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広域交流施設等検討専門部会(第2回)議事録

ページID:0004549 更新日:2020年12月15日 印刷ページ表示

愛媛県文化交流施設整備構想検討委員会
広域交流施設等検討専門部会
(第2回)議事録

日時:平成14年7月8日(水曜日)14時30分~16時30分

場所:愛媛県民文化会館 2階 第1会議室

1 開会

 

2 部会長あいさつ

青野部会長
本日は本当にお忙しいところ、また足元の悪い中をお集まり頂き、誠にありがとうございます。
前回は、初会合ということで、委員の皆様から自由な御意見を頂戴いたしまして、それぞれ独自の観点から活発な御提案を頂き、大変有意義な議論ができ深く感謝いたしております。少し時間が足りないというお言葉も頂戴いたしました。活発な議論に大変心強く感じる次第であります。
今回は、前回の会議の最後に事務局から提案がございましたように、自由な議論を踏まえて、事務局の方から後でお示ししますたたき台を用意いたしまして、それをもとに議論を深めて頂きたいと存じます。
本日の会議は、一応2時間を予定しておりますので、前回以上の活発な御議論を頂ければと存じます。どうぞよろしくお願いします。

事務局
続きまして、松山市企画財政部長の丹生谷様には、前回御欠席のため御紹介できませんでしたので、本日ここで改めて御紹介をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。

丹生谷委員
丹生谷でございます。前回は丁度議会中でありまして、失礼いたしました。松山市にできるものですから、愛媛県が作り、しかも松山市にできるものという発想で色々御意見を聞かせて頂きたいと思います。

事務局
事務局から、傍聴人に対し、傍聴要領の説明を行う。

3 議事(進行:青野部会長)

広域交流施設の検討について

青野部会長
それでは、本日用意していただいております資料について、事務局から説明をお願いいたします。

<事務局説明>略

青野部会長
ありがとうございました。
何が核となるのか、そういう核となる施設、そのためのコンセプトも明確にして頂ければというお話でしたが、ただ今の説明に対して何か御意見、御質問等ございますか。

菊池委員
両方とも整理をして考えていたんですけれども、核ということですよね。全国からそれを目当てに集客のできるものをという発想をすると、道後温泉というブランドに勝るものを想定するのはなかなか難しいなと。それこそUSJでも持ってくれば別ですけれども。だからそうじゃないんじゃないのかなあという気がちょっとしていまして、そうではなくって、むしろ生活の質を高めていくような方向のものをきちっと整備していけば、どちらかというと今来て頂いている人達が、そこでより満足をして帰って頂けるような施設設備の充実を図っていくということをやった方が、相乗効果が上がっていくんではないのかなあと。だから、余りそれを目当てに他所から人がどんどん来てくれるようなものを考えない方がいいのかな、かなり困難なのではないかなっていう気がしています。
だから、一つは図書館という文化的なものがあり、あるいは食というものだとか、あるいは憩いの場というものだとか、そういう他所から来た人が楽しんでもらうというより、その前に地元の地域の人達が十分活用できるようなものを整備していく方が、今後は正解になるんではないかなという気がしています。僕も月のうち何度か県外へ招かれて行くことも多いですけれども、結局のところ人に会いに行っているので、誰に出会えるかみたいなことというのはすごく重要な要素かなと思っていますので、そういう仕掛けが考えられないのかなということをちょっと考えています。
要するに、全国的に言うと、道後温泉と言えば大体わかってもらえるぐらいの知名度があるんですよ。それが控えているということで、それに勝るような集客用途というものを考える必要が本当にあるんだろうかということです。それよりは、何度も言いますが、今欠けている部分、地元の人達の暮らしに目を向けていった方が、究極的には他所から来て頂くお客さんにもそのお話が伝わっていくのかなと、言いたいのはそういうことなんです。

青野部会長
はい、また後でもう少し詳しくお願いします。
事務局の説明そのものについて何か御意見は。

丹生谷委員
この図1、2例を見て、Cのとこですよね。ここは適用外の施設ですよという資料になっているんですよね。これはアクセスとか、そういうものを考えたり、物づくりを考えたりする時に、もう絶対的な条件で、このまま白地という形で手はつけない考え方なのか、そうでないのかというところはどうなんですか。

事務局
これは全く手をつけないということではないです。色々議論をしていただいて、必要であれば当然C地も考慮に入れると。だから、あくまでもこれが前提条件として、Cはもう全く使わないという意味合いではないんです。あくまでも基本としてAとBで配置しているというだけであって、これからの議論の中でやっぱりC地がどうしてもという話になれば、それはまた・・。

青野部会長
あり得るということですね。

事務局
はい。

前田委員
今の説明を聞いて、3つの機能があって、それぞれの機能でいろんな施設を配置されているんですが、1つ交通結節点に対応する施設の内容が少し貧弱なのかなというのを感じました。交通結節点をどういう風に考えるかというのは、交通に関する事業者との関係みたいなのものも当然出てくるんですが、駐車場だけでいいのかというのがあります。やっぱりバス停にしてもかなり高質化したバス停がそこに要るんだとか、あるいはコミュニティバスが今いろんな形で走っていますけれども、そういった結節点としての機能を、この中に施設としてはっきり持たせていくんだとか、あるいはそれに伴う休憩所、待合所みたいなもの、あるいはレンタサイクルセンターであるとか、タウンモビリティという電動スクーターの貸し出し事業がありますけども、そういうタウンモビリティのセンターであるとか、車だけでなくて公共交通機関を使って来て頂ける方に対するいろんな歩行支援のサービスであるとか、そういったものの機能がやはり付加されていいんではないかなあってことを思いましたので、ちょっと意見として出させていただきました。

山口委員
質問させて頂きたいんですけど、これ例1、例2ということは、とりあえず例1、例2ということですよね。前回の資料に、図書館の割と静かな建物と、ちょっとこうにぎやかな建物は別にした方がいいみたいな意見があったと思うんですけど、それはとりあえずここにはない、けれどもそういうこともありますよということですよね。例1、例2だと、今、図書館と情報センターとが一緒になっているんですけど、そうじゃない場合もあり得るということですね。

青野部会長
さっきの説明にもありましたけれども、事務局として原案を示さないと議論のしようがないので・・・。このC地も含めて変わることがあり得るということですから、当然配置が変わることはあり得るということです。
それでは、施設の整備内容について、何でも結構ですから、御意見等ございましたらお願いいたします。

菊池委員
先程、前田さんから御意見が出た交通の結節点のところで考えておくとすれば、愛媛県は昨年、一昨年と商店街の中でタウンモビリティの実験事業をやってて、まだはっきりとした効果は言えないのかなあと思いますけれども、試みとしては全国でも先進の成功事例が出ていますし、観光あるいは歩いて行けるルートづくりみたいなことと絡めて電動カートとか車いすとか、そういうものが使いやすいという設備、あるいはちょっとした休憩所みたいな設備とかというものは想定しておくべきかなという気がしました。

宮崎委員
この前の議事録をちょっと読ませていただきまして、ちょっと意見を進化というか、まだ出てない意見もあるし、既に出た部分をもう一度一つ一つ議論を深めないといけないんじゃないのかなあということもあるんですけども、前回、産業面の視点も要るんじゃないのかなあと、企業の関係、特産品とか、そういった形で。例えば文化というのはいろんな視点があると思うんですね。この中にもありますように、芸術文化があって、生活文化がある。その中には日々の生活に密着した様々な出来事、広く言えば国際交流も含まれるのかなあと。3つ目の視点が産業文化という視点があろうかと思うんです。
今度の施設を考える時に、従来型の施設を作っていいのかなあと、にぎわいのですね。今まで本当に産業であれば科学博物館があって、歴史であれば南予の歴史文化博物館があって、中予には生涯学習センターがあると。あるいは産業系でアイテム愛媛がありますけれども、ここの芸術文化の中心となっている県民文化会館に付随して、あるいは機能強化という意味でこの周辺を整備していこうという案だと思うんですね。国際交流センター、図書館、ホール、それにプラスして広い意味でのにぎわいの交流施設をどう考えるかというテーマだと思うんです。その中でやはり今後20年後を考えたときに、その施設の維持管理は誰がしていくのか、一番大きなのは私ども民間ベースで言えば、採算性はどうなるのか。もう一つ事業、施設の継続性はどうなるのか。そういったものを考えなくちゃいけないと。私どもが採算性を考える時に、この前出ましたのは食の問題とか、物販の問題その他を考えると、既存の施設である程度カバーができるんですね、身近なことを考えれば。デパートの上には名店街がありますね。もうすばらしい機能の食品街が。衣山にはパルティフジの、年間50、60万人以上の複合施設がありますね。それをここへ持ってきても成り立たないわけです。例えば駐車場の問題とか、駐車場の有料料金の問題とか、いろんな制限があって。
じゃあ何を持ってくるかというときに、もう産業面しかないのかなあと。ですから、前にも申し上げたのですが、こちらの方に企業立地を、企業を誘致すると、県内のそれこそ中小企業、伝統産業もそうですし、インキュベーター機能のあるものも含めて企業誘致をしないと。ただ単に箇所を保持する、あるいは展示だけとか、そういうものではなくて、ここで製造販売、あるいは流通のちょっとした拠点、例えば広告代の代わりに費用負担すれば、何とか企業としては採算ベースに乗るよというような、基本的には産業文化の切り口でそういう施設ができないかなあということですね。具体的になかなかこの前以上のことは言いにくいんですけども、この前申し上げました北野工房、伊勢神宮にはおかげ横町がありますけども。ここじゃ例えばビルの中にそれを持ってきても余りイメージが湧かないわけですね。ですから、例えばCのところに色んな小さな複合施設をテナント形式で、家賃契約をして企業、テナント誘致をするとか、そういうふうな形のものを持ってくると。先程、会の前に県文1階の利用係に、年間何十万人県文に来るんですかと聞いたら、60万人だと。60万人の方がコンサートかコンベンションとか来られるわけですから、来た人も利用ができる。こことは県文の利用は全く関係なくて松山にビジネスで来た人も、ビジネスホテルの宿泊客が市内だけで100万人、道後の宿泊客が100万人、その方々が県内のそういった産業文化にあまり触れることなく帰っている。それに対するアプローチの施設として何か要るんじゃないかなという、まだ漠然とした形で首をひねっていますけれども。

