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平成25年度愛媛県園芸大会知事あいさつ

ページID:0010947 更新日:2023年10月25日 印刷ページ表示

日時:平成25年10月16日(水曜日) 10時30分

場所:株式会社えひめ飲料大研修室

 

 

 平成25年度愛媛県園芸大会の開会に当たりまして、御挨拶を申し上げます。

 本日は、果樹関係者並びに流通関係の皆さんにお集まりいただき、誠にありがとうございます。

 今年は、例年にない猛暑が続いた後、連日の豪雨となりました。そのため、生産状況を大変心配しておりましたけれども、今のところ順調に進み出しているようでございます。ここ数年、生産者の皆さんの非常に丁寧な体制整備が功を奏しまして、他県産に比べ大変安定した価格で、愛媛産のかんきつが市場で評価されているところでありますけれども、この優位な状況にあるときに努力をするかしないかによって将来が決まってくる、そうした考え方に立って、さまざまな施策を進めていきたいと思っております。

 とりわけ愛媛県は、通年で多品種という強みを生かした供給体制がとれていることが魅力であり、生産量、品質面でどこにも引けを取りません。こうした強みを十分に認識した上で、私自身も先頭に立って愛媛県のかんきつのさらなる普及拡大に向け、全力を尽くしていきたいと思います。また、将来の国内の人口減少に伴う市場縮小も念頭に置きながら、東アジアを中心とした海外にも種まきを十分に行っていかなければならないと考えています。

 このような中、県のみかん研究所でもさまざまな技術の追求を行っております。とりわけ、今年は包装紙と低温貯蔵の技術を活用し、清見、甘夏、河内晩柑、タロッコを2カ月ほど延ばした出荷ができるのではないかというところに着目して、モデル的に市場に販売いたしました。これにより、2カ月ほど出荷の延長ができる見込みも立ったところであります。こうしたことも生産者の皆さんに還元できる方策の一つではないかと思っております。

 また、コストダウンにつながるという観点から、近年普及拡大しているクラウドコンピューティングを駆使した生産体制の構築をモデル的に実施することといたしました。これは、クラウドコンピュータという安価なシステムを使用し、今までの経験則と最新技術をミックスさせることによって、非常に的確な管理が可能になると考えております。このシステムを作って、普及させることにより、一層の生産コストの低減につながる、ひいては生産者の収入増加にも結び付くのではないかと期待しているところです。

 こうした攻めの姿勢の一方で、皆さん御存じのとおり、国全体の問題としてTPP交渉が、どのような展開を見せるのかという大変厳しい状況もあるわけでございます。とりわけかんきつは、重要5品目に入っていませんから、見通しが全く今の段階では立ちません。情報も限られている環境にありますので、どのような影響が出るか全く予測がつきません。しかしながら、全国一のかんきつ生産県といたしまして、「全国みかん生産府県知事会議」で、重要5品目に外れているが故にどのような影響があるかをつまびらかに分析し、そして必要なときにはどんどん声を上げて活動すべきと呼び掛けをいたしましたところ、全ての府県から賛同いただき、これからは、こうした横の連携をもってTPPの懸念事項に対する取り組みを強化してまいりたいと思います。

 いずれにいたしましても、先ほど申し上げました「かんきつ王国」としての強みを大いに生かし、生産、流通の皆さんと力を合わせ、新たな時代を切り開いていきたいと考えていますので、今後とも、よろしくお願い申し上げまして、開会に当たっての挨拶とさせていただきます。どうもありがとうございました。


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