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平成21年仕事始め式知事あいさつ

ページID:0010909 更新日:2018年1月12日 印刷ページ表示

平成21年1月5日(月曜日) 10時

県庁第二別館6階 大会議室

 

皆さん、明けましておめでとうございます。
平成21年の新春を迎え、まず、皆さんとともに、愛媛県の発展と県民の幸せを祈りたいと思います。
今年は十干十二支で言いますと、「己丑(つちのとうし)」の年で、「己」には「筋道を通す」という、「丑」には「曲がったものを正す、まっすぐにする」という意味がありますので、両方あわせると今年は「筋道を通して、曲がったものを正しく伸ばしていく」ということで、愛媛県政にとっても意義深い年かと思います。
昨年はいろいろなことがありました。
ねじれ国会のもとでの政局の混迷や、産地偽装をはじめとした食の安全・安心に関するさまざまな問題が提起されました。また、本県だけでなく全国的にも、医療制度が崩壊の危機に瀕する中、暮れには百年に一度と言われる世界金融危機を受けて、国内景気が低迷し、雇用調整などの暗いニュースが相次ぎました。
こうした状況を受け、今年は、国のさまざまな取り組みとともに、県としても可能な限りの施策を展開していかなければならないと思っております。
ところで、昨年は仕事納め式を廃止いたしましたので、ここで簡単に、昨年一年間の県政を振り返ってみたいと思います。
まず総務部では、機構改革により昨年4月に3地方局体制が発足し、今までとは違った形で、さまざまな分野で新たな取り組みを展開するとともに、「ふるさと納税制度」の周知などに尽力いただきました。年末も、予算担当の職員は十分な休養が取れなかったのではないかと、心配いたしております。元気で頑張ってください。
次に企画情報部関係では、「三浦保」愛基金の運用開始にあたり、心配りの効いた施策が展開できました。また、愛媛大学の南予水産研究センターが愛南町で発足したことは、産学官連携にとって大変象徴的な出来事であり、これからもこうした連携が県政にとって大きな役割を果たしていくものと期待しています。さらに、松山~上海便の搭乗率低下に当たっては全職員の理解を得て、なんとかピンチを乗り切りましたが、まだまだ前途は明るいとは言えません。今後も引き続き尽力願います。
県民環境部においては、環境の時代と言われている中、地球温暖化防止県民運動推進会議を設立しましたが、今年も環境政策が果たす役割は大きくなると思います。昨年うれしかったことの一つとして、愛媛県の審議会、委員会等への女性委員登用率が10月1日現在で40%を超えたということでした。これは部としての努力もさることながら、全庁挙げての協力の結果だと感謝しております。
保健福祉部では、先ほど申し上げた医療制度崩壊に直面しながら、懸命の対応をしていただくとともに、昨年11月には「えひめ結婚支援センター」を発足させていただき、早速19組のカップルが誕生し、未来に向けての展望が開けたと喜んでおります。
政府主催の拉致被害者救出のための「国民大集会in愛媛」をこの松山の地で開催することができたことは、拉致問題に対する県民の関心を高める良いきっかけであり、本県関係の拉致被害が想定されている失踪者の消息が、一刻も早く明らかになることを願っております。
経済労働部関係では、隆祥産業をはじめとした県内への企業立地が雇用問題のみならず愛媛県の未来にとって重要であり、県内中小企業発展のためのえひめビジネスサポートネットワーク「チームえびす」とあわせて、これらが今後一層、進展することを期待しております。また、農林水産部と連携・協調しながら農商工連携を進め、「愛」あるブランドの全国発信にも尽力され感謝いたします。
農林水産部で特筆すべき事柄は、昨年10月の全国育樹祭の大成功でした。経費は他県の2分の1、そして効果は2倍と、ある意味では4倍の費用対効果、実績が上がったものと思いますし、このことはボランティアをはじめとした多くの県民の方々の御努力・御協力があったからだと思います。皇太子殿下から愛媛大会のすばらしさをたたえていただいたことが、感激として胸に残っております。
このほかに、「愛」あるブランド産品の料理コンクールの実施等、本県農林水産品の全国発信に尽力いただきました。
公共事業激減の中にあって、土木部は苦しい行政展開の一年であったと思います。その方向性は今後も変わりませんが、それぞれの技術を発揮しながら最小の経費で最大の効果をあげるように頑張ってください。
そんな中でうれしかったことは、開園20周年を迎えたとべ動物園のシロクマ・ピース舎、ヒョウ舎、オランウータン舎等の獣舎がリニューアルされ、多くの子どもたち、県民に喜ばれたことで、今年も引き続き、県民に愛される施設として整備していきたいと思います。
