ホーム > 県政情報 > 知事 > ようこそ!愛媛県知事室へ > 知事記者会見録 > 開設一周年を迎えた「えひめ性暴力被害者支援センター」の相談実績及び愛称・ロゴマークに関する記者発表の要旨について
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更新日:2019年9月9日
日時:令和元年9月6日(金曜日)11時15分~11時26分
場所:知事会議室
(知事)
県では、性暴力被害者の心身の負担軽減や健康回復を図るとともに、警察への届け出促進や被害の潜在化防止を目的として、今、お話がありましたように、平成30年9月からえひめ性暴力被害者支援センターを開設しました。そして、1年間相談を受け付けてきたところですが、当センターにおける相談実績を1年間分発表いたします。
支援センターは24時間365日体制で開設していますが、この1年間に188件の相談が寄せられました。その内訳はお手元に配付したとおりですが、主な内容は相談者の性別でいいますと、女性が143件の76.1%、男性が15件の8.0%、不明等その他が30件で15.9%となっています。また、年代別でみますと10代以下が58件で30.9%、20代が22件で11.7%と、若年層からの相談が全体の4割を超えているという状況です。また、被害から相談までの経過時間が72時間以内の緊急事案が29件で15.4%になっていますが、一方で、1年以上経過した相談も32件ありまして、中長期の相談も見受けられたところです。
相談実績については、他県、周辺の県の状況もいろいろ聞いてみたんですけれども、概ね他県における前年度受付件数等と同水準ぐらいかなという数字・件数でございました。一定の役割を果たせているのではないかと考えます。
また、若年層からの相談が多くなっていることから、特に若年層に向けてより身近な信頼できる存在として支援センターを周知するとともに、性暴力という言葉を前面に出さないことで、少しでも被害者の心理的負担を軽減することができるように、このたび、愛称およびロゴマークを決定させていただきましたので発表させていただきます。
まず愛称は「ひめここ」でございます。この場所で、心からという「ここ」。この場所で、心からという意味、これは被害者に寄り添う機関であるということで、そんな名前を考えさせていただきました。また、愛媛 Crisis intervention Center(クライシス・インターベンション・センター)、この「CC」 、クライシス、センターの「CC」 もある意味では「ここ」に見えますので、こうしたようなことを含めて、「ひめここ」という名前にさせていただきます。
次にロゴマークですけれども、ハートでつながる安心感を表現したもので、手をつなぎハートを形作ることによって、関係機関等が手を取り合って協力していく姿勢、親身になって相談に応じる安心感を相談者に与えることができればというふうに思っております。色については、「ピンク」温かく相談者を守るというセンターの姿勢、「オレンジ」相談者が一歩でも前を向けるよう連携機関の支援を、「ブルー」相談者の心が水面のように平穏になることを祈る、みんなの気持ちを表しているということでございます。
今後、センターの広報資料等において、これらの愛称やロゴマークを積極的に活用していきたいと思いますので、ぜひ皆さんのお力も貸していただけたら幸いです。
性暴力は被害者の方々にとっては、身体面のみならず精神面にも長期間にわたり傷跡が残る重大な犯罪でございます。こうした被害者の心身の回復に向けて、「ひめここ」の担う役割は極めて大きいものと認識しています。このため、「ひめここ」の運営に当たりましては引き続き関係機関と連携して、万全の態勢で被害者に寄り添った相談体制等を継続していきたいと考えており、万が一、被害に遭われた場合は、ためらうことなく本当に安心して当センター「ひめここ」に、ご相談いただきますようにお願い申し上げたいと思います。
以上です。
(南海放送)
先ほど、他県と同水準というようなことを言われたが、同様のセンターがどのくらいあって、どのように比較されて同水準かということがもし分かれば。
(知事)
全体の数はちょっと僕の手元にはないんだけれども。
(県民環境部長)
各県一つは、全部あります。
(知事)
全部か。
(県民環境部長)
全部あります。
(知事)
全部あるのね。先ほどの他県、周辺県には問い合わせたんですが、これは非公表にしてほしいということなので(具体的な件数は言えませんが)、実際に比べてみても、同規模の自治体だったらほとんど一緒ぐらいですね。だいたい本県が188件ですけども、人口の少ないところでは70件とか、それから、同規模ですとやっぱり150から250の間であるとかです。そういう意味で188件というのは、平均的な相談件数なのかなと推測できるのではないかと思います。
(南海放送)
それは1年間では、ある程度周知もしてきたのかなという感じもするが。
(知事)
はい。そう思いますね。
(南海放送)
今後のさらなる周知という部分では、どういった方法を考えているのか。
(知事)
どうぞ。
(県民環境部長)
今までも、周知はいろいろと、教員の先生方の会合であるとか、あるいは、広報媒体なども 活用してやってきたところですけれども、先ほど発表したロゴマークあるいは愛称を刷り込んだような名刺サイズの配布資料的なものも作りまして、若い方とかにアピールしていくようなことも考えております。
(あいテレビ)
この相談を通じて、例えば、犯人逮捕につながったとか、そういった事例とかはあるのか。
(県民環境部長)
警察への通報などの実績はございません。と申しますのはお電話で相談を受けているところですが、実際に警察、あるいは医療機関への同行支援というふうな話になりますと、途中で電話が切られてしまうとかがありまして、なかなか面と向かってはとなりますと、心情的につらいケースが多いですので、今のところ警察関係というのは把握しておりません。
(あいテレビ)
じゃあ、県としては心のケアを。
(県民環境部長)
そうですね。一番はやはり悩みを聞くといいましょうか、寄り添った相談というのが一番重要ではないかというふうに考えております。
(愛媛新聞)
愛称やロゴマークは、職員が作ったとか、どんなふうに作ったのか。
(県民環境部長)
よろしいですか。
(知事)
いいよ。
(県民環境部長)
まず愛称は、センターを中心に17機関で構成している連携機関会議というものがございまして、そこからの提言、あるいは、県の若手職員やセンターの職員等々の意見を踏まえて検討したものです。
ロゴマークの方につきましては、デザイン企画会社の方からデザインを数点提案いただきまして、これも同じように、若手職員でありますとか、センター職員の意見を踏まえながら決定したということです。
(知事)
僕は関わっていませんよ。
(南海放送)
被害者の年代を見ると、10代以下のいわゆる子どもさんの数が多いのだが、このあたりはどうか。
(知事)
そうですね。これ、子育て支援の時も感じたんですけども、相談窓口を設定しても、なかなか敷居が高くてどうなのかなということもあったんで、それであの「きらきらナビ」というのを、アプリケーションで気軽にというふうなことにつながったんですけども、じゃあこの分野ではどうなのかというとまた別次元なのかなと。複雑な話ですし、むしろこういう件では、対話、本当に言葉でやりとりするということが重要なので、同じようにSNSを活用できるのかどうなのかというのは、もうちょっと議論した方がいいかなというふうに思っています。
ただそういった若者に対して、役所という建物やその相談窓口というものに対する敷居の高さというものを、先ほど申し上げた周知によってどれだけ下げられるのか、場合によってはそういうものも検討しないといけないのかというのは、ちょっともう少し議論していきたいなというふうに思っています。
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