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更新日:2022年10月15日
【相談事例】
〇未成年者が20歳以上であると偽ってオンラインゲームをし、親のクレジットカードを勝手に使用して決済したことに関する相談(その1)
高校生の子供が、休み期間中に勝手にオンラインゲームを行い、その中で年齢を確認された際に20歳であると偽りゲームを続けた。支払い手段として、親のクレジットカードを無断で使っていたため、翌月になって80万円を超える請求書が届いた。
【問題点】
今回の事例の問題点は、「未成年を理由にゲームの利用契約を取り消すことができるか」と「クレジットカードを利用された親は支払い義務があるか」。の二つです。内容が豊富なため、2回に分け、今月は、「未成年を理由にゲームの利用契約を取り消すことができるか」についてご説明します。
〇未成年を理由にゲームの利用契約を取り消すことができるか
民法第5条第2項で、未成年者が法定代理人(親)の同意を得ないで行った法律行為は、取り消すことができるとされています。今回の事例では親の同意がなくゲームを行っていますので、通常のお小遣いの範囲を超える部分(年齢により設定されている課金額の上限が参考になります。)の利用について、取消しが可能になります。
他方、同法第21条では、未成年者が成人であることを信じさせるため詐術を用いた場合(契約の相手方をだます行為をした場合)は、その行為を取り消すことができないとされています。詐術とは、年齢を偽るとか、親の同意を得ていると偽った場合も該当しますので、今回のように、オンラインゲームの入力画面で20歳であると入力したことも該当します。ただし、積極的な詐欺的手段を用いることが必要であるとされており、一般的に、「20歳以上ですか」と聞かれて、単に「はい」と答えただけでは該当しないとされていますが、それぞれの事例に応じて判断が異なります。
【対処法】
一般的に、未成年者が20歳以上であると偽った場合に、取消しができず、高額な利用料金の支払い義務が生じますので、クレジットカードの管理等には、十分な注意が必要です。特に、長期の休み期間中などに、このような相談が多くなっています。ご家庭で、オンラインゲームの適切な利用について話し合ってみてはどうでしょうか。
〇不安なことがあったりトラブルに巻き込まれた場合は、一人で悩まず、最寄りの消費生活相談窓口に相談しましょう。
〇愛媛県消費生活センターでは消費生活に関する相談を受け付けております。また、愛媛県内の全ての市町には「消費生活相談窓口」が設置されています。
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