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平成27年度8月知事定例記者会見(平成27年8月20日)の要旨について

ページID:0011216 更新日:2015年8月21日 印刷ページ表示

日時:平成27年8月20日(木曜日)

 10時59分~11時24分

場所:知事会議室

 

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 先般13日の水問題に関する協議会の幹事会で、県から黒瀬ダムで問題解決が可能とする検討結果を説明したが、西条市は分水に依然として慎重姿勢を示した。水問題に対する提案を行った県としては、今後どのように調整を図っていくのか。

 

(知事)

 水問題に関する協議会は、加茂川及び黒瀬ダムの水資源の有効活用その他の水問題に関する協議を行う場として設置されておりまして、ここでは、西条の水を守ることを最優先に、事務方で構成する幹事会において、科学的データと客観的な事実を基に協議を重ねているところでございます。

 一方、先日の県からの提案というものは、当然のことながら、県は市町村間の連絡調整事務、広域調整を図る立場でありますから、その立場から、西条市の水問題、松山市の水問題、県営黒瀬ダムの能力の検討結果等を総合的に勘案しまして、両市にまたがる課題の解決に向け、取り組むべき方向性として現時点で考えられる方策を、提案として示したものでございます。

 去る6日に県から提案し、また、13日の幹事会では3市に対して提案の事実を報告をさせていただきました。いわばキックオフしたばかりの状況でございます。

 県としては、これから両市の皆さんで議論を深めていただけると期待しているところであり、そのために必要であれば、県から直接、地元の方々に対して提案内容等を説明させていただきたいと考えております。

 今回の提案というのは、ともかく調整機能を有している県が、パッケージとして、まさに調整というふうなことでの総合的な提案になります。この総合的な提案で合意がもし得られたとするならば、県がその実現に向けて全力を尽くすということになろうかと思います。

 また、県では、調整役として公正・中立な立場で両市の課題解決に向けて、全面的なバックアップも考えており、両市の皆さんには、今回の提案を基に、将来に向けて何が大切なのか、何が必要なのか、冷静で活発な議論を重ねてお願いしたいと思います。以上でございます。

 

(あいテレビ)

 キックオフされたばかりとのことだが、西条市は水を守るという立場から、なかなか一歩踏み出せない状況であり、先行きが見通せないようにも感じるが。

 

(知事)

 そうですね、今の段階はキックオフですから、それは当然のことだと思いますけど、今回の提案というのは、何よりも西条の水を守るということを最優先に考えた提案でありますから、その提案の中身というものは、西条にとっても非常にプラスの面がございますので、それがどういうものなのかということを、また議論する中でそしゃくしていただけたらいいのではないかなというふうに思っています。

 ただ、この提案もですね、実現できるかどうかというのはかなりハードルは高いんですね。先ほど申し上げた広域的なパッケージとして合意されるならば、県としてもその実現に向けて全力を尽くしていきたいというふうなことでございますので、その中身の提案については、西条市にとっても大変メリットのある提案になっていると思いますので、そのあたりをどう分析されるかというのは今後の展開次第ではなかろうかと思っています。

 

(あいテレビ)

 西条市にとってメリットが高いこの提案を、キックオフされたばかりであるが、なぜ受け入れてくれないのかと思うことはあるか。

 

(知事)

 それは感情論の方が先行しているからだと思いますね。何も西条の水を不足するような状況に追い込まれるほど取るというような提案では全くなくて、むしろ、加茂川の流量の問題等も解決することができる可能性があると。それをもしやったとしても余裕があるという科学的、客観的なデータもあると。しかも、今回の提案で、同時渇水のときの西条市優先の明確化であるとか、考えられる西条の水を守るということを、第一義的な目的にした上での総合的なプランになっていますので、そのあたりをトータルで見つめていただいたら、いろんな議論ができるんじゃないかなというふうには思っているんですけどね。

 

(あいテレビ)

 この提案に関して、松山市は歓迎しているようだが。

 

(知事)

