ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 愛媛県感染症情報センター > 感染性胃腸炎の流行状況(2021/2022シーズン)

本文

感染性胃腸炎の流行状況(2021/2022シーズン)

ページID:0006770 更新日:2023年10月24日 印刷ページ表示

2021/2022シーズンの集計は令和4年第35週をもって終了しました。令和4年第36週以降の発生状況は感染性胃腸炎の流行状況(2022/2023シーズン)をご覧ください。2021/2022シーズンまでの発生状況は「トピックス」からご覧ください。

2021/2022シーズンの動向(令和3年第36週から令和4年第35週)

 本疾患は例年12月から患者数が急増し、年末の急峻なピークと春の穏やかなピークの2峰性を示す傾向がありましたが、2019/2020シーズン以降は年末か春のどちらか一方にピークがみられる傾向があります。

 2021/2022シーズンは県全体でみると12月上旬から報告数が増加したものの、目立ったピークがないまま推移しました。その後3月上旬まで報告数が多い状況が続きましたが、4月以降は報告数の増加がみられませんでした。県全体の累積定点当たり報告数は309.5人で、例年に比べ小さい発生規模でした(過去5シーズン平均:358.9人)。ピークは第4週(1月下旬)の定点当たり報告数10.4人で、6シーズンで最も低いピークでした(過去5シーズンのピーク:10.8~24.6)。

 また、保健所別の累積定点当たり報告数は、西条475.3人、松山市395.7人、四国中央253.3人、宇和島248.3人、八幡浜227.0人、中予180.3人、今治172.6人でした。12~3月には県内全域で報告数が増加したほか、四国中央保健所では6月に、西条、松山市保健所では5月~7月にも報告数の増加がみられました。

 病原体は12~4月にノロウイルス、3月にサポウイルス、4~6月にカンピロバクター、7月に下痢原性大腸菌が検出されました。

感染性胃腸炎の患者発生状況 令和4年第35週(8月29日から9月4日)

*第33週はお盆による医療機関の休診日を含んでいます。

県内の感染性胃腸炎の定点当たり報告数は、第34週2.2人から第35週3.2人と増加しました。地域別にみると、四国中央保健所、西条保健所、松山市保健所はほかの保健所に比べて多い状況です。

また、第35週には腸管出血性大腸菌感染症も発生しています。

引き続き細菌の増えやすい高温多湿の気象条件が続くため、次のポイントに注意し感染予防に努めましょう。

  1. 調理、食事の前などこまめに液体せっけんと流水での手洗いを励行する。
  2. 生や加熱不十分な食肉の喫食は避け、十分に加熱調理する(中心部を75℃以上で1分間以上加熱)。
  3. 食肉や魚介類は他の食品と調理器具や容器を分けて調理、保管する(二次汚染の防止)。
  4. 食肉や魚介類を取り扱った調理器具等は洗浄・消毒する。
  5. 食肉や魚介類を取り扱った後は十分に手を洗ってから他の食品を取り扱う。
  6. 調理した食品は長時間室温で放置せず、早めに食べるようにする。
感染性胃腸炎 定点当たり報告数の推移
区分 愛媛県 保健所別(各保健所の管轄市町
四国中央 西条 今治 松山市 中予 八幡浜 宇和島

定点当たり患者報告数

35週

3.2人

4.3人

8.3人

0.2人

4.2人

 

1.5人

1.0人

34週

2.2人

2.0人

6.3人

0.4人

2.0人

1.0人

1.5人

1.3人

33週

2.1人

2.0人

4.0人

0.2人

2.3人

2.0人

1.3人

1.8人

報告がない場合は空欄となっています。

県内週別発生動向(過去5シーズン)

県内保健所別発生動向

各保健所の管轄市町

図-県内年齢区分別発生動向

図-全国週別発生動向

 検出病原体 -令和4年9月6日現在-

 新たに検出された病原体はありません。

感染性胃腸炎関連ウイルスの月別検出数の推移

ウイルス月別検出推移

感染性胃腸炎関連細菌の月別検出数の推移

最近月別検出数の推移

 感染性胃腸炎に関連する病原体は、通常、冬期は主にノロウイルス、サポウイルス、ロタウイルス等のウイルス性のものが中心で、夏期は細菌性を原因としたものが主となります。

 上の図は、2017年以降の県内における感染性胃腸炎の定点当たり患者報告数(折れ線グラフ)および検出ウイルス・細菌(棒グラフ)の推移を示しています。

 患者は冬期に集中しており、年末年始を境に2峰性のピークを示しています。検出病原体のほとんどはウイルス性であり、晩秋から年末にかけてみられる第1の流行時期にはノロウイルスが、1月から4月にかけてはロタウイルスが多く検出され、2つのピークがそれぞれ別のウイルスによるものであることがわかります。一方、夏期はウイルス性病原体の検出数が減少し、カンピロバクターや下痢原性大腸菌などの細菌性病原体の検出数が増加しています。

参考

Adobe Reader<外部リンク>
PDF形式のファイルをご覧いただく場合には、Adobe社が提供するAdobe Readerが必要です。
Adobe Readerをお持ちでない方は、バナーのリンク先からダウンロードしてください。(無料)

AIが質問にお答えします<外部リンク>