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愛媛県におけるブタの日本脳炎ウイルス抗体保有状況(2023年)

ページID:0006801 更新日:2023年9月22日 印刷ページ表示

日本脳炎ウイルスの人への感染は、感染したブタ等を蚊が刺咬・吸血し、その後人を吸血することにより引き起こされます。

そのため愛媛県では感染症流行予測調査事業の一環として県内のブタにおける日本脳炎ウイルスの抗体保有状況を調査し、同ウイルスの蔓延状況を確認しています。

ブタは概ね生後6か月~9か月でと畜場に運ばれるため、ブタの日本脳炎抗体保有状況を調べるとそのブタが成育していた地域で最近6か月~9か月以内に日本脳炎ウイルスが存在していたかどうかがわかります。

ブタが日本脳炎ウイルスに感染したことがあるとHI抗体が陽性になります。HI抗体価が1:10以上を陽性としています。

また、最近ウイルスに感染した場合は2ME感受性抗体が陽性になります。2ME感受性抗体検査はHI抗体価が1:40以上の検体について実施します。

検査結果(2023年9月19日時点)

9月5日採血分のブタのHI抗体陽性率は10%(10例中1例)で、9月12日採血分のブタのHI抗体陽性率は30%(10例中3例)でした。陽性例4例はいずれも最近の感染を示す2ME感受性抗体でした。

本調査は複数のブタ飼育地域を対象に実施しており、飼育地域等により陽性率が異なる場合もあります。

本年の調査は9月12日採血分をもって終了しましたが、引き続き蚊に刺されないように注意しましょう。感染対策については「予防方法」をご覧ください。

表1 愛媛県におけるブタの日本脳炎抗体保有状況
採血月日 HI抗体
陽性率
2ME感受性抗体
陽性数
7月4日 0%(0/10)
7月11日 0%(0/10)
7月25日 0%(0/10)
8月1日 0%(0/10)
8月14日 60%(6/10) 83%(5/6)
8月29日 0%(0/10)
9月5日 10%(1/10) 100%(1/1)
9月12日 30%(3/10) 100%(3/3)

日本脳炎とは

病原体

日本脳炎ウイルスの感染によって発生する急性脳炎です。

感染経路

日本では、主にコガタアカイエカによって、ウイルスを保有するブタから人に日本脳炎ウイルスが伝播されます。人から人への感染はなく、増幅動物(ブタ)の体内で増えたウイルスを蚊が吸血し、その後人を刺した時に感染します。

症状

日本脳炎ウイルスに感染してもほとんどの人は症状が表れませんが、およそ1000人に1人は日本脳炎を発症します。日本脳炎の潜伏期は6〜16日間とされており、発熱、頭痛、悪心、嘔吐、眩暈などの症状がみられます。発症した方の死亡率は20~40%です。また、生存者の45~70%に精神障害などの後遺症が残る可能性があり、特に小児では重度の障害が残るおそれがあります。

予防方法

  • 日本脳炎ワクチンを接種しましょう。
    ワクチン接種により、日本脳炎の罹患リスクを75~95%減らすことができます。日本脳炎ワクチンの定期予防接種については、お住まいの市町村にご相談ください。
  • 蚊に刺されないよう十分注意しましょう。
    外出する時は、肌が露出しない服装(長袖、長ズボン)を心がけ、防虫スプレーを使用しましょう。
    蚊が屋内に侵入しないように網戸を使用し、窓や戸の開閉を少なくしましょう。

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