青野部会長
産業文化という点で言えば、例えば、前回出ました物産会館、それに製造機能もつけるとか、そういうことも産業文化と考えておられるんですか。

宮崎委員
場所を借りて展示するだけだったらペイできないんですよ。例えば県民文化会館のレストランのオレンジがもうかって仕方ないかというと絶対もうからない。例えば私や隅田さんがレストランを出そうと思っても、出すような気持ちにならないんですね。そんなことよりももっと違うところに小さなものを建てて、あるいは建てないで借りてやる。その集積のところに持って行くとか、自分のこととして考えると、なかなか簡単な飲食とか物販施設だけのものは持ってきにくいと。ですから、愛媛県なり国なりが極端に言えば海岸を埋め立てて土地を造成して、ある程度税金を投入して分譲しますよね、そういう発想で、ここの土地のことを考えないと。そうしたら企業はどうするかというと、色んな使い道で費用を軽減をしていく。そういったものにしないとなかなか難しい。極端に言えば、広島県にエヒメディアというのがありますけども、あそこ年間500万円以上の赤字なんです。瀬戸内海汽船が負担をしていますね。ところが、それは瀬戸内海航路のPRとか愛媛県とのコネクションをもっと強く持とうと、宣伝代だと思ったら負担できるのかなあということで出しているわけです。そういうふうにもっと採算面で考えないと難しいんじゃないかなあと思います。

青野部会長
わかりました。このにぎわい施設の基本的な考え方として、当初部長からも御説明がありまして、今、宮崎委員からもありました長期的な採算ベースということは、重要なファクターとして考えるべきだというのが根底にあろうかと思います。是非その点は考えて頂きたいと思います。
それから、今、御指摘の点は、土地の利用ということになれば、具体的にはその場所で想定される地価水準に見合ったような施設、それから地価だけでない立地条件、その土地に該当する最もふさわしい施設、そういう2つの観点も要るだろうと思います。
ほかにいかがでしょうか。

横山委員
皆さんの意見が一つ一つ納得できて、なかなか自分の考えがまとまってないんですが、ここのポジションとして、先程菊池委員が申されましたように、この新しいにぎわい施設だけで、道後の、県民文化会館の前に行こうというような集客力を求めるのは、やはり難しいと思います。ですから、先程から出ているように、道後にいらっしゃった外来者や新しくできる図書館や県民文化会館に、色んな人達がここの地域に来た時に、より魅力的要素があって、そこに集まることができる、そのための器づくり、交流しやすい場づくりの提供でないかと思います。そして、この概要案が出ているんですが、具体的な細かい作り方というのは、私もストアーデザインとかの専門家でないので見えないんですが、一消費者とか、通常県民・市民に対する生活情報の出版事業、情報提供をしている立場として、アイテムとしては、非常に人々が一回行ってみたいという希望の出るアイテムではないかと思います。ただ、ここで重要なのは、前回でも色んなサンプルで出ましたように、私は市場という感覚は非常に大事だと思っています。まず、どういった場所だったら行きたいかという消費者のニーズとして、行けばそこに何か新しい発見があるというような満足度、これを提供していくサービスというのはあらゆる業態に求められているんじゃないかと思います。今回でております食文化にしても、地域の今の伝統産業にしても、県を代表する物産にしても、そういったものが混在となってもいいんですけど、いかに市場感覚の、消費者に何か発見できる楽しさを提供できる業態に、1戸1戸の店の作り方を工夫すれば、まとめれるんじゃないかなと思います。

青野部会長
すみません、市場というのは何ですか。

横山委員
ですから、簡単に言うと、私のイメージでは大きいお店がドーンとあるんではなくて、1戸1戸は小さい規模なんですけど、1軒1軒にその店のコンセプトがしっかりしていて、根づいている歴史性、その店主の思い入れ、そういったこだわりを持ったお店、それの集積というのが私が思う市場。その独自性とか思いというものが今すごく欠けてきているような現状ですし。

青野部会長
独自性のある商店街が、横山委員さんの考える市場の典型的なものなんですね。経済学では、市場(いちば)とか市場(しじょう)とかいうとちょっと別な意味に使いますので。わかりました。

横山委員
すみません。単なる消費者感覚の。発見の楽しみを提供してくれる、そういった場づくり。先程菊池委員からも出ましたが、市民の生活の質の向上というのはすごく大事だと思うんです。その地域の人達が、1回行ったらいい施設っていうのは今まで歴史博物館や科学博物館がありますが、必ず1回は行きましたが、何度もじゃ行こうかというと、なかなかその魅力性が乏しいところもあるんですが。だから、今回目指すところは、もっと頻度、何度もやっぱり出かけたくなるというような要素をつくらないと、折角この一等地ににぎわいを支援する場所を作るわけですので、そういった意味では、今出ているアイテムというのは、求め方次第でよく役割が保てるんじゃないかと思います。

青野部会長
はい、最初にちょっと菊池委員さんがおっしゃったことは大概理解したつもりなんですが、できればもう少し、例えばこういう施設であればこういう中身。あるいは、前回出たこういうものではだめ、あるいはこういうものでは不十分なのでもう少しこういうものを考えていきたいというような御提案を頂きたいと思います。

菊池委員
僕の立場でちょっと言わせていただくと、例えば今の食の話でも、宮崎さんがおっしゃったように、大きなレストランが、ここの館内にあるようなレストランがもう一つ別にできたら多分だめだろうし、採算にも合わないだろうと思うんで、横山さんが今おっしゃったような、本当に個性的な店が集合体として集まっているような空間というのが、やっぱり一番想定、僕の頭の中で想定されていると。だから、前回例で出ましたけれども、高知のひろめ市場みたいな形のものですが、あめ屋さんがあったり焼き鳥屋さんがあったり、すし屋さんがあったりしながら、食べる場所、フードコートをみんなで共有していくと。そこで何か交流が起きたりにぎわいが起きたりするような食施設を想定しているんですが、ここで加えるとしたら、例えば近くに身体障害者の施設もあることですし、障害者の就労が第一目的であるような飲食店も入ってきたりとか、障害者が物づくりをしているような食が入ってきたりとか、というもののかみ合わせをしていって、ゾーン全体が一つ一つの個性できらめいて、全体的にイメージアップしていくようなものを最初から想定すべきなのかなあと。だから、非常に難しいだろうとは思うんですけれども、そういうので探していくという発想をしないと、多分採算を考えるにしても大きい資本のあるところがどんと出てきて、どんとやってということでは多分もう難しいだろうと。その中に、最近の事例で言えば三崎町の三崎漁師物語りというようなものが松山へ出てきてかなり当たっておりますけれども、ああいうコンセプトの店が幾つか集まっている場所だとか、そういう組み合わせが想定されるのかなと思っています。

前田委員
今の生活の質を高める発想というのは、多分そこで行われている色んなことに気がつく場であるというような、あるいは色んなことを啓発できるような意味合いを少し持たせるというものがあると思うんです。それがさっき菊池委員さんの言われた障害者の就労だとか、ある意味ではノーマライゼーションだとかユニバーサルデザインだとかっていうようなことが、そこで体験できるものにしていく。それが例えば食を通しても体験できるし、小ホールだとか図書館とかいったようなことの中を通して体験できていくといったような、お互いが連携を、何か一つのコンセプトの連携においてやっていけるような空間を提供するということなのかなあと思っています。その意味では、それに基づくような施設の配置みたいなのが、色んなコンセプトの中で生まれてくるのかなあというのが一つあります。
それからもう一つは、先程宮崎さんが言われた産業文化という話があったと思うんですが、産業文化を今までの既成の産業と言うとちょっと言い過ぎかもしれませんが、新しい産業文化というのは、やっぱりインキュベーターの人達が、自分で色んな形で独立して、起業群といいますか、業を起こしたい、そういったような受け皿になるというのが新しい形の産業文化になるんじゃないかなあ。そういう意味ではリテール、日本でリテールというと商業だけになるんですが、アメリカの方で使っているリテールというのは、あるいは個人事業所、これは先程の製販一体型の形もあるでしょうし、事務所系のやつもあるでしょう。そういったようなリテール、個人でやりたがっている人達をそこで産業集積させることによって、相乗効果を上げていく。これは以前、松山市が言われているe-まちづくり(戦略ビジョン)ですか、ITを使ったというインキュベーターも考えられるかと思うんですが、そういったものの集積場を作ると、もう一つの産業の新しい切り口が見えてくるという話。それからもう一つは、NPOという存在があると思います。NPOは新たなインキュベーター、インキュベーターと言うか、新たな起業としてNPOをそこで集積をさせていく、そういうNPOの人達が使える場所を提供していくといったようなことで、また新たな産業を起こしていく可能性があるんだろうと。それではそういう人達が集積をして、そこで色んな活動ができる場所を提供していくということが、そこの機能として考えられるのかなあ。そういうことが重なることによって将来の生活の姿が見えてくる可能性が出てくるんではないかなあということがあります。そういう意味で、これからの産業というのは、多分そういったものがどんどん新陳代謝をして変わっていくことが、一つの活性化といいますか、繋がってくるんだろうと思うんです。そういう場所を提供していくということが要るのではないかな。そういう意味では、どういう形の施設がいいのかというのはあるんです。例えば高知のひろめ市場のリテール版みたな形で、床をコマ割りして提供していくような考え方だとか、効率化を図るために共有スペースを持つやり方があるかと思うんですね。それらが先程の食のインキュベーターみたいなものとあわせて、リテールのインキュベーターみたいなものとセットになっていくような施設といったようなことがあってもいいのかなあと考えています。
それから、もう一つだけ。先程継続的な運営といいますか、やっぱり長く続いていかないといけないという話がありましたけども、今の地価の問題を考えると、地価を反映させない仕組みみたいなものを、今回ここのビジネスモデルとしてつくっていかないと、なかなか今の地価を反映した形で先程のインキュベーターとかいったような形は厳しいだろうなあと思うんです。そのためには地価をどういった形で反映させない考え方があるのかどうかということのアイディアを少し絞っていく必要があるのかということと、・・

