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平成28年度新規採用職員辞令交付式知事あいさつ

ページID:0010983 更新日:2016年4月22日 印刷ページ表示

日時:平成28年4月1日(金曜日) 10時00分

場所:県庁本館4階 正庁

 

 

 いよいよ4月1日、今日から皆さんの新しい生活がスタートを切ります。学校を卒業して社会人としての第一歩を刻んだ方もいれば、他の仕事をした上で県庁の扉をたたかれた方もいれば、これまでの経歴はそれぞれだと思います。また、職種も人によって違いますが、愛媛県職員という共通の土俵の中で、これから県政の発展、そして県民の幸せを実現するために、粉骨砕身頑張っていただくことになります。恐らく今日の皆さんの心情というのは、ある種の期待感と、そして不安感が複雑に入り混じったような心境だろうと思いますけれども、新鮮なその気持ちをぜひ忘れずに、これからも仕事に向き合っていただきたいと思います。

 県政全般の詳しい話というのは、先輩、あるいは研修で、私の方からも直接お話しをさせていただく機会を設けますが、今日は新採職員としての心構えを、社会人の先輩という立場から、5点ばかりお話をしたいと思います。

 まず、皆さん今日から県職員としてスタートを切るんですけれども、これから5年間くらいの期間が非常に重要な期間になるということです。

 例えば、スポーツでも、最初の頃は基礎練習の積み重ねが、ずっと継続していくわけなんですが、この基礎練習期間というのは、そう楽しい期間ではありません。しかし、この基礎練習は、将来成長するための土台作りに当たるわけですから、これをおろそかにした人は、その後、成長することはなかなか難しくなります。仕事も、社会人としても同じでありまして、この5年間の基礎鍛錬期間をどう過ごすかによって、皆さんの公務員としての将来というのは、大きく変わると思います。ですから、この5年間というのは、その基礎を養う重要な期間だということをしっかりと受け止めて、日々の仕事に精一杯取り組んでいただきたいと思います。

 二つ目はですね、仕事の考え方なんですけれども、おそらく、こんな仕事が待っているんじゃないか、こんな職場が自分たちの前にあるんじゃないかという思いで来られていると思いますが、そう思いどおりになるわけではありません。本当に地道な仕事もありますし、こういうこともやらなきゃいけないのか、というふうな仕事に出会うことも多いと思います。ただ、それは物は考えようで、やりがいのある仕事というのは自らつくり出すものであるということ、これをぜひ刻んでおいていただきたいと思います。例えば、目の前に10の仕事があって、そのうちの四つがですね、やらなければならないということを感じながら向き合う仕事、残りの六つがですね、やってみたいと思える仕事だとします。もちろん、やってみたいという思いのする仕事が多ければ、仕事というのは楽しくなるわけです。ただ、やらなければならないというふうな思いで向き合っている仕事も、角度を変えて見つめれば、例えばここを工夫すればより改善されるんじゃないか、ここを工夫すればもっと効率的になるんじゃないかと、そうやって工夫ができる余地というのはいくらでもあるんですね。ですから、常に自分の感覚の中で、やってみたいというふうに切り替えていく、視点を変えるということを忘れずに、常にやってみたい仕事の比率を自らの中で高めていくという工夫をすれば、仕事というのはどんどん面白くなっていきます。やらされている、何でこんなことをといった思いを持たずに、一度立ち止まって、常に、やってみたいと思えるような工夫を、自らの中で考えていくという、そんなふうに仕事を見つめていくと、生きがいというのが生まれてくるんではなかろうかと思います。

 そして、三つ目は、公僕としての自覚というのはどういうものなんだろうか、これは皆さんそれぞれが、仕事を通じて考え続けていただきたいと思います。我々は、県民の皆さんからいただいている税金で仕事をしてまいります。そのために、常に公に尽くすという姿勢を忘れてはなりません。さらには、公僕というもの、公務員というものが、一般の皆さんからどのように見られているのかということも、決して忘れてはならないと思います。世の中には、本当に日々の生活で苦労されている方もいらっしゃいます。中小企業というのは、業績によっては賞与が出なかったり、いろいろな苦しい現実と向き合ったりしている方も世の中にはたくさんいらっしゃいます。そういう人達が公務員をどういう目で見ているのか、あるいは、今日マスコミの皆さんもたくさんいらっしゃいますけれども、公人というものをどのように見ているのか、そういうことも常に忘れてほしくないと思います。言葉遣いや態度を一つとっても、民間のそれとは明らかに違う見方をされていますので、尽くすという仕事の中身と、そして人からどのように見られているのかということの自覚、こういったものを仕事を通じて育んでいただきたいと思います。

 四つ目はですね、愛媛県では、県庁マンたる者はいかなる職種であろうとも、愛媛県の宣伝マン、PRをする人物になっていただきたいということを呼び掛け続けています。そのためには、自身の仕事だけではなく、愛媛県の職員として、愛媛県の魅力というものをしっかりと自分の中に取り込んで、人に伝えていくというふうな、広報宣伝マンという役割も担っているんだということをですね、自覚していただきたいと思います。これから地域間競争はどんどん激しくなっていきます。そういう中で競争もしていかなければなりません。そのためには、愛媛県の職員が先頭に立ってですね、愛媛県を売り込んでいくということなくして、この競争を勝ち抜くことはできません。まずは、皆さんぜひ、愛媛県のことを知るということも大事な課題であるということ、これを心に留めていただきたいと思います。

 最後に五つ目は、これは基本中の基本でありますけれども、あいさつのできる職員になっていただきたい。朝、先輩と会ったら「おはようございます」、当たり前のことであります。すれ違うときにも「お疲れさまです」、こういったあいさつが交わされるような職場とそうでない職場では、空気はまるで違います。ましてや、県庁に県民の皆さんが来られたときには、声を掛けるのは県庁マンとしては当然の姿勢だろうというふうに思います。これは本当に大きな声でやらないと意味がありませんから、特に新採の皆さんについては誰よりも大きな声で、「あっ新採職員だな」と分かるくらいですね、元気にあいさつをしていただきたいなと、そんなふうに思います。僕は民間も、そして公務員の世界も両方見てきましたけれども、あいさつのできない人間は成長しません。これはもう、自分の経験則からいっても間違いありませんから、本当に基本的なことですけれども、早速今日からできるのは、このあいさつですので、ぜひ皆さんの元気を県庁の中に注入していただきたいと思います。

 生活のリズムも変わりますが、少しずつ慣れていくと思いますので、先輩からよく指導を受けながら、一刻も早く戦力になって、県民の皆さんのために活躍していただけることを、心から期待いたしまして、歓迎のあいさつとさせていただきます。


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