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令和5年度10月知事定例記者会見(10月19日)の要旨について

ページID:0039318 更新日:2023年10月24日 印刷ページ表示

日時:令和5年10月19日(木曜日)

11時02分~11時04分(みかんdeチャージ)

11時37分~12時12分(定例会見)

場所:知事会議室

 

 

 

(南海放送(幹事社))

それでは時間になりましたので始めます。本日は県からの発表事項が4件あると聞いています。まずは、ふるさと納税制度における県内9町を支援する新たな取り組みについて、知事お願いします。

 

(知事)

本日は、この前に、温州みかんを用意しておりますけれども、多様なかんきつの本格的な出荷シーズンを迎えます、11月1日から、昨年度に引き続きまして、県産かんきつの消費拡大運動である『みかんdeチャージ』プロジェクトを実施いたします。「みかんを食べてココロもカラダも元気に働こう!」をスローガンに、職場で日常的にみかんを食べてもらうことで、みかんのおいしさと豊富な栄養をチャージしていただこうという取り組みなので、ぜひ多くの事業所の皆さんにご参加いただきたいと思います。また、県庁では、かんきつの『無人販売所』、また、旬のかんきつが当たる『みかんガチャ』なども実施いたしますので、来庁者の皆さんには、ぜひご利用いただけたらと思います。

ちなみに、かんきつの生産量は全国トップ(※1)なんですけれども、県庁所在地・政令指定都市の一世帯当たりのみかんの年間購入額、松山市が9位になっていますので、かんきつ王国なんだけれども、一世帯当たりで見てみますと、消費まだまだ伸びる余地があるんじゃないかなと思います。ぜひ、地元の特産品ですので、ご愛顧賜りますようお願いいたします。

 

(南海放送(幹事社))

それでは会見に移ります。記者クラブからの代表質問は1問です。2020年度の1人当たりの県民所得について伺います。

先日、国が公表した統計によりますと、2020年度の1人当たりの県民所得は、前年より24万円下がり247万円で、全国順位も6位下がって43位と四国最下位という結果になりました。県では、地域経済の活性化や県民所得の向上に向けて、県総合計画を策定されるなど産業競争力や収益力の強化に取り組まれているところだとは思いますが、今回の結果に対する知事の受け止めと、今後の対応方針についてお聞かせください。

 

(知事)

まず、その1人当たりの県民所得というものがどういうことを意味しているのかということと、それから下がった要因の分析というものが大事だと思っています。一つの数字で振り回されるわけにはいきませんから、そういう中で考えますと、本県の1人当たりの県民所得、これまで大体30位後半ぐらいで推移をしていました。元々、産業構造の特徴として、1人当たりの県民所得が、愛媛県、実は産業構造の関係で上がりにくい構造になっています。具体的には、就業者数で見た場合、他の産業と比べると、労働生産性の低い農林水産業などの1次産業の就業者の割合が高いのがまず一つの特色になっています。

二つ目が、実は共働き率が全国36位で、四国では一番低いんですね。共働きをされる方が少ないんですよ。低いので、ただ、共働きされてない方も1人当たりに直すときは全部カウントされて分母でカウントされてきますから、これもなかなか上がりにくい構造の一つの要因になっていますし、またむしろ、それは伸びしろの余裕があるということにも裏返しては言えるかもしれません。

加えて、さらに労働生産性は、実は全国並みである愛媛県の2次産業を中心、東予を中心とした2次産業なのですが、実は、業種の特色なのか、製造コストは高くてですね、そして利幅の少ない素材系の業種割合が高いんですね。それから、製造業の付加価値率、いわば素材の方ですから、付加価値率が低いという傾向が愛媛県の場合あります。こういったことが、なかなか上に行きづらい構造上の問題として愛媛県にはあります。

