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更新日:2013年1月15日

平成23年度1月知事定例記者会見(1月24日)の要旨

日時 平成24年1月24日 11時06分

場所 知事会議室

 

(愛媛朝日テレビ(幹事社))
22日、県内で最も早く津波が到達すると予想されている愛南町で、津波からの住民避難訓練が実施されたが、知事は訓練に参加して、どのようなことをあらためて感じたか。また、東南海・南海地震が懸念される中、津波への備えとして、早急に取り組むべきと考える対策は何か。

 

(知事)
おとついの津波避難訓練では、現地愛南町の久良(ひさよし)地区で、私も住民の皆さんと一緒に、一時避難場所、2段階避難場所まで避難行動を取らせていただきました。東日本大震災を受けまして、想定を超えるような巨大な津波に対しては、海岸保全施設等のハード整備だけでは防ぎようがないということが明らかになっています。ということは、すなわち、まずは、逃げるということを最重視したソフト対策を充実させる必要があるとの思いを強く感じたところでございます。ご協力をいただきました久良自主防災会では、自分の命は自分で守る、また、地域の安全はみんなで守るという自助・共助の取り組みを実践されておりまして、そのことを事前に聞いておりましたので、実際に一緒に避難活動をさせていただきまして、大変心強く、頼もしく感じたところでございます。
今回の訓練は、単に久良地区で実地の訓練をしただけではなく、他の沿岸市町、それから県内の市町にも参観をいただいたところでありまして、久良地区の、普段から一時避難場所に家族台帳を常設しておくという先進的な取り組みや、今回の訓練で取り入れた2段階避難やエリアメールの活用など新たな対策をぜひ参考にしていただきまして、県内沿岸市町全てが、津波に対する備えを、より一層充実・強化していただくことを期待しています。
次に、津波への備えとして早急に取り組むべき対策ということでありますが、現在、県では、津波災害対策検討会を設置しまして、津波対策の課題や対策を検討しているところであり、その取りまとめ結果を基に、津波対策の強化に努めていくこととしています。
しかし、先ほど申し上げましたように、まずは、避難勧告が出たときは、逃げることに尽きます。地震が起これば津波が来る恐れがあるんだということを、住民の方々に常に意識していただきまして、大きな揺れを感じたら、無駄足になっても逃げるということを習慣付けていただくことが、一番重要ではなかろうかと思います。
このため、今年度の予算で実施に移しました防災士の養成などによりまして、自助・共助の中心となる自主防災組織に魂を入れていきたいと考えております。
また、一時避難場所とそこに至るまでの避難ルートの選定と整備も重要でございます。先日の訓練においても実感しましたが、避難先の高台は総じて急峻(きゅうしゅん)で足元も悪く、避難場所や避難路の整備はまだ十分とはいえません。子どもからお年寄りまで、誰もが安全で迅速に避難できる環境を早急に整える必要があると考えております。
いずれにいたしましても、津波対策は、まさに命を守るための対策であり、県としても、沿岸市町と力を合わせて津波対策の充実・強化に努めていきたいと思います。
なお、南予地域は国道56号しかアクセスがない場所であります。高速道路は単なる移動手段で終わるものではなくて、避難場所、また、もしものときの物資を提供するツールとして重要な役割を果たす命の道であるとの認識を持っており、その整備にも全力を尽くしていきたいと思います。
以上です。

 

(愛媛新聞)
津波対策については、新年度予算の特別枠のようなもので計上するのか。

 

(知事)
災害ということで、今ここで細かくは言えませんけど、災害対応というのは非常に重要な柱になると思われますので、その中で考えています。

 

(南海放送)
先ほど、自主防災組織に魂を入れると述べたが、今後、具体的にどのようなことをするのか。

 

