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日台企業連携セミナー知事あいさつ

ページID:0010942 更新日:2013年8月16日 印刷ページ表示

日時:平成25年8月6日(火曜日) 13時30分

場所:松山全日空ホテル

  

 

 御紹介いただきました愛媛県知事の中村でございます。

 本日は、亜東関係協会科学技術交流委員会蔡清彦(サイチンエン)主任委員をはじめとする訪日団の皆さん、ようこそ愛媛県にお越しいただきました。心から歓迎いたします。

 今、私が話すと台湾の方にはヘッドフォンから同時通訳が流れるそうなので、このままお話しさせていただきたいと思います。

 日本は、現在、さまざまな課題を抱えていますけれども、その中の大きな一つとして、少子高齢化に伴う人口減少が挙げられます。これは取りも直さず、日本国内の市場の縮小を意味しており、これからの発展、成長を考えたときに、今まで以上に中小企業も含めて外に目を向けていく必要があるという時代に、我々は立たされているのだろうと思います。日本のこれまで培ってきた高い技術力、これは本当に世界に誇れるものであり、特に愛媛県には、さまざまな業種において長年歴史を築き上げてきた実績がございます。

 こうした中、パートナーとして、台湾は非常に重要であると思います。御存じのとおり、東日本大震災のときに、台湾の方々はとても大きな支援を寄せてくださいました。記憶に新しいのは3月のWBC、ワールド・ベースボール・クラシックのときに、ある人が、台湾と日本の試合で、そのときの気持ちを感謝の言葉で伝えるため、スタンドから、台湾の皆さんありがとうと書いたプレートを掲げようという呼び掛けをインターネットでいたしました。それが瞬く間に広がり、その試合では、スタンド中に台湾ありがとうのプレートが掲げられ、これに対して、試合終了後、台湾の選手が全員集合して、輪になって、スタンドの皆さんにお礼をされたという、本当にほほ笑ましい光景がニュースに流れたわけであります。

 愛媛県でも、台湾との関係をずっと模索してまいりました。たまたま私が松山市長のときに台湾を訪問した際、松山空港という同名の空港があることに気付き、この空港から愛媛の松山へ飛行機を飛ばしたいという夢を追い求めるに至ったわけでございます。ただ、この空港は規模が小さく、海外便は主要空港しか飛ばさないという運営をしておりました。その扉を開くには10年の月日が必要でありましたが、今年10月に、この台湾の松山空港から愛媛の松山空港へ、日本の地方空港では初めて、チャーター便が飛ぶに至りました。

 また、昨年の9月には、台湾の企業と連携を図るため、経済界と金融機関、そして行政が一体となって、台南市に経済訪問団を送らせていただきました。私も同行させていただきましたけれども、中小企業は高い技術力があってもなかなか営業力が伴っていない、特に海外になりますと、手探りで行かざるを得ませんから、そうした中での不安もある。これをカバーするのが、行政が絡んだ商談会ではないかとの思いでありました。亜東関係協会の皆さん、地元の行政の皆さんにもお力添えをいただきまして、大変有意義な商談会が台南市において実施されました。

 今回のセミナーは、まさにそれを受けて亜東関係協会の皆さんが開催を決定していただいたものであります。お互いが持つ生産・技術力、これがマッチングすることもあるかもしれません。そして先ほどお話がありましたように、中国に進出するときの大変良きパートナーになるチャンスも生まれるかもしれません。これは縁の問題ですから、その結果がどうなるかは分かりませんけれども、いずれにしましても、こうした話し合う機会を持つことが全ての始まりであり、今回のセミナーが成果を挙げることを心から期待しているところです。

 一方で、台湾には、愛媛県の観光にパートナーとして参画をいただくことになりました。一昨年、訪問して関係ができた世界一の自転車メーカーの存在であります。本県では、今年の10月に来島海峡大橋を開放した自転車イベントを行います。また、来年に、来島海峡大橋だけではなく、しまなみ海道の大部分を開放した1万人規模の世界のアマチュアサイクリストの大会を開くため準備に入っているところです。ちなみに、10月のイベントは定員3千人のところ、5日で応募が締め切られる大盛況ぶりでした。その参加者の半分が県外の方であり、まさに日本において新しい自転車の活用方法が広がりを見せている実感と、そして観光振興の力になり得ることを痛感した次第であります。

 このように台湾は本当に良きパートナー、良き友人だと確信をしております。ぜひこの機会に、参加された皆さんの中から、また新たなパートナーシップが、そして友情が広がりますことを心から期待申し上げまして、あいさつとさせていただきます。どうもありがとうございました。


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