令和2年度は、これに加えて、新型コロナの社会活動の抑制によりまして、全国的に宿泊・飲食サービス業、運輸・郵便業等が落ち込むなどの大きな影響があったことに加えまして、本県では、新型コロナの影響により、特に、飲食・サービス業の需要減に伴い、日本一の養殖水産県である本県の水産業、こちらに大きな影響があったということ。それから、投資意欲の減退に伴いまして、設備投資に関連する企業の業務用機器の販売が低調であったこと、またエネルギー関係、これはもう本当需要が激減しましたので、ご案内のとおり愛媛県には重要なエネルギー産業がありますので、これらが例えば、伊方原発定期検査で完全にゼロの状態になったりですね、代替電力確保のためのコストの高い火力発電、他社受電を利用したことなどによりまして、電気関係やエネルギー関係で利益が落ち込んだということが非常に大きかったと思います。

こういったことから、順位を落としたものと分析をしています。なお、市町内総生産を地域別に見ますと、東予、これは製造業の落ち込みが大きく、前年比で7.6%減。それから中予は、サービス業、宿泊・飲食サービス業の落ち込みで5.0%減。南予は、やっぱり水産業の落ち込みが非常に大きかったので8.1%減、とこういう状況になっています。

今後、経済活動が徐々に再開の動きを見せた令和3年度以降の状況を注視していく必要がありますが、こうした構造上の問題も今後考えていかなければならないので、いろんな手立てを打っているところでありますが、コロナ後の反転攻勢に向けてさまざまな取り組みを進めておりまして、本年6月に策定した総合計画でも、経済は柱の一つとしているところはご案内のとおりです。

特に、県民所得を伸ばすためには、就業者を増やすという先ほどの問題も絡んで共働き率の悪化も絡んできますけど、就業者数を増やすということ、そして労働生産性を高めるということ、具体的にはですね、営業本部、せっかく作っていますので、実績を上げてきていますので、今後の取引の継続また拡大が期待される企業等をターゲットに、さらに販路開拓や拡大を支援していくこと、それから移住者の積極的な呼び込みに加えまして、要は所得水準の高い産業をどんどん作っていかないと所得が上がっていきませんから、そのためにデジタル戦略を培ってきているところであります。人材の育成も含めて、場所を選ばない業種、所得の高い業種でありますから、こういった産業を後押しすることで、所得水準を上げていくということにもチャレンジをしていきたいと思っています。

また、観光スポーツ文化部関係では、海外富裕層等の誘客に向けました営業活動、プロモーションの強化を行ってまいります。そして、先程申し上げましたように、経済労働部ではIT関係の企業の県内誘致や、また育成を含めた産業DXを推進していくということ。また農林水産部では、もう本当に付加価値の高いもの、収益が上げられるものをバックアップしていくことが大事で、愛媛県ができることっていうのは、そのための研究開発の後押し、コストの低減につながる技術的な提供、それから営業本部を核とした販路の開拓のお手伝いと、1次産業にはこういった点がサポートとして挙げられると思いますけど、例えば、ものづくりと同じように、一つの例で言うと真珠ですよね。愛媛県は母貝の真珠の9割を生産して、真珠についても3割以上、全国トップ(※2)をずっと続けている。でも真珠っていうと、三重とか神戸とか、全国的には知られている。一番作っている愛媛県が出てこないのは本当に人の良さだと思うんですけど、真珠を作って一番付加価値の高い加工の分野は県外にあるというこの構造が、実は愛媛県の克服していかなければならない、あらゆる産業の課題だと思うんですね。それを考えなければ、所得水準を上げていくってのはなかなか構造上難しい問題があると思っていますので、そういう意味で、一次産業においては担い手の確保やマーケティング戦略、それからブランド力の磨き込み、収益が上がるブランドの開発ですね、新品種の開発も含めたブランド化、こういったことに取り組んできております。 

その結果、総合計画において、令和8年度には1人当たりの県民所得288万4千円を目標に置かせていただきましたので、取り組みを進めていきたいと思っています。以上です。

 

(南海放送(幹事社))

ただいまの答弁に関しまして質問のある社はお願いします。

 