(知事)
これは松山市長時代の経験なんですけど、自主防災組織の当初の段階では、組織率というものに着目していました。実は、組織というのは呼び掛けていけば、なんとかできていくもので、例えば、この大きな松山市でも組織率は99パーセントになっています。ところが、99パーセント整備は、数字上は上がってきているんだけれども、実際にそれが稼動しているかどうかは全く別問題であって、要は、魂を入れるというのは実際の活動につながっているかどうかというところだと思います。そのために、自主防災組織の中にリーダーを誕生させようというのが防災士の資格促進の目的でありました。そういうことから、当時、松山市では、防災士の取得について試験会場を松山で行うということ、それから、取得に係る経費については公費で、これは自主防災組織の推薦という条件を付けることによって、個人の資格ではなく、公の資格になり得るだろうという議論をして、そういうふうな形を取ることによって、1,000人を超える防災士が誕生した経緯があります。これは、県全体の仕事をいただいたときに、考え方は全く変わりませんから、全県に広げていきたいというふうなことで事業実施に移しました。県内で試験を行う、市町と県が実態として2分の1ずつ出し合うような形で受講費を無料にするという取り組みでございます。この防災士が誕生することによって、防災士間の連絡協議会等々を設置して、常時の活動へとつなげていく仕掛けをすることで魂が入っていくと思っています。

 

(テレビ愛媛)
中国東方航空に関する中国訪問の成果はどうか。

 

(知事)
中国東方航空については、ご案内のとおり、週2便という運航でございます。今年度、懸念していた点がいくつかあったんですが、それは、上海万博の終わった後の反動がどう出てくるのかという点と、7月以降に就航した春秋航空、高松・上海便の影響がどう出てくるのか、こういった点が心配の要因ではあったんですけど、おかげさまで、こちらの方はアウトバウンド中心ですけれども、搭乗率が、震災が発生した2カ月は非常に厳しかったんですが、それ以降、急回復していまして、4月から12月で、大体平均67パーセントくらいの搭乗率になっています。中にはもう70パーセントを優に超えている月もありますので、非常に順調な数字になりました。そのことについての報告をしたことと、もう一つは、週3便になることによって、どういうことが起こるのかという話をしてきました。一つは、ビジネス利用客の増大ということであります。これは事前に県も県内企業に調査をかけまして、実際のところ、県内企業が上海に行く場合に一番活用されているのは関西空港で、約50パーセントでございます。2番目の活用が松山空港の約15パーセントになります。なぜそうなるかと言ったら、便数が少ないので、3便になれば関西空港ではなく、松山空港を活用したいという意思を持っている企業が40パーセント以上いらっしゃいました。そういう具体的な数字を列挙して、相手に伝えさせていただいています。
それから、春秋航空の問題なんですけど、確かに値段は安いんですが、どちらかと言えば、インバウンド中心の取り組みになっていまして、かなりの補助金も出していらっしゃるようなんですが、例えば、こちら側の中国東方航空の乗客は8割が日本人、2割が中国人、春秋航空は逆になっていまして、約6割が中国人、約4割が日本人という構造になっています。意外とバッティングしていないんですよ。そういったことを考えると、ビジネス客の取り組みに関しては、アウトバウンド中心の松山にとって、非常に可能性があるという話をしてきました。
もう一つは、ビジネス以外の観光についても、春秋航空の場合は、国際グループに入っていないんですよ。ということは、ハブ空港経由のアクセスで、他の地域に行く商品が組みにくいんですよ、そのグループに入っていないですから。中国東方航空の場合は入っていますから、いわば上海空港を活用した、例えばヨーロッパとか、上海空港を活用したアメリカとか、いろいろな商品開発がやりやすいというメリットがあります。この辺りを駆使すると、先ほどのビジネス客と観光客も含めて、3便になることによってのバリエーションの追加が可能になりますから、さらなる利用客の促進につながるという話をかなりやりました。それを受けて、董(どん)営業総監の方から、初めて、できるだけ早急に3便実現に向けて考えますという返答をいただいています。そこまで言われたというのは初めてなので、可能性は十分あるのではないかなと感じています。
それから、3便になることによって、愛媛の水産、愛育フィッシュを輸出する量が増大するということになります。現在、魚については航空便によって運んでいるんですね。というのは、航空便を使うと、宇和島から築地に持って行くより上海に着く方が早いんです。非常に新鮮な状態で届けられるというメリットがあります。ところが、今まで2便しかないですから、これが3便になると、それだけ輸送量が増えていくんですね。ですから、さらに、この分野についてもビジネスチャンスが広がっていく。魚の扱いについては、航空会社によっては、一切拒否している会社もたくさんあります。中国東方航空は、この点、受け入れを前向きにしてくださっていますので、もし3便が実現したあかつきには、愛媛の愛育フィッシュの輸出にもプラスになるというふうに思います。