 松山市の場合はですね、かねてからの水不足、特に松山の場合は水源が二つしかないと。しかもそれが同じ水系であるという、50万都市としては致命的な弱点を有しているんですね。ですから、違った水系から水が確保されることについては、都市の安全性というものについて大きなプラスになりますから、そのあたりのことについては歓迎されているのではなかろうかと思っています。

 

(あいテレビ)

 10年前に黒瀬ダムからの分水を決断した当時の松山市長としても、この提案をぜひともと考えているか。

 

(知事)

 いや、今はもうですね、正直言ってそのときは市長という立場、仕事をいただいていましたから、今は県という立場で、双方がよければいいんじゃないかなというふうな立場で、しっかりと自分のポジションというのをわきまえて、物事を考えていきたいと思っています。

 ただ、当時はですね、くどいようですけども、市議会の決議に基づいて黒瀬ダムの分水というのを提案させていただいたということは、これは客観的な事実として残っておりますので、その点はご了解いただきたいと思います。

 

(南海放送)

 県は提案をして、今後、両市の議論を待つということだが、議論の中で何か要求したりすることはなく、まずは両市の議論を待って、合意があれば全力でという立場か。

 

(知事)

 そうです。ですから、結論はどうなるか分かりませんけれども、県の第三者的な調整という立場からすれば、どちらかと言えば西条にとって水を守るということを優先させて、さらに松山市にもというような順序立てで組み立てた提案になっていますので、そのあたりは冷静に見つめていただけたらいいんじゃないかなというふうに思っています。

 

(愛媛新聞)

 先ほども西条市側にメリットはあるというふうに言っているその反面、松山市にとっては、水の利用の優先度であるとか、あるいは過去に事業費を試算し、それからだいぶ状況も変わってきている中で、逆にメリットが少し薄いという感もあるが。

 

(知事)

 いや、そんなことはないと思いますよ。何よりもさっき申し上げたように、松山市にとって最大の弱点はですね、水系が一つ、一応、地下水と石手川ダムということになっていますが、元は一緒ですから、どちらかに何かあったら都市機能は完全にまひするんですよ。その辺の都市が抱えている最大の弱点を克服するということが最大のメリットだと思います。かつ、他にも方法がないわけではないけれども、安定供給、実現性、そしてコストという面については、これに勝る方策というのはないという現実は変わっていないと思いますから、そのあたりでどう考えられるかということになろうかと思います。

 

(愛媛新聞)

 必要であれば、県から説明をするということだが、今のところはそういう見通しみたいなものはどうか。

 

(知事)

 まだこの時点ではないですね。ただ、今この提案をそれぞれがそしゃくしている段階ではなかろうかというふうに思っています。

 

(読売新聞)

 昨日、県の伊方原発の安全部会で原子力規制委員会の審査結果を妥当とする報告書がまとまったが、このことについての知事の受け止めはどうか。

 

(知事)

 そうですね、これは自分がどうのこうのという問題ではなくて、国の安全審査、新基準と安全、それに対する評価というものが、また別の角度から見て、愛媛県の環境安全管理委員会の専門部会、専門家の先生方の目でそれを検証するというふうな段階だと思っております。その段階で、それを良しとする方向性でまとまったというふうには聞いてはいますけれども、またその上の親会で、もまれていくわけですから、二重三重のフィルターがかかっていくと。ですから、今後の展開というのはまだ待たなければならないと。

 もう一つは、その審査とは別に県独自の揺れ対策等もありますから、これについては、まだこの審査というのは書面で、もしこれができたらどうなのかという段階ですから、当然、それは工事が完了しなければ、そのチェック、確認を行わなければ、それは最終的な判断はできないということになろうかと思っています。

 

(共同通信)

 先日、川内原発が再稼働したが、前後して行われた各社の世論調査によると、5割強の方が再稼働に慎重な意見を持っている結果となっているが、このことに対する知事の受け止めはどうか。

 

(知事)

