるイチゴの高品質多収技術の開発
イチゴ新品種‘紅い雫’について、早期収穫および連続出蕾させる栽培技術を確立するため、令和元年9月~令和2年5月まで複合環境制御ハウスで、遮光による昼温の抑制、ミストによる飽差管理を実施し、愛媛農試方式高設栽培システムによりEC0.6~1.0で養液管理した。その結果、環境制御することにより、収穫開始日の前進および第1次腋花房の開花が促進された。令和2年度は窒素中断時期の定植時期の早晩が早期収量に及ぼす影響と成長点局所CO₂施用が収量に及ぼす影響を調査した結果、定植日による早期収量の変化は見られなかったが、早植区で秀品収量が低下し、成長点局所CO₂施用により収量の増加と秀品収量の増加が見られた。
〇複合環境制御によるトマト・ミニトマトの高品質多収技術の開発
複合環境制御ハウスで、5~12月にヤシガラハンモック式高設ベンチ方式により大玉トマトとミニトマトを栽培し、高温対策、養液、品種について検討した。高温対策では、夏の晴天時に外日射0.8kW/平方メートル以上で50%遮光、気温30℃以上で10分中2分の細霧稼働で制御すると、遮光+細霧では日中のハウス内気温の低下が見られたが、細霧のみ、遮光のみではハウス内気温の低下は見られなかった。養液では、大塚A処方の収量性が大玉・ミニともに高く、品種では、大玉トマトの‘麗妃’は可販果収量と可販果率が高く、ミニトマトの‘エコスイート’は15g以上の大果が多く収量性も優れ、ミニトマトの‘プチぷよ’は8度以上の高糖度果実が安定して収穫できたが、3品種とも8~10月の間に可販果収量の減少や小果傾向が見られた。

12_CO2局所施用で目指そう、イチゴの収量UP!(PDF:318KB)