(テレビ愛媛)

テレビ愛媛です。先程、デジタル人材の育成を通して県民所得アップというお話もありましたが、さまざまな産業構造ある中で、それへの波及効果っていうのはやはり期待されておりますでしょうか。

 

(知事)

トライアンドエラーだと思いますけども、既存の産業へのデジタル人材への供給、それから、県外IT産業の誘致に伴う人材供給、いろんな面が可能性としてはあると思うんですね。そしてもう一つは創業、スタートアップ、こうしたところへの期待感、この三つで大きな期待はあると思っています。

ただ、そのためにはやっぱり人を育てないといけないので、昨年、県内の大学に呼び掛けさせていただきましたけれども、幸い四つの大学がその意向を受け止めていただき、新学部を設置して、官学の連携で人材を育成していくという道筋ができ始めましたので、すぐに結果が出るわけではないですけども、ここから先の、いわばそれを具体化するためには、新しいコースができたときに、将来の企業誘致や採用も含めて、県外のIT企業と大学をつなぐとかですね、そういったことを愛媛県としてはどんどん考えていきたいというふうに思っています。

 

(NHK)

NHKの秋山です。今のに少し関連するかと思うんですが、人材を育てたとて、やはり県外に出られてしまうと、結局県民所得が上がらないという、なかなか難しいところもあると思うんですけど、若者に県外に長く定着してもらって、その中で所得を上げていく、何かそのあたりで知事が目指したいものや考えたいものは。

 

(知事)

若者に。

 

(NHK)

若者を県外に定着したまま、所得が。

 

(知事)

県外(ですか)。

 

(NHK)

ごめんなさい、県内です。県内に定着したまま所得を上げていってもらう、その若者への対策、若者への何か支援っていうと、どういったことを考えたいという感じですか。

 

(知事)

そうですね、結局所得については、収益がある企業が上げなければ所得は上がってこないわけですから、そのためのお手伝いを1次産業にせよ、2次産業にせよ、営業本部や研究所を通じてサポートしていくと。あくまでも我々は補助エンジンの役割しか果たせませんから、それを大いに生かしていただきたいと。今の若者については、分析の結果、例えば子育てに理解のある職場、あるいは女性のキャリアが保障された職場、こういったところをすごく強く求めているので、それを拡大するために、新ひめボス宣言認証制度というのを立ち上げて、愛媛県の会社はこういうことで働きやすい職場作りに本当に取り組んでいますよということが実際現実化して、メッセージとして伝われば、県内就職の選択肢も増えてくるだろうし、もう考えられることは全部やっていくしかないですよね。

そういう中で、特にかんきつなんかもそうですけども、各研究所が付加価値の高い新品種の開発は、研究所ごとに競い合いながら作ってきた10年でもありましたし、それから営業本部というのは、他の現場でノウハウもないと思いますけども、やっぱり独自のやり方で売り上げというものの実績を前面に出せる体制も取れてきましたので、年間250億売上げを立てるというのは、僕も商社にいましたけど、そんな簡単なことではないのですが、県庁職員も営業マンとして本当に育ってきたなというふうにも思いますので、それはイコール県の利益ではない。県内の事業所や生産者の、ある意味では、新たな販路開拓に結び付いているわけですから、こういったことはプラス効果として出てくるんじゃないかなと、IT人材に関して言えば、先程申し上げたように、人材を作りました、取られましたじゃ全然意味がない。だからこそ、学科がスタートしたときにどうIT企業を呼び込んで結び付けて、その結果、ここはデジタル人材が本当に優秀な人材が育っていると、だったらここにオフィスを構えようと、いうところに結び付けていくというのは、この業種というのは場所を選ばない業種ですから、愛媛県は生活していくコストが安いですから、逆に言えば県民所得が抑えられるのはですね、不動産、家賃、これが全国で4番目に安いんですよね。この経済的な指標というのもかなり大きく出てくるので、だから良い悪い両方あるんですよ。じゃあ、不動産が高かったら県民所得は上がるんですよね。生産性に上乗せされてきますから、ただ生活面で見ていると家賃がデタラメに高くなりますから、すごい大変なんですよ。だから、この辺のバランスをどう見極めながら数字を考えていくかということをやらないと、単に一つの数字だけで判断すると間違った選択になってしまうんじゃないかなというふうに思いますので、冷静に考えていきたいと思っています。