 そうですね、例えば、政党の世論調査等もそうなんですけども、問い掛けの仕方によって、数字というのはずいぶん変わってくると思うんですね。例えば、単純に再稼働を賛成か、反対かという項目だけで出てくる数字と、条件付き賛成とか、あるいは、分からない、判断できないというふうな項目が解答欄にある場合では、また違った結果が出てくるものだと思うんですね。

 ですから、それぞれのアンケートが出て来たときに、どういう項目の問い掛けをしているのかということをしっかりと見据えた上で、その数字を見つめるということは大切だと思っています。

 

(共同通信)

 賛成に比べて、反対が多いのは現実だと思うが。

 

(知事)

 単純にですね、私もずっと言い続けているんですが、原発があるか、ないか、どっちがいいかと言われたら、ない方がいいに決まってるんですよね。今の日本の置かれているエネルギー事情であるとか、企業、あるいは、生活の電気料金の問題であるとか、エネルギーの多様性の問題であるとか、総合的に勘案すると、理想論としてはない方がいいけれども、そこは条件付きになるんですけども、原発にとって代わる代替エネルギーの開発や蓄電技術の開発というものがあれば、本当にその理想に向かって進んでいくことができるんですけど、今、それがない段階では、安全というものを徹底的に追及する上で、向き合っていかざるを得ないということを言い続けているんですが、いわば条件付き賛成という項目に入ってくるわけですね。

 だから、賛成か、反対かと言われたら、単純に言えば、僕だったら無回答ということになってしまうんですけれども、いろいろな回答の仕方があると思うので、だから、原発の問題を問い掛けるときは、単に賛成、反対だけではなく、今、言ったような--いろいろな要素を含めた複数の選択肢がある中で判断していく必要があるんじゃないかというふうに思ってます。

 

(南海放送)

 昨日の安全専門部会で、いわゆる、安全審査については一定の方向性が示されたが、それとは別に、住民も特に気にしている広域避難計画は、以前から検証もしているが、万が一の原発事故の際の大分県への避難等、どの段階で、誰がOKを出すのか。

 

(知事)

 これは、要は避難計画というのは終わりがないんですよ。だから、都度、都度、今回もこの前改訂しましたけど、それぞれの時点で追加するものがあれば、終わりなき追加をやっていくということに尽きると思います。

 それで、大分との話も進んでいますし、当然のことながら、今後、まだ国から回答をもらってないですけども、大分へのそういった避難訓練等も実施に移していきたいと思いますし、これは再稼働とは別に、今、再稼働しようが、しまいが、原発はあるんです。プールもあるんです。同じリスクですよ。だからこれは並行して常にやり続けるということに尽きると思っています。

 

(南海放送)

 今、現段階で、大分県にも協力していただいてということだが、課題等についてはどうか。

 

(知事)

 そうですね、大分県の場合は、まず正式に受け入れというものを合意していただいたということと、それから、具体的な受け入れ先のマッチングまで踏み込んでいただいてますから、それは今、図面上では、すり合わせをずっとしているところですね。移動手段等も確認していく、それで、今度の大きな避難訓練のときに、全員が行くわけではないですけれども、やれる範囲の実際の実地訓練をするというふうな段取りで進んでいきたいと思っています。

 

(愛媛新聞)

 避難に関係してだが、先日の防災基本計画の改訂で、放射能の拡散予測を国の方針に従って削除したということだったが、一方で、知事会の方では、放射能の大気中拡散予測手法を活用する仕組みを構築すべきとの提言もまとめているが、そのあたりは愛媛県としてはどう考えているのか。

 

(知事)

 スピーディ(SPEDDI)を予測として使っちゃいけないというものではないと思うんですね。ただ、現実問題、福島の事故の反省点から言うと、やっぱり予測データですから、それが必ずしも、正しく数値がはじき出されたわけではないというのが、一番大きな問題点の学習効果だったと思うんです。ですから、より現実的な実測値というものを用いた上で、避難の誘導を図る方が、被爆の可能性が低いだろうと、その代わり、この前の会議でも申し上げたんですが、設置、その計測器の設置場所を大幅に増加させたり、より実測値が速やかに反映できるような体制をとり続けるという視点が大事だと思っています。

