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令和5年度3月知事定例記者会見(令和6年3月21日)の要旨について

ページID:0066797 更新日:2024年3月26日 印刷ページ表示

日程:令和6年3月21日(木曜日)

時間:11時00分~12時02分

場所:知事会議室

 

(NHK(幹事社))

記者クラブから代表質問は1問となります。岡山理科大学獣医学部について、昨日、2018年4月今治市に開設された岡山理科大学獣医学科生の初めてとなる卒業式が実施されました。獣医学部開設から6年が経過し、あらためて県として地域経済や獣医師不足がどのように活性化され解消されたのか、その評価についてお伺いしたいと思います。またあわせて、今後大学に期待する点についてもお聞かせください。

 

(知事)

 まず、昨日卒業された一期生の皆さん、本当におめでとうございます。心からお祝いを申し上げさせていただきたいと思います。6年間、長きにわたって、愛媛・今治の地で学んで生活した経験を生かしながら、本県を第二の故郷と思っていただきまして、国際的に、あるいはそれぞれの地域において、今後ますます活躍をされることを期待しています。

獣医学部には平成30年4月の開学以来、畜産・水産分野の高等教育機関として、島しょ部における有害鳥獣対策や、そして大きな問題になったアコヤガイへい死対策への参画をはじめ、各種研修会参加、災害時のペット同行避難や動物園の動物に関する学術研究の推進など、本県が抱えるさまざまな地域課題の解決に尽力をいただいております。

獣医学部設置による地域経済の活性化については、開設前に、今治市が民間シンクタンクに委託して行った試算では、県内で年間約21億7千万円の経済波及効果が見込まれておりましたが、現在、試算条件としていた1200人、これを超える学生・教職員が居住をされておりますほか、ボランティア活動や市民公開講座の開催、県立高校での実習支援等の地域貢献活動などを通じまして、人口減少の抑制や、地域経済の活性化など、その試算を超える効果をもたらしているんではないかなというふうに考えております。

なお先般の国家試験では、当該学部から77名が合格しておりまして、全国的な獣医師不足の状況の中で、新たな人材の輩出に寄与するとともに今後多くの方が獣医師として、公衆衛生、農林水産、動物病院、研究機関、いろんなステージにご活躍いただけることを期待しております。

なお、よく合格者の合格率が何位だったってニュースが出ましたけれども、人数でいうと17校のうち5番目に多い人数になっていますので、それはあわせてお知らせする必要があるんではなかろうかなというふうに思います。

また、今年度の卒業生については、四国地区に就職が見込まれる9名のうち、愛媛県内では5名と聞いております。その中で愛媛県の獣医師職員としての採用予定は残念ながら1名にとどまっております。全国で例年1000人程度の新規獣医師が輩出される中で、小動物診療を志望する学生が半分を占めております。公務員獣医師への志望というのは、実は全国で1割にも満たない状況でございます。一方で公務員獣医師の募集は全国で600名を超えております。そうしたことから人材獲得競争は激化し、確保は本当に極めて難しい状況が続いています。

県としてはインターンシップや学外実習等の機会を捉えて、公務員獣医師としての家畜の感染症対策や食品の安全確保など幅広い業務を担う重要性や、ブランド畜産物の開発などに貢献する魅力、これをさらに訴求していくこととしておりまして、大学においても、公務員獣医師の安定確保のため、卒業生の地元定着に向けた大学の主体的な取り組みを充実させていただけたらというふうに思ってます。

より一層、在学中から県の方でもアプローチを強めて、いろんな機会、今までもやっていただいてるんですけども、さらにそれを増やしていき、卒業したら、選択肢の一つに、1人でも多くの学生が入れていただけるような、そういう関係をさらに求めていきたいなというふうに思ってます。ただ、第一期生で1名入りますので、この新人さんが活躍することによってまた後輩たちにも波及していくことも期待していきたいと思ってます。以上です。

 

(NHK(幹事社))

代表質問に関して、各社さんいかがでしょうか。

 

(テレビ愛媛)

公務員獣医師の養成ということで、県として具体的に例えば奨学金だとか、そのようなバックアップの体制を新たにとられるようなお考えというのは、ありますでしょうか。

 

(知事)