 

(愛媛新聞)

愛媛新聞です。県民所得はここ10年ぐらい見ても、30位後半が定位置だったと思います。地域間競争の中で、知事在任中になかなか県民所得が上がってこなかった部分もあるとは思います。先ほどおっしゃったみたいに良い悪い、両面あるとは思いますけども、そこについてはどのように受け止めてますでしょうか。

 

(知事)

そうですね。これは本当に産業構造も地域によって違うので、正直言って今回大きな影響はやっぱり電力、エネルギーです。だからそういった要素があるので、一時的な数字で右往左往したくはないし、むしろ少し長い目で見て、この愛媛県の抱える構造的な問題にも踏み込んだ形で経済界に働き掛けをし、全体の底上げを図るバックアップのお手伝いをしていきたいなと。その当面の目標として、8年度の288万を掲げさせていただきましたので、これに向かって全力を尽くしたいというふうに思っています。

 

(愛媛新聞)

今現在、電力とかエネルギーの要素ということですけども、ここ10年あたりの取り組みについては振り返ってみていかがでしょうか。

 

(知事)

そうですね、まあ四国というのは地理的なハンディもありますし、新幹線がないという、こういったハンディキャップを持ちながらの対応になるので、その中で全力を尽くすしかないというふうに思っています。

 

(愛媛新聞)

愛媛新聞社です。先程、産業構造上、県民所得が上がりにくい特徴があるということ、そして先程、地理的な条件も挙げられました。その地理的な条件にも関わるのではないかと思うのですが、外から投資が呼び込みにくい環境に愛媛県がなりつつあるのではないか、あるいは街の活気とか、あるいは以前から知事もおっしゃっていますが、再開発の遅れとかですね、そういった部分もその県民所得を上げていく上では課題になっているのではないかと思うのですが、肌感覚的にはやはり商店街の疲弊ぶり、あるいは地域の重要なところが空き地になっていくと。そういう部分では少しずつ自分たちのその取り巻く経済が厳しくなってきているのではないかという自覚症状を持たれている人も少しずつ増えているのではないかと思うのですが、そのあたりの知事のお考えとか受け止め方はどのように感じてますでしょうか。

 

(知事)

そうですね、今もあった商業地域の問題とかは、正直言ってこれは市町ごとのまちづくりプランに関わってきますので、そこまで自分が何もかもできるかってそれは無理だと思いますから、全体的な人の動きとか投資環境というのは、県の方でできるんですけども、その中で各市町がどんなまちづくりをしようとしているのか、今の変化を受けてどういうビジョンを描いていくのか、そこがものすごく重要になってきてますんで、そういうメッセージは常に出させていただいてます。それをうまくやれたところも出てきてますので、そういうとこはやっぱり活気が生まれてきてますよね。だから、県もさることながら、やっぱり市町にも大いに一緒になって頑張ってほしいなというふうに思います。

特に今のお話は、おそらく中心部、松山の中心部だと思うんですけど、本当に懸念して心配してます。

 

(南海放送(幹事社))

他によろしいでしょうか。

それでは代表質問以外で質問のある社はお願いします。

 

(テレビ愛媛)

すみません、テレビ愛媛ですが、先般ですね、伊予鉄道の方がダイヤ改正で減便ということが発表されました。

特に坊っちゃん列車については、知事も松山市長時代から、思い入れの強いものかと思います。今回の経営判断への受け止めと、また、行政の支援ありきではないと思うのですが、県として、今後再開に向けてどのような後押しされていくのか、お考えがありましたらお願いします。