 

(愛媛新聞)

 予測を使う、使わないはあまり、影響しないと。

 

(知事)

 そうですね、だから、参考値データとして使うというのはいいんじゃないかと思いますね。

 

(愛媛新聞)

 原発交付金については、経産省が停止中の原発については、交付金を減らす方針で検討しているということだが、それに対してはどう受け止めているか。

 

(知事)

 交付金うんぬんで稼働問題は全く考えていません。ただ、そういうふうな発想を今の時点でメッセージとして国が出すというのはおかしいと思いますね。何か誤解されるじゃないですか。稼働しないとお金あげないよ、稼働したらお金あげるよというようなメッセージを、この時点で国が出すこと自体が僕はおかしいと思っています。われわれはそういったものには左右されません。

 

(あいテレビ)

 今日、広島の豪雨災害から1年を迎えたが、情報発信体制について、県内ではどれくらい見直しがされたのか。

 

(知事)

 昨年8月の広島市の土砂災害、今、ご指摘のあった点が一番大きな問題だったわけですよね。特に避難勧告等の屋外放送が激しい雨や雷の音でかき消されて届かなかったという声がずいぶん上がっておりました。

 それを受けて、各市町とも連携して、再確認をして、県では、本年度の新規事業として、市町の戸別受信機等の整備に対する支援、それから末端住民までの連絡網の整備、市町の情報伝達担当者のスキルアップ研修。こういったものを実施するほか、災害時の情報収集、伝達の中枢施設である防災通信システムや災害情報システムの本格的な整備、それから県防災メールの登録者拡大や緊急速報メールの活用に取り組むなど、情報の収集、伝達体制の充実強化をずっと図り続けているところでございます。

 また、長時間にわたる降雨やゲリラ豪雨等による避難勧告等の適切な発令等に資するため、本年6月1日から、全国で初めてとなる72時間先までの1時間ごとの長期降水予測や3時間先までの10分ごとの超短時間降水予測等の市町等への情報提供を新たに開始しました。きめの細かい気象情報の提供にも積極的に取り組んでいきたいと思っております。

 さらに、今度の9月1日の火曜日に四国中央市等において開催する県総合防災訓練では、初めて土砂災害と大規模地震との複合災害を想定した訓練を実施することにしております。ハード、ソフト両面からの土砂災害対策に取り組んでいるところでありますけれども、今後、広島の教訓を踏まえて、考えられる手立てというのは取り続けていきたいというふうに思っております。

 

(愛媛新聞)

 安倍首相の戦後70年談話について、おわびを盛り込むことであるとか、子供や孫の世代にまで引き継ぐべきでないといったいろいろな思いに対して評価があったと思うが、知事としてはどのように評価しているのか。

 

(知事)

 談話の出る前にはいろいろなニュース、報道情報が流れていましたけれども、それぞれいろいろな思いの方がいらっしゃいますので、それに対して、きっとこうなるんじゃないかなという憶測情報にいろんな意見が寄せられてたと思うんですが、実際の談話をお聞きしますと、周辺諸国への配慮もしっかりされておりましたし、また今、ご指摘のあった未来志向を色濃く出したという点においては、非常に評価できる内容ではなかったかなというふうに思ってます。

 

(テレビ愛媛(幹事社))

 各社この他に質問はないですか。

 

(知事)

 私から一つお願い。

 皆さんにも大変ご協力いただいていている「みきゃん」でございますけども、スタートダッシュは何とかうまくいったんですが、これから激戦が予想されます。この「みきゃん」は県のキャラクターであり、県民皆さんの愛すべきキャラクターでもあるということと、それから2年後のえひめ国体のイメージキャラクターでもあるということも鑑みて、これからゆるキャラらしからぬ激しい戦いになると思いますが、ぜひ楽しく「みきゃん」を応援してあげてほしいなということで、せっかく今、スタートダッシュができましたので、この勢いをさらに皆さんの力で加速させてあげていただきたいと心からお願い申し上げたいと思います。よろしくお願いします。


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