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更新日:2022年5月13日
感染性胃腸炎は、細菌、ウイルスなどの感染性病原体による嘔吐、下痢を主症状とした感染症の総称です。
夏の時期は、腸炎ビブリオ、病原性大腸菌、カンピロバクターなどの細菌が原因となっていることが多く、また、秋から冬の時期は、ノロウイルス、ロタウイルスなどのウイルスが主原因となって流行し、ピークは12月頃です。
今回の報告期間は大型連休による医療機関の休診日を含んでいます。
県内の感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第17週5.6人から第18週3.9人と減少しました。
感染予防のため、調理・食事の前、トイレの後は液体せっけんと流水で十分に手を洗いましょう。
気温が高くなり細菌の増えやすい時期を迎えますので、食肉を使った料理をする際には、肉の中心部まで十分に加熱(75℃で1分間以上)し、加熱不十分な肉料理は食べないようにしましょう。
区分 | 愛媛県 | 保健所別(各保健所の管轄市町) | |||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
四国中央 | 西条 | 今治 | 松山市 | 中予 | 八幡浜 | 宇和島 | |||
定点当たり患者報告数 |
18週 |
3.9 |
2.0 |
4.2 |
4.4 |
5.0 |
2.8 |
3.0 |
3.8 |
17週 |
5.6 |
6.3 |
6.5 |
8.8 |
6.9 |
2.3 |
4.8 |
1.0 |
|
16週 |
5.3 |
6.0 |
4.7 |
9.8 |
6.4 |
2.8 |
3.8 |
1.8 |
〇 第14週に松山市で採取された感染性胃腸炎患者検体からカンピロバクター(カンピロバクター・ジェジュニ(C.jejuni))が1例検出されました。Penner法による血清型はR群でした。
感染性胃腸炎に関連する病原体は、通常、冬期は主にノロウイルス、サポウイルス、ロタウイルス等のウイルス性のものが中心で、夏期は細菌性を原因としたものが主となります。
上の図は、2017年以降の県内における感染性胃腸炎の定点当たり患者報告数(折れ線グラフ)および検出ウイルス・細菌(棒グラフ)の推移を示しています。
患者は冬期に集中しており、年末年始を境に2峰性のピークを示しています。検出病原体のほとんどはウイルス性であり、晩秋から年末にかけてみられる第1の流行時期にはノロウイルスが、1月から4月にかけてはロタウイルスが多く検出され、2つのピークがそれぞれ別のウイルスによるものであることがわかります。一方、夏期はウイルス性病原体の検出数が減少し、カンピロバクターや下痢原性大腸菌などの細菌性病原体の検出数が増加しています。
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