 

(知事)

そうですね。当時、松山市のときは、ビジョンとしては坂の上の雲のまちづくりという夢を追いかけさせていただきました。その中でミュージアムであるとか、坊っちゃん列車もそうですけれども、道後の整備であるとか、全てをまちづくりと連動させながら動いてきた経緯があります。特に坊っちゃん列車については、まさに坂の上の雲の時代ですから、当時の伊予鉄道に掛け合いまして、ともかく復活してもらいたいと、当時の松山というのは、道後温泉と松山城しか語られないという状況でしたので、新しいソフト面でのコンテンツとして坂の上の雲のまちづくりと、そこから付随してまちづくり交付金を、坂の上の雲のまちづくりで取るという戦略を描いて、その財源を活用しながら、いろいろな事業を進めてきた経緯があります。坊っちゃん列車もすごく重要なコンテンツでしたので、何とか復活させてほしいと、その代わり、当時、ただ民間単体でやれる事業ではありませんから、導入時に国の補助制度がないんですね。国の補助制度というのは、バリアフリーとか現代版の投資については、補助制度があるんですけれども、復古調的な、坊っちゃん列車の運行については、全くなかったんです。

民間だけでは無理だと判断したので、観光の新しい顔として価値を見出せるのではないかということで、4分の1補助制度を当時立ち上げた経緯がありました。

いわば官民共同で20年間、あの汽笛の音が、街のもう本当に顔となり音となり、歴史を刻んできて人気を博してきたと思うので、今回、本当に残念でなりません。

人の確保の問題も含めて、いきさつからすると、行政(松山市)はぜひ、他人ごとじゃなくて、本当に観光の顔ですから、「単に残念です。再開期待しています。」では、なかなか難しいと思います。「まち」として、どれだけ価値を見出すのか、観光のコンテンツとしてですね。その中で行政ができることは何なのか、あるいは民間との話し合いが必要なのではないかなというふうに感じましたね。はい。

 

(テレビ愛媛)

この辺りはもう松山市と。

 

(知事)

これはもう松山市が判断されることだと思います。

 

(NHK)

NHKです。よろしくお願いします。追加の質問になるのですけれども、松山市の話であると思いますけど、県としての、今、支援策の検討とか、その辺の段階ではない。

 

(知事)

これは、まず(松山)市ありきですよね。はい。

例えば大洲市が非常に活気づいてますけれども、あそこは別に県が支援したわけでもなく、本当に独自で考えて、知恵を出して、古民家改修に踏み切って、民間と力を合わせてまちづくりを行ったビジョンが力になったと思いますので、一つのいい事例ではないかなと。ぜひ参考にしていただきたいなと思いますね。

 

(愛媛新聞)

愛媛新聞です。関連で(坊っちゃん列車は)観光の柱でもあったかと思うのですけれども、観光面の影響について何か。

 

(知事)

いやもう、大きいと思いますね。はい。

 

(愛媛新聞)

あと、もう一点、先ほどの質問にもありましたけれども、減便に対する所感があればお願いします。10月に値上げを実施する中での減便ということで、一部の利用者の方から、不満の声も聞こえたりはするのですけれども、そのあたりはどう受け止めていますでしょうか。

 

(知事)

そうですね、なかなか料金、民間のことですから、私どもがあれこれというわけにもいかないですけれども、利用者が増えれば、料金も抑えられますし、便数も減らないわけですから、やっぱり今の環境配慮型、歩いて暮らせるまちづくり、コンパクトシティを目指すならば、どうすれば市民の皆さんがより一層、電車利用で移動するようなことになるのかっていう、やっぱりまちづくりのビジョンの中で考えていく必要があるのではないかな、というふうに思いますけれどね。

 

(愛媛新聞)

あと最後に一点。今回、人手不足で減便ということになりましたけれども、今後、県内全体が人口減少が進む中で、どの事業者も直面する問題だとは思いますけれども、人口減少が進む中でも、公共交通のあり方についてはどのように考えていますでしょうか。

