ここから本文です。
更新日:2021年7月14日
平成16年に発生した新潟県中越地震では、負傷者216名のうち4割以上が家具類の転倒や落下物により負傷しています。建物が倒壊しない程度の揺れであっても、家具の転倒により、下敷きになって負傷もしくは死亡することが考えられます。
また、家具の転倒は怪我だけではなく、避難や救助の妨げになる場合も考えられます。
このように、未然に防げるかもしれない被害も、家具の転倒防止対策を怠ったために多くの被害が発生することも予想されます。
では、家具の転倒防止を考えてみましょう
家具の固定は簡単にできますが、固定器具をつけるだけでは効果がない場合もあります。家の中のすべての家具を把握し、それぞれの家具に適した固定方法を行うことが大切です。次のステップごとに家具の固定について考えてみましょう。
どの場所にどのような家具があるのか?
食器棚、冷蔵庫、タンス、ピアノ、本棚などの大型の家具から、テレビやラックなどまで、どのような家具がどの場所にあるのか確認してみましょう。
また、家具等がどのような状態で置かれているか確認しましょう。きちんと固定したつもりでも、ネジがゆるんでいることもあるため、定期的に点検しましょう。
地震が発生した場合、家具はどのようになるでしょうか?
例えば、食器棚が倒れる、棚の食器が飛び出すなど、地震の揺れにより家の中の家具がどのような状態になるか想像してみましょう。重い家具がまるで踊りだすように大きく動き転倒します。
日常生活と家具の配置状態との関係を考えてみましょう
地震はいつ起きるか分かりません。もし、食事の最中に発生したら、もし、寝ている時に発生したらなど、自分の生活時間に地震の発生を合わせて考えてみましょう。そうすれば、特にどの家具の固定が必要かなど優先順位をつけることもできます。
子ども、女性、高齢者など、その部屋で生活する人に合わせて家具の配置などを考えてみましょう
その部屋で生活する人によって、家具の危険性は変わってきます。
たとえば、小さい家具でも子どもにとっては危険な場合もあります。
また、寝室で就寝中は避けることもできませんし、特に高齢の方などとっさの行動に時間がかかることも考えられます。
固定器具はどのようなものがあるのか
それぞれの家具の固定に適した器具を取り付けることが大切です。
例えば、家具を固定する方法としては次のことに注意しましょう。
〔家具固定のポイント〕
〔特に食器棚・本棚については〕
〔特にピアノの場合は〕
固定器具の購入方法や取り付け方法は?
みなさん、お住まいの近くのホームセンターには、様々な種類の固定器具が並んでいますので、お店の方に固定する家具を説明したうえで、適切な器具等を購入しましょう。なお、転倒防止専用金具ではなくても、普通の金具やネジなどできちんと固定できることもあります。
高齢の方など自分で固定できない場合はどうすればいいの?
自分で固定することができない場合は、自主防災組織や自治会など近所の方と助け合って家具の転倒防止対策に取り組みましょう。
転倒防止器具を取り付ける以外に方法はないの?
畳の上にある家具は、基本的に固定することは困難です。
できれば、畳の部屋にある家具は、別の部屋への移動を検討しましょう。移動できない場合でも、たとえば寝室であれば、寝ている場所に倒れない方向や位置に移動することなど、できるだけ安全な方法を考えてみましょう。
また、畳の部屋にかかわらず避難や外からの救助の障害にならないようドアの近くにある家具は移動させましょう。
家具の置き場所を考える
これから家具等を購入する場合には、どこが安全な置き場所なのか、家具がきちんと固定できる場所であるかなど、地震による家具の転倒防止について考えるようにしましょう。一度家具等を置いてしまった後では、家具を移動させたり、固定したりすることがつい億劫になってしまいます。被災した後で後悔しないためにも、家具の購入と同時に転倒防止を行いましょう。
地震による家具の転倒を防ぐには(消防庁)(外部サイトへリンク)
阪神・淡路大震災に見る家具転倒の状況、家具が倒れるメカニズム、家具の配置方法、固定方法などが紹介されています。
地震に自信を(消防庁)(外部サイトへリンク)
家具等の転倒、落下防止や地震発生時にどのように行動するなどについて紹介されています。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください