ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 組織でさがす > 企画振興部 政策企画局 > 広報広聴課 > 民主党新代表選出に関する知事記者会見の要旨について

本文

民主党新代表選出に関する知事記者会見の要旨について

ページID:0011283 更新日:2013年1月15日 印刷ページ表示

日時 平成23年8月29日 16時45分

場所 知事会議室

 

(南海放送(幹事社))
先ほどの民主党代表選の結果を受けて、所感を聞かせてほしい。

 

(知事)
代表選そのものについては、先般の記者会見でも申し上げましたけれども、自民党政権時代から民主党政権に至るまで、この5年間に毎年、毎年、総理が代わるという現実に大変残念な思いがしています。その結果、恒例行事のように9月ぐらいになると、党は違えど総裁選挙が行われて代わっていくと。そのことについては大変残念に感じています。ただ、今の議院内閣制の下では、この仕組みに沿って選ばれていきますから、致し方ない面もありますけれども、そういう中で行われた代表選挙であったということを、まず押さえておく必要があるんじゃないかなと思います。その中で今回、菅首相が退陣を表明されまして、5人の方が立候補されました。期間が短かったことによって、十分な政策論争が、国民の前にわかりやすい形で展開されるには遠い状況だったと思います。スケジュールの関係でこうなったんでしょう。その中で、野田佳彦さんが新代表に就任をする、イコール、すなわち、それは今の国会の議席数から言って総理大臣に就任ということになりますけれども、民主党が、2年前に国民からどういう期待を受けて政権交代を果たしたのかということを踏まえてですね、この2年間の反省の上に立って、最後のチャンスということで就任された新代表ではないかというふうに思っています。ですから、そのことを受けて前進をしてもらいたいなというふうに思っていますので、そういう意味では、無益な党内抗争であるとか、こういったものは終止符を打って、ノーサイドというふうな言葉を言われておられましたので、その言葉をまさに実体化して諸課題に立ち向かうことを最優先する、そして、政権交代の国民の思いというものを原点に返って受け止めて前進する、そんな活動、行動を期待をさせていただきたいと思います。

 

(南海放送)
明日以降、野田新総理に望むべきものを挙げてほしい。

 

(知事)
実は野田さんは、今から15年前の衆議院選挙のときに同期当選で、当時の日本新党の同志でもありました。その中で、年も野田さんが三つ上で、日本新党の旗揚げ時からのメンバーだったんですけれども、野田さんが日本新党の組織委員長で、私が組織副委員長だったんですけど、その1年後に松岡さんという方が代表幹事に就任しまして、2名の副代表幹事が野田さんと私だったというような過去のつながりはあります。しかし、それ以降、野田さんはそのまま国政の道を歩み、私はいばらの道を経て、今の地方の道を歩んでいますから、ある意味ではお互い知ってはいますけど、そこはそれ、今、私は地方の立場というふうなことを踏まえて、これからもどんどんものを伝えていきたいなというふうに思っています。そこで求めるべきことは、まず、党派を超えて立ち向かわなければならない大きな課題に真正面から取り組んでいただきたい。それは、東日本大震災の復興、そして福島の原発の事故対策、そして二つ目は、異常な円高で大変な窮地に陥っている日本の主力産業、これに伴う経済対策、それから、原発にも関係してきますけれども、どういう姿勢を示すのか、明確に打ち出して、ないないづくし、資源を持たない国であるがゆえの弱みを十分捉えて、総合的なエネルギー政策をどう考えるのかということに対する対処、そして地方分権の推進ということが大きな課題になろうかと思います。その中で、場合によっては、国民負担の話も出てくるのかもしれません。でも、これはずっと申し上げてきたように、新総理が国民に負担をお願いするには、透明感あふれる運営と、まず国会が自ら分かりやすい形で汗をかく、各党が約束した議員の定数削減、そして世襲制限、こういったことを正面から打ち出してほしい。できるかできないかは国会議員の身分に関わることだからわかりませんけど、だとするならば、誰が約束したのに反対しているのかということをあぶり出すようなことを役割として担っていただきたいなと期待したいと思います。

 

(毎日新聞)
新しく首相になる野田さんについて、キャラクター、人格面で期待できるところはあるか。

 

(知事)
菅さんとは全く違った政策推進と内閣の運営をなされるのではないかなと思っています。ちょっと一見すると地味に見えるかもしれないんですが、非常に芯の強い人です。政策通でもあります。また、菅さんの一番突出した方針というのは、党内の二分化だったと思うんですけれども、それは小沢・反小沢の問題ですね、そういったものも含めて包容していくというような性格の方だと思いますので、違った歩みをされていくんじゃないかなというふうには思っています。

 

(愛媛新聞)
今回の代表選でも、小沢さんを軸に、小沢さんが海江田さんに乗るか乗らないかというような話で進んでいたが、党内に遺恨が残り、政権運営や党運営に影響するという懸念はないか。

 