青野部会長
地価を反映させない仕組みとはどういうことですか。

前田委員
はい、定期借地権方式であるとか、公設民営型の形で施設運営だけを任せるというような形もあるだろうと思いますし、そういった地価がある意味では直接床の値段に反映しないやり方を少し考えていくということも必要なんではないかな。なおかつ、反映させない形でのやり方で、ずっとやっていけるかどうかということもあると思いますので、それらのやり方については、例えば5年間とか10年間のサンセット方式で、その時点で再度見直しながらやっていくようなやり方とか、そういうことも少し永続的にやるということを考えた時に必要になるんではないんかなあということを少し感じました。

田中委員
大体皆さんの意見を聞いて納得するものもありますし、また大変だろうという気もするんですが、私の立場からしたら、やはり県の物産を預かっておるわけですが、今まで会長になりまして1年たったわけですけれども、非常に危機感を感じております。例えば、今FAZの方では、まず場所的に問題があろうと思います。とりあえず人が来ないことには何にもならない。私はちょっと聞きたいんですけれども、今度の県文周辺の県有地、そして私有地の場合、県文に来られる人を対象にするのか、また市民、県民の皆さん方を対象にするのかによって大きく違うんです。我々が1年間ずっと向こうで活動しております中で、やはり県の物産というのは心がなかったらだめだなあと思います。つくるのも売るのもそうですが、個人的には採算が全部ペイできているわけですけれども、物産が集まった場合には全然ペイできてない。これは先程申し上げたように、人が寄らなきゃ仕方ないんですけれども、県の条例とか色々問題もあろうかと思います。やはり先程申し上げたように、売る立場として非常に心がなかった。今の個性化の時代ですから、この間の総会が終わった後で、今各部会をつくっておりますけれども、例えばの話、こちらの方に県の物産のスペースが取れるならば、まだまだ県の物産というのは非常にいい物がたくさんあるわけです。それを今まで県外の人のみならず、特に県内の皆さん方にもアプローチ不足があるだろうと思っております。そういう意味で、先程横山さんがおっしゃったような、それぞれの伝統的な工芸種だとか色々な物をあそこに毎日折り込んでいけば、まだアプローチができるし、実際1カ所で県文の歳事があった場合も、そこで見て、そして納得して物を買って頂けるかなとも思います。ですから、今の食の問題でもそうでしょうが、個性化の時代です。私も2回ないし3回愛媛県の各物産を回って見た中で、角度を違って初めてこういういい物があるというように痛感したわけですから、まだ県民の皆さん方も、特に県外から全国的なレベルでの催しがあった場合は、あそこで見れるという大きなプラス面があると同時に、私たちの今の運営は物を売って、その利益によって成り立っているわけですから、そういう意味でももう少しアクティブなアプローチが必要であるし、また、アクティブなアプローチをすれば、まだまだ活性化ができるんじゃないかなというようにも思っております。

丹生谷委員
皆さんの話を聞いていた時に、何で人を呼ぶのかっていうことを、横山さんが言われたし、菊池さんも言われたと思うんですけど、今のある施設と図書館、文化ホール、国際交流センター、これで人を呼ぶのか、それとも今度のにぎわい施設で人を呼ぶのか。横山さんの意見にちょっと近い言葉ですけど、新たなにぎわいの施設で人を呼び込もう、そのにぎわいで人を呼び込もうとすると、面積的にも機能的にもやっぱりちょっと弱い。そうなると、文化ホールとか図書館とか県文とか、そういうところで人を呼ぶということだけでね、そうなったら一時的にはどーんと来て、わっとにぎわうけれども、それは常時、人がにぎわうわけではないと思うんです。だから、今度ここで討議して、どんな施設を作るかっていう時に、その切り口を、今計画してある程度コンパクトに固まっている施設を中心にして人が集まって、その付加価値としてにぎわいの施設をつくるのか、あるいはこれはこれ、新たなにぎわいの施設を作って、そこに人を呼ぶのか、そこのとこをわかるように。この分科会はどっちなんだというあたりはどう解釈したらよろしいんでしょうか。聞くのはおかしいのかもしれませんけど。
やっぱりにぎわいの施設ということですから、人を呼ばんといかんわけでしょう。人が集まらんといかんわけです。ということになれば、今度新たに考えているそのいろんな食に関する施設とか、若者に人気のカフェとか、そういうものでもって人を呼ぶのか。そうでなくて、やっぱり基本は今きちっと決まっている施設でもって人を呼ぶのか、そのあたりの区分はどうか。

青野部会長
それは、個人的には両方だと思います。

田所委員
皆さんもっともというお話だけに聞いておるわけですが、丹生谷さんの言われたことには私も同感でございます。どこへ焦点を持って行くのかによって色々あろうかと思いますし、ここに例1、例2とありますけど、その中で皆さんが前回に提案された分等につきまして、四角で囲んでおりますが、これらを現実的には、こういった施設を作るんだということで挙げて、その中から取捨選択を、消却でも何でもいいですから取捨選択して、これとこれとこれを作るというのを具体的に挙げればいいんで、あれがいいとかこれがいいというのが具体的にならなければ何も話になりませんから。現実的には、文化交流施設として何を作るかという、この分科会に与えられた使命としてやるんならば、こういうものを作ればいいという意見を皆さん出し切ったらいいんで、その中から皆さんがこれはいいとか悪いとかいうのを取捨選択して、残ったもので施設を作る。その分につきましては大きさもありましょうし、また資金の関係もありますから、どのぐらいの大きさにするかというのも合わせて検討をすると。違った観点で言えば、唐突な話になりますが、南海大地震が将来30年か40年、いつ起こるかわかりませんが、それが起こるという状況でございますので、広場で置いておいても構わないという一つの例があります。だから、それとあわせて通常はそれだけではもったいないから駐車場にしたり、またこういった施設を作るということで、かみ合わせてのやり方、色んな方法があろうかと思います。まずは現実にその文化交流施設として何をするか。更地でおいておくのでなく、そういうのを作るという目的、前提があってやられるんなら、それでもう具体的なものを出すとか、抽象的にあれがいいと思うとか、これがいいと思うのは皆同感だと思うんです。これみんな思っています。だけど、それを具体的にどうですかというのを出さなかったら前を向いて進まない話のような気がします。だから皆さん、もっともなような話をしますけど、もうちょっと現実的に、どういう施設を文化交流施設としてとらまえて、どういう大きさのものを作るかということを議論した方がいいんじゃないかなという気がいたします。

菊池委員
かなり具体的に話が出ていますけど、食の話が出ているのは、今ある施設で来客して頂いた方達にとって何が一番欠けているのかなといった時に、やっぱり食じゃないのかなということで、それをきちっと補完するためには食の施設がここに要るだろうと僕は思ってこの発言をさせて頂いております。その食の施設は、大型の食堂のようなものでなく、横山さんの言い方で言えば市場のようなもの、にぎわいのようなもの、いろんな個性が混じり合っているようなものがいいのではないかと。その一つ一つのショップについて今ここで発言するというのは、ほとんど不可能に近いだろうと思うんです。だから、そこのコンセプトのところをまず押さえて頂いたらなと思っています。
今、田中さんから御意見が出ましたけども、やっぱり心が大事だとおっしゃいましたけども、僕の言い方ですると、やっぱり物語が大事なんじゃないかと思うんです。今からの付加価値のつけ方っていうのは、物語づくりじゃないのかなあと思っていて。例えば、ただのお酒でも、最後の清流の四万十の源流の水と無農薬で作ったお米でできている酒ですよという風な物語に引かれて買うという、物語消費が起きているだろうと思うので、どうやってそういう物語を作っていくかということじゃないのかな。今その物語を作るとすれば、今の時点でねらい目は、やっぱり自然だとか環境だとかっていう方向か、福祉って言うのかな、人の優しさみたいなあたりでつくっていく物語が、可能性としては高いんじゃないかなという気がしています。
具体的な一例をちょっとわかりやすい言い方で言ってみますと、僕の友だちが支援している栃木県の足利では、知的障害者の施設がワイナリーをつくっていますが、ここは年間4億円売り上げています。あの沖縄サミットの時の晩餐会の乾杯で使ったシャンペンがここの作品なんです。非常に高品質のワインを作っておりまして、作っている人達が知的障害者なんですが、このワインが何故いいかというと、スパークリングワインの高品質なものは、一定の時間毎に少しずつ角度を変えてやらないといけないらしいです。その作業でワインが良くなるらしいんですが、それはちょっと普通の人はなかなか耐えられない作業らしいんですけど、これがそこの施設の人達ってすごく喜んで几帳面にやる。彼らの労働がその高品質のワインというのを支えていて、その品質が評価されて今、年商4億円とかにいっている。だからもちろん資源が集まっているということでもあるんですが、そういう組み合わせの物語づくりということを考えて、そういうものが集まっている場所っていう魅力の高め方っていうのが一つの方向性ではないのかなと。

青野部会長
ワインは恐らく温度の問題がありますから、どこでも出来るということではないと思いますが。

菊池委員
もちろん、ここでできるとは思いませんが、それは自閉症の人の性格が非常に合っているというところで光っているわけですね。そのための付加価値、つまりハンディキャップを武器にして付加価値をつけているんで、そういう物の作り方っていうのは今後は考えられていくだろうと思う。例えばの話、フードコートの中の片づけなんかを、どこかのレストランがローラースケートでやっていますが、ああいう感じで電動車いすの人かなんかがワーっと走ってくるともっと面白いかなということも思ったりします。

青野部会長
はい、わかりました。今まだ御発言のない方、にぎわい施設をどうするかっていうことですから、原点に返って、にぎわい施設として何があるか。そのにぎわいは既存の県文なり、図書館、ホール、国際交流センターとの関係もあるでしょうし、あるいは今問題になった道後との関連もあると思います。もう少し広く言えば中心市街地の一角ですから、その関連もあろうかと思います。このあたりのにぎわい施設として何が要るかと、もう一度焦点を合わせる方向でやっていただければありがたいと思います。
それから、議論としては、歴史とか伝統を生かしたもの、物産会館なんかそうですけども、色々なやり方がある。そういう愛媛県の既存のものを生かす、自然を生かすものと、それから何か新しいものといいますか、そういうものとの2つの考え方があります。運営方法については公設民営とか定借とかいう発想がある。そこらあたりいかがでしょうか。

山口委員
先程の御意見もごもっともだと私も思うんです。それはこっちをメインにして考えるのか、こっちをメインにして考えるのか、だったら話は変わるだろうというとこだと思うんで、非常にこれはちょっと2時間ではなかなかお話が固まっていかないかなあとも思うんです。にぎわい施設ということでここに羅列されている中で、例えば市町村アンテナショップってございますね。このアンテナショップってただ普通に出してしまうと、愛媛県下の各市町村がそれぞれ同じ大きさのブースを持って、そこでアンテナショップとして情報を発信していくというイメージを、どうしてもここからは受け取ってしまうんです。例えばアンテナショップ一つでも、アンテナショップを松山に出したいなと思っている市町村もたくさんあると思うんです。だけど、それを出すにはお金がかかる、あと人件費もかかるということであきらめていると思うんです。そういう人達が出せるアンテナショップということだと思うんですけど、一律に各市町村平等に出すんじゃなくて、本当にやる気のある市町村だけが1年契約で出すとか、つまり赤字になるかもしれない、もしかして黒字かもしれない。赤字でも宣伝効果はあるかもしれないというところで、切磋琢磨し、また努力もしというところで、本当にその契約期間を1カ月とかにしちゃうとやっぱりいい月と悪い月もあると思うんで、1年やってみて、それも勉強になるし、そういう同じインキュベート施設もそうなんですけれども、起業を望んでいる若い人たちのお店っていうのを各地で今やっていますけれども、それもやはり1年ぐらいにして、またそれで継続もあるけれども、その時に審査があるとか、他に申し込みの人がいた場合の色んな規約をつくらなければいけないと思うんですが、何かそういう競争ができるような、そういうアンテナショップ。よく行政がやるのは、本当に平等に出しましょうって、それが本当にやる気のなくなる原因のような気がするんです。
先程横山委員がおっしゃっていた市場ということなんですけど、商店街っていう、横山さんがおっしゃっていたのは商店街っていう意味よりも、どちらかといえばお魚市場とか、何かそういう市場に近いと思うんです。私それを聞いていて思い出したんですけど、羽田空港と千歳空港は同時期にできたんですけど、千歳空港の方が圧倒的に面白いんです。なぜかと言うと、お店の並び方が実に市場的なんです。真ん中に行くと、道に迷ったつもりでもセンターの広場に出るっていうつくりをしているんです。羽田は各ブースで分けているんです。あれが非常に面白くなくて、物を探すとか、面白い物ないかなあと、別に買うつもりはないけど、ふらっと寄った人にとっては非常にこの市場というのは魅力的です。もう一つ、今全国的に受けている本屋さんが松山と新居浜にあるんですけど、いつまで受けるかどうか、またこれもわからないんですけれども、ラフォーレに入っている本屋が非常にうけていて、うけている理由がやはり物を探すっていう、本だけじゃなくてお菓子もあっておもちゃもあって、いろんなアクセサリーもあってという感じで、探さないとないんです。その探す感覚が非常にうけていて全国展開しているところがあるんですけど、その市場感覚っていうのは、あのお店に行ったらこういうことかとわかるんですけど、やはり非常に大切だと思う。その中に私はNPOの事務所もあり、そうじゃないお店もあり、そこに老舗もあり、伝統工芸もありっていう。普通ゾーンを分けちゃうじゃないですか。伝統工芸ゾーンとか市町村ゾーンと、あれが非常につまらなくて。私はもう伝統工芸ゾーンへ行ったらいいわとか思う人もいると思うし、じゃなくてもそれが一応規則はあるのかもしれないけど、訪れた人にはわからないっていうのが、気がついたら自分がいたお店はNPOの事務所だったと。あっ、こんなことをしているのかっていうのがあると思うんです。だから、そういうのが本当のにぎやかしじゃないかな、にぎやかしゾーンと言いながらも、これは広域交流施設ですよね。広域交流施設ということは、本当に色んな人達が同じ位置で、ヨーイ・ドンで、市町村のアンテナショップだから優遇するとかじゃなくて、同じ位置でヨーイ・ドンで行く。ただ、松山は多分愛媛の中で一番土地が高いと思います。普通だったら家賃がすごいところをすごく安く借りることができるんだと、それでチャレンジすることができるんだっていう、みんなの交流施設なんだっていうような、そういう建物がいいと思うんです。私の説明はちょっとわかりづらいでしょうか。

青野部会長
わかりますけど、家賃、地代の高い所で安く貸すということは、その分税金で補助するというわけですね。

山口委員
これはね、建物が最終的にどういうものかちょっと私にはわからないので、もしかしてホールでペイするのかもしれないし、図書館の方で何かこう企画を打ち出してペイするのかもしれないし。

青野部会長
図書館でペイするところありますか。

山口委員
いや、わからないですけど、例えば県民文化会館の方でものすごい自主事業をやってどんどんお金が入るかもしれないし、それはわからないことだと思うんですよ。

青野部会長
県民文化会館で今、4億円前後持ち出していると聞いています。それでペイしていける位だったら、既に実現していると思います。それはちょっと別の話ですけども。

宮崎委員
県文だけでももう本当に3億円、4億円持ち出しをしていますね。今後これが古くなればもっと持ち出しをするという形になろうかと思うんですね。私どもやってますけども、ある意味では民間のデベロッパーの方に、あそこの土地があるよと、じゃどういう開発をしますかということを聞くというのも大事じゃないかなと、極端に言えば、あそこの前の土地なんかもう中途半端な土地ですよね。ただ単に市場とか商業施設とか、飲食施設だということで、あのあたり坪単価がそれこそすごい金額がするわけなんですよね。じゃ、それを例えば投資して、今幾ら還元するかというのが基本的な考え方、それは例えば従来は税金で出来ていた、あるいは色んな形の色んな財布から引き出してこれたということがありますけども、やっぱりその辺のところに戻らなくちゃいけないかなと。前々から言いますけれども、あそこにある施設をつくったと、それがデパートに勝てるか、大型ショッピングに勝てるか、あるいは萱町商店に勝てるか、道の駅に勝てるか。もっと言えば、県内にあるそれぞれの地元で製造販売をしているところに勝てるかということ。これからは本当に競争の時代ですから、中途半端なものを作ってもだめだと。
もう一つは本物でないとだめ、にぎわいの施設をやるには、やっぱり行って本当にみんなが楽しいとか、得をするとか、有効に時間消費ができるとか、そういう施設じゃないとだめだと思うんです。その時にやはり商業ベースで考えることも要るんだろうと。私が先程言いましたように、ただ単に、県文で大きな催しがあった、じゃその人たちを遊ばせる、その人達が消費をしてもらうものに特化しても、例えばオン・オフとか時間的なものがありますから、極端に言えば開店休業みたいなところもでる場合が結構あると思うんです。そうした時に、伝統産業のミニ工場をあるところにどんどん集積していくと。そうすると、伝統産業の育成、保存とか、後継者が松山に地方の小さな伝統産業とか、伝統の産品の工房をもろに出して、製造して、まさに販売をするという仕組みのものを作らないと、なかなか販売、飲食だけでは無理だと思うんです。今、飲食店も本当に夜なんかは、それこそ大街道、銀天街の居酒屋と、ここが勝てるかというと、わざわざここまで来て飲食をして、「いやあ楽しいねえ」、「あそこよりよっぽどいいね」というものじゃないと、それが長続きするというのは難しいと思うんですね。ですから、私の持論でありますけども、ミニ工場の誘致とか、そういうものを本当に作っていくと。例えば三越の地下のジョアンのパンですかね、あそこへ行ったら必ず買って帰るとか、できるのを待ってて熱々のを持って帰る。本物のものならここで労研饅頭のできたてがあそこへ行ったらありますよと、タルトのでき立てがありますよ。岸本の一夜干しのアジの開きがあそこへ行ったらありますよというような、そこで作っていると。砥部焼きも効果及び問題点の1ページにありますけども、問題点で出店者の確保ということとか、採算を取るのは難しいというのがまとめられていますけれども、果たしてそうなんだろうかと。工場的な形であればやれるんじゃないかと。
もう一つは音、におい、危険物などを伴うものについては慎重な検討が必要です。だけど音とか味とかにおいとかがないと、無味乾燥なもので、それこそどうぞきれいに使ってくださいと、うるさくしてはだめですと、まさに県民文化会館の使用規則みたいなものですね。

青野部会長
お話の途中ですけど、要するに付近への迷惑とか環境基準とかを考えてということですね。百貨店とか大型店舗を出す場合にもそういうことが必要ですね。恐らく、今おっしゃったような意味で言われたんではないと思います。
それと、山口委員さん、そういう新しい発見をするようなものとか、雑多なもの、それこそにぎわいの素だといわれるのは、おっしゃるとおりだと思います。何か言いたいことが、途中で終わったんじゃないかという気がしていますので、さっき言ったことを含めて、採算ベースに合う、そういう観点は私必要だろうと思うんですが、そのあたりで何かアイディアがございましたら。

山口委員
その採算ベースですよね、例えば桜井漆器というのは今治にあるんですけど、桜井漆器もバスが着いたらお客さんが入るんですけど、あとは誰もいないんです、誰もいない時間の方が長いと思うんですよ。私あそこによく行くんですけど、伝統工芸とかじっと見てるとまあまあ面白い、面白いんですけど、語り部がいらっしゃらないんです。だからじっと見てるだけなんです。一応説明があるんですけど、余り面白くないんです。だからすごくもったいないなあって思うんです。何が悪いのかなと思ったら、やっぱり人との接点がない、作っている方との間にガラスがあるんです。ほこりを嫌いますのでわかるんですけど、ガラスがあるとどうもテレビを見ている感があって、だから伝統工芸も何かそういうのを打ち破るような、もっと近くで「あっ、こうなんだね」というような。だから桜井漆器の塗っているのを見ているより、水引をつくっている方を見ていた方が面白いんですね。私もちょっと漠然としているんで、じゃ何だと言えないんですけど、結局、土地代っていうか、店舗の貸し出しするに当たってのお金ですよね、それの計算方法とかもいろいろあるんだと思うんです。私よりも前田さんの方がすごい詳しいと思うんですけど、例えばある一定金額を超えたらスライド、高くなっていくみたいな。1年間は暫定だけど2年目から上がりますよでもいいし、色んなやり方が多分あるんだと思うんですよ。先程おっしゃった県民文化会館ですよね、赤字で当たり前ですみたいな言い方をされると、私は違うと思うんです。赤字は確かに出ると思うんです。あれだけの施設を運営していくには本当にお金がかかります。だけど、ああいう施設は絶対赤字が出るんです、当たり前なんです、だから商業施設でお金をもうけてくださいというのは違うかなと思うんです。私は、このにぎやかしゾーンを作るのであれば、当然自主事業も展開していくべきだと思うんです。小ホールをもう一つ作る予定ですよね。そっちの方へリンクさせて一緒に何かやっていかないと絶対つまらないと思うんです。自主事業というのはできないことではないです、ないと思います。私、元東京人なんです。東京都もやっぱり劇場持ってたんですけど、年間10億円の赤字を抱えていてどうしようかと言ったときに、私達では自主事業ができませんとおっしゃてたんですが、結局何年かやっていたらできるようになったんです。だから、自主事業はできないんじゃなくて、今までやってなかったということだと思うんです。私がもったいないなと思うのは、先程おっしゃったように、今来ているお客さんを引っ張るのか、それとも新たにお客さんを呼ぶのかと言ったら私は後者だと思うんです。年間60万のお客さんを引っ張りたいんじゃなくて、60万プラス道後のお客さんも含む、あとこれからホールにもっと来るであろうお客さんを引っ張りたいんだと思うんです。だとしたら、もっと色々関係づけて、ここだけじゃなくにぎやかしの為にこういうこと、ああいうこともできるんじゃないかというところで、この部会だけじゃなく、他の部会も考えていかないと。ここだけでの話し合いだとすごく壁があるような気がします。

青野部会長
それは場合によります。わかりました。
伝統工芸とか物産というのは、今御指摘のような化石と言いますか、そういうものになってはいけないので、現在なり将来と結びつく、あるいは物語性という話もありましたけれども、そういうものにしていかなければならないということはおっしゃるとおりだと思います。
それから、山口さんがおっしゃった桜井漆器の問題ですよね。

田中委員
これは個人でやるとなかなか難しいだろうと思います。私も桜井へ何回も行きました。水引から比較して、やはり県全体であればある程度必要だろうし、やれると思うんです。今年度取りかかるのはそこの問題なんです。私達はやはり折角埋もれているものを世に出さなきゃ皆さんに知ってもらえないだろうということで、今年度はその伝統工芸をメインにし、採算という問題はまず最初に掲げてはいきませんけれども、県全体でやれば何とかいくだろうと。もちろん県のお力を借りなきゃいけませんけれども、我々物産協会の会員がまず力を出して、やはり世の中っていうのは、地域開発だとか何とかいうものにやっぱり犠牲を払ってやらなきゃなりません。ですから、皆さんにもお互いに犠牲を請いながら、今までも現実にやってますんで、いわゆる財政基盤の問題は。ですから、この問題は利益の追求じゃなくて、当然責任と義務だろうと思ってます。その桜井漆器の問題は、今年度に何とか現実にしたいというように思っております。全てもちろん、水引から引っかけてですね、そういうことでお願いをしたいと思いますね。

青野部会長
県文とか、図書館について、赤字を出して当然だということではございません。県文も事業活動をして、どんどん収益を上げるように努力をすべきだと思いますけど、現実は違うということです。
それから、図書館については、確かにしかるべき収益を上げるべきところは上げて当然だと思いますけれども、図書館はやっぱり公共財、要するに県民に広い意味での公的なサービスを提供するところでして、これは税金で賄って当然の側面がありますので、図書館をペイするようにすべきだということは言えないと思います。それとの比較で言うとにぎわい施設というのはやっぱりより私的なサービスに属するところですから、これは基本的にペイすべきものにするということは当然だということでございます。決して県文は赤字でいいんだと、いうことではないと思います。

前田委員
施設の中身の質の問題にどうも入ってきていて、やっぱり質がいい、本物だとか、その場で本物をつくっていてというのはかなり魅力のあるもんだと思うし、そういう施設を入れて、施設の質を高めるという話は必要なんだろうと思うんです。そこの質の問題に入る前にちょっとまた抽象的な話というふうに言われそうな気はするんですが、大きく3本の柱がありまして、観光客への情報発信の場所の問題と、交通の結節点の問題と、それから食を主体とした娯楽集客の場、そこの中で今は食を中心とした話と観光客への情報発信みたいな話があったかと思うんです。そこの話はそれなりに皆さんの話の中で質の高いものを中に導入していく、あるいはそれが地価を反映しない形で運営できるような形でやっていくということには異論のないところなんです。さっきちょっと言いましたけど、交通の問題についても、もう少し議論を深めていければいいかなというふうに思うんです。バスとか車で訪れた人が基本的にここを拠点にして道後あるいは市内中心部の観光地へ跳ね返っていくんだというような、その結節点としての機能をどういうふうに持たせていくのか。そこでやっぱり先程の観光の情報の発信みたいなものとのセットが多分出てくるだろうと思うんです。じゃ、そういう松山へ来た人達、コンベンションに来た人達がここを結節点として、ここから市内にどう広がっていくのか、あるいは県内にどう広がっていくのかということを考えた時に、先程の観光物産情報みたいなものを提供していく、そうした時にさっき山口さんの話じゃないですけど、平等に提供していくんじゃなくて、差をつけたような形で提供していくことが要るんだろうと思うんです。そういう意味では観光物産情報の場所、一種のフリースペースみたいなものがそこにあって、日替わり、週替わり、あるいは月替わりで交代で入っていくような仕組みが考えられてもいいかなと思うんです。おととい広島へ行って夢プラザというところに行ってきました。夢プラザは古い商店街の中のまとまった空き店舗だったと思うんですが、そこでやっているんです。やっぱり人が一生懸命たかって入っているのは店頭の部分です。店頭の部分は各町村が日替わりで生鮮の物を持ち込んで売ったりとかしている。そこが非常にやっぱりにぎわい感を出している。そこから奥は余り人が入ってない、僕が見たときには入ってなかったというのがあるんですが、そこのところを、あるいはさっきの日替わり、週替わりじゃないですけど、提供していくようなやり方みたいなのが要るんだろうなと。固定的にこのブースを1年間借りるとかみたいな話はなかなか厳しい話なので、例えば1週間だとかいうような期限を決めて使い、あるいはシェアをしていく場所みたいなものをつくっていく、そういう情報コーナーが幾つかあって、先ほどのそこへ集まって来た人達に情報が提供できる。逆に言うと、その場で作っているのはさっき行った内子で和ろうそくを作っている人と話ができますね。話ができてこういうところが大変なんですよみたいなの聞きながら、それなら買って帰ろうかという話に。だから、さっき語り部がいないという話がありましたけれども、作っている人が語り部になればいいわけで、そういう仕組みをつくる場所をつくっていけば、やっぱり人が集まる場所になってくるみたいな話があるということ。決してそこで商売しようということじゃなくって、そういう情報を伝えていく、実際に作っているところに行こうという気になってもらうというスペースをつくっていくというようなことがあるだろうと思うんです。僕も質の話なってしまいましたけど、そういった質の高いものをうまく組み合わせてセットしていけば、いけるんじゃないかなと思います。
後は、文化施設についても、運営そのものが、これはここの議論ではないんでしょうけど、運営自体がきちっとできていくようになれば、図書館なんてのは逆に、日常的にすごく人が集まる施設になる可能性が高いと思うんです。かなり集客力がある施設だと思います。そういう意味では、図書館に来る人達に対するサービスをにぎわい空間として提供していく、あるいはそれを使いやすくするための交通の問題を何とか解消していくといったことが、アイディアとして出てこないといけないんだろうなと思います。ちょっと整理されてなくて混乱してしまいましたけども、そんな感じがしました。

隅田委員
はい、大変申しわけございません、聞きの一手に回っておりまして。
今日も早く来まして車を向こうに置いて、ここまでを見てみなきゃいけないということで、電車でずうっと来まして。あっ、一六タルトがあるな、労研があるな、六時屋があるなということでここへ参りました。すみません、ちっとも発想が湧かなくて本当に今日は聞きの一手ということなんですが、最初に菊池さんが言われたように、どこへ行くにも人に会いに行くんだということで、にぎわいというのはやっぱり人と人との出会いということ、それから各市町村との出会い、それから今ぱっと浮かんだのが各市町村の方また県外の方が見えて、情報発信場所が今デパートの物産フェアしかないということです。だからそういう場所にできないかな、県外からの観光情報発信もここでできる、それから四国の情報発信、愛媛県のもできる。それから人と人との出会い、色んな障害を持った方、お年寄りの方、飲食部門になりましたら、さっき言われたように運営の話になってくるんですけど、そういう方達の就労の場になる。それからすぐ目の前に迫ってる高齢化ということで、色んな階層の方にお会いできる、そういうにぎわいの場にできないかなと思っています。今前田さんが言われた交通の面で、ここがにぎわいの場、それから今こういう場所、色んな階層の方、色んな業種の方が集まるのを連携コーディネートする役目の方が必要だと言われているんですが、その施設を連携コーディネーターとして色んな方に会える、それから観光の情報発信の場にもできるという、ごめんなさい、ちょっと具体的なことが言えなくて、皆さんの意見を聞いていた時に、一番根本が人に出会える場、それがにぎわいというこの会議の一番の問題なんですが。

菊池委員
限りなくNPOセンターに近づく。

隅田委員
そうなんです。その意見に私段々固まってきまして、当然今日見た時に、この県文はもうできてるものであって、やっぱりこれを最大限に生かしてできないか、ここで青森の民謡をやるときに、向こうで青森の物産展ができないかとか、決して独立しているのでなく、図書館で本を読んでた方がおいしいコーヒーが飲みたいなというのもいいなと思ったり、青森の本を見てた時に、何かわかるものが今度何日かにありますよみたいなこともいいなと。
すみません、非常にごめんなさいちょっと具体的なことが言えないくって申し訳ないです。

横山委員
少し頭の中が整理できてきたんですけど、最初にこの専門部会のテーマはにぎわい施設を考える部会ですよという印象がどうしても私の中にあったんですけど、それから入るとなかなか具体的な業態とまとめ方が今まで整理できなかったんですけど、こういう考え方はどうでしょう。
既に県立図書館、国際交流センター、そして文化活動多機能ホールという3本柱は決まって、もう一つのゾーンを考えようという専門部会ですが。にぎわいというのをちょっと一回外しまして、今日出ている色んないい意見をまとめる言葉として、硬いですが、ひとつここのゾーンの名称を図書館や交流センターと同じようなレベルで言うとしたら、生活文化提案市場という機能のゾーンと考えられないかなと思います。その生活文化提案市場というこのゾーンは結果的ににぎわってくれているんですけど、冒頭に言いましたように、何よりもこれを目的に来てもらうという部分ではなくて、文化交流施設4つのゾーンの中の1つの機能としては、愛媛の生活文化の提案市場がここにありますという形で、その中の構成としては3つ考えております。
1つは、市場という言葉を使うとしたら、1つが食の市場、2つ目が暮らしの市場、3つ目が情報の市場、もしくは出会いの市場という大きく3つのゾーニングといいますか、分かれるんじゃないかと思います。
食の市場の中には、フードコートという外食を提供するお店、そして物販で素材そのものを売る食の物販コーナーというのを中心に構成します。
暮らしの市場というのは、先程から出ております各市町村のアンテナショップ的なものや伝統産業、これを具体的にその名称でくくるんじゃなくて、やはり一般エンドユーザー、生活者の視点で考えた時の切り口で考えると、全て暮らしに関わる物や道具がほとんどなんです。ですから、ここを暮らしの市場とゾーニングして、ここでは地元のタオルであったり、焼き物であったり、和ろうそくであったり、愛媛がこれから残していきたい、大事にしたい様々な伝統工芸が先程からたくさん出ているように、いかに今の生活者のニーズにフィットする新しい感動や、商品に目を向けてもらったり、大事にしていきたい愛媛の歴史や技術を知っていただくためのプレゼンテーションの場、売り場的な感覚です。
3つ目の情報の市場もしくは出会いの市場というのが、今、隅田委員さんがまさにおっしゃった人との出会いや交流を情報サービスしていくようなNPOの支援センターであったり、また道後の入り口としての観光情報に関するあらゆる情報機能を集約したようなセンター、またボランティアガイドとか、それにかかわるような情報サービス、そういったことも集約するコーナーというのが考えられると思います。一応、私の中でこういう構成で、デパートで、じゃあどんな売り場が欲しいかというふうに考えてみて整理してみました。

青野部会長
にぎわい交流施設の中で生活文化提案ゾーンみたいなものにすることがにぎわい交流施設になるんだということですね。それだけならわかるんですけど、生活文化提案でいきましょうという話になりますと、少しこの部会の趣旨から外れるとは思います。広い意味でこういうにぎわい交流施設の中で、今述べられたような生活文化提案ゾーンという形で整理するということです。それで、今大抵事務局が困っておられると思うんですが。
第1回の委員会で御提案があって、これを事務局なりにまとめたんですね。1つは施設として長期的に、先程宮崎委員からもお話がありましたけど、民間の感覚で実際これは商売として成り立つんだろうかということをもう一回考えてみたらどうかという視点だと思うんです。にぎわい施設としてペイする、しかも長期的に、そういう施設を作るという方法があります。それから、さっき出た議論の中では、インキュベート施設というようなものであれば、短期的にはペイしないけれども、将来、芽を吹く、あるいは花開く、そういう可能性がある施設を作ったらどうかと。それからNPOは、広く解釈すれば、企業活動になじまないものがNPOになるんでしょうが、もう少し狭く、しかし趣旨から言えば長期的にも企業活動になじまないようなものを支援するということだろうと思います。そうすると、ペイするということからまた別の視点が出てくると思います。NPO支援センターと銘打とうと打つまいと、そういう施設を入れるべきだという、お考えが出てきたと思います。
それからもう一つは、交通の結節点ということとの関連で、観光とか情報発信の拠点としてここを考えるというお考えが出てきたと思います。事務局の方では、できれば次回ぐらいに一定の方向を出したいということですね。

事務局
はい。

菊池委員
要するに今ペイライン、採算性と公益性の問題のせめぎ合いみたいなことが多分あるんだろうと思うんです。どう言ったらいいのかな、単純に言うと、やらされている人達、待ち受けている場所に来さされた人達が来たって出会いも何も起きなければ意味合いも発生しないですよね。だから、そこをどうやってそうじゃない形に変えていくかというとこら辺がポイントのような気がしていて、例えば工房が入るということにしたって、本当にやりたい人がやってくるような仕組みというのをどう作っていくかだと思うし、例えば図書館の問題にしても、多分一番ポイントになるのは司書の人だと思うんですよね。例えば美術館であれば、もうキュアレイター(学芸員)の仕掛けによって全然違ってくるわけじゃないですか。だから、そういう仕掛けができるような人達が集まってくるようなことを逆に仕掛けていく、そこら辺をコンセプトにしないといけないのかな。今隅田さんに言って頂いたけれども、限りなくNPOセンターに近づいていってるなという感じがするんですが、要するにそれが金もうけのために集まってきたいという意欲の人でもいいし、あるいは本当に何かここで公益性のある事業をひとつ確立したいんだという人でもいいし、何しろ自分で責任を持って背負えるという人達が集まってくるような仕掛けをどうしていくかがポイントになるのかなあ。ちょっと人の問題に入っちゃうとこの委員会で扱うとやばいのかなという気はしますが、実はそこのような気がします。だからそういう積み上げの議論になった方がいいんじゃないかなという気がしているんです。

青野部会長
今のお話だとある意味ではまちづくり会社的なものを含みます。

菊池委員
例えば国際交流センター、これはもう決まっているわけですけど、僕も全国あちこちの国際交流センターも見ていますけども、余りいい仕事している国際交流センターってないんですよね。問題は国際交流協会が委託を受けているという形の中で。一般論で言っていますから特定のところを想定しないでくださいね。(笑声)
要は上から作らされてしまった組織で、自分たちのミッションだとか活動プランとかを全然お持ちじゃない方達が、組織をつくって業務委託を受けていらっしゃって、ですから予算がついているものを淡々とこなすという仕事はされているんですが、そこが長年経つうちに既得権化していっていると。それで逆に言うと、個別具体的な活動をしている様々な地域にあるNGOと相入れない組織になっていて、実は国際交流センターが足引っ張っているぞみたいな県て一杯あるんです。そのポイントは、それぞれのやっぱり担うにふさわしいミッションをちゃんと持っている人達が来てないことだと思うんです。だから例えばの話、国際交流センターをやるんであれば、運営主体団体を公募するとか、言いながら僕かなり難しいだろうなと思っていますが、国際交流協会を誰かが作らせている訳ですから、非常に難しいとは思います。だけどあれから10年近くたって、そういうネットワーク機能を持つという格好のNGOも育ってきているので、やっぱり競争を起こさせないといけないのかなと。その中で本来の自分達のミッションとか、活動プランとか、ビジョンとかを持っている人達が背負っていかないと、センター自体がうまく機能していかない、そういうことも含めてやっぱり全体をちょっと考えていかないと、にぎわいのところに、仮にフードコートやるにしても、商売になるから絶対儲けてやろうという人がいても全然OKだと僕は思っているんです。その中で何が実現したいのか。1つは障害者の仕事をやりたいんだという人が、ある程度採算は赤字覚悟でやるということがあってもいいし、そういう自分の思いの発言の仕方みたいなことを支援できるシステムというのをつくっていくべきなんじゃないかなという気がします。

青野部会長
おっしゃる意味はこういうことですか。あの施設なりあの一画に、いろんな店が出店する。それらを広い意味で企画立案運営し、評価するような組織がいるんじゃないかと、そういうことですか。

菊池委員
そういうこともありますね、僕が言ったのはそれズバリ、ストレートではないんですけども、そういうことはあり得る。

青野部会長
そういうことであれば、それは当然要ると思います。
そうでなくて、もう少し狭い意味でNPO、支援センターということを、その中の1つとして施設なり、組織として考えておられるんだったら、具体的にどのようなものなのかということです。
どうもこういう議論をしていると、次回も余り変わらなくなるおそれがなきにしもあらずなので、運営の仕方とか資金調達をどうするかとかいう細かいことはあろうかと思うんですけども、施設で考えますと、この1ページから2ページのところで、言葉は適当かどうか知りませんけど、この物産観光情報センター、これは物産の面ですね、それから市町村アンテナショップ、それから伝統産品工房あたりは、1つのコンセプトにまとめられるんじゃないかという印象を持ちます。化石にしてしまったらいけないとか、色んなことがありますが。
2ページの問題は食に関する施設、それから若者に人気のカフェ、このあたりは象徴的にスターバックスということをおっしゃられたのであって、とにかく、今、大都市の集合的な施設に見られるような若者向きとか、現代受けするようなにぎわいのある雑多な施設、ということで山口委員さんいいんですか。

山口委員
そうですね、それと、例えば第三セクターにありがちなレストランというのはどうしてももうけてやろうというか、絶対集客するんだという意欲みたいなものに欠けているところが多いんですよ。スターバックスはそれがものすごく前面に出てるから集客できるんだと思うんですね。お店に集客をするんであれば意欲のあるお店を置かないとだめですよというような印象を受けたんです。だからスターバックスの必要はないんですが、例えば喫茶店にしても普通に営業している喫茶店だったら絶対その横にいないけれども、集客するんです私たちはという喫茶店だとしたら、実にいろいろサービスを考えて、今何が求められているのか考えてやるファーストフード等のお店がここなんです。