12_トマト・ミニトマトの栽培~厳しい夏を乗り切るには?~(PDF:183KB)
農福連携ビジネス推進事業 R1~3 次世代農業戦略室
野菜育種栽培室
農業の担い手不足や労働力不足が進行し、本県農業生産を維持するためには、労働力確保が喫緊の課題となる一方、福祉分野では、障がい者等の就労機会の確保・自立支援の観点から、農業への就労も視野に入れた活動が増えている。このような中、県でも農作業マッチング等を通じて農業者の障がい者雇用の理解促進や農業者の障がい者雇用モデル作りを進めてきたところである。
今後、試験研究で開発した技術を受入農家の拡大や施設への技術指導等へ活かしながら農福連携の取り組みを普及するとともに、JAを中心とした組織的な体制の整備を促進し、産業の活性化や地域振興を目指す本県オリジナルの農福連携に取り組む。
〇施設野菜高収益簡易栽培導入モデル開発
リーフレタスのマルチ・畝連続利用周年栽培をパイプハウスで実施し、延べ23作作付けしており、利用者は各作業に慣れ、各種作業の改善や効率化で技術レベルの向上が見られた。しかし、6~8月の高温期における寒冷紗被覆栽培では徒長したため、気候や生育ステージに対応した灌水方法の改善や高温対策と併せ、労働環境の改善が示唆された。ミニトマト‘プチぷよ’を5~12月に主枝1本仕立てでつるおろし栽培し、誘引・収穫等の基本的な作業について確認したが、高温時期の暑熱対策と灌水方法について課題を抽出した。
〇ブルーベリー収穫技術向上モデル開発(果実の熟成程度と品質の解明)
果実熟度の判定が難しいことから生ずる収穫ロス果低減のため、熟度が異なる果実の画像を撮影後、特殊紙に拡大印刷したカラーチャートを品種別に作成した。これを障がい者に提供し収穫を行うと、個人差や品種間差はみられるが収穫ロス果が低減し収穫速度は低下しなかった。
〇露地野菜高収益栽培体系導入モデル開発
露地ほ場で、野菜類のマルチ・畝連続利用栽培を検討するため、エダマメ・スイートコーン-リーフレタス-ミニハクサイ・ミニカリフラワーの体系で栽培した結果、スイートコーンでは初期の生育ムラ・倒伏・虫害、エダマメでは発芽不揃い・肥料切れ等、リーフレタスの周年栽培ほ場では生育不良や生育ムラが見られる等の課題を抽出した。
13_だれでもできる!ブルーベリー果実の適熟度判定(PDF:381KB)
腎疾患対応低タンパク米開発事業 R1~3 作物育種栽培室
次世代農業戦略室
本県では腎臓疾患患者が増加しているが、食事療法により病状の悪化を遅らせて、人工透析患者の増加を抑えることが重要とされる。腎臓疾患の食事療法ではタンパク質摂取量を低減させる必要がある。
当所では、ヒトが消化しやすいタンパク質(易消化タンパク質)が通常の2分の1以下に低減した良食味系統の作出に成功していることから、育成した腎臓疾患対応米オリジナル品種の医学的有用性の評価や販売戦略の検討を行うとともに、品種特性を最大限に生かした生産技術の開発及び易消化タンパク質含量の高速測定技術開発に取り組む。
〇医学的有用性の評価及び販売戦略の策定
愛媛大学と共同で臨床試験を実施し、医学的な効果を立証することで、消費者庁の「特別用途食品(病者用食品)」認定を目指す。
愛媛大学医学部の倫理委員会の承認を終え、臨床試験を実施中である。また、腎疾患患者に向けて、安定して低い易消化タンパク質含量、良食味、利便性を付加した日常食用の加工品開発について企業と共同で検討中である。医学的エビデンスや加工品を活用した販売戦略策定に向けてアンケート調査を実施中である。
〇高機能性を最大限に活かす生産技術の開発
腎疾患の食事療法では、タンパク質の摂取量を低減することが重要で、更に病状が進んだ患者にはリンやカリウムの摂取も少ないほうが望ましい。そこで、育成品種の易消化タンパク質、リン及びカリウムの含量を可能な限り低減させる栽培技術や精米方法について検討しており、搗精により易消化タンパク質を低減できることが明らかとなった。また、腎疾患対応米に関する研究を加速化し、食事療法が必要な消費者へ、米の易消化タンパク質含量の情報提供を図るため、近赤外線等を利用して易消化タンパク質含量を迅速かつ簡便に測定できる技術を開発する予定である。易消化タンパク質の少ない腎疾患対応米を対象に化学分析データとスペクトルデータを解析したところ、精度の高い検量線が作成できた。産地や年次変化を調査し、更に精度を高める予定である。
14_タンパク質摂取量が気になる方のために水稲新品種ついに完成!(PDF:335KB)
果樹園災害復興支援技術開発事業 R1~3 次世代農業戦略室 西日本豪雨により被災した本県果樹産地の復興には、被災園の早期成園化技術、担い手不足に対応した省力化技術、さらに今後の災害に強い園地改良技術等の開発が不可欠である。
そこで、当該技術を開発し日本一の柑橘産地の復興を技術面から支援することで担い手の生産意欲向上や被災農家の所得向上を目指す。
〇宇和島市の若い後継者集団により設立された株式会社玉津柑橘倶楽部会員のほ場において、開発された技術の実証や経営評価により高収益栽培体系モデルや省力栽培体系モデルを提案することで、果樹産地の早期復興を目指している。そこで、昨年度の実証農家から現状と今後の意向について聞き取り調査を実施し、結果を踏まえた経営モデルを作成する予定である。

15_取組概要(PDF:113KB)
農林水産研究シーズ発掘事業 R1~5 次世代農業戦略室
花き研究指導室
研究企画室
はだか麦の黄枯症については発生程度が高まることで減収要因となり、一般的には、SPAD値40時点での追肥が有効であるとされている。そこで、現地で簡便に麦の葉色を把握できることを目的に、スマートフォンで撮影した画像から、SPAD値を予測できる技術の確立を目指す。
ここでは、可視光カメラによる撮影画像の表色値からSPAD値を推定する手法を検討する。
〇スマートフォンのカメラ機能を利用したはだか麦の葉色診断技術の開発を目指し、はだか麦ほ場の画像から麦株部分のみ切り出す画像処理法とライススキャン画像について、画像処理ソフト(ImageJ)を用いて画像の表色値(RGB値等)を算出し、SPAD値との関係式を作成した。はだか麦の葉をスマートフォンで撮影するだけでプログラムファイルが起動し、自動でSPAD値を予測できるシステムを開発中である。