 

(テレビ愛媛)
J1スタジアム構想という報道があるが、これについては。

 

(知事)
これは、全く今は白紙です。というのは、いろんなケースを想定すればいいと思うんですけれども、ニンジニアスタジアムが当初の計画では、国体のために陸上競技場を改修して、併せて将来のサッカーJ1対応というふうなことで考えられていたわけですけれども、駐車場の問題等々、非常に大きなマイナス面もあるので、多くの方々から、松山近辺でいい場所がないのかという要望があったことは皆さんもご承知のとおりです。就任以来、そういう土地がないのかずいぶん探しました。6カ所くらい検討しましたけれども、はっきり言って結論から言いますと、松山周辺には適地はありません。それぞれいろんな問題があって、実現が不可能であると分かりました。要は、これからの選択肢というのは、ニンジニアでいくのか、あるいはもう一つの要素として、駐車場も構えられていますし、これからのまちづくりの中でスポーツ施設をと考えられていた今治新都市というのも、一つの可能性としてあるだろうと。どちらにするかというのは全く決まっていない状況で、検討材料としてどうだろうかということをお話しして、現在、選択肢の一つとして、どんな問題点があるのか、実現が可能なのかどうかということも含めて検討している段階でありますから、全くやるとかやらないとかの段階には至っていないです。

 

(日本経済新聞)
中国東方航空について、現在、中国地方では、広島県や岡山県でも運航しており、週3便になったとしても、毎日運航している関西空港と比べれば、アウトバウンド、インバウンドにも難しい。特にインバウンドの場合、インとアウトを別の空港にして、周遊型のような方向で、例えば岡山県との連携はどうか。

 

(知事)
当然あります。いろんな商品構成というのが、特に、例の自転車活用なんかを考えると、広島空港との連携というのが一つのポイントになるかもしれないです。

 

(愛媛新聞)
週3便について、いつ頃という感触はあるか。

 

(知事)
ちょっと分からないですね。ただ、春秋航空が3便になりますから、こういったのも刺激になってですね、できれば早くやっていただきたいなというふうには思います。

 

(愛媛新聞)
今年中くらいの手応えはあるか。

 

(知事)
どうだろうかね。僕は、期待はしていますけど。

 

(共同通信)
先日、保安院が、大飯原発について、ストレステストの評価結果を妥当とする結論を出し、次は伊方で同じような結論が出るのではないかとの声もあるが、ストレステストの結果が妥当という結論が保安院から示された場合の知事の対応はどうか。また、前回の会見では、原発の寿命が原則40年ということについて質問したが、この後、40年プラス最長20年で、現行と同じ60年という見解が出され、それをさらに細野大臣が、なるべく40年だと発言するなど、はっきりしないところがあるが、あらためて、国にどのような説明を求めたいか。

 

(知事)
ちょっと難しい質問ですね。まず、ストレステストについては、今、かなり人選も、今までと違っていろいろな考え方の方々が入って検証していると聞いていますので、専門的な知識、一年前のことを踏まえて、いろいろな点において反省の上に慎重に実施されていると思います。それを受けて出てくるんでしょう。でも、私どもが再稼働うんぬんについて考えるときというのは、ストレステストの結果が出た時点ではないんですね。その後に、それらを責任ある方々が最終チェックをして、地域に再稼働要請がきた、そのときに初めてわれわれがその事態を受けて考えていくということになろうかと思います。40年、20年というのは、今の段階ではよく分かりません。唐突に出てきた話ですし。結局のところ、今までとあまり変わっていないのかなというような成り行きにもなっていますから、これはもう、細野大臣が発言したからにはですね、その辺りを分かりやすく、しっかりと説明をする義務があると思いますので、当然、求めていきたいと思います。

 