青野部会長
そういう意味で言えば、上の食に関する施設と、若者に人気のカフェは、似たようなもの、まあ同じですね。あと残りはインキュベート施設ですね、NPOというのは、もし広い意味でそれを運営する施設というように考えると、これはこれで考えるということで具体的な施設としてはインキュベート施設、そのリテール版といいますかね、そういうものですね。

それともう一つは交通の結節点として、どこの施設でも情報は提供するんですけど、何て言うか、まさに人、出会い、そういうものを提供するような観光情報を含む情報提供、その施設は、独立した方がいいんじゃないかということですか。

前田委員
独立といったら、人が流れる仕掛けみたいなものも当然できると思うんです。この結節点でプランを組んでいく、ハードなプランとして推し進める。そこの場所でそういう形で目につくようなものになっていく必要があるんだということはあると思うんです。情報提供でいくと多分そういうことなんだろうと思うんです。さきのインキュベート、ここがよくわかりませんけども、先程の1ページでまとめられた情報発信コーナーを通っていくような共通点が組み立てれば、それはそれでいいのかもしれないし、いいことですね。だから、平面で組み立てられないとしたら、やっぱりグループで。

青野部会長
あえてこの1ページを2つに分けると、物産センター的なものとは別に観光情報センター的な、これは別々の施設があるのか、機能として別にしましてそういうことは要るということですね。単に観光情報センター的な機能が物産のつけ足しではだめだと、こういうことですね。

前田委員
ここには当然さっきも言った質に基づいたということが前提になるし、具体的に色々なサービスが提供できる施設ということで考えられることですので、さきのタウンモビリティの話だとかいうようなことも含めて。

菊池委員
案内人が要るのかもしれないね。

前田委員
人ですよね、今街角にいるような坊ちゃんの服装とかマドンナの服装したとかがおられますけど、ああいう人達がもう少し色んな意味で有機的に絡んでいけるようなものがあってもいいのかな。

青野部会長
おそらく今日の御意見をお伺いしていると、くくってしまうと事務局案になるのかもしれないけれども、しかしこれでは各委員さんの意図するところが語り尽くせないと、語り尽くせないと言うより、語れないということなんでしょうね。運営や人の問題を考えないで内容を語ることは出来ないということだろうと思います。

宮崎委員
しかし、具体的には前回に合った提案でいかないとなかなか口頭では表明しきれなくなります。今田所さんがある程度説明されたんですけれども、次回までにはそういう具体的な提案をペーパーでやっていく。それぐらいにしないと難しい、時間もありませんし。

青野部会長
さっき言われたユニバーサル・デザインとか、そういう問題もある意味ではその中の具体的な中身の問題ですね。

宮崎委員
是非確認をしてほしいんですけども、確かにここの土地を行政が関与して、そういうにぎわいの施設を作りますよと、行政が関与するのはやっぱり大義名分が要ります、税金だとか使うのは。その辺をきちっと押さえておかないと。ある意味ではそれこそ公共のサービスとして提供する施設をつくるのか、あるいは税金で食とか色んなものがありますよね。商業ベース、民間ベースのもの、あるいはそれに補助金を投入していく、そんなことは今の時代無理ですよという部分もあるでしょうし。

菊池委員
その辺を上手くミックスしないと難しいよ。
愛媛県だけがやるんではなくて松山市もきっちり絡んでやりよるよというところのミックスも必要だし、官と民が一緒になってやるよというミックスも必要だし、公共財としての施設も必要だけれどもやっぱりにぎわいも要るよという発言がひょっとすれば出るわけなんで、そこら辺の組み合わせの問題も当然議論せんと。

宮崎委員
確かに坂の上の雲のミュージアム構想がありますけれども、そういったものをここでやれば、本当に司馬遼太郎ファンとか全国で、松山へ行ってその世界に浸りたいとわざわざ来る人もいるかもわからない、それについてはコストは考える必要はないだろう。

青野部会長
わかりました。今菊池委員さんがまとめられましたけど、愛媛県だけでなしに松山市も加わってやるというまとめ方でよろしいですか。

丹生谷委員
野本部長から敷地はたくさんあるんで、松山市も何かやれという話がちょっとあったんですけれども、まず全体像が見えた。主じゃないですから、やっぱり市が従ですから、だから主というものの姿が見えないとちょっと従というのは結果論として出しにくいなと。ここで何か足りないもの、あるいはせっかく出て、だからこのチャンスに松山市もというようなものはある程度固まってきているんで、考えなければならないし、また市長の方からもそういう、県と市で、まさに市にできるわけですから、参画しないわけではない。先程宮崎さんが言ったように、今日マスコミの人が来られてるんですか、どうなんですか。色んな計画考えたんです。その計画で本当に、県文それから図書館、それに合うようなものをじゃ松山市でやれないか、坂の上の雲というものとあわせてでもやれないかということを考えたんですが、やっぱり坂の上の雲構想というのは、松山市はロープウエイ街を中心にして、ビルの裏脇に駐車場がありますね、あそこに博物館ではないかもしれないけれども。
あそこをインフォメーションセンターにして、ロープウエイ街を通って仕掛けていこうかなというのが、ずうっと根底にある。そのあとこの県文の構想が出てきたということで、それをがらっと変えるわけにいかなかったのが現実なんです。県に対して従として、何かやっぱり形をつけていくようなことは私は当然やる必要があると。

菊池委員
県がメインを作って、その一部を松山市がやりますよというような発想そのものはいいと思うんですけど。

丹生谷委員
いやいや行政主導というんじゃなくって、施設をつくる上で松山市の役割として、例えばその運営でもいいし、あるいは施設の中の一部をどういうように使うかということで参画するのでもいいし、そういうところです。

菊池委員
全体構想の中で松山市が主体的に加わっていただけるというところがやっぱり僕は必要だなと思って。

青野部会長
はい、それでですね、前田委員さんの御提案で、今丹生谷委員さんも言われたことで、ちょっと気になっているんですけど、観光情報ですよね。交通の結節点はわかりますが、観光情報の施設とか言われた点で、この場所がいいのか、ロープウエー街なり大街道なりの近辺がいいのかというのはいかがですか。

前田委員
多分市内に人を呼ぶとしたらですね、少し全体のプランを考えないかんと思うんですよ。外から人が入ってくる時に、どこから入ってくるのか、そこがメインですよ。かなり広域になるとやっぱり空港、あるいは港とかJR駅から入ってくる。四国ぐらいから考えると高速道路から入ってくるから、インターチェンジおりて環状線ずっと通って入ってくるとそこに出てくるということも考えられますよね。そういうことを考えた時に観光情報の発信の役割分担で、それぞれの箇所でやる必要があるんだろうということが、ここの全体のネットワークをどう考えていくのかといったようなことが必要になってくるんだろうかなと思います。

菊池委員
サテライトがあちこちにある中を通過すべきところが・・。

青野部会長
それが必ずしもここでなくても、サテライトでもいい。

前田委員
僕はサテライトであってもいいと思います。先のロープウェイ街が核になって、サテライトになってもいい。

丹生谷委員
サテライトをここでやるということでもいいと思いますね。

青野部会長
でもいいと思いますね。第1回目のまとめは必ずしも矛盾しないと思っているんです。ただ、これだけでは各委員さんの意見は伝わらない。色んな切り口なり内容を言われたんだろうと思うんですが、後もう10分ぐらいですが、また別の角度で、いや施設的にこれだけでは足らない、何かこういうのが欲しいというようなことはございませんか。

菊池委員
今ふと思いついたんですけど、1回沙汰やみになった話ではあるんですが、コミュニティーFMがあったら面白いかもしれないなとちょっと思いました。今実は今治で、僕が週に1回生放送をやってるんですけど、商店街あたりの動きが随分面白くなってきてて。やっぱりメディア大事ですから、地域にすごく密着した、あるいは市民に近いところで情報発信できるっていうことで言うと、コミュニティーFMって非常にある種の武器になるなあって実感しつつあるとこなんです。松山市は1回潰れているんですけどね、ここでやったら面白いかもしれないなと思いました。

山口委員
ちょっとまたずれちゃったらごめんなさいなんですけど。今地図見てたんですが、これにぎやかしゾーン作ったとしますよね。そうすると道後温泉との関係性ですよね。お話に出ていたと思うんですけど、道後温泉から夕涼み散歩道ルートをつくるとか、何かそういうのが出ていたと思うんですけど、そういうのを作るとして、これ2駅ありますよね。公園前と南町と2駅あるんですけど、この区間だけ電車を走らせてみるとかそういうことも可能なんですか。何を言いたいかといったら、お客さんって、道後温泉に泊まられたお客さんって、どっか歩くとこないかなと言いながらも、ここまで余り歩いていらっしゃらないと思うんです。道後の商店街ぐらいまでは下りていらしゃると思うんですけど、ここまではちょっと、今の方歩くの嫌いですよね。だとしたら、そのアクセスです。観光バスに乗っちゃたらつまらないと思うんです。坊ちゃん列車がここまで走って戻るっていうことはまず不可能ですよね、あれは後ろと前行けないんですよね。
何かそういう企画とかっていうのは後に考えて頂けたりするんですかね。

丹生谷委員
まさに道後の入り口ですから。さっきお話ししたように、例えば施設というもので協力できない、入る余地がないという結論になる場合もあるだろうし、あるいは当然そういう交通面も出るとしても、2駅になりますよね。伊予鉄なんかも結構注目しているんです。だから、そういう面では道後、湯月城、県文前というもの、それから道後村巡りっていうのは、名誉村民になるようなもものも結構道後の中でも動いているし、町の中でもあれをもう一回復活したらどうかっていう動きなんかもあるので、そういうものをかませた交通、歩くものは、やっぱり主としてこの施設がある程度固まってきたら、そのために松山市はどうすべきかというのはあると思うんです。

