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「愛・野球博」オープニングフォーラムあいさつ

ページID:0010992 更新日:2018年9月20日 印刷ページ表示

日時:平成30年8月26日(日曜日)15時00分

場所:松山市民会館中ホール

 

 今年7月に西日本を襲った豪雨災害によって、愛媛県内にも多くの傷痕が残されました。27名もの方々が尊い命を失ったこと、心から御冥福をお祈り申し上げたいと思います。また、今なお300人近い方が避難所生活をされていますけども、水の確保、そして来週には仮設住宅が完成いたしますので、第一段階のハードルはクリアできるんではなかろうかと思います。いよいよこれから本格的な復興に向かって一歩踏み出していきますので、皆さんのご協力をどうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。

 さて、そうした状況の中で、今年は第100回の夏の甲子園大会が開催されました。愛媛県でも地区予選から本当に高校球児たちが聖地を目指して、全力でぶつかりあったすばらしい感動的な試合が展開されましたけれども、そのすべての球児の夢を背負って済美高校が愛媛県代表として出場をいたしました。そして皆さんもご案内のとおり、100回記念にふさわしい見事な試合を続けてくれまして、大感動を被災地に届けてくれました。大会前にキャプテンに、ぜひ被災地に元気をプレゼントしてほしい、そんな声を掛けさせていただきました。けれども、そんな思い以上にすばらしい感動と夢と元気を被災地に送ってくれたんではなかろうかと思います。今日は済美高校のメンバーもこの会場に来てくれています。私の方から紹介をさせていただきますので、ぜひ拍手を送ってあげてください。

 先ほどオープニングでもありましたように、愛媛の野球の歴史は正岡子規から始まったと言っても過言ではありません。開国間もない日本にアメリカ人が来て、ベースボールをみんなの前で遊びで披露していたそうです。それを見て正岡子規は、たちどころに魅了され、ベースボールを始めます。子規は野球選手でしたが、残念ながら体を壊して、その後は新聞記者として野球の面白さを世に広めようということに尽力をいたしました。

 こんな歌を残しています。「久方のアメリカ人のはじめにしベースボールは見れど飽かぬかも」120年ほど前に正岡子規が詠んだ歌でありますが、それほどまでにのめり込みました。そして子規は野球の普及への多大な貢献を認められまして、野球殿堂入りを果たしたわけでありますけれども、その遺志を継いで愛媛県の先人たちが特に高校野球において輝かしい歴史を刻んできました。

 4年前まで、夏の甲子園大会で都道府県別の勝率は愛媛県が47都道府県中1位でありましたが、残念ながら大阪に抜かれて現在は2位になっています。しかし、子規が伝えた思いというものが広く愛媛県全体に広がり、まさにスポーツを超えて文化という領域まで、野球は昇華したんではなかろうかというふうに思っています。

 時あたかも2年後には、東京オリンピックで野球・ソフトボールが復活をいたします。この期を捉えて、愛媛に根付いた野球の魅力を再び多くの皆さんとかみしめて、そしてまた、さらにそれを次の世代に伝えていく、そんなことを意図しながら、「愛・野球博」を3年間にわたって、全県下で展開していきたいと思いますので、今日はそのオープニングということで1日よろしくお願い申し上げまして、開会に当たってのご挨拶とさせていただきます。今日はどうもありがとうございました。


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