(朝日新聞)
先月、内閣府の南海トラフの巨大地震モデル検討会の中間取りまとめでは、想定震源域について、現状の2倍で、伊予市や伊方町の辺りまで想定している。これから春頃に推計が出て、年内には被害想定が出てくるということで、原子力防災計画の前提が変わるのではないかと思うがどうか。

 

(知事)
冷静に見つめていきたいと思っているんですけれども、例えば、想定震源域の拡大については、伊方の問題も関係してくると思うんですが、実は、あれは前からもお話ししているように、津波ということについての非常に大きな問題点を提起されていると思いますけれども、ご案内のとおり、伊方の場合は津波よりも揺れの問題ですから、そのことによって直ちにということではないと思います。それは四国電力が事業者として、そういったものも踏まえた状況というのを説明してくれると思っていますから、そういったものの説明を待ちたいと思います。

 

(朝日新聞)
四国電力の揺れ対策は、ガルでこれくらい耐えられるということが提起されている。今回、マグニチュード9.0で、東日本大震災を受けて、かなり想定外ということがないようにということではあるが、ある程度揺れの部分も変わってくるのではないかと思うが。

 

(知事)
中央構造線断層帯の問題の方ですから、その想定うんぬんの拡大によって揺れというのが直接大きく変わるということではないような気がするんですけど。むしろ津波の方だと思います。

 

(愛媛新聞)
大学の秋入学に関する議論が始まりそうだが、どのように受け止めているか。

 

(知事)
あまり今すぐに言われてもないんですけれども。今、国際的な状況というものを考えた上での議論ということだろうと思うんですけれども、ただ、いろんなところに影響が出ると思うんですね。例えば、僕は運動部出身だったんですけれども、そういうスポーツの分野でも、大学選手権とかですね、全大学が4月から3月という想定の下に、スケジュールが全部組まれているわけですよね。では、変わったときにはどうなっていくのかなとか、そういうふうな幹の議論が確定した後に、いろんな枝葉の問題点が出てくるような気がするので、そういったことを丁寧にやる必要があるのではないかなという気がします。

 

(愛媛新聞)
県職員の採用も4月であり、全国一律で、秋入学で卒業にならなければ、バラバラになると思うが、今のところは議論の成り行きを見てと。

 

(知事)
見ているだけですね。

 

(NHK)
橋下大阪市長が、維新の会の国政進出について、従前よりも、やや踏み込んだ発言をしていると思うが、どのように受け止めているか。

 

(知事)
ちょっと大阪の事情は分からないんですけど、要は、最初に大阪市長が言われたように、地方分権、大阪の場合は大阪都構想、これには法律的なハードルが立ちふさがりますから、そのことについて、全ての政党に対して、協力を求めると。その協力が得られない場合には、国政にも仲間が出ていくというのは最初に言っていたわけですね。ですから、両にらみで動いているんじゃないかなとは思いますけれども。

 

(愛媛新聞)
今日から国会が始まるが、知事が発言している定数削減について、民主党案が、比例80と小選挙区5を併せて85で決まったが、四国全体で試算すると、比例が3と小選挙区が2で5減になるが、地方の声が十分国に届くのかという懸念はないか。

 

(知事)
逆に言えば、それだけの力を、選ばれた人が発揮するという自覚を持って出ていただく必要があると思います。

 

(愛媛新聞)
減っても、パワーアップで対応してほしいということか。

 

(知事)
はい、そうですね。やはり今、ここ数年の政治、国政における低調な状況というものが、本当にこれだけの人数がいるのかというところの国民意識につながったと思うんですよ。ですから、これはもうしょうがないと思います。減らさざるを得ないというような状況にあるんじゃないかなと思います。それともう一つは、やはり消費税等々を含めて国民負担というものが、これから俎上(そじょう)に上ってくるとするならば、当然のことながら、理屈は理屈、しかし、身を削る姿勢というものを示さない限り、人は耳を傾けてくれない状況になっていると思うんです。ですから、ここはやむを得ざる取り組みとして、しかも、自民党と民主党は双方ともに、この定数削減問題は、前回の選挙のマニフェストに世襲制限を含めて書いているわけですから、実証しなければ、それは公約違反ということになるんじゃないかなと思います。

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