宮崎委員
交通で言えば、道後から県文の間というのはもう電車がひっきりなしなんです。道後の駅へ行けば必ず10分も待たずに乗れる。

菊池委員
10分に2本ぐらい走っていますね。

宮崎委員
そうです。あとバスを入れるとすごい。それに坊ちゃん列車がある。
道後も今度「グランドデザイン21」というのを策定いたしまして、ここもやっぱり道後、にぎたつの道から俳句の道を通って県文へ行って、元気な方は湯月城公園を通ってまた道後駅といったルートを考えて、ここを1つの大きな位置づけにしておるんです。ですから、この交通の結節点という話がありましたけれども、ある意味では道後駅にレンタサイクルとかをやると、向こうの中心街と道後をぐるっと回れると。伊予鉄道さんも今150円のループバスですごく乗っていまして、ある意味では交通基盤に関しては、かなり意識が高まってきているんではないかな。

青野部会長
個人的には、私は電車については問題ないんじゃないかなと思います。

山口委員
今ある電車がっていうか、もちろんそれなんですけど、ただ企画ですよね。打ち出しっていうか。何かここに行くための夢みたいな、ロマンみたいな。

菊池委員
坊っちゃん列車に乗れると。

山口委員
そうそう、そういう感じ。でパスポートがあるとか、帰りはこうなりますよとか、何かそういう打ち出しの企画がないとやっぱりちょっと弱いかなっていうのもあるし、あとそれによって時間ですよね。大体道後に到着されるのは夕方だと思うんです。宴会してっという感じだと思うので、だとしたらじゃ何時まで開いてるんだろうかっていう。1回目の討議のときにありましたけれども、6時で終わってしまうのか5時で終わってしまうのかっていうところに次は話がいくんじゃないかなと思います。

田所委員
非常に時間が大事ですよ。アクセスがあっても時間がなければ全くだめですから。それよりは歩道をきちっとカラー舗装する、道を整備すれば今皆さん健康法に歩くということでやってますから、かえって歩道をきちっと整備してこれが連絡道路ですよという形にした方がいいんですね。一般の分は普通の電車に乗ればいいことですし、問題は時間でしょう、閉館の時間。

青野部会長
予定の時間が参りました。丹生谷委員さんから問題提起があってそのままだったんですけども、道後のお客さんといいますか、道後との関係、先程出ました県文とか図書館、新しくできる施設の利用客との関係、それから、大街道、銀天街中心部、そういう所との関係、観光客に対しての関係、それら問題が考えられると思います。そういうことを踏まえて、それから今日色々御意見頂いた点を、宮崎委員さんから是非紙面で提案すべきだという貴重な御提案もございましたので、是非次回までに、今、コミュニティーFMも出ましたけど、これはこれでまた結構ですので、事務局から出されました1、2ページのものを踏まえた上で御提案をまとめて頂ければという考えますが、よろしいでしょうか。

事務局
ちょっと構いませんか、最後にちょっと時間は迫ってきておりてますが、皆さんに色々御意見を頂いているのと並行いたしまして、事務局でも内部で色々検討もしまして考えておるんですけれども、その中で1つ混乱があってもいけませんので、お話をさせておいて頂きたいなと思います。
1つ、先程いわゆるにぎわいにぎわいというが、道後温泉以上のものがないというお話でございましたけど、我々は道後温泉を上回るような、あるいは道後温泉を付加して人を集めるという施設をここへつくろうという気持ちはありません。といいますのは、メインはできているわけです。ただ、場所的に道後という折角のこの立地状況を何とか生かせないかという気持ちが基本的にあるわけでして、道後に来た方、あるいは県民の方でも構わない、この県民文化会館へ来られた方でもいいんですが、そういう方々があそこにああいうものがあるから行ってみようという、魅力度アップの方に重点を置いて考えて頂いたらと思います。人が増えるなんてことは、ちょっと道後が減っているのにここだけ増えるようなことは(笑声)私はないと思います。
それから、ここで行政主導で整備可能なものと民間主導で整備するものと分けております。これは色々考え方があるんですけど、基本的には行政が苦手なものとできるものという分け方もありますが、先程から議論が出ていますように、行政として責任を持って長期的にやれるものと、民間主導で整備するものの中には、極端な言い方しますと、10年本当にこれだけのにぎわいが保てるんかという気持ちが正直にあります。民間でやった場合に、どこのにぎわい施設を見ても10年続いているものはほとんどないわけです。淘汰されてしまうわけですね。従って、我々は行政でやるべきものは、かちっとした建物、例えば図書館と同じような坪100万円とか何とか、そういう建物の中へ入れていきたい。ただ、本当に民間でいつまでもつかわからない、はっきり言いますと役に立つもんではあるんですが、30年、40年先を考えた場合には難しいんじゃないかというものは、やっぱり民で考えて頂いて、しかもそれは先程C地というのがありましたけど、例えば図書館のように建物的なもので40年、50年持つようなものじゃなくて、簡易なものでもいいから、例えば平屋建てでも2階建てでも3階建てでもいいから、あるいは木造でもいいから別のものを作ってここでやった方がいいんだという場合には、そちらの方に建物の構造とか、そういうようなものも別にせんといかんのじゃないかなという気持ちがありまして、私は官と民との最終的な責任の持ち方といいますか、建物の建て方も含めましてですけども、やはりそこのところを考えていかないと、確かにアイデアは素晴らしいですけれども、本当にこれが永続するかということについては非常に疑問を感じております。
それから、市町村のアンテナショップなんかも、70市町村全部同一にという考え方は全くありません。やる気のあるところだけ来て頂いたらいいんです。選択をさせて頂きたいと思います。
それから、わからないのがインキュベート施設とNPO支援センターなんです。NPO支援センターは確かに必要だと思いますが、道後のこの県民文化会館の前にそういうNPO支援センターが本当に必要なんかどうかっていうのは、私自身は非常に疑問を感じております。
そういうことも含めて交通の結節点の機能、これも非常に弱い、全然弱いと思います。国鉄でもJRでも市駅前でもありません、松山空港でも松山港でもありません。中途半端なところになっておりますが、やっぱりこれからの1つの形として公共交通機関や徒歩で松山の街を巡れるというふうな機能を何とか考えていきたいなという気持ちでございます。
だから、これから色々御議論頂く中で、特に官でやるものは官でやれると思うんですけど、民でやるべきなのが適当なものについては、やっぱりある程度運営の仕方とか人の問題とかも含めて考えていかないと、中途半端なものになってしまうと思いますので、これが全部必要でどうしてもあそこにしないといけないというものでもないと思います。お金もありませんから、必要なものをすればいいわけで、そういう意味において民の分についてはやっぱりある程度将来の運営方法、例えば伝統産品工房というのをどうやって募集して、運営していくか。これは公募方式にしてやっていくのか。建物は、窯が要るんだったら窯を誰が作るのかということなど色々問題があるわけです。そういうことも含めて、これは小さいことですけど、やっぱり運営方法も考えていった方がいいんじゃないかなと。

青野部会長
大体事務局の考え方はよくわかりました。最後の点でこの専門部会で運営方法についてのアイデアも出してほしいということですか。

事務局
官の分は私共が責任を持ってやれますから。民の分でこれをやったらいいというのであれば、やっぱり永続性の問題がありますので、そのあたりもある程度。こういうふうにすればやれるよっていうイメージは持たせて頂かないといけないかなと。だから、民でする分は、民で全部せいというわけでは決してないわけでして。例えば土地はどうする、建物はどうする、官が持つとか色々、官設・民営方式ですか、ああいう方法もありますから、そのあたりも民でやる分についてはある程度考えていかないとできないんじゃないかなと思います、難しいと思いますので。

青野部会長
今の建物についても1つの考え方で、官でするものは耐久的なものを作るけれども、民については40年、50年もつものじゃなくても、あるいは5年ぐらいで成果がなかったらサンセット方式でやっていくというような考え方もあるでしょうし。
1つだけ、私は気になるのは、菊池委員さんからも出ましたけど、本当は官とか民とかいうのは程度の問題で、この官で言われておるのも全部官でやるということもないんで、やっぱり当然結局民で…。

菊池委員
図書館を民がやるっていうこと、方向だってあるんです。

事務局
あるんです、それは我々も。今図書館部会の方でPFIというようなやり方も検討するようになっております。

青野部会長
ちょっとこれは全部官でやりますという話ではなくて、1つの区切りといいますか、そういうことで考えておると御理解をして頂ければと思います。

菊池委員
官民の仕切りの話ではなくって、要は新しい公共をつくっていかないといけない。間違いなく公共施設を作るという話をしているわけだから、その中に民がやってる部分、運営してる部分があったりとかするにしても、間違いなく公共施設を作るために投資をしようという形ですから、新しい公共の担い方をどうしていくのか、新しい公共のあり方というのはどうなのかということから議論しないと。今そのNPOの話わからないとおっしゃってましたけど、わからないでは困るんで勉強してもらわんと困るんですよ。そのことも含めて一緒にやらないといけないということだと思います。

青野部会長
今ちょっと部長がおっしゃったことで1つの論点であると思うのは、確かににぎわいの施設をつくって新たにどんどん呼び込むということは望ましいんですが、まず、道後なり、この施設にお客さんが来てくれるということを考える必要があるということですね。
それにプラスさっき言った大街道なり中心地まで、さらに県外から来てくれる施設に越したことはないけれど、まず、道後のお客さんなりこの近くの人が来る施設でないと、他所の人が来てくれるわけはないですね。
それでは、予定の時間もやや過ぎましたので、これで本日の会議は終わらせて頂きたいと思います。
それではお配りしている様式に必ずしも従わなくてもいいと思いますけれども、御提案を、よりわかりやすい形で、今日の議論を踏まえて事務局の方に頂ければと。特に御欠席されてる東矢委員さんにも、何か御提案を頂いたらと思います。それから今菊池委員さんから御提案があったんですが、事務局の方でもう1回ぐらいという可能性も場合によってはありますか。

事務局
構いません。4回位で他の部会に大体追いついていけば。

青野部会長
次回一定の方向が出れば、それはそれで何も会議を重ねる必要はありません。ただ、不十分な形で打ち切るっていうことはしないようにしたいと思います。

事務局
<次回会議日程について、事務局より下記日程を提案、了承を得る。>
7月29日(月曜日)13時30分~15時30分 場所:未定(後日事務局より連絡)

4 閉会

青野部会長
以上で、本日の会議を終わらせていただきます。
どうも長時間ありがとうございました。

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