(知事)
それは、2年間どうして国民に不信感を拡大させたかというのが、事ここに至って分からないような政党であるならば退場すべきだと思いますので、それぐらいは学習されて、しっかりとした運営をされるというふうに思いますけど。

 

(愛媛新聞)
エネルギー政策を大きな課題の一つに挙げたが、原発立地県として、どのような総合的な方針を出してほしいか。

 

(知事)
原発問題も含めてですね、ともかく、分かりやすくはっきりとした道筋を提示していただきたい。当然、すぐにできること、時間をかけるもの、そのアクションプログラムはいろいろあると思いますけれども、トータル的に見て、特にやはりどうしても感情論でこうしたエネルギー政策を捉えられると、非常に厳しい道に迷い込んでしまいますので、日本の国のエネルギー事情から始まって、どうしてこういうふうになっているのか、そして、これからどうしていくのかというのを分かりやすくトータルで国民に説明をし、方針を示していただくのが一番大事なことなんじゃないかなと思っています。

 

(愛媛新聞)
野田さんは増税の話をしており、代表選でトーンダウンした感じもあるが、増税について、国としてどうすべきと思うか。

 

(知事)
現在の高齢化、少子化という構造的な問題を考えた場合に、今まで作ってきた制度を現状の負担のまま維持することは理論的にもできないんですね。それをまずはっきりと伝えるべきだと思いますね。その中で、乗り越えるべき方向としては、サービスを削減するか、負担を上げるか、あるいはNPOやボランティアの力を借りて、今までになかった力との協働という形で乗り越えるか、三つしかないわけですから、どれを選択するのかということになってくると思いますが、その中で、どの道筋を示していくのかというのを明確に打ち出していただきたいなというふうに思います。ただ、いずれにしましても、東日本大震災等々の対応を考えると、今の財政事情からいえば、国民負担の問題は避けて通れないと思います。ただ、先ほど申し上げましたように、それを多くの方々に納得していただくには、自らの国会議員の姿勢というものを見なければ、それは混乱につながりかねないので、そこを速やかに実行するということが、実は本当に大事な問題なんじゃないかなということを、何か接点のある機会があったら申し上げたいなというふうに思います。

 

(愛媛新聞)
地方分権施策について、今回の討論を見ても、あまり触れられない印象があったが、今後、野田さんに期待できるか。

 

(知事)
非常に聞く耳を持っている方なので、例えばこの前、税と社会保障の問題で私が上京したときに対峙したのが、与謝野大臣と野田大臣と片山大臣と、厚生労働省は福山副大臣だったんですが、地方の生の声をそこでぶつけたんですけど、片山さんは総務大臣ですから地方の声はよくわかっていらっしゃる、与謝野大臣は全然分かってなくて、野田さんは非常に熱心に聞かれて、「そういう面があるんだね」ということをおっしゃっていましたので、ある意味では、非常に聞く耳を持った方だと思います。

 

(愛媛新聞)
先ほどの野田さんの人物評の中で、政策通や芯が強いとか、包容力があるとあったが、知事との親交の中で何か印象に残っているエピソードはあるか。

 

(知事)
若い頃、30歳代前半の頃に、日本の政治を変えようという同じ夢を描いて日々議論をしていた仲間でもありましたので、今はもうあちらは総理大臣になられる方ですけれどね、だから時折、当時ですよ、それ以降、全然ないですけれど、ちょっと気晴らしに休みの日にでも家族で一泊でどこかでも行こうか、そんなこともありましたね。

 

(愛媛新聞)
今回の5人の候補者のうち、世論調査では前原さんがトップだったが、間接民主主義になると多少民意と違ってくる部分はあるか。

 

(知事)
そうですね、これは致し方ないと思うんですが、だからこそ、この前の記者会見のときにですね、この制度になると、こういう選出方法にならざるを得ないので、やはりトレーニングというもの、ハードルというものを考えたときに、首相公選制というのも一つの議論の俎上(そじょう)に上げるときを迎えたんじゃないんかなというふうには感じますね。

 

(愛媛新聞)
最近、野田さんに会ったのは、社会保障関係の会議のときか。

 

(知事)
そうですね。

 

(愛媛新聞)
いつぐらいか。

 

(知事)
6月ですね。

 

(愛媛新聞)
割と頻繁に連絡を取り合うのか。

 

(知事)
たまに連絡していましたね。

 

(愛媛新聞)
総理になりたいなど話していたか。

 

(知事)
いやいや、全然そんなことはないですね。

 

(あいテレビ)
来月から伊方発電所1号機の定期点検が始まるが、野田さんになると、原発の再稼動問題は前進するか。

 

(知事)
分からないです。人間関係は、確かに昔の同志としての時代があったんですけど、仕事においては関係ないですから、もう国の立場と地方の立場、おかしいと思ったらどんどんかみつきたいと思っています。

 

(あいテレビ)
再稼動に関しては、前向きだったと思うが。

 

(知事)
それは国の話であって、地方の同意という立場からすれば、その次元ではないわけです。トータルの中で判断するということですから、その主張を強く押し出していくことになると思います。


AIが質問にお答えします<外部リンク>