今の段階では白紙ですけども、やっぱりせっかく身近なところで資格を持つ、本当に大勢が自分のところでやるというような人が多いってのが実態なんですけども、公務員志望の獣医師を増やすために、身近なところであるがゆえにアプローチしやすいという環境もあると思いますんで、何が有効かというのは見極めて、今後も考えていきたいというふうに思ってます。

 

(読売新聞)

県内に拠点があるというところで、例えば北海道とかでは乳牛や肉牛とかの畜産関係が盛んなので、そのままスライドして県の公務員に、まあ人材競争等の面でも確保がしやすいという形があるんですけれども、愛媛県としては今後どのような県内の分野で獣医師の方に活躍してほしいという期待をお持ちでしょうか。

 

(知事)

さきほど申し上げたように、いろんな分野がありますので、畜産もあれば、水産もあれば、食品管理もあれば、新種開発もあれば、本当にいろんな分野で活躍してもらいたいなと思ってます。

ただ、愛媛県も中四国では畜産関係(養豚に関して)は第1位でございますので、そういったところも、場所的に言うとちょっと南予の方が多いと思いますけども、そういった交流も必要なのかなというふうに思います。ちょっと今治と離れてますけども、積極的にそういった交流も仕掛けていきたいなというふうに思います。

 

(NHK)

四国唯一の獣医師養成機関でもありますし、今後、学校に期待する点、知事として、もしあれば。

 

(知事)

そうですね。学校自体は獣医師を世に送り出すというのが一つの目標なんですけども、やっぱり誘致の経過からすれば、(私立大学については)獣医学部が東日本しかないという状況をカバーするために、不足している公務員獣医師の確保を期待して誘致した経緯がありますので、例えば、四国枠の入学者がもっと増えたらいいなとか、それから、今回は一期生ですけども、やはり愛媛を中心とした県庁等への就職が増えてくればと、そこに一番期待していますので、そのために大学と連携しながら、何がどういうアプローチをすれば、より一層身近に感じていただけるかということを追い求めていくことが重要ではないかなというふうに思ってます。

 

(NHK(幹事社))

その他よろしいでしょうか。

 

(NHK)

続けて質問ですけれども、関連で、6年前の設置を巡っての件でちょっとお伺いしたいことがありまして、当時、文書のあり方も含めて、設置の件では国との話で意見の食い違いもありましたけれども、当時を知ってる今治の市長も変わりましたし、県の幹部や市の幹部も変わりまして、当時のことを知ってるのは知事しかいらっしゃらないと思うんですけど、あらためて今、6年を機に振り返ってみて、発言できる内容、知事としてどういうふうに振り返ってるのか、言える範囲でいいんですけれども。

 

(知事)

よく誤解されるんですけども、県としてはもうぜひ来ていただきたいと。今言ったように、そもそも獣医学部全体の問題があって、定員をはるかに上回る募集、学生がいると、それを増枠でカバーして、その定員の枠で教授陣等を揃えてますから、そのプラスアルファ分が収益になってるから既得権になってたわけですよね。だから新設がなかなか認められない、(私立大学については)西日本にはないと。それをやっぱり克服するために、加戸前知事も含めて西日本に獣医学部必要じゃないかと、ましてや公務員の獣医師が本当に不足している状況もあるので、その必要性を訴えた愛媛県としては、終始一貫して来ていただくことはウェルカム、来ていただきたいということは、まず当初から変わってないんです。

ただ、その過程で、当時の国の責任者の方が、何かミステイクが愛媛県にあるような形で発言されたので、それは事実と違うじゃないかといったのが揉め事の一端と。それと大学自体じゃなくて経営者の方の説明責任をもっと果たされた方がいいんじゃないかと。なかなか出てこられなかったんで。出てこない以上は、憶測を生んでいろんな誤解が広がっていくと。この2点が問題だったということなので、それはあの時点でクリアできたんではないかなというふうに思ってます。

 

(テレビ愛媛)

県としても多額の補助金で支援されたと思うんですけど、その支援に見合うような働きというか効果っていうのは出せているというふうにお考えでしょうか。

 

(知事)

そうですね。先ほどお話したように、今治限定ではありますけれども、1200人を超える人口増というのが一点。そこからもたらされる経済効果。それから、まだ1人とはいえ愛媛県に獣医学部の卒業生が採用、門をたたいてくれたと。第一歩が記されましたので、非常に良いスタートを切ったんではないかなというふうには思っております。

 

(NHK(幹事社))

その他よろしいでしょうか。それでは代表質問以外で質問がある社はお願いします。

 

(NHK)

 昨日坊っちゃん列車が再開しましたけれども、以前から地域の大きな宝だというような発言もあったと思いますが、改めて再開について知事はどのように受け止められましたでしょうか。

 

(知事)

そうですね、昨日は行列ができるほど、待ちに待ったというようなニュースを拝見させていただきました。ただこれなんとか再開にこぎつけてますけども、根本的なことはまだどうなのかなっていうところもあるので、要はもう繰り返し申し上げますけど、今回はどう考えても鉄道事業者と松山市の意思疎通の不足というものが何か一つの原因にあるんじゃないかなというふうに思いましたんで、やっぱりここはトップ同士も含めて、意思疎通を図られたらどうかなというふうに思います。

それともう一点は、これなんていうんですかね、クラウドファンディングっていうのは、一過性のものなんで、来年どうするのかなっていう姿が全然分からないので、そのあたりも含めた議論をしないとまた同じようなことが起こる可能性があるので、そのためにもやはり意思疎通が大事なんじゃないかなというふうに思っています。

 

(あいテレビ)

先週、政務活動費に関する訴訟の判決言渡しで、一部違法が認定されたんですが、県として、今、検討状況を教えてください。

 

(知事)

はい、これもちょっと複雑な話でして、本質的には政務活動費ですから、議会の活動に係る出費になります。ルールとしてはですね、県の方で基本的な条例を作る、その運用に関しては、議会の中でマニュアルを作って対応すると、こういう制度になってます。

何か問題が起こって、例えば、今回のように裁判が起こった場合は、それがおかしいということになった場合の返還請求権が知事にあるので、この場合、活動は議会なんですけれども、返還請求権ということが知事の方にありますので、被告という立場になります。

これに関しては、議会の方からもいろんな情報が出ていますけども、裁判ですからお互いの主張の食い違い等々もありますよね。そういったことを受けまして、結果を受けて、対象となる方々が、裁判では、補助参加人という立場で裁判に参加する、意見を開陳することができるようになってますので、対象者の方は、そこは十分な意図が伝わっていないということで、判決は不服であるので、意見を言いたいというふうな強い意向を示されておりますので、それを踏まえまして、県としては、控訴して、引き続き正当性を主張することといたしたいと思ってます。はい。

 

(あいテレビ)

すいません、もう手続きはされたのでしょうか。

 

(知事)

 まだ。これからですね。

(テレビ愛媛)

先日台湾の方にPRで行かれておりましたが、現地では盛況だったというふうに聞いておりますがあらためて知事としてどのような成果があったと。

 

(知事)

まずはですね本当にいろんな経緯があったんですけども、当初、台湾便を飛ばしていただいていた、エバーさんの社内事情でなかなかパイロットの確保が難しく、少し遅れていたんですが、確保できた場合ローカル線は愛媛県をいの一番にという約束を果たしてくれた。それによって3月6日から運行が開始されましたので、それを受けて、より一層愛媛の知名度を上げる、お客さんを増やすために、できるだけ早くフェアをやるというふうなことを企画しておりました。

今回、効果的にということを非常にこだわったんですけども、3日間の日程で、最初はマスコミ向けのプレゼンテーションを行いまして、20社以上、テレビカメラから新聞からSNS関係者から20社以上の方が来てくれました。

翌日にはもう、結構テレビや新聞で現地でも報道していただきましたし、それから目標はですね3日間で2万人、何とか来てくれたらとおいてたんですが、結果的には2万2000人で、本当にあの場所はイベントをするところらしいんですけども、そこを見極めた担当課に本当に2万2000人、3日ってのはなかなか大きな数字ですから、これはもう拍手を送りたいというふうに思います。関係者の皆さんも非常に前向きで、びっくりするぐらいの大愛媛フェアってそんな仰々しい名前付けて大丈夫かなと思ったんですけど、もう業者の皆さんも非常に積極的で、これでもかっていう品揃えであっという間に売り切れる商品なんかも出てくるんですね。だから、事業者の皆さんも、売れ筋商品の見極めとか、そういったこともできる機会になったのかなというふうに思います。

