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令和6年仕事始め式知事あいさつ

ページID:0046252 更新日:2024年1月5日 印刷ページ表示

日時:令和6年1月4日(木曜日) 10時30分

場所:愛媛県庁本館3階 知事会議室

 

 新年が始まりましたけれども、年明けから能登半島地震が発生し、また、航空機事故もございました。非常に痛ましいことであり、お亡くなりになられた方々に、心からご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災地は今、冬を迎え、こちらの四国とは違った寒さとの戦いもあります。そういう中で懸命に頑張られている皆さんに、心からお見舞いを申し上げます。

 私たちも5年前には西日本豪雨災害を経験しました。大変大きな被害、災害対応に向き合いながら、組織で対応しましたけれども、その時に特に南予を中心に、県外の多くの方々に駆けつけていただき、復旧・復興の力になっていただいたことを忘れることはできません。

 今回の能登半島地震、いまだに道路の啓開がままならない状況が続いておりますので、人の能登半島への入り込みも制限を受ける、物資も十分に届けられない。また、被害の全容すらまだ判明していないという状況の中で対応を迫られています。

 この段階でできることは何か。我々は、要請があったときに速やかに動ける体制をつくっておく必要があります。1日から、担当部長とは直接やり取りをしていますが、正月に指示させていただいたのは、まずは、すぐにできること。これは義援金の募集でございます。たちまち今日から立ち上げる準備をしております。また、職員の派遣等につきましては、今のところ、北陸、中部地方、近しい場所を中心に対応するということで、要請は直接多くは来ておりませんけれども、昨日要請のありました広域緊急援助隊の28名の県警警察官が現地に向けて今朝出発をいたしました。次の段階で消防、あるいは道路、インフラの整備のための土木関連の技術職、さらには、保健師、薬剤師、学校支援員等の派遣要請も想定されます。加えて、がれきの処理もこれだけの規模になりますと、場合によってはお手伝いが必要になるかもしれません。

 そして、ある程度の段階が見えた時には、現場の要請というものを十分に把握する、これは、しっかりと情報を取っていかなければなりません。物資の提供、これも、現地で何が必要とされるのか、受け入れ態勢が十分に整っているのか、それを見極めて判断し、県民の皆さんにもお願いさせていただくこともあると思います。人の派遣についても、市・町との連携プレー、「チーム愛媛」で取り組むっていうことが非常に効率的で、現地にも役立つと思いますので、心掛けていただきたいと思います。また、DМATやDPATを中心とする医療支援も十分な準備が必要です。

 思いつくままに述べましたけれども、そのほかにも、これまでの経験から準備を要するものがあるかもしれません。要請が来てから動くのでは遅いということでありますから、今のうちから要請が来た時には速やかに動くことができるよう、十分に何ができるのか、何を準備するのか、よくよく部局内で議論しながら準備を進めておいていただきたいと思います。

 2点目は、これからの段階、去年も申し上げましたけれども、不確定要素、変動要因が大きい問題に対処していかなければなりません。その指針は、県民の皆さんにお約束した公約であり、また、それに基づいて作り上げた総合計画であります。昨年末、管理職試験の面接をさせていただきましたが、少し感想を申し上げますと、総合計画や公約の把握というものが十分でないのではないかということを少し感じました。管理職であるからには、全体像を薄く広く把握しながら、その中で自分のやるべき仕事は何なのかという、こうした視点で捉えなければ、組織力を発揮することができません。本会は、こうしたことを共有する一つの機会であろうかと思いますので、ぜひその点、部長、局長の皆さんには、リーダーシップを発揮し、みんなで目指すべきところを共有しながら進んでいくということを心掛けていただきたいと思います。

 3点目、そのために、原点に戻って欲しいと思います。政策立案型行政体への脱皮は10年以上かけて取り組んできた大きな課題でありました。いよいよその真価を発揮するときが来ておりますけれども、その根幹となるのが意識改革でありました。「なぜできないか」ではなく「どうすればできるか」、情報を隠すのではなく積極的に失敗を報告するということ、また、情報に振り回されるのではなく活用できるスキルを磨くということ、「やってあげてる」ではなく「やらせていただく」、一緒にやるという視点を持つこと、「自治体に倒産はない」から「自治体に倒産はあり得る」というコスト意識の徹底、この五つこそが政策立案型行政体を目指していく中でどうしても必要な意識改革であるということを原点に戻ってかみしめていただきたいと思います。

 今年、大きな災害で始まりましたけれども、次から次へと課題が待っていると思います。それらを乗り越えていくためには、繰り返しになりますけども、県庁というチーム力をどれだけ発揮できるかにかかっていると言っても過言ではないと思います。私も今日申し上げたことを皆さんと共有しながら進んでいきます。今年一年、頑張りましょう。

どうぞよろしくお願い申し上げまして、年頭に当たってのあいさつといたします。


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