愛媛県(以下「甲」という。)、菊間町(以下「乙」という。)及び日本地下石油備蓄株式会社(以下「丙」という。)は、丙が越智郡菊間町に設置する地下石油備蓄基地(以下「基地」という。)の操業に当たり適正な環境を保全するため、次のとおり協定を締結する。
- (協定の目的)
- 第1条 この協定は、基地の操業に伴う環境保全に関し基本的事項を定めることにより、基地周辺地域住民の健康の保護及び生活環境の保全並びに基地周辺の自然環境の保全に資することを目的とする。
- (基本的事項)
- 第2条 丙は、公害関係法令及び諸法法令並びにこの協定を誠実に遵守するとともに、安全かつ十分な機能を有する公害防止施設を設置し、その適切な維持管理を行うものとする。
2 丙は、事業所の公害防止管理体制を整備し、公害防止対策を推進するとともに、甲及び乙が行う公害防止に関する施策に対して積極的に協力するものとする。
3 丙は、関連事業者(基地の操業に関連して事業活動を行う丙以外の者をいう。以下同じ。)に対し、事故防止及び環境保全に関する必要な指導を行うものとする。
- (環境保全計画)
- 第3条 丙は、大気汚染、水質汚濁、騒音、振動、悪臭その他基地の操業に伴う公害を防止するとともに、基地周辺の自然環境を保全するため、環境保全計画書を作成し、これを甲及び乙に提出するものとする。
2 丙は、前項の環境保全計画書を作成するときは、事前に甲及び乙と協議するものとする。その内容を変更しようとするときも同様とする。
- (大気汚染防止対)
- 第4条 丙は、基地の操業に伴う大気汚染を防止するため、基地内の施設で使用する燃料を硫黄含有率1パーセント以下のものとし、基地内のボイラーから排出される大気汚染物質について、別表第1に定める基準を遵守するものとする。
- (水質汚濁防止対策)
- 第5条 丙は、基地の操業に伴う水質汚濁を防止するため、排出水について、別表第2に定める基準を遵守するものとする。
2 丙は、前項の基準を遵守するため、排出系統を含油排水系と非含油排水系とに分離し、十分な機能を有する処理施設で処理を行った後、ガードベースンを通して排水口より排出するものとする。
- (騒音及び振動防止対策)
- 第6条 丙は、基地の操業に伴う騒音及び振動を防止するため、必要な措置を講ずるものとする。
- (悪臭防止対策)
- 第7条 丙は、基地の操業に伴う悪臭物質の排出を抑制するため、地下貯油槽内の原油ガスを排ガス処理施設で燃焼処理するなど適切な措置を講ずるものとする。
- (産業廃棄物対策)
- 第8条 丙は、基地の操業に伴って生ずる産業廃棄物については、環境汚染を防止するため、自らの責任において適正に処理するものとし、その処理を処理業者に行わせるときは、当該処理業者に対して適切な指導を行うものとする。
2 丙は、関連事業者が基地内での操業に伴って生ずる自らの産業廃棄物を処理するときは、環境を汚染させないよう、適切な指導を行うものとする。
- (地下水対策)
- 第9条 丙は、基地の操業に起因して基地周辺地域住民の地下水及びゆう水(以下「地下水等」という。)の利用に支障が生じないよう努めるものとする。
2 丙は、基地の操業に起因して基地周辺地域住民の地下水等の利用に支障が生じた場合は、速やかに甲及び乙と協議し、必要な措置を講ずるものとする。
- (自然環境保全対策)
- 第10条 丙は、基地周辺の自然環境との調和を図るため、基地内の植栽植樹等緑地の維持管理に努めるものとする。
- (測定及び報告)
- 第11条 丙は、基地の操業により発生する排出ガス、排出水、騒音及び地下水位について別表第3に定めるところにより測定を実施し、その結果を甲及び乙に対し6箇月ごとに報告するとともに、これを3年間保存するものとする。
2 丙は、年度ごとに産業廃棄物の処理実績について、甲及び乙に報告するものとする。
- (事故時の措置)
- 第12条 丙は、基地の操業に伴う施設及び機器の故障、破損のその他の事故により公害が発生し、又は発生するおそれが生じたときは、直ちにその事故について応急措置を講じ、かつ、その事故を速やかに復旧するよう適切な措置を講ずるとともに、公害が発生した場合にあっては、甲及び乙に対し、遅滞なく事故の状況、講じた応急措置及び復旧のために講じる措置について報告するものとする。
2 甲及び乙は、前項の規定により丙から報告があったときは、当該事故が拡大し、又は同種の事故が再発することを防止するため、必要な措置を講ずべきことを丙に対して指示することができるものとする。
- (損害賠償)
- 第13条 丙は、基地の操業に起因して公害が発生し、基地周辺地域住民に損害を与えたときは、誠意をもってその損害を賠償するものとする。
2 丙は、関連事業者が基地内での操業に起因して公害を発生させ、基地周辺地域住民に損害を与えたときは、関連事業者に対し、その損害賠償交渉を誠意をもって行うよう指導するものとする。
- (違反時の措置)
- 第14条 甲及び乙は、丙がこの協定に違反したと認めたときは、丙に対して期限を定めて適切な措置を講ずるよう指示することができるものとする。
2 甲及び乙は、前項の規定による指示が期限までに履行されないときは、丙に対してこの協定に違反している施設又は設備の一時使用停止をさせることができるものとする。
- (立入調査等)
- 第15条 甲及び乙は、この協定の実施に必要な限度において、丙の公害防止対策等の実施状況について必要な報告を求め、又は職員に基地内に立ち入り、調査させることができるものとする。この場合において、甲及び乙は、知り得た基地の企業上の秘密を厳守するものとする。
- (環境保全に関する教育の徹底及び指導)
- 第16条 丙は、基地の従業員に対し環境保全に関する教育を行い、その趣旨が徹底するよう努めるものとする。
2 丙は、関連事業者に対し、前項の規定に準じ必要な指導を行うものとする。
- (苦情の処理)
- 第17条 丙は、基地の操業に伴う基地周辺地域住民からの苦情については、誠意をもって基地内を調査し、対策が必要なときは、迅速にその処理に努めるものとする。
2 前項の場合において、丙が当事者間での処理が困難であると認めたときは、甲又は乙に仲介を依頼することができるものとし、甲及び乙は、これに協力するものとする。
- (公表)
- 第18条 甲及び乙は、この協定に定める事項の実施状況について、必要があると認めるときは、公表することができるものとする。
- (協議)
- 第19条 この協定に定めのない事項及び疑義のある事項又は内容変更を要する事項などについては、その都度甲、乙及び丙が協議して定めるものとする。