それからもう一つ同時に行った、これ私は出てない、担当者の方でやってもらったんですけど、現地の旅行会社35社、愛媛県の事業者も13社、旅行の商談会実施しまして、開始前からどんどん来ちゃったんで、開始時間を早めたぐらいだったんですね。商談が200行われました。商品も早く造成したいという声も上がってますので、これは非常に大きな手応えがあるんじゃないかなというふうに思ってます。以上です。

 

(テレビ愛媛)

一方で焼き物の産地も訪れ、その交流もされたと聞いておりますが。

 

(知事)

 この機会に新たな手立てを打とうということで、実は砥部町の砥部焼。それから台北市の隣にある新北市、実は僕もそこまで詳しく知らなかったんすけど、最初は、新北市ってのは台北市のベッドタウンとして発展してきたんですが、いつの間にか母屋が逆転しまして、台北市の人口は260万。新北市が450万なんですね。既にもう大きく凌駕するような、台湾最大の都市は、実は新北市でして、皆さんが知ってる場所っていうと、九份(キュウフン)があるとこです。千と千尋の神隠しのなんていうんすかね。町並みのモデルになったんじゃないかなっていう九份があるのが新北市になります。そこに鶯歌区(インゴーク)、っていうとこがあってそこに鶯歌焼というのがあるんですね。これも相当古い歴史を持った台湾の代表的な焼き物で、例えば、総統が新しく誕生したときの来賓への贈り物なんかもこれが使われるんですね。そこと砥部焼の皆さんが、交流をしてきたんですね。これをぜひ砥部町としては正式なものにしたいと。鶯歌区ってのが大体人口が8万人ぐらいだったと思います。砥部町は、2万人ぐらい。新北市は大きすぎるので、そこ(鶯歌区)と何か姉妹関係になるためには、やっぱり、新北市と愛媛県の後ろ立て、バックアップがないとっていうことで、今回、砥部町の副町長と一緒に行ってきました。区長さんと、それから後ろ立てになっていただく、新北市の市長とも直接会いまして、やろうと、そっちの方向でいこうということが決まりましたので、これから、一層活発な交流が砥部町と鶯歌区で生まれていくんではないかなと思います。学生交流、焼き物交流、地域の交流、いろんな展開が始まっていくんじゃないかと思ってます。

 

(テレビ愛媛)

姉妹都市の交流を今後結んでいくような。

 

(知事)

いくんじゃないですかね。我々としてもその延長線上に新北市との交流も進めていきたいなというふうに思ってます。例えば、提案したのが、公式ではないけども、九份っていうのは、新北市の場合、千と千尋の神隠しのモデルになったんではないかと言われて、道後温泉の本館は、僕はこれ、ジブリまで行きまして、美術監督に武重洋二さんという方がいて、その人と直接市長時代に会いました。確認を取ったんですけども、道後温泉がモデルなんじゃないですかって言ったら、実はジブリの社員旅行で道後温泉に来ましたと。その時に武重さんが、スケッチで道後温泉の本館を描いて、これを外観の参考にしたのは、間違いありませんよっていうのをご本人から聞いてますので、そういった例もあるので、例えば、砥部の学生が、九份の焼き物を作ったりですね、九份の地域の学生が砥部で焼き物を作ったりって、何かそんな交流も面白いんじゃないかなんていう話もさせていただきました。

それからもう一つは、台湾最大のコンビニエンスストアの代表と直接会うことができまして、台湾で6500店舗を展開されてます。愛媛県の加工品等をコンビニで全国にも展開しているものもありますから、そういったものを一つ一つ説明させていただきました。担当者も全部同席していただいたので、非常に関心を持ってくれたんで、場合によってはここでの取引の扉を開けることができるかもしれません。まだ分かりません。一生懸命、営業部隊でフォローしていきたいというふうに思ってます。

 

 

※議事録については、読みやすさや分かりやすさを考慮し、発言の趣旨等を損なわない程度に整理しております。


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