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平成31年仕事始め式知事あいさつ

ページID:0010999 更新日:2019年1月10日 印刷ページ表示

日時:平成31年1月4日(金曜日)10時

場所:県庁第二別館6階大会議室

 

 明けましておめでとうございます。

 今年は比較的穏やかなお正月を迎えられたと思いますけれども、昨年はいろんな大きな出来事がありましたので、皆さんも相当疲労がたまっていたんではなかろうかと思います。この年末、正月で、ゆっくりと英気を養われたと信じております。今年もまた、さまざまな課題がありますけれども、チーム力で乗り切っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 昨年は(県政の)第2ステージの最終年度ということで、それぞれの部署におきまして、掲げた公約の実現に向けて全力を尽くしていただいたんではなかろうかと思います。しかしその一方で、さまざまな出来事もございました。

 前半には獣医学部を巡る問題で、多くの問題が立ちふさがりましたけれども、大切なことはどんな相手であれ、正しいことは正しい、そういった主張はしっかりと行うということ、これ無くして県民の信頼を得ることはできないということが、残された教訓ではなかろうかと思います。それぞれのいかなる問題にせよ、しっかりと仕事をしていけば、何も恐れることなく主張ができるという姿勢は、今後とも貫き通していきたいと思います。

 また、夏以降は西日本豪雨災害が発生をいたしまして、その対応に追われた1年でもありました。特にこれまで経験したことのない被害でありましたので、共有していただいた方針というのをあらためて確認をしたいと思いますけれども、こうした大規模災害に向き合ったときに、まず、われわれは使命として地域を守ることを最大限の目標に掲げなければなりません。「地域を守る」ということは、「人を守り」「生活を守り」「産業を守る」。この三つが成り立って初めて達成可能なこと。これが共有したテーマでありました。そして(復興への)第1ステージとして掲げた目標は、人命救助、水の確保、そして仮住居の整備、この三つのクリアなくして本格的な復興には乗り出せないということで、各部署連携の下に全力を尽くしていただきましたけれども、当初は、特に水の確保には半年かかるんではなかろうかという状況の中、知恵を絞って1ヵ月で通水が完了したこと、そして住居整備も各種団体等々のご協力をいただいて2ヵ月で完了したこと、当初の予定よりは大幅に短縮して第1ステージがクリアできたことは、その後の展開に大きな影響を与えたのではなかろうかと思います。

 私自身も選挙のために、その後1ヵ月程度離れることになりましたけれども、今回県政の第3ステージに臨むに当たりまして、引き続き、防災・減災対策と人口減少対策、さらには地域の経済活性化対策、この三つの柱を構えた中で、これまでやってきた政策の継続事項と、新規事項を掲げ、分かりやすくまとめさせていただいたつもりでありますので、ぜひそれぞれの部署、特に管理職以上の皆さんにおかれましては、基本的にどういう方向を目指していくのかということについて、読み込んで、吸収しておいていただきたいというふうに思います。

 特に当初の最大の課題は、西日本豪雨災害からの復興対策であります。まず中小企業や商店街の復興につきましては、グループ補助金制度をどれだけ活用できるかに懸かっていると言えるのではなかろうかと考えています。このことにつきましては、県のサテライトオフィスを、大洲市、宇和島市、西予市3ヵ所に臨時的に開設し、より近いところで業務を行っていただく体制を構えているところであります。この業務を担う職員の皆さんには、計画作りに共に参加をすること、そしてまた申請手続きを寄り添って行うこと、この二つの使命をもって業務にまい進していただいておりますけれども、まさにこのことができるかどうかが復興の鍵を握ると先ほども申し上げさせていただきましたが、大変大きな使命を担っているということを、ぜひ受け止めて頑張っていただきたいと思います。

 また、愛媛県の基幹産業である特にかんきつにつきましては、大変大きな被害でありまして、園地の復旧に向けては、ある程度のテコ入れをしたら今年にも復興可能なところは「原形復旧」制度で。そして、少し手を入れて2~3年のタームで考えるところは「改良復旧」という制度で。さらには根本からやり直して5年から10年かけて立ち上がらせていくところは「再編復旧」というパッケージで、この原形復旧、改良、再編という三つのパッケージを示して、それぞれの被害状況に応じて現地で決めていただくような体制をとっているところでありますが、いずれにしましても、かんきつ王国の威信にかけて、必ずや復活をするんだという意気込みで、取り組んでいただきたいというふうに思います。

 また先ほど申し上げました、防災・減災対策、南海トラフへの対応も然り。そして人口減少問題につきましては、あらゆる知恵を絞って政策を総動員して対処するということ。そして地域経済の活性化につきましても、待ちの姿勢ではまったく成長は望むべくものはない時代でありますから、積極的に行動をしていくということ。こうしたことを念頭に置いて取り組んでいただきたいと思います。

 ただ、昨年11月には、朗報も入ってまいりました。長年にわたって追い求めてきた台北と松山を結ぶ航空路線の開設が、早ければ今年の夏にも実現するということ。このことにつきましては一昨年のソウル便の再開、昨年の札幌便の就航、そして第3弾としての台北-松山便の就航ということで、観光客、特にインバウンドのさらなる増加に必ずや結びつくんではなかろうかというふうに思っています。

 また、昨年4月に設置したプロモーション戦略室、こちらでは、最先端のデジタルマーケティングに対応する戦略を練ってもらっています。その第1弾として、プロモーションビデオをyoutubeに12月22日にアップしたところ、ターゲットとして選出した五つの国と地域におきまして、1週間で再生回数が1000万回を突破したという、大変うれしいニュースも入ってまいりました。これをどう実需に結びつけていくかというのは今後の課題でありますけれども、こうしたところから得られるビックデータというものも、フル活用しながら、戦略に組み込んでいきたいというふうに思っています。

 さて、そういった中、今年は新しいイベントも目白押しであります。3月には来年度初めて行う愛媛国際映画祭のプレイベント、4月からは約7ヵ月間になりますけれども、新居浜市と西条市と四国中央市を舞台とした東予東部圏域初となる地域振興イベント「えひめさんさん物語」の開催、そして5月にはこちらも初めてとなります大型客船ダイヤモンド・プリンセスの松山港への入港が予定されているところであります。さらに9月にはG20の労働雇用大臣会合、そして10月には日中韓の地方政府交流会議と初めてのことが目白押しでありますけれども、県のチーム力をもってすれば、必ずやいい効果に結びつけることが可能ではなかろうかと考えます。

 特に、皆さんに感謝を申し上げたいことが1点ございます。11月に選挙で県下くまなく回ってまいりました。特に被災状況がひどかった南予地域に行った時には、さまざまな声が上がるのではないかなと思っていましたが、どこへ行きましても異口同音に「県の皆さん、本当によくやってくれてますよ」と。「土日は皆さんがボランティアで手伝ってもくれてるんですよ」と、そんな声をあちこちで聞きました。今回、私も本当に身の引き締まるような結果をいただきましたけれども、この結果というものは自分に対する期待だけではありません。西日本豪雨災害で見せていただいた県職員のチーム力、その対応に対する評価と受け止めていただきたいと思います。

 こうしたようなことから県政に対する期待というのは、大変大きくなってきておりますし、またそのことが試される1年にもなると思います。今年も皆さんと気持ちを一つにして、全力で愛媛県のためにまい進していきたいと思いますので、本年1年、どうぞよろしくお願い申し上げまして、仕事始めのあいさつとします。


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