懸案の山鳥坂ダムに関しても、関連工事が着工し、今後は着実に前進していくものと期待しております。
出納局では会計検査院へ的確に対応され、また監査事務局では県政全般の業務執行改善のため尽力いただきました。
そして、公営企業管理局関係では1900億円に上るPFI方式による県立中央病院の運営業者が決定し、近々、工事が開始することと思いますが、この壮大なプロジェクトが立派に成功するよう今後とも一層、尽力ください。
教育委員会においては「えひめ教育の日」を11月1日に制定・実施していただきました。この教育の日を契機として、愛媛の未来を担う若い人たちが健やかに育っていくことを願っております。また、スポーツ関係では国民体育大会の会場市町の第2次内定もございましたけれど、これから厳しい道のりの中で、身の丈にあった国体実施へ向けて、さまざまな盛り上がりを期待しております。
その他、各部局、それぞれの場所で縁の下の力持ちとして働かれた方々に、心から感謝申し上げます。特に3年に及ぶ給与カットのもと頑張っていただいている皆さんの姿は、愛媛県がまず率先垂範して頑張ってくれたんだなと、いつかはきっと県民から理解していただけるものと思っております。
平成21年もさまざまなことがあるでしょうけれども、何と言っても今、県政上の大きな課題は景気対策です。県内中小企業の皆様方、当面の運転資金確保に苦労されると思いますので、金融機関あるいは信用保証協会と連携しながら、万全の体制で取り組んでいきたいと思います。併せて雇用調整が進む中で、緊急雇用対策には年明け早々、フル稼働で臨み、実効性のあるものにしたいと思います。
また、中小企業応援ファンドを増額、追加造成する予定であり、中小企業の経営支援など、喫緊の課題に対応するとともに、ベネフィット・ワン松山カスタマーセンターのオープンにより、雇用創出も進むものと期待しています。
1月からは愛媛大学で地域医療学講座がスタートし、4月には医師確保奨学金の第1期学生が決定する予定で、これらは今の医師不足問題の解決に大きな役割を果たすことになるだろうと思っております。
更に農林水産部では昨年に引き続いて、えひめの「食」料理コンクールなどを実施し、本県の農林水産業の発展・振興の足場を固めていきたいと思います。
今年はちょうど、しまなみ海道が開通して10周年目にあたることから、さまざまな記念イベントが行われますし、秋からは「坂の上の雲」のスペシャルドラマが放映されます。東温市の「坊っちゃん劇場」でも、しまなみ海道開通10周年に合わせて「鶴姫伝説」のミュージカルが今年4月から上演されることになっており、観光振興の面で地域に活力を与えるものと大いに期待しております。
新春テレビ番組で、今年1年のキーワードとして、私は「愛」という文字を書かせていただきました。
大変厳しい状況の中、県がなしうることは何かというと、「愛媛県」の「愛」、県民の「愛」で、このピンチを、暗い状況を明るく変え、そして相互に助け合う土壌を育むことであり、「愛」の気持ちがこもった一年であってほしいという念願を込めました。
19世紀末、スイスの法学者カール・ヒルティが「愛はすべてに打ち克つ」という言葉を残しております。
「すべてに打ち克つ」。金融危機であろうと雇用調整であろうと、そういうものに対して、「愛」が本当に打ち克つことができるのかどうか、確たる信念があるわけではありませんが、きっと大きな役割を「愛」が果たしてくれるだろうと思っております。
このほか、今日私が胸に付けておりますこの「愛」の印、これを付けて「愛」あるブランドの愛媛県産品を大いに喧伝させていただくとともに、「愛」を一年間、愛媛県内に浸透させ、また全国に向けて発信していきたいと思います。
昨年スタートした結婚支援センターもこの「愛」を育む大きな拠点になるだろうと思いますし、県民の助け合い支え合いの気持ちでこの難局を乗り切っていきたい、そして将来、振り返ってみたら「あの時はあんな年があったよな」と、すばらしい思い出となるように頑張っていきたいと思います。
なお、ここで皆様方に明るいニュースを発表させていただきます。今春、とべ動物園でアフリカゾウのリカちゃんが2年前の媛ちゃんに続いて第2子を出産する予定です。皆さんとともに安産を祈り、そして媛ちゃんに続く第2号が県民のアイドルになることを期待しています。
皆さん方、この2009年、平成21年、県庁職員一丸となって頑張ってください。どうか、よろしくお願いします。

 

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