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平成30年仕事始め式知事あいさつ

ページID:0011013 更新日:2018年1月11日 印刷ページ表示

日時:平成30年1月4日(木曜日)10時

場所:県庁第二別館6階大会議室

 

 

 明けましておめでとうございます。

 昨年は、本県にとって64年ぶりの国体、初めてのえひめ大会ということで、多忙を極めた1年ではなかったか思いますけども、本当にチームワークよろしく見事に大会そのものを仕上げていただきましたし、またメニュー選択型行政から政策立案型行政体への脱皮をテーマにしてまいりましたが、それぞれの部署でさまざまな知恵やアイデアが生まれ、新しい事業が開始された1年でもありました。

 少し振り返ってみますと、昨年2月には、県民の命を守るという観点で、ぜひ実現を図っていこうということで取り組みを積み上げてきた、ドクターヘリコプターが就航いたしました。まだ10ヶ月程度の運航ですが、出動回数が200回を超えるということで、おそらく今年以降は年間500回から600回の出動ということになろうかと思いますけども、それだけ島しょ部や山間部を多く抱える愛媛県の地理的な条件を考えますと、多くの命が救われるということに直接結び付く事業として、これから歴史を刻んでいくんではないだろうかと思っています。十数名のお医者さんが交代で、365日、看護師さんとともに待機をし、県民の命を守ってもらうということは、大きな災害が起こったときも含めて、大変心強い事業としてスタートを切れたのではなかろうかと思います。

 また3月には、新しい経済政策として平成24年度に立ち上げた営業本部の地道な活動が、目標としていた県関与年間成約額100億円を2年前倒しで突破するという実績につながりました。100億円を2年前倒しで達成したとはいえ、さらなる高みをということで、今年度は110億円に新しい目標を設定しておりますけれども、国内、海外を含めて販路開拓を順調に進めておりまして、上半期だけで57億円ぐらいでありますから十分その目標も達成する射程圏内に入ってきているのではなかろうかと思います。

 5月には、これも将来的な(定期便の)就航を目指して日台観光サミットを誘致いたしましたけれども、この日台観光サミットをきっかけに、台湾側に強力な愛媛ファンを獲得できました。その結果、昨年の11月には10本のチャーター便が就航し、搭乗率が95%を超えておりますので、将来の定期便への期待というものが、今後高まってくるのではなかろうかというふうに思っております。

 同じく5月には、新しい品種である「伊予の媛貴海」の全国販売が開始されました。ここ数年、技術陣の大変な努力もありまして、花であれば「さくらひめ」、そしてまた牛肉であれば「愛媛あかね和牛」。こうした新品種の開発が続々と続いていますけれども、商業ベースでは、世界で初めて完全養殖に成功をし、そしてまた、昨年までは2000尾ぐらいしか試験出荷することができませんでしたけれど、とりあえず全国で初めて本格的な出荷を始められたのは、将来の水産業の稼ぎ頭として大いに期待ができるのではなかろうかと思っています。今年度は約8000尾のめどが立っているということでありますので、これも今後とも、大いに技術職員の皆さんが、分野を越えて刺激をし合って、あそこには負けないぞというような心意気で、愛媛県の付加価値を、1次産業の付加価値を付けることに注力をしていただきたいというふうに思っています。

 また8月には、子育て支援というふうな形から、担当部局の方からアイデアとして出てきた、紙おむつの無償支給事業が開始されました。ただ、コスト意識を持ってほしいということで、県だけでやるのではなく県内にある紙おむつ生産メーカーと交渉をし、3社の同意を得て協賛金を拠出していただき、そして市町との連携をうまく活用いたしまして、県主導のもとに、民間と市町を巻き込んだシステムというものが構築されました。第2子以降、愛媛県内に居住されている方については、紙おむつが無償で支給されるという都道府県では全国初の子育て応援体制というものを整えたのが8月のことであります。

 11月には、懸案でありましたソウル便の再開が始まりました。残念ながら1年半前にいったん休止をしましたけども、それ以上の条件を整えたLCCが就航したということで、これは愛媛県全体をコンテンツとして見立ててフォローしていくことによって、長く根付いてくれるのではなかろうかと思っております。現在のところ搭乗率も90%ぐらいでありますから、順調に移行をしたと考えておりますけれども、今後、観光客、東京オリンピックまでのインバウンドの獲得、そしてまた安定就航のためのアウトバウンドの増加、こういったものも睨んで、定着をみていきたいというふうに思っています。

 そして何よりも、えひめ国体・えひめ大会が9月から10月にかけて開催されました。十数年前に加戸前知事の時に名乗りを上げ、そして7年前その引き継ぎを行いましたけれども、一つには各競技施設の整備、そしてまた多くの方々、天皇皇后両陛下、さらには皇室の関係者、そしてまた選手団、関係者等々を含めて大勢の方々の受け入れ態勢を築き上げてきたわけでありますけども、懸案でありました宿泊、そして輸送手段、さらにはボランティアの確保、見事にこれを、しっかりと県民の協力の下に積み上げまして、また全県職員のチームワークで両大会というものを実施することができました。残念ながら、国体では天皇杯・皇后杯の獲得には及びませんでしたけれども、愛媛県選手団の活躍は本当に多くの県民に感動をもたらしてくれたと思いますし、また県外選手123人が愛媛県選手団に参加をしましたが、8割以上の選手たちが愛媛県民として今後も活躍をしていただくということになりましたので、これもまた愛媛県の受け入れ態勢の良さというものが、県外選団の意思決定に大きな影響を与えたのではなかろうかと思います。

 そんな中、昨年末、スピードスケートの愛媛県選手団として2大会にわたって活躍してくれた郷亜里砂さんが、500m、1000mで平昌オリンピックの代表に選ばれました。選考会で見られた方もいらっしゃるかもしれませんが、平昌代表を決めたレースにおいては、ユニフォームのこの胸のところに、しっかりと「EHIME」という文字を刻んで、そのユニフォームで最終的な代表を獲得してくれたこと、これは郷選手の愛媛への思いというものが伝わってきたのではなかろうかというふうに思っています。

 さて、その国体でありますけども、県民の皆さんにとりましては、ただ単に競技を見て感動しただけではなく、おもてなし、触れ合いを通じてスポーツの持つ「する」、「見る」、さらには「応援する」、「支援する」魅力というものを共有できた大会ではなかったかと思います。「鉄は熱いうちに打て」この流れというものをしっかりと受け止めて、これからラグビーワールドカップや、東京オリンピック・パラリンピックも控えておりますので、スポーツの振興に今年は大いにシフトアップを図っていきたいというふうに思っております。

 最後に、天皇皇后両陛下が昨年お詠みになられたお歌8首が、1月1日に発表されました。新聞で見られた方も多いと思いますが、天皇陛下の御製5首の一つに、えひめ国体の歌が入っておりました。これを詠ませていただきたいと思います。「会場の 緑の芝生 色映えて えひめ国体の選手入り来る」えひめ国体という言葉をしっかりと刻んでお詠みいただいたこと、これは県民にとりましても何よりの喜びでもございます。それだけ開会式も含めて受け入れ態勢、他の県には見られないようなぬくもりのある、そして印象に残るお迎えができたという証しではなかろうかと思います。

 今年もこのチームワークを大いに生かして、あらゆる課題にチャレンジをしていきたいと思いますので、皆さんにおかれましては体調管理に十分気を付けながら仕事に向かって、県のために、愛媛県民のために力を尽くしていただきますようよろしくお願い申し上げまして、年頭に当たってのあいさつといたします。本年もどうぞよろしくお願いします。


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