 

(知事)

そうですね、人口減少っていうのは、もうあらゆる産業に、全てに影響を与えてくるので、企業ごとに、今まで二人役やっていたものを、ITやAI、そういったものを駆使して、どう一人役にできるかとか、いろいろな可能性を追求する必要があると思うんですね。

そういった企業努力はされていると思いますので、そこは期待したいと思っています。例えば、EVバス等は、社会的な貢献に結び付くということを判断したので、そういうものについては県もバックアップしますので、EVバスの導入については、県も補助金出したことがありますけども、そういったものの中で、民間の姿勢、取り組み姿勢、その意義というものを、咀嚼(そしゃく)しながら考えていきたいなというふうに思っています。

 

(愛媛朝日テレビ)

愛媛朝日テレビです。先ほどの松山市のまちづくりについて追加でお伺いするんですが、銀天街のL字地区については、現在空き店舗が目立っていたりとかそういうところもありますが、そのL字地区の状況についてはどのように見ていらっしゃいますか。

 

(知事)

いや、分からないです。それはもう松山市に聞いていただきたいと思います。

 

(愛媛朝日テレビ)

地元が期待していた再開発も進んでいないというところもありますけれども、県が働き掛けるというところの必要性の見解は。

 

(知事)

商店街等々のまちづくりというのは、まず基礎自治体がプランを作って、どういうものにするかというのを決めた上で、県がどれだけバックアップするかという話なので、うちが絵を描くわけではないんですよね。だから、市がどういうふうにL字を考えていくのか、もっと言えばL字だけじゃなくて、国際ホテルもそう。それから、JRもそう、これはトータルのまちづくりで、この部分はどういう要因で活用するのか、だからこそ、こういうものが必要だというようなものが見えてこないと、なかなかコメントのしようがないと思っています。だから早く全体的なまちづくりのビジョンを出されたらどうですかということを言い続けてきた経緯があります。

 

(愛媛朝日テレビ)

分かりました。ありがとうございます。

 

(知事)

早く出された方が良いと思います。

 

(NHK)

NHKの奥野です。話変わるんですが、月末にはソウル便の毎日運航と、ねんりんピックがありますが、それぞれ知事の期待感というか、受け止めを聞いてもよろしいでしょうか。

 

(知事)

本当にソウル便、順調に、特にインバウンドが好調なので、デイリー化につながりました。釜山も含めてですね。ただやっぱり長い目でみると、アウトバウンドもしっかりと利用者が増えてこないと長続きしないと思いますんで、そういう意味ではやっぱり、特に、この前も大学の関係者にも話をしたんですが、若い世代がパスポートを持たない時代になってきてしまっているので、でも今の若い人たちの時代ってのは、われわれ以上に国際的な競争の中で生きていかなきゃいけない時代を迎えると思うんですね。だからともかく早い段階で、もうなんでもいいんですよ、行ってみたら。行ってみただけで新しい発見とか刺激が待ってると思いますから、せっかくここから1時間半ぐらいですぐに行けるわけですよね。しかもLCCだから安く行けるわけですよね。だからバイトして少しお金に余裕ができたら、見聞を広げようと、友達とでもいいですから、パスポート取って。そのバックアップはやっていきたいと思いますので、行かれたらどうかなというふうに思います。これは何もソウル便のためではなくて、若い人たちの将来の人生設計のためにもですね。そういう経験を、せっかく飛ぶようになりましたから、生かしてほしいなと思います。

それと、デイリーになるということは、ビジネスで計画的に利用しやすくなるという環境が生まれますので、これは経済界に、週3便だとなかなかビジネス利用は難しいんですけども、デイリーになると、明日行ってあさって帰ってくるとか、無駄なく移動ができるようになるので、これは活用を働き掛けていきたいなというふうに思っています。

 

(NHK)

あともう1点、ねんりんピックも月末に始まりますが。

 