16_スマートフォンのカメラ機能を利用したはだか麦の葉色診断(PDF:208KB)
鳥獣害対策研究開発実証事業 R2~4 次世代農業戦略室 野生鳥獣による農作物等被害防止に寄与する箱わな捕獲において、既存の監視捕獲装置を使用すれば画面を見ながらより確実な捕獲が可能となるが、従来の機種では出没を知らせる機能が対象獣種以外にも反応し、メール通知による不要情報の処理が避けられず、群れ全体が箱わな奥域まで入るタイミングを見定めるためには、ライブ画像を長時間に渡り注視する必要があるなど、改善の余地を指摘されていた。
この解決のため、既存の大型箱わなを使用している遠隔監視捕獲装置に人工知能(AI)機能を導入することで、獣種、大きさ、個体数等、設定した条件を満たした場合のみ出没告知メールの配信と自動捕獲が可能となるよう、新たな「省力型遠隔監視捕獲装置」の開発と有効性を実証する。
〇省力型遠隔監視捕獲システム開発実証
箱わなで遠隔監視捕獲装置等を利用してイノシシを捕獲する場合、令和元年度まで開発実証した自動給餌装置により定期の餌供給からは解放されたが、(1)イノシシ以外の獣種によっても箱わなへの侵入を告げるメール配信があること、(2)箱わなの奥へ目的の群れが入るまで映像を注視する必要があることなど、捕獲に至る拘束時間からのさらなる負担軽減が求められていることから、大型箱わなに自動給餌装置、遠隔監視捕獲装置を付加し、さらに人工知能(AI)を導入することで、イノシシ判別機能を強化し、一層の効率化・省力化が可能なシステムを開発実証し、有害鳥獣捕獲に関わる作業負担の軽減を図り、今後の被害対策の低減に資するためのソフトを開発した。


17_AIを使ってイノシシを見分ける!(PDF:169KB)
優良枝物安定生産技術確立試験 R2~6 花き研究指導室 県では、遊休農地や耕作放棄地の活用を図るため、省力的で高齢者や女性でも取り組みやすい優良枝物(ユーカリ、ピットスポラム、ビブルナム・ティナス等)の導入を支援しており、現在、松山市、今治市、四国中央市等でこれらの産地化が進み、品質の良さから市場の評価も高くなっている。
しかし、これらの枝物は、苗の安定供給が難しいなど、新たな課題も顕在化している。
また、枝物市場で生産規模の大きいシキミは、形質がばらつき生産性が不安定であることが問題となっている。
そこで、増殖技術の改善、優良個体の収集・選抜を行い、品質の良い枝物の安定供給を図る。また、更なる新規品目の選定を行うとともに、現地実証を行い、県内枝物産地の発展、農業者の所得向上等を目指す。
〇増殖・栽培技術の改善試験
増殖技術を改善するため、ユーカリ(グニー)は5月から12月の間1か月ごとに挿し穂を上・中・下位節に分け、発根促進剤の希釈倍率と水揚げ時間を2倍と10秒、40倍と12時間とし挿し木を行い、ピットスポラムは10月に挿し穂を上・下位節に分けユーカリと同様の処理を行い発根率を検討した結果、ユーカリは8月に中位節、10月に上位節、ピットスポラムは10月に上位節の挿し穂を発根促進剤2倍液に10秒間水揚げ後の挿し木の発根率は良好であった。
また、ビブルナム・ティナスの着果率の向上を図るため、開花時期の雨よけ被覆による効果を検討した結果、開花期の雨よけ被覆による効果は判然としなかった。
〇採穂用の優良個体の収集・選抜試験
優良個体を収集するため、ユーカリ(グニー)では、4月に約9,600粒播種した中から、5月に1次選抜で50個体、6月に2次選抜で30個体、10月に13個体を選抜してほ場に定植し、特性を調査中である。シキミでは、四国中央市、今治市、東温市から特性の優れた12個体を採取してほ場に定植し、特性を調査中である。
また、ビブルナム・ティナス、ピットスポラムの発芽条件について、両品目とも湿層処理(種子を高湿度の条件に保つこと)による発芽促進効果を検討した結果、最も早く発芽したのは15℃と5℃を12時間毎に変温する変温湿層処理で、最も多く発芽したのは取り蒔きしたものであった。また、ピットスポラムは、10℃で30日間の湿層処理後20℃または25℃に置いた低温湿層処理と取り蒔きで発芽が見られたが発芽数は少なかった。
〇新枝物品目の選定と栽培技術の確立
種苗会社や市場、小売店から情報収集し、優良枝物として15品目、32品種選定した。
18_取組概要(PDF:190KB)

Adobe Acrobat Readerのダウンロードページへ

PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe Acrobat Readerが必要です。Adobe Acrobat Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先から無料ダウンロードしてください。

お問い合わせ

農林水産部農林水産研究所

〒799-2405 松山市上難波甲311

電話番号:089-993-2020

ファックス番号:089-993-2569

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?
評価

このページの情報は見つけやすかったですか?
評価

ページの先頭へ