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更新日:2021年1月12日
BCGは、安全で効果の高いワクチンです。菌から体を守る力を強くするとともに、感染しても結核の発病率を低くし、重症化を防ぐ効果があります。乳児期のできるだけ早い時期での接種(予防接種法では、定期接種の対象は生後1年まで、生後5月から8月までが標準的な予防接種の時期とされています。)が望まれます。なお、BCGの効果は10年から15年間続くと推定されています。
乳児期に、もし結核に感染すると、免疫をつくる力が弱いため、急速に発病し、結核性髄膜炎や粟粒結核という全身性の結核に進展することがありますが、BCGを受けておくと、これらの結核をほとんど予防できます。
結核の感染を防ぐためには、なんと言っても結核を早期に発見し、適切な治療により、排菌を早く抑え、確実に治療することが大切です。定期健康診断で無症状のうちの発見に努めましょう。
また、結核の初期の症状は、風邪によく似ています。次のような症状がでたら、自分で判断せずに、結核を疑って、医療機関を受診しましょう。
長引くせき: |
せきが2週間以上続くときには、ただの風邪とは思わないで、結核を疑う必要があります。 |
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たん: |
いつもより多いなと思ったら注意を。 |
微熱・寝汗: |
発熱以外に自覚症状がない場合もあります。 |
疲労感・倦怠感: |
せきやたんのような呼吸器系の症状だけではなく、「だるい、つかれる」という症状の場合もあります。 |
胸の痛み: |
結核性肋膜炎(ろくまくえん)では、チクッという胸の痛みがある場合があります。 |
体重減少: |
高齢者の方で、特に思いあたることもないのに体重が減る場合があります |
(注)高齢者の場合には、このような症状が出ない場合もありますので、「なんとなく体調がおかしいな」と思ったら注意してください。
新たな結核患者が発生した場合に、保健所では患者さんの身近な人を対象に健康診断を行います。この健康診断では、ツベルクリン反応、IGRA検査(結核感染の有無を調べる血液検査)、喀痰検査、胸部X線検査などを必要に応じて行い、感染と発病の有無を調べます。
また、健康診断の結果、感染が強く疑われた場合には、発病を予防する目的で抗結核薬を内服していただくこともあります(抗結核薬を6か月間服用することで、発病の危険を抑えることができます。)。
抵抗力が高いと、結核の発病が抑えられます。結核を含めたさまざまな感染症に対する抵抗力を維持するためには、バランスのよい食生活を心がけ、十分な休養・睡眠をとり、適度な運動をすることとともに、過度なストレスを持たないことが大切です。
また、がんや糖尿病などの生活習慣病にならないことも重要です。
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