(知事)

コロナ後に初めて行うフルスペックの全国大会になりますので、先週もリハーサル、開会式のリハーサルに行ってきたんですけども、本当に皆さん、大勢の皆さんが休みの日を空けていただいて、リハーサルに臨んでくれてました。なんかこう、やる気満々というか、すごくおもてなしをするんだっていう思いが皆さんから伝わってきて大変心強く感じました。

ともかく大勢の皆さんが全国から来県されますので、愛媛ファンを作るチャンスと位置付けて、全県の皆さんとスクラムを組みながらですね、えひめ国体のように記憶に残るようなねんりんピックになればなと。訪れた方々の記憶に残るようなねんりんピックを目指して頑張っていきたいなというふうに思ってます。

 

(愛媛新聞)

愛媛新聞です。まったくテーマが変わるんですけれど、NTT西日本で個人情報流出があったと思うんですけれども、愛媛県で影響が出ているのか、もしくは業務委託をしていて名簿を渡していたという事例はあるんでしょうか。

 

(知事)

全部確認をいたしまして、ありません、今のところ。

現在の契約状況はマーケティングアクトが2件、ビジネスソリューションズが4件ございます。

マーケティングアクトの契約2件については、コールセンター業務なんですが、顧客情報流出の対象となったビジネスソリューションズ社のシステムは利用していないことが確認取れました。その意味で情報流出はないということでございます。

また、ビジネスソリューションズの契約4件については、同社のシステムの構成上、情報流出の対象となったシステムからは、本県の業務情報にアクセスできない仕組みとなっていたことが確認取れましたので、こちらもアクセスされないんで、情報流出はないということを確認してます。

なお、900万件のうち、まだ100万件は未だ委託元が不明との報道もありますので、引き続き情報収集に努めていきたいというふうに思います。また、両者に対しては、これからの契約がもしあった場合も、しっかりと対応を強化するよう求めていきたいというふうに思います。

 

(NHK)

すいません。時間のない中、また全然別件なんですけど、北海道の方で、今シーズンの初の鳥インフルエンザの事例がありましたが、県内も数年前に大きな影響出ましたけれども、改めてどういった対策、また県民に今後呼び掛けたいことあれば教えてください。

 

(知事)

愛媛県内はまだ野鳥の死亡事例は確認はありません。去年よりは若干遅めの確認、おととしよりは早いかなっていうそんな状況なんで、ただ、ここから大体、野鳥の死亡が確認された1カ月後ぐらいに影響が出る可能性があるので、今から関係者には準備しようと、対策に、そういう呼び掛けもさせていただいているところでございます。注意喚起で早期発見、早期通報、それから消毒の励行、それから野鳥等による農場ウイルス侵入防止対策、また飼養衛生管理基準の遵守、これを指導したところでございますので、関係者共々、緊張感を持って当たっていきたいというふうに思ってます。

 

(NHK)

皆さんの協力なくしては防げないものだとは思うんですけれども、その協力呼び掛けるメッセージあればお願いします。

 

(知事)

こればっかりは野鳥の襲来が一つの原因でもあるんで、どんなに気をつけてても100%守り切れるものではないかもしれないけども、やれるだけのことはやるということで。本当に去年(昨シーズン)、残念ながら、発生して多くの鳥を殺処分せざるを得なかったんで、ああしたことが起こらないように頑張りましょうというふうに申し上げさせていただきたいと思います。

 

(※1)本県のかんきつ生産量は、平成29年産まで44年連続で全国1位であったが、平成30年産と令和2年産は、西日本豪雨災害の影響等により全国2位であった。

 

(※2)本県の真珠生産量は、平成21年~令和2年まで12年連続1位であったが、令和3~4年度は、令和元年から発生しているアコヤガイ稚貝の大量へい死による母貝不足の影響等により全国2位であった。

 

議事録については、読みやすさや分かりやすさを考慮し、発言の趣旨等を損なわない程度に整理しております。

 


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