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平成31年度新規採用職員辞令交付式知事あいさつ

ページID:0011002 更新日:2019年4月25日 印刷ページ表示

日時:平成31年4月1日(月曜日) 10時00分

場所:県庁本館4階 正庁

 

 今年度新たに県職員になられた皆さん、ようこそ愛媛県庁へ。愛媛県知事の中村でございます。本当にフレッシュな気持ちで今日からスタートを切られると思いますけれども、初心忘るべからず。そのフレッシュな気持ちを心に刻んでおいていただきたいと思います。細かい政策、仕事の話につきましては、研修の時にまた直接お話しする機会があろうかと思いますので、今日は基本的なことだけお伝えしたいと思います。

 皆さんは学生、あるいは社会人としてそれぞれ勉強をし、また、貴重な経験を積み重ねてきたと思います。そのことには大いに自信を持っていただけたらというふうに思いますけれども、自信は必要ですが過信になってはいけない。過信になった瞬間、その人の成長は止まってしまいます。

 確かにいろいろな基礎学力等々を積み重ねてきた力はあると思いますけれども、その力は職場ではまだまだ初心者マークであります。学ぶべきことはたくさんあって、配属された課のさまざまな仕事、あるいは何が今問題になっているのか、何をしなければならないのか、さらに社会人としての基礎的なことでいえば、上司との人間関係や、県民の皆さんとの向き合い方、こうしたことも一つ一つ経験を積み重ねていただきたいと思います。

 そんな中で、自分が考えていた仕事と違うのではないか。そういう気持ちを抱き続けることで成長が止まってしまうというのはよく見られる傾向だと思います。僕自身もそうでありました。そんな時にこの話を思い出していただいたらいいと思うのですが、どんな仕事にも意味があるということ、そして地道な仕事というのは、スポーツでいえば基礎練習でありますから、それをないがしろにしてはいけないということ。基礎がしっかりしていれば、後になって成長が待っていると思いますけれども、基礎をないがしろにした人の成長というのは、非常に厳しくなってしまうのではないかと思います。

 そういった環境を乗り越えていくためには、こんなことを発想してくれたらいいんじゃないかなと思います。どんな仕事にもやってみたいなと思える仕事もある、やらなければならないという義務感を抱いてしまう仕事もある。心の中で義務的な気持ちを感じてしまう仕事の比率が高ければ高いほど、仕事は面白くなくなってしまいます。逆に、やってみたいなと思う仕事の比率が高ければ高いほど、仕事にやりがいが持てるはずであります。

 そして、物事というのは見方によってずいぶん変わるということ。義務的に思えていた仕事も、視点を変える角度を変える、さまざまな見方をすることによって、「ここをこうしたら、こうなるんじゃないかなあ、ここを改善すればもっといい仕事につながるんじゃないかな」そんな工夫があれば、昨日までやらなければならないとしか思えなかった仕事をやってみたい仕事に転じていくことが可能であるということを、ぜひ覚えておいてほしいと思います。

 自分の心の中で、やってみたい仕事、やってみたいと思える仕事の比率を高めるということが、仕事が面白くなる秘訣でもありますので、どんなことがあっても「意味のないことはない」という気持ちで、自分の中で工夫をしてみてください。

 そしてもう一つは、これから皆さんは大変大きな変革の時代に遭遇することとなります。

 この10年間も、国の財政事情を起因として、また地方自治体の在り方も重なって地方分権が進みました。県の仕事も大幅に変わっています。それまではどちらかと言えば、待ちの姿勢の仕事、いわば決められたことをきっちりとやりこなすということに重きを置く時代が長く続いていました。しかし、今はそうはいきません。それぞれの地域が創意工夫をして、どの分野においても積極的に政策立案にトライしていく。そうでなければ、乗り越えることができない時代になりました。制度も人事評価も、そして政策立案も、全てが変わった10年でありました。

 そして皆さんの時代というのは、おそらく、ここ数年のうちには始まると思いますけれども、通信技術が大きな変革期を迎えることになると思います。次世代の移動通信システム5Gの導入によって、都市機能の在り方、産業構造の在り方も、ライフスタイルの在り方も、ひょっとしたら大幅に変わる可能性を秘めています。それくらいの産業革命に近いようなことが、もうまもなく起こる可能性があります。その変革期をどう乗り越えていくかというのは、これからの重要なテーマになってくると思いますので、若い感性を大いに発揮して頑張っていただきたいと思います。

 しかし、そうは言っても社会人として最も基本的なこと、これはいつの時代も変わりません。また、科学技術がどんなに進化しようとも変わることはありません。それは「あいさつができるかどうか」。あいさつのできない社会人は、外からみてもなかなか信用されることはありません。あいさつをするという一人一人のその元気な姿が、県という組織を大きく前進する力にもなりますので、どの部署に配属されても、若者らしく新入職員として大きな声でぜひあいさつをしてほしいと思います。そのことだけはくれぐれもよろしくお願いします。県庁は堅く見えますけれども、非常にフランクな、明るい組織です。どうぞ皆さん明るく元気に、そして楽しく愛媛県のために仕事をしましょう。

 これからの皆さまの活躍に期待いたしまして、新入職員に対するお話とします。頑張ってください。


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